香港(英語の通じない国)

日程:2000年8月27日〜30日


航空会社のマイレージで引き換えた香港行きの航空券を持っていた。その使用期限まであとわずかであり、日程もなかなか調整がつかないため、キャンセル待ちしていた。二日前に電話があったが、私が留守にしていたため、前日に予約できたという知らせを聞いた。いつの旅行のときもこんなもんや。

帰宅後、パスポート捜しから始まり、どうにか旅行準備を済ませた。ガイドブックは事前に入手していたため残りの品は家の中にあるものを、リュックにつめればよいだけであった。私オリジナルの海外旅行チェックリストにしたがって作業をすすめ、それほど時間はかからなかった。ちょっとした国内旅行って感じだ。荷物も平日持ち歩いているかばんよりもずいぶん軽い。自慢できるものではないが、私の海外旅行チェックリストを公開しよう。これを基本にして、その旅ごとに不要なものは省き必要なものを持って行く。

海外旅行チェックリスト

いつも、海外旅行に行くときは、たいてい目的を持って行くのだが、今回は特になかった。あえて言えば、まだ訪れていない英語圏?ということだった。

無事に香港に到着した。
空港で100US$を両替したが、後から街の両替屋と比べると、ガイドブックで書いていた通り、香港では空港での両替レートは悪かった。
外は大雨が降っていた。せっかく空港から市内(九龍)まで二階建てバスの二階に乗ったのに、雨で全く景色が見えない。降りたのは、尖沙咀(TSIM SHA TSUI チム・シャ・ツォイ)だ。

最初は東西南北が分からずうろうろしていた。しばらくして、運良く1回目でよさそうな宿が見つかった。VICTORIA HOSTEL(3泊330HK$)で3泊することにした。部屋はドミトリーで、部屋と入り口には鍵がかかる。シャワーはお湯が出るし、何とクーラー付きではないか、今まであまりそういう所に滞在したことがなかったので、満足だった。日本の私のアパートにもクーラーや扇風機というものはない。
同部屋の人は一人のアメリカ人だけで、以前に日本で英会話スクールの先生をしていたという人だった。この部屋に1ヶ月間滞在していて、英語の教師として香港で求職活動しているとのことだった。面接を受けたと言ってスーツ姿で帰ってきたこともあった。

街では英語は通じないか皆はあまり喋ろうとせず、レストランでは、と言っても私が入るのは大衆食堂程度だが、英語メニューは存在しないか一般的ではない。店員もあまり英語が達者ではない。とにかく食べ物は思うようなものが注文できない。昔よくやった他人が食べている皿を指差して、これと同じ物くださいとか、料理している厨房まで押しかけたこともあったが、面倒だし中国語の漢字で何となく雰囲気は分かるので、適当にメニューを見て指差して注文した。
残念ながら香港ではめちゃくちゃおいしいという食事にはありつけなかった。以前に旅行した上海の方がおいしかったと思う。私が食べたレベルの食事は1食17HK$〜47HK$くらい。日本と比べてめちゃくちゃ安いわけでもない。吉野家の牛丼(Beef Bowl)が21HK$。

街を放浪・徘徊した。船ですぐに行ける香港島に渡り、香港公園とか、国際展示場などを見てまわった。夜はマーケットに行った。香港の街は、大抵昼ぐらいから活気が出てきて、夜遅くまで活気がある。最初は分からずに、疲れていたせいもあって夜は早く部屋に戻っていたが、香港は夜からが本番という感じである。
夜景を見に出かけた。海岸沿いから向かいの香港島の夜景を見ていると、人の営みによるだろう光の輝きが、妙な気持ちにさせる。自分には何もない、少しのお金があるだけで、守らねばならない人もモノもない。ちなみに職もない。自由なのか。これからどう生きようかな。

帰りのバスから、街を眺めていて驚いたことは、つまらないことだけど、建設中の高層ビルでも足場は竹で組んでいること。まさかエコロジーのためでもあるまい。

香港はつい最近までイギリス領だと思っていたので、英語が通じて意志疎通ができる国と勝手に想像していた。空港に戻ってきてチェックインカウンターで英語が通じると、きちんとコミュニケーションできることが新鮮に感じられた。


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