Nepenthes fusca  Danser




変異の大きい種で、N.maxima に良く似ています

ネペンテス フスカ  本種はボルネオの固有種です。様々な高度の場所(1,200 - 2,500m)で発見されており、ほとんど常に着生していて、鮮苔林に自生します。N.faizaliana と非常に近縁で、N.zakriana と同種であるとする学者もいます。
 ヨーロッパ方面では寒冷な気候のため栽培は容易なようですが、日本では高温を嫌うので注意が必要です。
 下の袋は小さいです。上の袋はそれより大きいですが、口のところが鐘のような形をしています。
 袋は普通の緑色で、深紅色から蝦茶色の縞があります。ふたは幅が狭くて、濃い蝦茶色をしています。

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 本種は、東カリマンタンの Kemal 山産の標本をもとに記載された。キナバル山とサバの Crocker 山脈産の植物が本種であるとの見解が示されたこともあったが、最近になってこれらの植物がタイプ標本と比較され、いくつかの矛盾がある事が明らかになっている
 しかし、一方でこれらの植物にそれほど大きな違いは無いとの見解もある。どうやら、本種のタイプ標本が混乱の元になっているようだ。タイプ標本の上の袋と下の袋は、真の意味での上の袋と下の袋ではなく、どちらも中間に近いものだそうである。
 本種のように変異の大きい種を扱う場合には、タイプ標本が必ずしも真の典型ではないという可能性があることを念頭において、採集品とタイプ標本との比較を行うことである。

 本種はボルネオの広い範囲に分布する。低山地帯の種が自生する標高は広い範囲に及び、ほとんど常に着生である。しかし、人手が入り、土壌がむき出しの開けたところにコロニーを作ることもある。本種が湿地に生育することはほとんど無い。
 本種はキナバル公園以外のところで観察するのは困難である。ムル山国立公園にも、本種は普通に存在するのであるが、そこを訪れる多くの人々は、森の上から落ちてきた少数の枯れた袋しか見ることが出来ないことが多い。

 本種は、ボルネオ島東方のいくつかの島で見られる N.maxima と非常に近縁である。かつて N.maxima であるとされた、いくつかのボルネオ産の標本が、最近になって本種に含められている。そして、ボルネオ産 Nepenthes のリストから N.maxima は削除されたのである。
 本種は、その分布範囲全体にわたって、非常に変異の大きい種であり、サバ北西部から中部カリマンタンに渡って広く分布している。

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