Nepenthes macrovulgaris J. R. Turnbull et A. T. Middleton
N.hirsuta
に似た稀少種
本種はボルネオの固有種で、海抜 500m の低地から、海抜 800m の亜低山地帯の森林や鮮苔林に自生します。本種の分布範囲は 3つの山に限られいて、キナバル山、Tambuyukon 山、Silam 山です。全てサバに属します。
袋は高さ 25cm にも達し、緑から褐色で、斑点が着いているのが普通です。
N.hirsuta
に似た、稀少種です。
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本種は最も魅力的な
Nepenthes
のひとつであるが、他のものとは変わっている。袋の色は、緑色から斑点のあるもの、濃い褐色のものまで様々である。通常襟は、緑色を帯びた黄色である。
袋は、
N.hispida
や
N.hirsuta
にある程度似ているが、葉の形態が違うので、これらの種と区別するのは困難ではない。
本種は
N.leptochila
( =
N.hirsuta
) 及び
N.decurrens
( =
N.northiana
) といくつかの類似点を持っているというが、前者とは、襟の発達度やふたにある腺を見れば区別することが出来る。本種の葉身の形や葉柄は、
N.northiana
と似ているが、
N.hirsuta
と間違えることはない。
本種の上へよじ登る茎の断面は、
N.northiana
のような三角形ではなく、円形であることが観察されている。そして、葉の基部は decurrent ではないということである。
本種は、サバの東海岸にある Silam 山で最初に発見された。山の上の通信施設に通じる舗装道路の道端の空き地に生育しているのが見られる。人間の手の入っていない森林にもあるが、稀である。
本種は長い間、Silam 山に固有の種と考えられていた。しかし現在では、キナバル山や Nambuyukon 山を始め、より広範囲に生育することが知られている。
かつて Lohan 谷で採種され、現在ではそこの山岳公園で育っている "
Nepenthes Sp.
" と呼ばれたものが、本種の記述と良くあっているという。
最近 Silam 山で、
N.macrovulgaris
x
N.tentaculata
が2株発見されたが、これが本種の交配種に関しての最初の信頼できる記録となった。 それ以来、本種と
N.reinwardtiana
の交配種と思われるものが記録されている。
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