※ その他どんな症状でも一度ご相談ください。 自然治癒力を高め、失調したからだのバランスを整えます。
■病気・病名 ■整形外科系 ◆ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎) ●症状 ドアノブを回すような動作や重い物を握りしめると痛みます。 親指に痛み。手首の親指側の痛みや腫れが出てきます 。親指を小指側に曲げると痛みが強くなります。 ●原因 使い過ぎによる腱と腱鞘の間の機械的な摩擦による炎症が原因といえます。 親指の根元にはいくつかの腱がついていますがそのうちの二本(長母指外転筋腱と短母指伸筋腱)が手首の親指側にある腱鞘(腱の通り道)の中を一緒に通ります。 その腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり炎症が起こると痛みや腫れが出てきます。 妊娠時、産後や更年期の女性に起こることがおおいです。 これは、筋力が弱く大きな負荷が長時間加わることや、ホルモンのバランスの変化が原因です。 スポーツマンや指を良く使う仕事の人に多いです。例えばパソコンでの入力動作、家事をする主婦、楽器の演奏家、赤ちゃんを抱く母親、ゲームのやりすぎなどです。 ●診断 親指を握って手首を小指側に曲げると痛みが増します。これはフィンケルシュタインテストというドケルバン病のテスト方法です。 ●治療 <保存的な治療> 鍼灸治療によって、かなり効果がありますので、鍼灸による保存治療が優先すべきでしょう。 【取穴】 ・阿是穴、合穀、手三里、外関 【鍼灸治療メカニズム】 ・鍼灸治療によって、局部の血管が拡張し、十分に血液が供給される状態で、増加した免疫細胞が腱鞘の炎症を消去すると考えられます。 母指手根中手関節を器具(アクチベータ)で矯正します。 最も問題となっている筋肉、長橈側手根伸筋と腕橈骨筋をリリースします。 <手術療法> 重症の場合は腱鞘を切開し腱を開放する手術を行います。 <セルフケア> 腕部だけでなく、肘部、肩部の柔軟性を高めることが必要です。 1.腱鞘炎を起こす人は、腕部局所だけでなく肩背部から腕まで全体 の筋肉の運動性が狭くなっている方が多いので、肩背部や肩部、肘 部の運動をして腕部の筋肉を遠隔的に運動するようにしましょう。 2.腱鞘炎の炎症が強く痛みが激しい場合は、アイシングで患部を冷やします。 3.腱鞘炎を起こした場合、患部の安静を図るとともに遠隔的に運動をして柔軟性を高めることが必要です。 また、普段からの腱鞘炎の一番の予防法は、正しい姿勢で両脚を対称にまっすぐ歩くよう心がけることです。
◆手根管症候群(正中神経麻痺 CTS:Carpal tunnel syndrome) ●症状 手根管症候群(正中神経麻痺)は、手首を通っている正中神経が圧迫されて痛みを生じる病気です。 手首の手のひら側にある骨と靭帯(じんたい)に囲まれた手根管というトンネルのなかを、正中神経と9本の指を曲げる筋肉の腱が通っています。 このトンネルのなかで神経が慢性的な圧迫を受けて、しびれや痛み、運動障害を起こす病気です。 初めは人差し指、中指を中心に親指と薬指の親指側に、しびれと痛みが起こります。 これらの症状は朝、目を覚ました時に強く、ひどい時は夜間睡眠中に痛みやしびれで目が覚めます。 この時に手を振ったり、指の運動をすると楽になります。 進行すると親指の付け根の母指球筋(ぼしきゅうきん)という筋肉がやせてきて、細かい作業が困難になります。 とくに親指を他の指と向かい合う位置にもっていく対立運動ができなくなります。 1.中年以降の女性で、親指から薬指半分までの手のひらのしびれ。 2.夜間に多い。 3.日中は、自転車に乗る、編み物をする、電車やバスの吊革につかまるといった動作でしびれが強くなります。 4.手の甲はしびれません。手を振ると、少し楽になる。 ●原因 手の過度の使用、妊娠によるむくみ、骨折や腫瘤(しゅりゅう)によるトンネルの圧迫、血液透析(とうせき)によるアミロイドという物質の沈着などが原因になります。 中年以降の女性に多く起こります。 ねじまわしを使うときのように、手首を伸ばした状態で繰り返し力を入れる動作を要求される人は、特にリスクが高くなります。 コンピューターのマウス、キーボードを使うときの姿勢が悪い場合も発症しやすくなります。 振動する道具を長い間使用する場合にも手根管症候群を起こすことがあります。 妊娠中の女性や、糖尿病、甲状腺機能の低下、痛風、関節リウマチのある人もこの病気のリスクが上昇しています。 1.手の過度の使用 2.むくみ:妊娠による 3.圧迫:骨折や腫瘤(しゅりゅう)によるトンネルの圧迫 4.アミロイド沈着: 血液透析(とうせき)によるアミロイドという物質の沈着などが原因になります。中年以降の女性に多く起こります。 前記のようにさまざまな原因があるので、ひとつに限定することが困難な場合があります。 下記の合併症として発症する例もある。 1.甲状腺機能低下症(橋本病) 2.糖尿病 (DM:iabetes Mellitus) 3.アミロイドーシス (アミロイド症:amyloydosis) 4.末端肥大症(acromegaly) ●診断 手首の手のひら側をたたくと、痛みが指先にひびくティネル徴候(Tinel's sign)がみられます。 手首を手のひら側に最大に曲げるとしびれや痛みが増強する、手関節屈曲テスト(ファレンテスト Phalen maneuver) が陽性になります。 電気を用いた検査では、神経を電気で刺激してから筋肉が反応するまでの時間が長くなります。 知覚テスターという機器で感覚を調べると、感覚が鈍くなっています。 首の病気による神経の圧迫や、糖尿病神経障害、手指の他の腱鞘炎(けんしょうえん)との鑑別が必要です。 1.夜中とくに明け方、手がしびれて目が覚める。手を振ると少し楽になって又眠れる。 2.ジンジンしている時に、小指と薬指に注意して見て下さい。小指と薬指(小指側半分)が、何ともなければ手根管症候群です。 ●治療 <鍼灸治療> 鍼灸による手根管症候群の治療は近年、大きく進展しました。 はり、お灸、電気針、吸い玉、耳つぼ、井穴刺絡、頭部刺絡、頭皮針、自律神経免疫療法などの治療方法があります。 【取穴】 ・合谷、後渓、大陵、内関、外関、陽谿、列缺、神門、労宮、曲池 【耳つぼ】 ・枕、神門、腕 【井穴刺絡】 ・H5(関衝)、H2(中衝) 【頭皮針】 頂しょう帯(前頂、承光、目窓、頭維) 【鍼灸治療メカニズム】 ・鍼灸治療によって、局部の血管が拡張し、十分に血液が供給される状態で、増加した免疫細胞が筋付着部や靱帯の炎症、腫れを消去すると考えられます。
◆関節リウマチ(RA:Rheumatoid Arthritis) ●症状 手指(指の付け根:中手指節関節、指先から二番目:近位指節関節)、足趾、手首の関節の痛みと腫れが数週間から数か月の間に徐々に起こります。触れると熱感があることもあります。肘や膝の関節にも痛みと腫れがみられます。 関節の痛みは最初一つあるいは少数の関節から始まりますが、長い間には左右の同じ部位の関節に起こることになります 関節を動かし始めるときにこわばって、なんとなく動かしにくく、使っているうちにだんだん楽に動かせるようになります。朝、起きたときに最も強く感じるので「朝のこわばり」とよばれます。 ●原因 関節リウマチの原因は免疫系(細菌などから体を防御するシステム)に異常があることはよく知られています。 このため遺伝子の何らかの異常か、感染した微生物(ウイルスや細菌)の影響か、あるいはこの両方の組み合わせによって起こるのではないかと考えられています。 この免疫系が異常に活動する結果として、関節の毛細血管が増加し血管内から関節滑膜(かつまく)組織にリンパ球、マクロファージなどの白血球がでてきます。 このリンパ球やマクロファージが産生するサイトカイン(TNFα、IL-6など)と呼ばれる物質の作用により関節内に炎症反応がひきおこされ、 関節の内面を覆っている滑膜細胞の増殖が起こり、痛みや腫れを起こし、関節液が増加し、軟骨・骨の破壊が進んでいきます。 ●診断 関節リウマチの診断には、アメリカリウマチ協会がつくった診断基準が使われています。 この診断基準は、 (1)1時間以上続く朝のこわばり (2)3個所以上の関節の腫れ (3)手の関節(手関節、中手指節関節、近位指節関節)の腫れ (4)対称性の関節の腫れ (5)手のエックス線写真の異常所見 (6)皮下結節 (7)血液検査でリウマチ反応が陽性 の7項目からできています。 このうち4項目以上満たせば関節リウマチと診断します。 ただし、(1)から(4)までは6週間以上持続することが必要です。 ●治療 <鍼灸治療> 鍼灸によるリウマチの治療は近年、大きく進展しました。 はり、お灸、電気針、頭皮針、吸い玉、耳つぼ、井穴刺絡、頭部刺絡、自律神経免疫療法などの治療方法があります。 弁証論治に基づいて、早期では、健脾胃,中期では、補肝腎、扶正気(低下した抵抗力を増強),肝兪、隔兪、大杼、三陰交などを多用し、慢性関節リウマチの後期あるいは悪性の場合は神闕に間接灸、全身の陽気、特に脾胃の気を強くする。 【取穴】 ・下顎関節:下関、聴宮、翳風、合谷 ・頚椎関節:風池、天柱、大椎、列缺 ・脊椎関節:背部兪穴、夾脊穴、人中、委中 ・腰仙関節:腰陽関、関元兪、委中、崑崙 ・肩関節:肩ぐう、肩貞、肩りょう、陽陵泉 ・肘関節:曲池、尺沢、小海、天井、外関 ・手関節:外関、陽池、陽谿、腕骨、合谷、大陵、後谿、八邪 ・股関節:環跳、居りょう、陽陵泉 ・膝関節:鶴頂、犢鼻、梁丘、膝眼、膝陽関、陰陵泉、委中、合陽、陽陵泉、足三里 ・足関節:解谿、商丘、丘墟、太谿、崑崙、照海、申脈、太衝、足臨泣、公孫、束骨 【弁証取穴】 ・風痺:風池、膈兪、血海、太衝 ・湿痺:足三里、商丘、三陰交 ・寒痺:腎兪、関元 ・熱痺:大椎、曲池、合谷 【耳つぼ】 ・枕、内分泌、神門、腎、皮質下 【井穴刺絡】 ・H5(関衝)、F5(足竅陰) 【頭部刺絡】 ・百会、K1、K2、K3、K4 【頭皮針】 ・額頂帯(神庭、上星、しん会、前頂、百会)、頂しょう帯(前頂、承光、目窓、頭維) 【鍼灸治療メカニズム】 ・はり、お灸の働きで、リウマチ患者の免疫調整を行い、自己滑膜に攻撃する異常抗体を抑え、炎症した滑膜を修復してくれます。 <現代医学リウマチ治療最新情報> 慢性リウマチの治療、MTX(リウマトレックス・メトトレキサート)やエンブレル・レミケード・ヒュミラ・アクテムラ注射薬(生物学的製剤)などの早期の治療や、肺炎などのリウマチ合併症予防・安全管理を徹底させた治療をおこなう。 【セルフケア】 ・家庭で出来るリウマチ体操(リウマチ情報センター) <注意事項> ●温浴の後など関節をあたためた後に行うと、運動がしやすく、効果的です。 ●運動は正しい姿勢で行いましょう。 ・肩の力を抜く ・姿勢をのばす ・おなかをひっこめる ●少し痛い程度であれば、できるところまで曲げたり伸ばしたりしてみましょう。 しかし、がまんはしないように。 ●運動の量は、翌日に痛みや疲れを残さない程度を目安にします。 ●関節や筋肉の軽い痛みや軽い疲労感はあまり気にする必要はありません。 しかし関節痛が何時間も続き、腫れが増した場合は運動量を減らしましょう。 ● 運動は根気よく、無理をしない程度に毎日続けて行いましょう。
◆こむら返り ●症状 こむら返りとはふくらはぎに起こる筋肉の痙攣のことを総じて言います。特に腓腹筋という筋肉に多く現れ、筋肉が緊張して硬直した状態が続き強い痛みを感じ、治るまではその足で立てないほどです。 スポーツなどで走っている時や泳いでいる時に急に足がつって動けなくなった。夜中、寝ていたら急に足が痛くなって起きたらこむらがえりを起こしていた。そんな経験はございませんか? 年齢を重ねれば重ねるほど、急なこむらがえりを起こしてしまいます。しかも一回で終わることなく、気付いたら何度も繰り返してしまっている気がします。 ●原因 体を動かすためには筋肉の伸び縮みを調節する必要があります。筋肉の調節は脳からの信号が脊髄の中枢神経を通って筋肉に伝わり、実際に起きた筋肉の収縮が同じルートを遡って脳へ戻って伝わります。次の動きも同じ事の繰り返しで、これが何回も行われてバランスの取れた動きが可能になっています。こむら返りはこの一連のやり取りの中で異常が起きて、筋肉が収縮したままの状態になってしまうのです。 この異常が起こる理由として考えられるのが、ナトリウムやカルシウムといった電解質のバランスが崩れることです。激しく汗をかいたり水分を大量に摂りすぎたりすることで、血液中の電解質のバランスが崩れます。筋肉の調節に電解質は必要不可欠なので、電解質のバランスが崩れると筋肉の調節がおかしくなってしまうというわけです。 他にも血行不良が考えられます。長時間立ちっ放しの状態が続いたり、冷たい水の中に入ったときなどは血行が悪くなり、筋肉の弛緩調節が鈍くなってしまいます。それが原因で筋肉の異常な収縮が始まって、こむら返りを起こしてしまうのです <病気が原因のこむら返り> 静脈瘤、甲状腺機能低下症、肝炎肝硬変、副甲状腺機能亢進症、低ナトリウム血症、尿毒症、糖尿病、動脈硬化症、神経系の病気など。 糖尿病の患者の4割近くの方がこむら返りの症状を起こしていることから、糖尿病の症状としても有名になりました。他にも肝硬変を代表とする肝臓の病気や、腎不全などの内臓の病気の症状としてや、動脈硬化や神経系障害、顎にある甲状腺の機能の低下などでも現れることが分かっています。 また病気ではありませんが、妊娠中の方、特に妊娠後期の妊婦さんに起こりやすいことも挙げられます。これは、お腹が大きくなるにつれて血管が圧迫されて血行が悪くなったり、急激な体重増加や出っ張ったお腹の負担で足の筋肉を使うことからと言われています。他にも電解質であるカルシウムやナトリウムといった栄養素が不足しがちなことも原因とされています。 ●応急処置 こむら返りが起こったら痛くて立っていられなくなります。つった方の足は膝から曲げることも困難で伸ばした状態で座り込んでしまうことがほとんどでしょう。ここで応急措置を施す施さないで、その後の回復に大きな差が出ます。適切な応急処置を即座に施せば施すほど回復は早く、運動を再開出来るのも早いでしょう。 基本的に応急処置はRICE処置(R=安静・I=冷やす・C=圧迫・E=挙上)が適当です。ただしこむら返りの場合は出血はほぼないので圧迫する必要はないので、これは省きましょう。代わりにストレッチを入れた方がいいです。CをSに変えてRISE処置といった所でしょうか。 まずは安静にし患部を冷やします。そして筋肉が異常に収縮しているわけですから、伸ばしてあげましょう。伸ばすときは一気に無理矢理伸ばすと筋肉組織が損傷し、肉離れに発展してしまうこともあるため慎重に行って下さい。伸ばし方は足の親指を持って(つま先でも可)、足を頭の方向へ近づけようとするとふくらはぎの部分が伸びます。反動は付けずに深く伸ばすようにすると効果的で、しばらくすると痛みが引いて緊張が解けるでしょう。 痛みが引いた直後は極力運動を再開せず、しばらくは歩いたりジョギング程度の軽い運動までにしておき、入念なストレッチでクールダウンをするようにしましょう。 ●治療 テーピングを使用して普段の運動時に、関節の可動域を制限することもひとつです。足裏からかかととふくらはぎを通って、膝の裏まで一直線に貼るだけでこむら返りが起きにくくなります。 さらに筋肉の緊張をほぐす為、ストレッチで十分に伸ばした後に温めながら(突発的なこむら返りでは冷やさないといけない)マッサージをして血行を改善しましょう。 <鍼灸治療> はり、お灸、電気針、耳つぼ、吸い玉、井穴刺絡などの治療方法があります。 【取穴】 ・承山、承筋、陽陵泉(筋会)、足三里、太衝 【耳つぼ】 ・肝、内分泌 【井穴刺絡】 ・F6(至陰) 【漢方】 芍薬甘草湯(68:しゃくやくかんぞうとう)という漢方薬は非常に効果があり、即効性にも優れています。芍薬と甘草の2つの生薬を組み合わせた漢方で、足の痙攣が静まり筋肉の弛緩作用があることが解明されています。芍薬は血の巡りを良くする作用があり、生理痛などにも利用されている生薬です。甘草は鎮痛効果があり、しびれや痙攣に作用します。この二つが合わさって、こむら返りに対応できるということです。 しかし、副作用として足のむくみや血圧上昇の恐れがあることが指摘されています。医師の診断の元、用法用量はきちんと守るようにしましょう。 【栄養】 足がつらない為に必要な栄養はビタミンとミネラルです。 ビタミンEは血行不良を改善する栄養素で有名ですが、ビタミンEは血液中の毒素を分解してくれる働きがあり、これが筋肉の痙攣を阻止する役割があるのでは考えられています。また癌や老化の予防にも効果があると言われています。ビタミンEの目標摂取量は400IU/日(=267mg)までです。 ミネラルの中でも特にマグネシウムは不足しがちです。マグネシウムは筋肉の弛緩作用があることが認められていて、妊娠中の子宮収縮や妊娠中毒の治療にも使用されている栄養素です。 こむら返りは筋肉の異常な収縮が原因となることが多いので、このミネラルを摂ることで未然に予防できるというわけです。マグネシウムの目標摂取量は1000mg/日です。 ちなみにマグネシウムは下剤などにも使用されていて、大量に摂ることで下痢を引き起こしてしまいます。過剰な摂取には注意が必要です。 ●マグネシウム:ワカメ、ヒジキ、昆布、大豆、ゴマ、かぼちゃ、アーモンド ●カリウム:バナナ、トマト、ジャガイモ <クエン酸やホウ素はマグネシウムの吸収を良くします> ●クエン酸:梅干、酢、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、モモ、キウイ、イチゴ、パイナップル ●ホウ素:寒天、りんご、梨、ぶどう、桃、ピーナッツ、わかめ
◆寝違え ●症状 睡眠中に無理な姿勢を取ったり、無理な首の動かし方をすることで首の筋肉に負担がかかり、筋違えを起こして筋肉痛に似た痛みが生じる症状のことである。 朝起きて、突然、首が痛くてまわせない、動かせない状態になります。 ●原因 寝違えにはいくつかの原因がある。 1.睡眠時の姿勢が問題で、首の関節や筋肉にかかっていた負担が原因の場合 2.精神的なストレスの問題の場合 3.慢性的な肩こりやリウマチが原因の場合 4.横向きで寝る場合に枕と肩の高さが合わない場合 それらの要因で頸部にある筋肉や関節などの周りの組織を損傷し痛みを伴う。 ●応急処置 寝違えは首が炎症を起こしている状態なので自分で直接患部にマッサージを行ったり無理に首を回したりしてはいけない。 対処法としてはまず冷却である。マッサージなどは数日経過した後、痛みが軽減したら行うようにする。 症状は基本的に2,3日から1週間ほどで治まる。 寝違えは早急に鍼灸治療を受ける。 ●治療 はり、電気鍼、耳つぼ、吸い玉、井穴刺絡などの治療方法があります。 【取穴】 ・風池、風府、大椎、肩ぐう、天宗、風門、肺兪、後渓、曲池 電気鍼 ・落枕(抑えて痛い方) 【耳つぼ】 ・頚、頚椎 【井穴刺絡】 ・H4 少沢(小腸系) ・H5 関衝(三焦経)
◆顎関節症 ●症状 顎関節症の主な症状には、 ●口を開けようとすると顎が痛い ●顎を動かす時に音がする ●口が大きく開かない ●顎が閉じない ●急に噛み合せが合わなくなった の5つがありますが、これらがいくつか重なっている場合もあります。 その他、顎関節症の症状には、頭痛、首や肩の痛み、肩こり、耳の痛み、耳鳴り、舌の痛み、目の疲れ、味覚異常、お口の乾燥なども起きる場合があります。 顎関節症は、現代病のひとつとして、最近特に多くの方に見られるようになってきました。顎関節症は、下顎の関節頭が頭蓋骨にある関節円盤に不均等にあたることによって、関節全体に負担がかかり、雑音や痛み、口が開かなくなるなどの症状が起こる病気です。 1996年に日本顎関節学会は、「顎関節症とは、顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節雑音、開口障害または顎関節運動以上を主徴候とする慢性疾患の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靭帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれる」と定義しています。 顎関節症は20〜30代の女性に好発しますが、最近はストレス社会の影響からか、男性でも顎関節症を訴える人が増えてきています。 ■ 顎関節症の分類 顎関節症は、次のT〜X型の5つに分類されます。 基本的には、下へ行くほど重症です。(X型を除く) 【顎関節症T型:咀嚼筋障害】 masticatory muscle disorders ・咀嚼筋障害を主徴候としたもの 【顎関節症U型:関節包・靭帯障害】 capsule-ligament disorders ・関節円盤後部組織・関節包・靭帯の慢性外傷性病変を主徴候としたもの 【顎関節症V型:関節円盤障害】 disk disorders ・関節円盤の異常を主徴候としたもの 【顎関節症W型:変形性関節症】 ・顎関節の退行性病変を主徴候としたもの 【顎関節症X型】 ・T〜Wの顎関節症に該当しないもの ■ 顎関節の仕組み 顎関節は、耳の穴の前にあります。この部分に指をあてて、口を開け閉めすると、関節の動きが分かります。 【関節円板】 顎関節の下顎頭と下顎窩の間には関節円板があります. 関節円板は骨ではなく繊維がぎっしりとまとまったもので,あまりに繊維が密に詰まっているために普通の組織に比べて細胞の数か少なく,また神経や血管はほとんどありません. 関節円板は下顎頭の外側と内側に強く連結していますが,前後には強く連結していません. ●原因 ・中枢神経性、遺伝的脆弱疾患 ・習慣性因子 ・精神的因子(ストレス) ・TCH 歯列接触癖(接触時間が長時間になれば筋肉は疲労し関節への血流が悪くなる。通常は1日20分以下) 顎関節症の発症には多くの場合、いくつかの原因が複合しています。 音の原因は? 〜関節円板の障害〜 関節円板の位置のズレや,変形があることで「カクカク」といった開閉口時の音(クリック)がでたり,変形が大きいと口が途中までしか開かなくなります.関節円板の位置のズレは非常に多くみられ,これまで何の症状を経験したことのない人でも,少なくともその中の10数%には軽度なズレがあると報告されています. また「カクカク」音はあるけれども,そのほかには痛みも開口障害もこれまで経験したことがない人も多数います. 何の症状も経験したことがない人をあわせると,関節円板に多かれ少なかれ変形がある人は,おそらく日本の人口の1/3にのぼるります. 関節円板がこれほどズレを起こしやすい理由として,関節円板は下顎頭の外側と内側には強く連結しているものの,前後方向への連結はゆるやかなことがあげられます.この構造によって関節円板は前後へ大きく動くことが可能になっているのです. ■ 顎関節症の要因 ・日中,ふと気づくと上下の歯をかみ合わせている. ・よくほおづえをつく. ・電話の受話器を肩とあごではさんで会話する. ・長電話,長時間の携帯電話の操作による緊張,疲労. ・仕事での会議や接客業務で,緊張の持続する時間が長い. ・勉強や事務作業,パソコンの使用で長時間机に向かっている.姿勢が悪い. ・うつぶせのまま読書. ・下顎を前に突き出す癖,爪かみや筆記具かみ. ・寝ている間に歯ぎしりやくいしばりをしている. ・あおむけになって寝ることができず,いつもうつぶせで寝ている. ・枕は,硬く,高いものでないと眠れない. ・スルメ,フランスパンといった歯ごたえのある食品をよく食べる. ・ガムをよく食べる.または長時間噛む. ・カラオケでよく歌ったり,発声練習をしている. ・長時間,楽器の練習をしている. ・くいしばりやすいスポーツ. ・顎関節を冷やしやすい,ウィンタースポーツやスキューバダイビング. ・人間関係に悩んで気分の落ち込みや憂うつ感が続く ●顎関節症のセルフマネージメント 【一般的な注意】 TCH 歯列接触癖を直す。 歯の食いしばりを必要とするような動作は避けてください. 正しい姿勢を心がけるようにしてください. 頬杖やうつぶせ読書は避けましょう. 急に顎を動かす動作は避けてください. あくびをするときには大きく口を開けずにすむようにしてください. 関節や筋肉を冷やしすぎないようにしてください. 長時間の会話や,大きな口をあけて歌う動作は避けてください. 爪,鉛筆などをかむのはやめましょう.また,管楽器の演奏も症状が出ているときは避けてください. 緊張の持続は,無意識のうちに全身の筋緊張を招き,顎の筋肉も緊張します.時折,緊張を開放することが必要です. 【食事での注意】 咀嚼するのにかみしめる必要のある硬い食品はさけて,関節や筋肉に余計な負担をかけないようにしてください. 痛みが強い時は無理に行う必要はないですが,食物を咀嚼するときはなるべく両側の奥歯を使ってください. 長時間にわたってガムをかんだり,かみしめるのはやめましょう. 【就寝時の注意】 睡眠不足は体の緊張を招いて顎関節や筋肉がリラックスできず,歯ぎしりや食いしばりの原因になります.睡眠をとりやすい環境を作り,ご自分の体の睡眠と活動のリズムを知るようにしましょう. うつ伏せで寝ると,関節や筋肉を圧迫して痛みが出やすくなるので,なるべく仰向けで寝るように習慣づけましょう. 【スポーツについての注意】 全身的な運動は血液の循環が改善され筋緊張をほぐしてくれます.ただし,激しい運動や強いかみしめが必要なものは避けてください. 寒いところで行うスポーツの場合,寒さで痛みが強くなる恐れがあります. 格闘技など顎に打撲が生じやすいスポーツも避けてください. スキューバダイビングは比較的長時間マウスピースをかみしめ,また関節や筋を冷やす可能性があるため,症状が出ている場合は避けてください. ウィンタースポーツも関節や筋を冷やす可能性があるため,症状が出ている場合は避けてください. 関節や筋肉が疲労するので,たとえ調子のいいときでも上記には十分注意してください. ●治療 <クラニアル・マニピュレーション> 頭蓋骨を矯正し顎の歪みを解消する。 <カイロプラクティック> 顎関節の矯正 <シンクロ矯正> 顎関節―距踵舟関節(ショパール関節) ショパール関節モビリゼーション <鍼灸治療> 鍼灸による顎関節の治療は近年、大きく進展しました。 はり、電気針、耳つぼ、井穴刺絡、自律神経免疫療法などの治療方法があります。 【取穴】 ・下関(げかん)、頬車(きょうしゃ)、率谷(そっこく)、懸ろ(けんろ) ※パルス:3Hzー20Hz Mixedモード 【耳つぼ】 ・枕(AT3)、顎(LO3) 【井穴刺絡】 ・F5(胆経:足竅陰)、F6(胃経:れい兌) 【鍼灸治療メカニズム】 ・鍼灸治療によって、局部の血管が拡張し、十分に血液が供給される状態で、増加した免疫細胞が筋付着部や靱帯の炎症、腫れを消去すると考えられます。
■神経系疾患 ◆顔面神経麻痺 ●症状 顔面神経麻痺が起こると、顔の筋肉が麻痺して顔が曲がった状態になります。 額のしわが消え、眉毛が上がらない、目が閉じきれない、口が斜めになる、 水を飲むと口から漏れたりします。通常は顔面の片側のみに生じます。 また、麻痺が現れる前に麻痺した側の舌がしびれたり、耳周囲の痛みが生じたり、顔がピクピクしたりすることみられます。 麻痺以外にも、味覚障害、聴覚障害、涙の分泌異常などがでることもあります。 右:麻痺側 左:正常側 ●原因 多くの顔面神経麻痺の原因は不明です。 原因不明の顔面神経麻痺のことを”ベル麻痺”と言い、顔面神経麻痺の約7割はこのベル麻痺だと言われています。 ベル麻痺の原因はいまだに不明ですが、最近の研究では、単純ヘルペスウイルス1型が麻痺の発症原因の多くを占めることが分かってきました。 ウイルス感染以外の可能性としては寒冷、アレルギー、局所浮腫などがあります。 顔面神経麻痺の原因として2番目に多いのは水痘帯状疱疹ウイルス(水ぼうそうウイルス)感染であり”ラムゼイ・ハント症候群”と呼ばれています。 顔面神経麻痺に加えて耳介や耳の穴に水疱(みずぶくれ)・痂皮(かさぶた)、耳鳴り・難聴・目眩の症状は同時に生じることが多いのですが、前後して生じることもあります。 ●顔面神経麻痺の予防 1.寒冷刺激を避ける。 2.顔に風当たりを避ける。 3.過労を避ける ●治療 <顔面マッサージ治療> 顔のツボを使った点穴マッサージ、表情筋に対するタッピングマッサージ、リンパマッサージを気持よい強さで行うことにより気血・リンパの流れを改善します。 <鍼灸治療> 鍼灸は麻痺した顔面神経組織を修復する働きがあります。また、顔面神経の炎症に対する消炎効果もあります。 【取穴】 ・頬車、翳風、陽白、瞳子りょう 、糸竹空、攅竹、四白、迎香、聴宮、聴会、合谷 ・パルス(低周波):共同運動を防止するためパルス箇所を変えながら行う ※患側だけでなく健側に対しても鍼治療を行う
■耳鼻咽喉系疾患 ◆突発性難聴 ●症状 突発性難聴とは、ある日突然に片耳が聞こえなくなる感音性難聴(内耳や聴神経の障害)のうち原因不明のものをいいます。 聴力障害のほか、耳鳴・めまい・吐き気をともなう場合も有ります。 男女差はなく、40〜50歳代に発症頻度が高い。 ●原因 原因は不明ですが、ウイルス説と内耳循環障害説がありますが、実際には様々な病因による内耳の総合的な障害です。 突発性難聴では耳以外の神経症状が認められないのが特徴です。 ●診断 ■主症状 □突然の難聴 □高度な感音難聴 □原因が不明、または不確実 ■副症状 □耳鳴り □めまい、および吐き気、嘔吐 ■診断基準 確実例 : 主症状、副症状の全事項をみたすもの。 疑い例 : 主症状の1.および2.の事項をみたすもの。 ●病院での治療 <投薬> 血管拡張剤、抗凝固剤、代謝賦活剤やビタミンB12製剤があります。ウイルス感染に対しては副腎皮質ステロイド剤が広く用いられています。 副腎皮質ステロイドの投与は一般に内服や点滴で行われますが、糖尿病や胃潰瘍、結核などの合併症がある場合には副腎皮質ステロイドの副作用によって、それぞれの疾患が増悪する可能性があります。 <高気圧酸素療法> 血液内酸素濃度を上昇させるために高気圧酸素療法。 まれに中耳炎をおこしたり、めまいの症状が強くなることもあるようです。 <星状神経節ブロック> ●治療 <マッサージ治療> 後頭部・頚のツボを使ったマッサージ・指圧、耳マッサージ、リンパマッサージを気持よい強さで行うことにより気血・リンパの流れを改善します。 <クラニアル・マニピュレーション> 頭蓋骨を矯正し脳脊髄液(CSF)の流れを良くし自律神経症状を改善します。 <鍼灸治療> 鍼に電流を流す鍼通電療法は耳動脈の血流量が増え、神経への血流供給が増え、損傷した耳の神経組織を修復します。聴神経細胞へ直接に刺激することによって、聴神経細胞が活性化されます。 東洋医学では怒り恐れやストレスで悩むなどの感情や、病気などで著しく体力を消耗したときを腎虚(じんきょ)と言い難聴が起こると考え腎を補うツボに鍼治療します。 【取穴】 ・翳風、翳明、耳門、聴宮、聴会、角孫、糸竹空、天容、風池、完骨、風市、腎兪、復溜、突難1、突難2 ※パルス:3Hzー20Hz Mixedモード 【耳つぼ】 ・内耳(LO6) 【耳灸】 耳灸で外耳道を温めることにより内耳循環を改善します。 【井穴刺絡】 ・H5 関衝(三焦経) 【マイクロカレント療法(微弱電流療法)】 ・マイクロカレント(微弱電流)の刺激が生物電信号に変わり、神経の伝達を通じ、内耳や聴中枢などの働きを改善し早期に回復ます。
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