米作り(赤目自然農塾)9−稲刈り−


稲刈り

10月11日(日)


川口さんの説明

穂首の茎の2/3が黄土色になり、田んぼ全体の2/3が黄土色になったら稲刈り時。放っておくと先が折れてしまい、脱穀が大変になる。

稲刈りの1ヶ月前に水路の入口を止め、それから半月して稲刈りの10〜20日前に水路の出口を切っておく。水を止めるのは、米の生育が止まったとき水があると根が侵されるから、稲刈り作業がしやすいから、乾燥を好む麦を播くからである。

稲の刈り方

稲の刈り方の図

稲の置き方の図

朝露、雨の日は稲刈りは行ってはならない。束ねた後に干しても中の方が乾かない。

風雨等で稲の倒れている方向が向こうになるような向き(風上)から刈り始める。バラバラの向きに稲が倒れているときは、以下のような効率的な刈り方ができないので、丁寧に刈る。干したときや脱穀のときに抜け落ちないよう株を揃えて刈る。



種籾

稲刈りの前にまず完熟している稲を集めてよい種を確保する。色つやのよいものを確保し、病気で枯れているようなものは使わない。

手順

  1. 稲の茎を左手でつかんで刈る。このとき雑草も一緒に刈らないように気を付ける。刈った稲を左手に持ったまま続けて3株刈る。稲は茎が地面から3〜5cmの所を刈る。
  2. 3株刈ると稲を置く。乾燥しやすいように稲穂が広がるように、また、根元を揃えておく。次の3株は、後で縛る位置で交差させて重ねておく。
  3. 6株で1セット出来上がり。この作業を繰り返す。


効率よく稲を刈る

作業順序の図

  1. 横3列または4列づつ(右、中、左)刈りながら前に進む。刈った稲は左端に置く。2回目に刈った稲を置くときは先程の稲に交差させて重ねておく。
  2. 田んぼの端まで刈ったら、次は、戻ってきて、また同じ方向に刈り出す。
  3. 次の列に入ったときは、稲を置いたときに人が歩ける隙間を設けておく。

鎌には最も力を使わずに切れる角度がある。ノコギリのように手前に引く。これを体で覚える。



稲ワラ

稲ワラの置き方の図

稲の束ね方の図

 

  1. 昨年収穫したの稲ワラを4〜6本ずつ刈った稲の上に置いていく。横に置いている稲に当たらないように、少し斜めに置くのがよい。
  2. 右手に稲ワラを持つ15〜20cmの所を束ねる。 一巻し、株の方のワラを1回ねじって半分に折りながら、巻いた稲ワラの隙間に入れる。
  3. 束ね終わったら、裏返して置いて稲を太陽に当てる。


稲木

稲木の立て方の図

日当たりを考えて、稲木を立てる方向は南北方向がよい。

稲木の上に乗せる棒は、端に太い方をもってくる。

地面からの湿気を少なくするために、米は地面から約30〜50cmは離れる高さにする。

棒を重ねる場合は60cm程度重ねる。


柱の図

柱は地面に突き刺さりやすいように先が尖っている。
ナタを使って3面に削る。丸よりも3面がよい。
「木づち→よこづち→かけや」ものが大きくなるにつれて、名前が変わる。
これらを使って、柱はしっかりするまで地面に打ち込む。



木の立て方

柱の立て方の図

横から見ると、柱の頂点は正三角形より少し狭めにする。
足の位置は、交互にハの字になるように合わせる。風に強くなる。
柱を立てた後、上に棒を乗せる。棒は柱に固定する必要はない。稲の重みで十分である。
両端の足は2本の足の片方にもう一本結びつけて、3本足にする。足の位置は正三角形になるように配置する。



柱の縛り方

柱の縛り方の図

丸く巻いているひもを使うときは、ひもの端は内側から取り出す。このとき、戻そうとする力が働けば、引っぱり出す向きが逆なので、裏側から引き出す。

1回縛るのに使う長さはひとひろ。両手を広げた長さ。

  1. 一本の柱に一回巻く
  2. 最短距離で数回巻く
  3. 結び方はかた結びでよい


稲の掛け方

稲の干し方の図

稲の茎が2対1の太さの割合で2つに分けて、扇子のように開く。このとき株(根元)の方から開く。このとき結び目が太い方になるように開く。

太い方と細い方を交互に棒に掛けていく。

棒の端は風に飛ばされないように2〜3本の稲で縛る。

天日干しする期間はその土地によって違うので、その土地のやり方に従うのがよい。その土地では気候に応じた掛け方、干す期間(10日〜1ヶ月間)がある。



スズメ対策

干したとき、穂の部分のちょうど前の米から約10cm離したところに極細いひも(スズメが留まれないほど細いひも:凧糸よりもっと細いひも)を張っておく。スズメは飛びながら米を食べに来るので、そのとき羽に糸が当たるので嫌う。


小麦

用途
小麦・・・うどん、天ぷら
裸麦・・・麦ご飯

「1反で8升の麦の種が必要」

  1. 麦は乾燥している土地を好むので、麦を植える前、田んぼに水が溜まらないように、低い方の畦を一部切り落とす。
  2. 水の取水口にフタをする。
  3. 稲刈り前に麦の種を蒔く。
  4. 麦の種を蒔いた後、草刈りをする。夏草ならば放って置いても枯れる。
  5. 種は握って指に隙間を空けて手の中で種を踊らせるとバラバラとまんべんなく蒔ける。量が分からないので、数回に分けて往復しながら種を蒔く。

自分たちの畑

台風で木が倒れた写真

先日の台風の影響で畑の横の大きな木が根元から倒れていた。


畑の写真

畑の様子


陸稲の穂の写真

陸稲


タイ米の穂の写真

タイの香り米
細長い米であることがわかる


高キビの穂の写真

高キビはよく成長していた。台風の影響なのか茎が曲がって倒れかかっていた。

稲、高キビを刈った。

種を蒔いた。小麦(中力粉)、ツタンカーメンのエンドウ、かぶら、白菜、大根。

熟したトマト、黄色くなったキュウリを収穫し、来年分のトマト、キュウリの種を確保した。

トウモロコシは動物に食べられたのだろう。跡形もなかった。


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