GW真只中の奥多摩湖南岸、若葉の芽吹きにすっかり新緑の季節となった。新緑の山肌には
山桜が白化粧を施し、少し遅い春を演出している。 そして険しい岩肌には、山躑躅の鮮やか
な華を見る事が出来る。 奥多摩湖全体として捉えた場合、これら野生植物の生息状態を日
々観察、記録してゆく事が、各エリアに於けるスポーニング時期を知る要素になります。 
前日、奥多摩湖南岸を下見した際、中流域から下流域までは水質は良好。 しかし、ベイトフィ
ッシュの数が圧倒的に少なく、水温13〜14℃と晩春にしては低めで有った。



そこで、今回は北岸全域をチェックしようと考え、GW中で渋滞している奥多摩街道へ車を走ら
せる。貯水率62%の状況下、熱海ワンドからのんきや対岸の水中島が大きく見えている。 この
水中島を見るたびに、”10年前はあそこでいい思いしたな〜”、”なぜ最近は釣れね〜んだ”と
つい考えてしまう。 最初に入った熱海ワンドでは産卵床を3個確認した。 逞しく産卵床を守る
雄バスに思わず”ガンバレー”と声を掛けたくなる。 産卵床付近を避け、ファーストブレイクを
岸と平行にT.D.ロングビルミノーで探りを入れながら、ワンド全体を広範囲に軽く流す。アタリは
無く、のんきや下の岬には先行者が居る為、室沢ワンドと湯沢ワンドへ移動した。



この付近は足場も限られる為、水質(水温)やベイトフィッシュ、野生植物の生息状況を観察す
る程度にした。女湯ワンド付近は水質があまり良くない。フォールターンが発生している。あず
まいから峰谷橋付近で水質が安定してきているが、減水状態では湖岸まで降りるのが一苦労
である。 決死の覚悟で降下するには、ポイントがプアーで有ったので麦山橋へ移動。
ひぐらし壮付近からエントリーして深山橋合流部まで釣り歩く。 シンキングミノー27gでロングキ
ャストによりチャンネルをタイレクトに狙う。 最初のアタリは27cmのハスで有った。 ハスのヒット
は喜ぶべき事であり、ベイトフィッシュが群れていると簡単に予想が立つ。




案の定、T.D.ロングビルミノーへチェンジ後、一投目に”ドカーン”と物凄いバイトが来た。片手
で持っていたロッドが水面までのされた。慌ててグリップを確かめながら、ロッドを立てようとした
が思う事いかない。”野鯉がスレで掛かったのか”と頭を過ぎったが、その後、豪快なテールウォ
ークを見せられた。 久々のランカーバスの感触に、自分でも笑ってしまうほど手は震えていた。

体長49cmのグッドなプリスポーンバスだ。同ポイントで46cmを追加して夕刻を向かえた。
珍しい事にヤマセミの群れが、水面で小魚を捕食している。しかし、この時、信じられない光景
を目撃したのだ。ベイトを狙うバスとヤマセミの存在。 これが自然界の掟なのか・・・。

次回はこの続編、脅威のトップウォーターフィッシングを紹介します。
”HEDON MEADOW MOUSE” を改良した奥多摩夕刻のトップウォーターフィッシング。

まさに、
ネズミで魚を釣ること事態が漫画の世界(”釣りキチ三平”のイトウの
原野)と考えていたが・・・。

Date : 2006.05.05 Water Quality : Transparent
Moon / Tide : 月齢7.3 / 小潮  Water Level : 62%
Place : 奥多摩湖 北岸       Length :Bass 49 cm
Weather : 晴れ    Lure : Daiwa Longbill Minow (Ayu)
Wind : 東北東 1〜3 m/s        Rod  : Gamakatsu Kamah 364
Temperature : 16 〜 28 ℃      Reel : ABU Ambassadeur 4500C
Water Temperature : 16.5 ℃ Line : DUEL XTEX COBRA 16lb
LUNKER CARNIVAL http://www.cam.hi-ho.ne.jp/fisherman_1231
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LUNKER CARNIVAL http://www.cam.hi-ho.ne.jp/fisherman_1231
奥多摩湖湖 南岸 ヤマツツジ
奥多摩湖 北岸 熱海ワンド
スポーニングベッドを守る雄バス。雄バスの斜め右に
黄色に見えるのが産卵床である。
LUNKER CARNIVAL http://www.cam.hi-ho.ne.jp/fisherman_1231
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奥多摩湖 北岸 鴨沢橋
貯水率62%の状況下では、鴨沢橋付近は湖底を
覗かせてしまう。留浦から水量が確保されている。
しかし、水質は最悪。