竹田和平さんの著書から学ぶ
竹田和平 さんの旦那的投資哲学についての著書、「日本一の大投資家が語る大貧民ゲームの勝ち抜け方 (水澤 潤 著) 」より、株式投資・ビジネスの教訓を抽出し、コメントを加えて考察します。
相手を尊重する
どうすれば相手の人に喜んでもらえるかということを、いつも考える習慣が、お金持ちになるための一番のキーワードなんだ。(p.21)
相手の人の立場を十分に理解し、自分が相手の立場だったとしたらどう考えるか、相手に喜んでもらえるにはどうすれば良いのかをじっくり考えたのです。(p.48)
相手がどうすれば喜んでいただけるか、それを考えることでしか道は開けないのだ。(p.50)
コメント
円滑な人間関係を築くには、相手の話をよく聞き、相手の言い分を認め、相手を尊重し、相手の立場に立って考えるのが良いと、「人を動かす」の著者デール・カーネギー も述べています。
全ての商売、全てのサービス業において、顧客に自己重要感を与え、満足感を与えることは成功の秘訣でしょう。
儲かる仕組み
儲かる方法が見つかると、ほんとうに一気に現金は流れ込んでくるものだ。(p.44)
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儲かる仕組み、儲かるビジネス・モデルを構築するのは困難なことだと思いますが、一度構築出来てしまうと、その仕組みが24時間働き続け、本人が働かなくてもお金を稼ぐことが出来るようです。現在で言えば、ネットショップサイトの運営や情報起業がその例だと思います。
同時株安
株式相場で何度も経験した出来事。相場が崩れるのは、ある日突然だということを。まったく何の前触れも、予感もなく、昨日まであれほど強かった相場がヘナヘナと崩落する。その不思議さと恐ろしさと勢いを。(p.90)
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株価暴落の恐怖感をうまく表現した言葉です。立ち直れないような大負けを防ぐには、損切りルールに沿ってストップ・ロス・オーダー(逆指値)を設定し、買値から一定の値幅下落したら、機械的に手仕舞うことです。
株価変動
上がってよし、下がってよしの株価かな、ですよ。株価が上がれば単純に嬉しいけど、下がれば買い増しのチャンスですから、それもまた嬉しいのです。焦る必要はない。優良な企業が相手なのですから。(p.92)
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運用資金が潤沢にないと上記の言葉は出てこないと思います。日本人版のウォーレン・バフェットといったところでしょうか。
投資判断
みんなが敬遠するようになれば値段は暴落する。投資してもペイする水準まで値下がりしてから、はじめて投資に乗り出せば良いのである。(p.104)
株の買い方そのものは、今とまったく同じである。割安になってきたところを狙い、下値に指値を入れたあとは、何ヶ月でもジーッと待ち続けるという手法である。(p.116)
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株式投資を始めた頃は売買すること自体に興奮して、日経平均株価が値上りしたら株を買わずには居られないような衝動にかられると思います。そんな時期が過ぎて、周囲の状況が過熱し過ぎていないかどうか冷静に判断出来るようになれば、好機が来るまでじっくりと待てるようになると思います。年がら年中、相場に参加する必要はありません。
株主
会社の大株主欄に個人投資家の名前が多くあるような会社の方が良いように思います。そういう会社は、個人投資家をきちんと優遇してくれる会社だと思えるからです。(p.116)
経営者がお役所感覚だったりするような会社には、ぜったいに投資してはダメだと実感しましたね。(p.117)
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著名な上場企業であれば、一般的には銀行や保険会社、投資ファンドなどが大株主となるケースが多いと思います。竹田和平さんの視点は、業績が良いのに市場からは見放されている企業の株を見つけることです。
竹田和平さんが大株主となっている銘柄が世間で注目されるのは、竹田和平さんの投資哲学に共感して便乗する人が多い為だと思います。
相場の材料
株で失敗する人は多いけれど、みんな明日の夢ばかりを買いすぎるのが原因だと思います。だからケガをするのです。(p.126)
コメント
短期売買に専念していると、ある銘柄の本来の価値を無視して売買することがあります。皆が買うから値上りするので、遅れを取らないようにと買い出動すると、そのうち需要が下火となって値下がりすることがあります。
当該銘柄の本来の価値(株主資本や業績から類推される価値)と比較して、割安なのか割高なのかという判断基準も考慮しないと、いつかは最後にババ抜きのババを引かされてしまい、狼狽売りを余儀なくされるか、塩漬けとなってしまう可能性があります。
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