粉飾決算とは(ふんしょくけっさんとは)

粉飾決算の意味

　粉飾決算とは、企業が自社の業績や経営状況を、実際よりもよい状態に見せようとして、貸借対照表や損益計算書などの、財務諸表の数字を操作したり、ごまかしたりすることです。
　粉飾決算とは逆に、法人税を安くしたり回避したりする為に、利益を実際より少なく見せる決算を逆粉飾決算と言います。

粉飾決算を行う理由

　粉飾決算を行う理由としては、以下の理由が考えられます。

• 会社の信用を保つ為
• 経営者への批判を避ける為
• 株価の値下がりを防ぐ為
• 株価の値上がりを誘因する為

粉飾決算の手口・方法

　売上を実際より増やす方法としては、親会社が子会社に対して、或いは、別の会社どうしが結託して、商品や製品を売ったことにして売上高を増やし、決算後に買い戻す方法があります。
　利益を実際より増やす方法としては、経費を実際より少なく計上して、利益を見かけ上で増やす方法があります。
　また、含み益がある有価証券を売却して利益を増やし、その後有価証券を買い戻す方法などがあります。
　有価証券を売却して利益を増やすことは、営業外の収益なので、取引としては普通にあることですが、本業の営業利益の数字が足りないので、特別利益で経常利益を増やし、見栄えを良くしようとする意図があります。