安曇野美術館巡り


碌山美術館

住所:長野県南安曇郡穂高町穂高5095-1
TEL:0263-82-2094
営業時間:9時〜17時10分(
11月〜翌2月まで16時10分)入館各30分前
定休日:月曜日
(定休日が祝日の場合は翌日休。5月〜10月無休)
場所:JR大糸線穂高駅から北へ徒歩5分ほど


穂高出身の彫刻家、荻原碌山の作品を展示した美術館。

蔦の絡まる教会風レンガ造りの建物は
安曇野を代表する風景として
ガイドブックなどで誰もが一度は
目にしたことがあるだろう。



とんがり帽子の本館には、碌山の彫刻・絵画・書簡などが静寂の中に並べられており、31歳で夭逝した天才芸術家の魅力を永遠に伝えている。中でも碌山が最後に残した傑作といわれる「女」には見るものを魅了する迫力と優美さがある。

第2展示室と第3展示室には、高村光太郎、中原悌二郎、戸張孤雁といった碌山と親交のあった彫刻家達の作品が展示されており、日本彫刻界の流れを知ることが出来る。建物の外にあるベンチや樹木は、それ自体がひとつのモニュメントになっており、四季折々の表情を見せてくれる。安曇野を代表する風景として一度は訪れておきたい場所である。




安曇野山岳美術館


長野県南安曇郡穂高町有明穂高温泉郷
TEL:0263-83-4743
営業時間:9時〜17時
定休日:木曜日(祝祭日の翌日)8月無休
入場料:一般700円 高大生400円 小中生200円



安曇野山麓で、山岳絵画のみを展示する事をポリシーに設立されたちいさな美術館。

新聞記者として北アルプスの遭難活動などに接しているうちに、山の魅力に取り付かれたという、館長の思い入れが伝わってくる美術館である。

館内には、 近代山岳絵画の祖といわれる足立源一郎をはじめとして、パキスタン・カラコルムのスキルブルム峰(7360m)で、写生中に爆風雪崩で死去した悲運の山岳画家、原田達也の作品など、いずれも山岳のみをテーマにした絵画が常時展示されている。
美術館にはテラスが設けられており、そこでコーヒーを注文して飲むことが出来る。安曇野には、こういった喫茶スペースを供えた森の中の美術館が多く、ゆったりとした時間を過ごすことが出来るのが特徴だ。

山麓から見上げた景色ではなく、時には身の危険に曝されながら、険悪な稜線にイーゼルを立てて仕上げた、数々の山岳絵画の迫力を心に刻みながら、安曇野の森で飲むコーヒーの香りはまた格別のものがある。山好きならば一度は訪ねておきたい美術館である。




安曇野ちひろ美術館


長野県北安曇郡松川村西原
TEL:0261-62-0772
営業時間:9時〜17時
(季節により変更有り)
入場料:大人800円 子供300円




35、000uの広大な広場の中に建つ、絵本画家いわさきちひろの美術館。子供を生涯のテーマにしたちひろの温もりが館内に漂っている。

ゆったりとした館内は5つの展示室に分かれており、ちひろの作品は、「ちひろの仕事」と名づけられた第1展示室、「ちひろの人生」と名づけられた第2展示室でそれぞれ紹介されている。
またその他の展示室には、ちひろ美術館が年月を掛けて収集した世界の絵本画家の作品が常時展示されている。

広大な広場にはチェコの絵本作家パツォウスカーがデザインしたオブジェがが点在し、四季折々の花が咲き乱れていて、日常の喧騒を忘れてのんびり過ごすことが出来る。

また 広場の片隅には、黒姫山麓に建っていた、ちひろの山荘が復元されており、室内を覗くことが出来る。病に倒れる晩年まで、度々通ったといわれる黒姫山荘の室内から、ちひろの当時の生活振りと創作活動の匂いがする。

振り返れば、広場のベンチに家族連れが腰を掛け、笑顔で持参したランチを広げている。

館内も広場も「空間」を大事にして造られており、そこにいるだけで時の経つのを忘れて、ゆったりとした気持ちになれる美術館である。








安曇野山麓その他の美術館
安曇野ジャンセン美術館
長野県南安曇郡穂高町有明4018-6
TEL:0263-83-6584
営業時間:8時30分〜17時
入場料:大人850円 子供500円

フランスの鬼才
ジャンセンの作品を展示した
世界で唯一の美術館。
教会をイメージした建物も魅力的


夢穂高美術館
長野県南安曇郡穂高町有明7686-1
TEL:0263-83-6681
営業時間:9時30分〜17時30分
入場料:800円 小学生未満無料

加山雄三、片岡鶴太郎、北の湖など
各界の著名人の絵画を集めた美術館。

さすがにその道の達人達の作品と比べると
その迫力等見劣りする面もあるが
「多才」という言葉を実感させられる美術館だ。
黒澤明の絵コンテが興味深い。
安曇野絵本館
長野県南安曇郡穂高町有明2186-117
TEL:0263-83-6173
営業時間:9時30分〜17時30分
入場料:700円(喫茶つき)

あくまで大人が対象のお洒落な絵本館
地元の作家達の語らいの場になっている。
未就学児の入場不可。
子供向けの絵本を求める場合は
山麓線から白馬方面に進んだところにある
絵本美術館がお勧め。



大熊美術館 長野県南安曇郡穂高町有明7403-10  TEL:0263-83-6993 デンマーク・ロイヤルコペンハーゲン窯の磁器430点を展示
有明美術館 長野県南安曇郡穂高町有明7402-5  TEL:0263-83-3701 ロダン、マイヨール、池田満寿夫などのコレクションを展示
池田町立美術館 長野県北安曇郡池田町会染7782    TEL:0261-62-6600 池田町の高台に建つ美術館。北アルプスを一望できる 
田淵行男記念館 長野県南安曇郡豊科町南穂高5078-2 TEL:0263-72-9964 高山蝶と雪形の研究で有名な田淵行男氏の資料を展示
絵本美術館 長野県南安曇郡穂高町有明2215-9  TEL:0263-83-5670 大人も子供も楽しめる美術館。宮沢賢治が充実






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