正食協会クッキング−2−
4月24日(土)14:00〜17:00
- 講義
- 小豆御飯
- けんちん汁
- ひじきレンコン
- 青菜のごま和え
講義
三大栄養素
- 蛋白質 ・・・肉、大豆、魚に含まれる(例えると、家の柱)
- 脂肪
- 炭水化物 ・・・穀類に含まれる(例えると、電気、ガス、水道)
現代栄養学では、筋肉や細胞を作る蛋白質をたくさん摂らないといけないと言われてきた。→しかし、病気のモトになることが分かってきた。20年前、アメリカでは炭水化物が大事と言われるように変化した。特にアトピーを抑えるには蛋白質を減らさなければならない。
食生活の指針
小学校で授業ができなくなってきている。子どもがソワソワしていて先生の話を聞かない→食生活が原因!?
糖質
- 穀類・・・多糖質(分子構造は何千もの分子が鎖でつながっている)
- 砂糖・・・単糖類、二糖類(分子構造は1つ)
単糖類は食べたらすぐに血液に吸収される。「糖分を摂ると元気になる。」確かに
一時的にはそうなったような気がする。
ジュースにはたくさんの砂糖が含まれていて、血液中の血糖値が急上昇し、すぐに下がる。この生理的変化が心理的にも影響を及ぼしている。
玄米食(主食)
主食という言葉は日本語にしかない。
- 主食=穀類 55〜70%
- 副食=野菜、魚、肉、玉子
厚生省は1日30品目の食物摂取を呼びかけている。
多量のおかずが必要というのは間違いであり、主食をきっちり食べていれば大丈夫である。
1.身土不二
日本では70%もの食料が輸入されている。
砂糖は赤道付近の熱帯で穫れる。熱帯で穫れるものは体を冷やす食べ物が多く、寒いところで穫れるものは体を暖める食べ物が多い。
米
タイ米はタイで穫れるので体を冷やす。
エスキモーは肉食中心で、寿命は30代である。
長寿国の食生活は穀物に野菜が中心。
旬
季節のものを摂る。
春〜秋は葉っぱ物が主。体を冷やす。(ナス、トマト)
また、その影響を最小限にとどめる食べ方(料理方法)がある。
2.一物全体
- アク抜きしない。
- 皮をむかない。
- ものを捨てない。
小豆御飯
小豆は玄米の10%
- 小豆は粒が大きくて上に浮くので、米を半分入れて小豆を入れて混ぜる。残りの米でその上を覆うように入れる。
- 水の量=お米+1カップ
例)米2カップのとき水3カップ。米3カップのとき水4カップ。
米8カップ以上のとき、水の量=米でよい。
例)米8カップのとき水8カップ。
- 塩を入れる。
米の量の1%。
10カップに対して大さじ1(15g)が1%。
分量は手で覚える。
- 強火で炊く。
- おもりが動いたら、火を弱くして25分間炊く。
25分間炊く間、おもりが全く動かないのは火が弱すぎ、動きすぎるのは火が強すぎる。
- 火を止め、15分間蒸らす。
- おもりを傾けて、蒸気を出し、おもりを外してから、フタを開ける。
- 御飯を上下に混ぜる。
- ぬれ布巾を鍋のフタにしておいておく。
けんちん汁
里芋 3個
大根 80g
人参 30g
ごぼう 30g
こんにゃく 1/4丁
干し椎茸 大1枚
葱 1本
ごま油 少々
塩、醤油 適宜
出汁 4C
下準備
包丁の使い方として音を立てるのは押し切りをしている証拠。押し切りだと野菜の水分が出てしまうのでよくない。
まな板は1つ切り終えたらぬれ布巾で拭く。
こんにゃく
どんな料理のときでも、こんにゃくはこの下準備をする。
- 洗う。
- 塩を振ってもむ。
中の水分が出る。
- 2分間ゆでる。
里芋
- 洗う。
- 皮をむく。
ヒゲ根は皮膚に当たるとかゆくなる。水に濡れているとひどくなるので前の晩に洗って乾かしておいてもよい。
皮は縦長にむく。(天ぷらにするため)
- 塩を振り、30分間置いておく。
理由
- 空気に触れると堅くなる。
- K(カリウム)をNa(ナトリウム)と反応させて外に出す。
出汁
- 1番出汁・・・5カップの水に5cm角の昆布を1晩浸けておく。
- 2番出汁・・・水を入れてグラグラ(グラ2回だけの短い時間)煮出す。
昆布は煮すぎると、”ぬめり”が出てまずくなるので絶対に煮立てないこと。
ごぼう
アクが強い。
昔は切って30分間で切り口が真っ黒になった。今のごぼうはそこまでアクは強くない。栄養も少なく、1/4程に減っている。
- スポンジたわしで洗って、砂のみを落とす。皮はむかない。
- ささがきをする。ささがきとは鉛筆をナイフで削るような切り方。
- 鍋を温めておいて、ささがいたらすぐに料理する。
しいたけ
大きいのでそのまま千切りにするのではなく、スライスしてから千切りにする。
大根
イチョウ切り。この大根は大きいので6分割し、スライスする。
人参
- ヘタは切り落とさず、包丁でくりぬくようにして取る。
- 人参は大根より薄く切る。
火の通りにくいものは薄く切る。
大根>人参>レンコンの順に薄く切る。
レンコン
- 皮ごと使う。
- イチョウ切り。6分割し、スライスする。
里芋
倍の大きさに切る。小さくすると煮くずれる。
調理
- ごぼうの周りに油がつくように炒める。
陰性のもの(水分の多い物)から炒める。
- 呼び水(大さじ2)を入れる。
- 梅酢を1滴入れる。
- フタを閉める。弱火にし、蒸し煮する。
鍋から湯気が出てくる。
ゴボウのアクが抜けて甘い香りに変わっている。
- こんにゃく、椎茸、大根、レンコン人参を蒸し煮する。
- 強火にして、フタを開けたままでカリウムを出す。
- フタを閉める。
- レンコンがやわらかくなっていれば、小さじ1の塩を入れて味を付ける。
- 約20分間煮る。
- 醤油を小さじ1入れる。
- 葱の小口切りを入れる。
ひじきレンコン
ひじき(乾燥) 30g
れんこん 30g
ごま油 大さじ1
醤油 適宜
ひじき
- 水でさっと洗う。
- 水をヒタヒタに入れて浸けておく。
1時間で水が見えなくなるくらいひじきが吸収した。
- 爪で切れるくらいのやわらかさになればOK。
戻し水は捨てない。
- くきひじき・・・体質改善に使う。
- 芽ひじき・・・短いし、陰性に傾いている。
くきひじきは長いので、短く切る。
れんこん
イチョウ切り。
- 鍋を十分熱くしておく。
(れんこんのみ例外。他のものは人肌に温めればよい。)
熱くしてれんこんが鍋にひっつくのを防ぐ。
透明色になってくる。
- ひじきを入れる。
炒めるのは、磯臭さを飛ばしている。箸で混ぜすぎない。
- 音がジャーという水の音からパチパチという音に変わったら、ヒタヒタまで戻し水を入れ、強火にする。
水の量は量っておく。
- 醤油を入れる。
醤油の量は水の量の1/10が標準だが、病気などで1/8にすることもある。ひじきレンコンは毎食1箸(大さじ2)ずつ食べるもの。
- 煮汁がなくなるまでコトコト煮る。
青菜のごま和え
青菜 1把
白ごま 大さじ2
醤油 適宜
青菜
洗い方
- 根は触ってみて堅ければ捨てる。
- 根元近くの枯れ葉などを取り除く。
- ボールに水を溜めて、1本ずつ洗う。
- 水を根元近くの葉の生え際に直接当てる。
- 砂が落ちなくなる(ボールに溜まらなくなる)まで繰り返す。(家庭菜園で土がついていると5〜6回が目安)
ごま
ゴマソフト(ねりゴマ)というものを使うときは、ごまの1/2の量でよい。
- ごまを炒る。
- すり鉢でする。
炒ったごま大さじ1/2は別にしておく。
- 醤油を混ぜる。
野菜の甘みを知るために、みりんは使わない。
調理
- 小松菜を切る。
根は触ってみて堅いので食べずに捨てる。
茎は縦に切り込みを入れ、上から押して斜めにして、縦に切り込みを入れる。 そのまま2〜3cm幅に切ると、茎の方は細く切れている。
- 鍋を温める。
鍋を温める前に水気は布巾で拭き取っておくと省エネと時間短縮になる。
- 青菜を入れる。
油を入れないので、中火または弱火にして、焦げないように注意する。
- フタをして蒸し煮する。
甘くなる。
- 火から下ろして、トレイに広げて冷ます。
鍋の中に入れっぱなしにしておくと茶色くなる。
- 青菜とごまを混ぜ合わせる。上にごまを少し振りかける。
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