Nepenthes jamban  C.C. Lee, Hernawati & P. Akhriadi




漏斗型の上の袋を持つのが特徴の新種です

ネペンテス ジャンバン  本種は高地性種で、Ch'ien C. Lee 氏によって、北スマトラの山中で発見されました。
 上の袋は漏斗形で、N.inermis に見られるのと同じような濃い液体で満たされています。
 本種は、N.jacquelineae に非常に近縁であると考えられていて、両種とも細長いふたと、大きな蜜腺を持つのが特長です。
 本種の名前は、インドネシア語のトイレに由来します。

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 本種の種小名の ‘jamban’ は、袋の形がインドネシア語で便器に似ていることによる。
 本種は、主に西スマトラに産するもうひとつの分類群を代表している。そのグループには、N.dubiaN.inermisN.jacquelineaeN.tenuis が属する。これらの種は共通の特徴を持っているが、それは、内面全体に腺が分布する幅広のトランペット形の袋、包のある花序、無柄の葉といったものである。それに加えて、これらの種は全て、捕虫液の粘度が高いが、それは、捕らえた虫が逃れないようにするものと思われる。本種の上の袋は、ハチやコオロギのような無数の大きな昆虫と、少数のアリのような小さな獲物で満たされていることが良く観察されている。多くの上の袋には、生きたカの幼虫が多数湧いている。
 本種は、N.jacquelineae と最も近縁と思われる。生育習性と袋の構造が良く似ているからである。両種は、ふたの下面に極めて大きな蜜腺を持ち、ふたは丈夫で、ふたの上面には小さなこぶが形成されている。しかしながら、N.jacquelineae には、本種との相違点もあり、それは、もっと丈夫で、広く広がった滑らかな襟を持ち、より短く 2花を着ける花柄を持ち、よりふたが広く、腺も大きい(幅最大 1.5mm)といったことである。
 本種はスマトラ西部のバリサン山脈の固有種で、タイプ標本の産地(現在のところ、北スマトラの Padang Sidempuan の1箇所しか知られていない)では、本種は N.bongsoN.dubiaN.gymnamphoraN.lingulata と共生しているが、それらとの自然交配種は観察されていない。本種と密接な関係があり、同じ自生地に産する N.dubia と明かな移入交雑がなされていないという事実は、このグループの中の2つの種が共生する最初の記録として注目される。

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