農塾5(有機農業の養鶏)
渡辺省吾 氏
市島町有機農業研究会
丹南町有機農業実践会
兵庫県有機農業研究会・元代表
著書「誰でもできる自然卵養鶏」
卵は殻で呼吸している。
卵はよく見ると、片一方はまるくて、もう片一方はとんがっている。このまるい方に空気が入っている。卵のパックなどは、この呼吸を助けるために、とんがった方が下になるようになっている。
自然卵
- 少しのことで破れない固い殻
- 濃厚な黄味、盛り上がった卵白
- コクと甘みのある深い味
効率よく養鶏をやるとすぐ病気になる。このため初めからワクチンで予防しなければならない。自然でやっていくと、なんでもない。生命力がある。
卵の良さは親鶏で決まる。親鶏を生命力のあるものに育てれば、よい卵ができる。
・行きすぎた工業卵
・自然卵のまやかし
を標的にして、
生産を通して、人生、社会を見る目が変わらないと本物がないと問いかけながらやってきた。
|
昭和33年、100羽の鶏から始めた。
少品目を多量生産→多品目を少量生産
- 雛から産み終わるまで平地飼い
- クスリを混ぜない自家配合飼料
- 新鮮な青菜をたっぷり食べている
これは昭和30代までのお年寄りが持っていた栽培技術であった。
「子どもに役割を、お年寄りに生き甲斐を!」
自然のサイクルの中で、自分も生きているのだ。
鶏の絞め方のコツ
- 耳の後ろを切って殺して、血を抜く。
- 70度のお湯につければ、羽が抜けやすい。
- 羽は肥料になる。
アサノさんの講演
1年間、渡辺さんのところで研修を行った後、農業を始めた。
PHD協会のボランティアで、農家に実習に行ったのがきっかけ。
百姓の手を見て、「こんなに簡単に食べていいのか!」と思い、有機農業の道に進んだ。
今、3割が米、残りが野菜を作っている。年間50〜60品目。
1反当たり10000〜12000円で、55R借りている。
有機で生計を立てるには5〜6反要るだろう(販路、消費者の数にもよる)。
販路の開拓が難しい。
今は、消費者グループが見つかり、週2回出荷している。
西宮に配達している。援農で交流の場もある。
産消提携は減ることはあっても増えはしない。
トラクター、耕耘機を畑と一緒に借りている。
土地は役場で書類提出を行っておけば問題は起こらない。
収入
1年目 0円
2年目 15万円/月
除草は、紙マルチで行っている。
マルチ・・・草が生えるのを防ぐためのカバー。光を当てないと、草は生えないのだ。
ホームにもどる