米作り(赤目自然農塾)18−手動式籾摺機−


2000年6月19日(月)


小麦の収穫

小麦

小麦畑


先週の6月10日(土)には小麦が見事に実っていたのに、18日(日)はスズメ?にほとんど食べられていました。残念!
鳥は裸麦が嫌いのようで、裸麦は残っていました。

田植え

昨年は、間違えてヒエを大量に田植えしてしまいました。
そこで考えた末、根についている籾を見て判断するようにしましたが、これは確実です。
田植えするくらいに苗が大きくなっても(20cm位)、籾がついているのが分かります。何種類かの籾を蒔いていると、種類によって発芽時期や苗の形が違って区別しにくかったのですが、籾を見て確認するのですから間違えようがありません。

2000年6月26日(月)

昨年、私の田んぼでは水漏れが何個所もあり、水位が上昇しなかったので、収穫が少なかった。
今年は水漏れを無くすため、田んぼの四方を畦塗りして準備万全。
一週間ぶりに田んぼに来ると、苗に十分な水が行き渡っていた。昨年の収穫の少なかったもう一つの原因は、田植え直後に苗が草に負けてしまったことだ。今年は田植え直後は1週間おきに草取りしたい。

水当番のしかた

  1. 水取り入れ口の水量の確認
    パイプの出口からの水量は?
    ・平常ーゴポゴポ音を立てながらパイプの口全体から水が出ている
    ・異常ー水量が少ない。もしくはまったく出てない。・・・水の取り入れ口(ダム)を確認する
    →川の水量が少なくてパイプの口が水面から出ているかも
    →川の増水でパイプに土砂が詰まっているかも
    →川の増水でパイプの入口が流されているかも
  2. 水路チェック
    隅々まで水を行き届かせましょう。
    土砂で埋まっている所は掘り直します。土砂は畦に上げます。
  3. 穴埋め
    入口が小さくても中は大きな空洞かも
    <穴の発見の仕方>
    ・ゴポゴポ、キュルキュル、チョロチョロと水が穴に吸い込まれるまたは落下している音がする。
    ・水田の中で止水のはずが、水が動いている。
    ・水路から水田へと水が入っているのに水位が上昇していない。
    ・水路の水流が思わぬ方向に曲がっていたり、渦をまいている。
    ・土手から水が漏っている。
    →上の水田をチェック、ただ、その穴の入り口が素直に水漏れ位置の真上の水田とは限らない。
    ※穴があるのに見つからないときは水を濁らせると水の流れが見やすくなる。
  4. 穴埋め用の団子作り
    1)粘土質の土を草は取り除いて水で練って丸める。
    2)穴の奥まで詰める。
    3)畦際の穴が畦の下へと通じているときは、畦をつぶして穴を埋め、そこに盛り土をして畦を補修する。

穴があく原因はカニやもぐらなどによると思われる。


手動式籾摺機


赤目自然農塾では、作業は鎌と鍬とスコップの手作業で行っています。
米や雑穀(アワ、キビ、高キビ、ヒエ)が最後の私の口に入るまで手作業で貫きたいと思っているのですが、籾摺りだけ機械を使っています。

そこで手動で籾摺りのできる道具はないかと探し始めました。

これが予想以上に難航しています。
ほんの数十年〜百年前までは機械がなくて手動式の籾摺機(道具)を使っていたはずですが、今となっては知っているのはおばあちゃんおじいちゃんだけで、道具もほとんど無くなってしまったようです。
今まで何世代にもわたって受け継がれてきた生活の知恵が、私たちの世代には伝わっておらず、ここで途絶えさせてしまうのは寂しい気がします。

どなたか情報をお持ちでしたら連絡ください。

みなさんありがとうございます。今までに分かったところです。

  1. 大きな(直径1〜1.5m)の木製の臼で引いて籾をとっていた。
    唐臼と呼ばれるものも同じでしょうか?
  2. 腕力で石臼をまわす。この例が農文協編『畑作全書 雑穀編』農文協(昭和56年)に記述してありますので引用しますと、「石臼でつくと、穀粒がピンピン飛び出るので、わらを押し切りで小さく刻んで一緒に入れてつく」p.896。「玄そばに塩を少々加えて蒸してから乾燥させて、これを臼でついて精白すると、米のように白い粒となる」p.920。などがあります。
  3. 一升瓶などに入れて棒で突く。ただ精米も同時にされてしまう。
  4. 岩手県では、精穀にバッタリーという道具を使っていました。沢水を利用した石臼つき機で、この石臼でついた後風選をするのが昔の伝統的な籾スリ方法です。岩手県山形村に現役で活躍しているバッタリーがあります。
  5. すり鉢に籾をいれ野球のボール?でする。 農文協の「そだててあそぼう イネの絵本」より。
    軟式テニスのボールでは、籾ははずれにくいにもかかわらず、力を入れるとお米が粉になる。大きめのソフトボールでは、意外といい感じでしたがいかに力を抜きながらうまく回転させて擦り擦りの効果を出すか、やっぱり難しい。
  6. 香川県の屋島の四国村に行けばあるらしい?
  7. (株)大竹が販売しているインベラ式の籾摺機で、このインベラの部分を使って手動式を作ってはどうか?インベラを手で回すことができるように加工すればうまくいくかな。
  8. キビやモチアワのような籾がはがれにくい穀粒の場合、やはり蒸して乾燥させてからつくとよいようです。

(参考)
百姓メーリングリスト

自然農メーリングリスト

馬場 勇 先生のホームページ
アンティーク農機具と手作り農機具などが紹介されています。
http://www.daito.ac.jp/~baba/farmingAntiques.html

農業機械化研究所
資料館には古い機械が保存されています。
http://www.brain.go.jp/Info/Shiryo/iam_shiryomn.html


ホームにもどる  作成2000年9月2日