ロクのメモリアル


2000年2月12日(土)午前9:00
ロクが死にました。
”お星様になった”でもない”天国に行った”でもない。
ロクが死んだのです。
「オリオン座の真ん中にある3つの星の一番下をロクにしよう」と2人で決めた。
でも違う。ロクは死んだのです。
既に体は硬直し、箱の中で横たわっている。
私たちが朝起きるまで待っていてくれたロク。
起きて来た2人を見届けて、トイレを済ませて死んだ。
ロクらしい最期でした。
私たちに迷惑はかけまい、でも最期に一目だけでもという思いだったのでしょう。

本当の飼い主に捨てられ、私たちが保護した日。
ロクは私たちに申し訳なく思っていたのかもしれない。
”一人では生きていけないから、お願いします”と哀願していたのかもしれない。
私たちの手を何も煩わせることなく逝ったロク。
9ヶ月の間、甘えたい気持ちと申し訳ない気持ちの葛藤で苦しんでいたのかもしれない。
”ロクはやっぱり大人だな”
甘えたい本当の気持ちを私たちは見過ごしていたのかもしれない。

末期の心臓病で苦しかった最期の1週間。
私たちに訴えるでもなく、最後まで一人で苦しみと闘ったロク。
人間にもできないような孤独と苦しみの中を、あんな小さな体で耐えていたんだね。
ゴメンね、ロク・・・。
私たちは体をさすり、声をかけ応援することしかできなかった。

今は天国で元気に走り回っていることでしょう。
おいしいものを食べたいだけ食べ、眠くなったら眠る。
遊びたくなったら大勢の仲間たちと遊んでいることでしょう。
もしかしたら元の飼い主とめぐり合い、幸せに暮らしているのかもしれない。
そうあってほしい。

たまには私たち家族にも会いに来てね。
次に来る子は、生まれ変わったロクが私たちのところへ来てくれたんだって信じてるから。

さよなら、ロク。


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