最大の幸福は、人々が愛し合うことによって得られます。怒りや不満は、物から喜びを得ようとして、それがうまくいかなかったときに湧き上がってきます。
私たちの肉体は、現世で、数多くの目標を達成するための道具(乗り物)に過ぎません。これは、本当の自分は肉体を超越しているということを意味します。
この世界は最高神ヴィシュヌによって創造されました。このとき、エネルギーの波動が、OMという音を立てて広がります。それから、ヴィシュヌからブラフマーが生まれました。ヴィシュヌはブラフマーにヴェーダの知識を教え、ブラフマーは他の神々にこれを言い伝えました。こうして、リグ、ヤジュル、サーマ、アタルヴァの四大ヴェーダが誕生したのです。
私たちは、脳や感覚という物質的な肉体、心や知性やエゴという微妙な肉体(霊妙体)、それに、自己(魂)の三つから成り立っています。そして、自己を統一し、肉体と霊妙体を調整するものが超魂です。
物質的な幸福と不安は常に隣り合わせにあり、一方、魂はそれを超越した所にあります。だから、恐れを無くし自由になるためには、魂を実感し、超魂とつながりを持たなければなりません。
現世にいる間、考えや行いによってどこまで精神を高められるかが、死後の運命を左右します。
カルマの法とは、良い行動には良い反応を伴い、悪い行動には悪い反応を伴うことを言います。この反応は、来世に訪れるかもしれません。
正直であり、うそをつかない率直なことで大切です。さらに、人間だけでなく、動物、鳥、虫などに対してもやさしくするのが慈悲の心です。これを意識するとヴェジタリアン(菜食主義者)になります。
善の状態は、輝きを放ち、あらゆる罪から解放され、幸福になります。情熱の状態は、限りない欲望や願望が源となり、物質的な実りのある行動に駆り立てられます。無知の状態は、妄想を描いたり、狂ったり、怠けたりします。
これらの三つの状態を超越すれば、生、死、老、迷いから解放され、この世にいながらにして至福を味わうことができます。現世においてこれを成し遂げることが、人間としての義務です。なぜなら、人間として生まれている今だけ、その能力が与えられているからです。
死を迎えるとき、普通、魂は肉体から離れたがらないので抵抗しますが、高熱が襲ってきて死にます。そのとき、魂は肛門や他の穴から追い出されます。それから肉体は冷たくなり硬直し始めます。
悪い行いをしたならば、地獄に入るか、下等生物に生まれ変わります。良い行いをしたならば、より上位の天国に生まれます。多くの人生を経験して、進化の頂点である真理に到達することが目標です。そのとき、神の世界に仲間入りできるので、二度と今までの世界には生まれて来なくなります。
無数の魂が存在する理由は、最高神は無限小かつ無限数の魂が集まって初めて完全になるからです。