Nepenthes talangensis  Nerz et Wistuba



自然界では絶滅したと思われる希少種です

ネペンテス タランゲンシス  本種は、スマトラ産の高地性種で、N.jacquelineaeN.tenuis と非常に近縁と考えられています。
 美しい古典的な高地性種で、Talang 山の噴火で、野生の状態では絶滅したと考えられています。深く入り込んだ襟は混じりけのない深紅色で、赤色と緑色の斑点のついた袋本体と、良いコントラストをなしています。

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 本種は、最近 Talang 山で採集された標本に基づいて 1994 年に記載されたが、既に 1918 年には別の標本が採集されていた。それは Danser らによって、N.bongso に含まれるとされていた。しかし本種は、N.bongso とは異なる種であると主張されており、ここではそれに従う。N.bongso と本種との相違点は明瞭であり、この 2種を簡単に間違えてしまうことはない。N.bongso の下の袋は、下部が細い卵形で、上部が円筒形であり、円筒形の部分の内表面には消化線はない。本種では、袋は下部がトランペット形で上部が卵形で、全体に消化腺がある。本種の葉の縁は、短い赤い毛で濃く縁取られており、その特徴は、N.bongso では決して見られない。N.bongso の襟は通常、外側の縁のところで広がっているが、本種はそうではない。本種の葉の先端は、鈍形から鋭形で、つるの差込もシンプルであるが、N.bongso では、先端は円形で、つるの差込は頂点に近い。

 N.bongso も Talang 山では普通に見られるが、本種と共生することは稀である。もちろん、それはもっぱら下部低山地帯の森林に着生するが、本種はほとんど常に、上部低山地帯に地生する。本種は、Talang 山の標高 2,200m 以上の地点にもっぱら自生し、開けた、高度に背の低い植生中に生育している。標高 1,800m の深い鮮苔林の中で観察されたこともあるが、N.inermisN.gymnamphora と共生していた。本種と N.inermis との交配種が記録されている。本種と非常に近縁なのは、N.aristolochioides であるが、口が垂直であることと、袋の後ろの表面がドーム状になっている点が異なっている。Tujuh 山に産する、N.aristolochioides × N.singalana のがっしりした下の袋も、本種に非常によく似ている。本種の他の推定上の近縁種は、N.dubiaN.inermisN.jacquelineaeN.tenuis などである。本種の消化液は非常に粘度が高く、N.aristolochioidesN.dubiaN.inermisN.jacquelineae 同様、袋の壁をコーティングしている。袋の内表面は、それゆえ非常に粘着性があり、小さな昆虫などは消化液に落ちなくても壁に触れただけで捕らえられてしまう。

 本種の下の袋は比較的小さいが、非常に魅力的である。それらはしばしば、明るい緑色から黄色の色をしており、一方、襟は概して深赤色である。空中の袋も同様に魅力的で、しばしば美しい色彩をしている。植物体自体は比較的小さい。Talang 山上部の開けた斜面で、茎は長さ 1.5m を超えることは滅多にないが、もっと低高度の鮮苔林では、たまに茎の長さが 3m に達することがある。

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