米作り(赤目自然農塾)4−発芽−


発芽

5月9日(土)〜10日(日)


川口さんの説明

 先月蒔いた種は10cm強の苗に育っていた。例年は、1〜2cmだが、今年は暖かく雨が多かったため、成長が随分早いらしい。

1)苗床に一緒に生えている草を引き抜く作業をする。稲は、針状で、茎が平べったく、しっかりとしているのが特徴である。うまく区別して草を引き抜き、米の場合は苗が密集して生えているため、土の上に敷けないから、苗床の周囲にのけておく。もっと早い時期に草抜きをした方がよかっただろう。

2)小動物から守るために置いていた枝を取り除き、少し地面より浮かせて、置いておく。

3)苗の葉が黄色くて、土が痩せているときは、米ぬかを振りまくとよい。5m2で1〜1.5升の量が目安である。稲についたぬかを落とすのに、棒で稲をかすればよい。

4)水稲の田んぼでは、田植え、水を入れる前の準備として、草を刈り、のけて、地面を平らにし、草をのせておく作業が要る。

スイカ

苗の植え方の図 スイカは、1m弱に成長した冬草と、生え始めた夏草によって囲まれていた。スイカを植えている場所は、スイカの苗が育ち、夏草が生え始めていたので、夏草を刈り、それを土の上にかぶせておく。ここで、草を引き抜くと、スイカの根を痛めてしまう。
 いくつかの苗が生えているならば、よいのを残して、少しずつスイカの苗を刈り、本数を減らす。最終的には、スイカを1本にする。
 この分だと、8月中には食べられるだろう。周囲の冬草は刈ってしまうと、虫が食べる草がなくなり、スイカの苗が食べられてしまう。  スイカの成長に合わせて、ツルが伸びると、直径1m、1.5mといったように同心円状にそのツルの長さに合わせて草を刈っていく。
苗の植え方の図 苗を植えるとき、周囲の草を全部刈ると、苗は必ず虫にやられるので注意する。

ジャガイモ

 3月に植えたジャガイモは、もう1ヶ月〜20日前に周りの草を刈っておけば、もっと立派になっていただろう。今はぼうぼうに草が生い茂っていた。そうすると、今、草を刈るだけで、あと収穫まで何もしなくてもよい。
芽かきをする。丈夫な芽を2〜3本残して他の芽は取り除く。地面の下の方からもぎ取るようにしてイモから切る。
ジャガイモの土寄せなどは不要。どうしても土がカチカチの時は、畑を耕さないためにも周囲の土を使うのではなく溝の土を使って土寄せする。
3月の話だが、ジャガイモは湿気を嫌うので、雨の日に植えるのは避ける。

 背が高いのがライ麦である。
 草の上から、タネをばらまいて、草を刈ってそこに敷いておく。稲刈りの半月前に麦のタネを蒔いておくのがよい。
 説明用の田んぼには、成長した冬草が麦と一緒に生えており、麦は立派に育たないだろうとのこと。川口さんは、草を刈るときにきちんと刈っていなかったのかもしれないと言っていた。


自分たちの畑

稲の芽の写真 「芽が出た!」見事に約10cm強の苗が育っていた。一ヶ月、まったく手を貸さなくても、命が生まれ、育ったことに感動した。

トウモロコシ

トウモロコシの芽の写真 10cmくらいに成長していた。また新たにトウモロコシのタネを植えた。

スイカ

スイカの芽の写真 ちょうど芽が出始めで、タネを持ち上げているところ。川口さんと、同じ日に蒔いたスイカであるが、成長が遅い。

 大豆、小豆、を畦に植えた。川口さんは、タネは早めに植えても、ちょうどよい時期に発芽するものだと言っている。考えてみると、自然では、タネが地面に落ちてから、次の芽が出るまでずっと土の上や中にいて、その時期を待っているのだ。

野菜

 苗床をつくって、トマト、ナス、キュウリなどの野菜のタネを植えた。カボチャのタネはスイカと同じようにして植えた。
 また、数年前の古い野菜のタネをあちこちに植えた。生えたら儲けもんだ。

雑穀

 キビ(雑穀)のタネを、筋蒔きにして植えた。

その他

畑の写真 あまりにも笹が多すぎる上の畑で、笹をのける作業をした。
 また、残りの笹をすべて刈り上の畑と下の畑の全貌が見えるようにした。川口さんが言うには、風通しをよくした方がよいらしい。

 土曜日の晩は、赤目にある「上の小屋」に寝袋で寝た。7時半と暗くなるまで作業ができ、朝は5時から作業ができ、時間が十分とれた。誰もいない畑に泊まるのもよいものだ。

 笹を刈っているとき、まむしを発見し、恐くなった。

テレビ取材

 9日(土)、川口さんの後をついていくと、それは共同作業と違い、テレビ取材であった。カメラ撮影の中、川口さんの説明を受けた。テレビ東京の自給自足の番組の取材であった。会社を辞めて自給自足の生活を始めるという赤目の塾生を取材しており、1998年6月14日(日)放送予定。私もテレビに写るかもしれないな。


ホームにもどる  更新2000年5月15日