これまでの思いつくままに・・・PARTU




  思いつくままに (2024/3月)


   弥や生うる月(弥生)となりました。

   いやぁ、本当に良く生えているなぁと感心しているのが、店の前の畑を、

   ピンク色にびっしりと染めているホトケノザです。

   今までにも、冬の寒さが少し緩み始めるとすぐに、ピンクの塊をあっちこっちと咲かせていました。

   無彩色の庭や土手などでは、カラフルな世界への可愛らしい先駆けという感じで、

   一寸微笑ましく眺めていたのですが、今年は、1月半ばから暖かい日が何日か続いたせいか、

   例年になくワッと咲き出して、100坪近くある畑のほぼ全面がホトケノザで覆われています。

   流石にこれだけになると、可愛らしいと言うより、なんなんだこれは!!という感じです。

   これもまた、異常気象の表れの一つ(?)だというと少し言いすぎかも知れませんが、

   自然界は、私たちの予想や思いとはかけ離れた流れの中にあるのかなという気がします。


 閑話休題
 
   最近(ここ何年か)ホトケノザよりヒメオドリコソウの方が優勢になってきていたので、

   ホトケノザの繁殖は、それはそれで、一寸うれしいですね。

                                          2024/02/29





  思いつくままに (2024/2月)


   2月になりました。

   2月といえば、節分と立春。

   寒さの中にも、春を待つ気持ちが膨らんでくる季節ですね。

   この“春を待つ”という気持ちには、他の季節を待つ気持ちとはちょっと違って、

   閉ざされたところから出て、明るく暖かい場所に行く様な、

   寒さで縮込んでいた身体をグーッと伸ばして青い空を見上げる様な感覚を感じます。

   そして、溶ける、萌える、芽吹く、などの春を表す言葉にも、

   寒く、何となく暗いイメージの冬を乗り越えた、前向きな気分を感じます。

   春・夏・秋・冬それぞれに趣を持った日本の四季ですが、

   待つという言葉が一番ぴったりくるのが、春ではないでしょうか。

   気温的には一番寒いと言われる2月ですが、寒い日が続くからこそ、

   その中に、来たるべき暖かさを予感して春を待つ、

   身の回りの小さな植物や気象現象などに気を付けて待つ、

   そんな日々を送れたらいいなぁと思っています。

                                2024/01/31





            思いつくままに (2024/1月)



   去年今年貫く棒の如きもの  高浜虚子


   除夜の鐘の音と共に、2024年が始まりました。

   お正月になると、ふっと思い出されるのがこの句です。

   去年と今年とを、棒のように貫いている、連続して(させて)いるもの。

   私にとっては、それは何なんだろう。

   それは単に、去年思っていても果たせなかったことを、今年はやり遂げるぞ、等というような単発的なことではなくて、

   もっと永続的な、自分の信念・生き様みたいなものなんじゃないか。

   “貫く”“棒”という言い方は、そんな有り様を示しているのかもしれないと、最近思うようになりました。

   そうだとすると、私にとって、去年から今年へと貫いている棒とは、一体何だろう。ずっと続いているものは。

   一杯の珈琲を大切に、心を込めて提供し、ほっと一息ついて頂くこと。

   そこにこだわってまた一年、珈琲に向き合っていきたい。

   この一年も、よろしくお願いいたします。

                                             2024/01/01







            思いつくままに (2023/12月)



   12月です。

   12月、和風月名は師走、別名では果ての月、限りの月、

   そう言えば、師走の語源は「使果つ(しはつ)」だという説もあるそうですから、

   要するに最後の、終わりの月だと言うことですね。


   で、終わりという言葉からの連想一つ。

   今、毎朝の散歩の時、朝5時半頃に鬼怒川の土手に上っていくと、目の前、西の空に、

   おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、オリオン座のベテルギウスでつくる冬の大三角が

   みごとな正三角形で迎えてくれています。

   この大三角で一番光って目立つシリウスが、毎日少しずつ低くなっていって、地平線から消えるようになると

   12月も後半(大体クリスマスの頃)となり、一年の終わり、年の瀬、お正月の準備を始める目安となるんです。


   毎年バタバタと年末を迎えている私ですが、今年は、シリウスの動きをよく見ながら、

   ゆとりを持って年の瀬、新年を迎えられたらいいなぁと、今は思っています。


                                              2023/11/30   






            思いつくままに (2023/11月)



   11月を迎えます。

   11月と言えば、別称、霜月とか、雪待月など、寒さが始まる月というイメージですが、

   今年は、9月・10月に比べれば随分涼しくなってきたとは言え、まだ何か少しボヤッとしている感じですね。

   中旬、下旬にはもう少しピリッとしてくるのでしょうか。

   今年はずっと異常気象と言われ続けてきました。

   ずっと続いていると言うことは、それはもう異常ではなくて通常なんじゃないかという人もいますが、

   雨の降り方や最高気温の上昇などはともかく、

   それぞれの季節のたたずまいなんかは、やはり慣れ親しんだ今までの感覚通りであって欲しいものです。

   今まで通りで言えば、2023年もあと2ヶ月。

   人も自然も冬支度を始める時期であり、年末に向けたいろんな準備が忙しくなって来ます。

   そうなる前のひととき、歯にしみ通るお酒を片手に、短い秋の夜長を楽しみたいなと願っています。


                                                 2023/10/31







           思いつくままに (2023/10月)



   真夏日の連続記録更新、史上最高の暑さ等と騒がれた今年の暑い暑い日々も、

   先人の言葉通り、お彼岸の声を聞くと同時に少し収まってきました。

   10月と言うと、衣替え、十三夜(後のお月見)、紅葉狩りなどという言葉がパッと浮かんできますが、

   10月1日は珈琲の日でもあります。

   ご存じの方も居られるでしょうが、珈琲の取引の新年度が10月から始まるからなんです。

   珈琲豆の取引上で決められた日ではありますが、珈琲を楽しむ者にとっても、夏の暑さから解放されて、

   カップから立ち上る珈琲の香りにひたる至福の時間が始まる時季だからと言えるでしょう。

   暑すぎてへばってたとはいえ、一応活動的だった夏が過ぎ、

   少し静かに、珈琲やお酒をたしなむ季節を迎えた10月、

   美味しい果物や野菜を傍らに、十三夜の月を楽しみ、きれいな紅葉を愛でるゆとりのひとときを過ごせたらいいなと思っています。



                                                              2023/09/30






            思いつくままに (2023/9月)



   9月というと、一般的には長月という別名がすぐ浮かびますが、他にもいろいろな呼び名があります。

   玄月・菊月・色取月・竹酔月・季秋・朽月・暮秋等々。

   このうち、菊月というのは、菊の花の季節だから。

   9月9日の重陽の節句も菊の節句と呼ばれます。

   菊の花は、春の桜と並んで、日本人にはとても身近な親しみやすい花と言えるのでしょう。

   この菊の花が、お刺身の盛り合わせにチョコンと付いている訳を、最近知りました。

   あれは、色取りもありますが、元々は毒消し・臭い消しのために付けられたのだとか。

   菊の花びらには、グルタチオンという解毒・抗菌作用のある物質があり、

   これを期待して食用菊の花を一つ添えて、刺身と交互に食べていたのだそうです。

   昔は、冷蔵技術が発達していなかったので、食中毒予防のためだったとか。

   大根のツマが添えられているのもやはり同じ理由なんですね。

   でも、最近私が買ってくる刺身は、大根はちゃんと付いてくるのに、

   菊の花の方はプラスチック製になってしまっていることが多いのは、手に入りにくくなっているからなんでしょうか。

   今度生の菊花がのってたら、試しに一寸食べてみようかな。

                                             2023/08/31   





            思いつくままに (2023/8月)



   昨年同様、今年も厳しい暑さが続く夏を迎えています。

   熱中症警戒情報が出るのはほぼ毎日、猛暑日注意が出るのもほぼ毎日、

   最近では、猛暑を越して、危険な暑さ、殺人的な暑さという言い方になってきています。

   危険とか殺人的とか、言い方が凄いですよね。

   昔、私たちが子供の頃(昭和三十年代)は、二十五度になると夏日、三十度を超すと真夏日と言っていました。

   その頃は、スイカやマクワウリ、トマト、キュウリなどは、たらいや洗面器に汲んだ水の中に入れて、冷やしていました。

   それで十分に冷たくて、美味しいおやつだったことを良く覚えています。

   それが昨今は、四十度近い気温が続くのですから、たらいなどの水も、

   あっという間に温かくなってしまって、役に立ちません。

   環境の変化に合わせて、生活の仕方を変えていくのは当たり前のことなのですが、

   ついつい昔の郷愁に引っ張られるなんて事のないように気をつけましょう。


                                           2023/07/31






            思いつくままに (2023/7月)



      笹の葉さらさら      五色の短冊
      軒端に揺れる       わたしが書いた
      お星さまきらきら     おさまきらきら
      金銀砂子         空から見てる


   子供の頃(昭和30年代前半)、七夕飾りを自分の家でつくって軒先に立てたことを思い出しました。

   父がご近所から分けて貰ってきたササ竹に、子供たちが思い思いに書いた短冊や、

   紙で作った星やクサリなどの飾り物を飾って、軒先にワッショイワッショイと言いながら立てたのを覚えています。

   軒端に揺れるという歌詞のように、軒を越して屋根に届く位の大きさの竹だったので、

   我が家の子供たち3人が、掛け声をかけながら手伝ったとしても、

   実質、父親1人で立ててくれたんだろうと思いますが。

   立てられた竹(ササ竹)がとっても大きかったというのが強い印象で残っているのですが、

   どんな願いを短冊に書いたかとか、その日はどんなごちそうが出たのか等と言うことは、ほぼ覚えていません。

   でも、楽しい思い出として心に残っていると言うことは、私にとって大事なことだったんだなと思います。

   と、ここまで書いてきて、もう一つ思い出しました。

   あの頃の七夕は、今と違って、旧暦で行われていたので、今月ではなく、来月8月の行事だったことを。

   でも、ま、いいか・・・。


                                            2023/06/30




       思いつくままに
 (2023/6月)

   先日、5月下旬頃の雨上がりの晴れた朝、散歩をしている土手の上に、
   何十匹ものカタツムリの子供が這い出してきていました。
   まだ1pにも満たない小さな身体でしたが、ちゃんと殻を背負って歩いて(?)いるのを見ると、
   思わず“ちゃんと成長しなよ”とつぶやいてしまいました。
   カタツムリというと、雨に濡れた紫陽花の葉っぱの上にいる姿が浮かびます。
   ウチの鉢植えの紫陽花も、そろそろ色付き始めそう。
   その葉っぱの上にカタツムリがちんまりと乗って、ご近所から栗の花の匂いが漂ってきたら、
   ウン、梅雨入りのサインですね。
   今年の梅雨入りは、沖縄・奄美地方では少し遅かった様ですが、その他の地域は早めの梅雨入りになりそうとのこと。
   早く入って早く明けて、夏のイベントが盛大に行えればいいかななんて、皮算用しています。

                                         2023/05/31




      思いつくままに  (2023/5月)

   5月と言えば、ゴールデンウィークですね。
   多い人だと4月29日から?月7日までの9連休、少ない人でも3日から7日までの5連休と、お休みが続きます。
   今年は、3年ぶりに規制がほぼ解除されたので、心置きなく帰省ができるという声が上がっているそうですね。
   医療関係者からは、第9波を心配する声も出ているので、まだ慎重な方も勿論居られますが、
   やはり、取り敢えず開放感に浸りたいと思っている人の方が多いのではないでしょうか。
   危険性はあったとしても、縮こまっているよりは、伸び伸びとしている時の方が、人は力を発揮できるのでしょうから、
   その方が良いのかなという気がしています。

 閑話休題
   去年のこの月に、また来年も咲いてくれるかなぁと書いたヤセウツボという地味な寄生植物、
   今年も土手の草むらに見つけました。しかも去年より何倍にも増えて。


                                        2023/04/30




    思いつくままに (2023/4月)

   今年の桜は、例年になく早く咲き出したそうですね。
   今年だけではなく、最近はずっと、早い開花がニュースになっています。
   以前は、3月末か4月初め頃に開花して、満開の桜の下で、入学式を迎えるというイメージだったのですが、
   今年あたりは、卒業式にも入学式にも、桜を見ることができないことになりそうです。
   桜だけでなく、シデコブシやスオウ、水仙やホトケノザなども、早々と咲いて、楽しませてくれています。

   例年より早いのは、やはり温暖化の影響でしょうか。
   でも、花たちにとっては、何月何日などと言う時間的な規格で咲き始めるのではなく、
   開花に必要な気候になってきたから咲いているのであって、
   例年と比べてどうこうというのは、我々人間の勝手な理屈なんでしょうね。
   勝手な願望であっても、子供たちの希望にあふれた入学式は、
   満開の桜の花びらの下でできたら良いなぁと思っているのですが・・・

                                            2023/03/31   



    思いつくままに (2023/3月)

   三月となり、日も長くなってきて、行きつ戻りつはありますが、少しづつ暖かさが増してきているようです。
   そうでない方も居られる様ですが、大抵の人は、日が延びてゆく・暖かくなるということに、嬉しさを感じます。
   いわゆる“春を待つ”感覚ですね。
   節分もそうですが、季節を待つという事では、春夏秋冬皆同じかというと、他に比べて、春は特別なような気がします。
   観梅やお花見の春、山開き・海開きを待つ夏、美味しい味覚を楽しむ秋、スキー・スケートシーズンを待つ冬と、
   それぞれに楽しさがあります。
   でも、春は、そういった行事の楽しさだけではなく、芽吹きというか、何かが始まる力を感じます。
   それまでの、無彩色というか、枯れ草の茶色一色の世界から、色とりどりの草花たちのカラフルさ、
   ウグイスやヒバリなどの賑やかなさえずりに、新しい命を感じる季節ではないでしょうか。
   柔らかな春の陽ざしの元で、動き始めた草花や虫たちの様子に気がつく日々を過ごしたいと願う今日この頃です。

                                                       2023/03/01   




      思いつくままに (2023/2月)

   節分といえば、本来は、節(季節)を分けると言うことで、年に4回あるはずなんですが、
   立春前の2月3日(稀に4日)以外は、もうほとんど使われていませんね。
   この節分の豆まき、地方によっていろんなかけ声があるそうですが、
   私の母は、福は内、鬼は外の後、最後に、福の神をぶっ止めろと言っていました。
   鬼を外に出して、福の神は家の中に引き留めておこうというわけでしょう。
   虫のいい話ですが、こうして追い出された鬼たちはどうなってしまうんだろうと、子供心に心配していた覚えがありました。
   でも、ちゃんと受け入れてくれる所があるんですね。
   奈良県吉野、蔵王堂では「福は内、鬼も内」と唱えて、全国から追い払われた鬼を救い、仏門に帰依させるのだそうですし、
   群馬県鬼石町(現・藤岡市鬼石)は、鬼恋節分祭と言って、「全国から閉め出された鬼を迎えてくれる町」宣言をしているそうです。
   と言うことで、今年の節分には、心置きなく、「鬼は外、福は内」と唱えながら豆をまく風習を、子供たちにも伝えていきたいですね。

                                                  2023/01/31




       思いつくままに (2023/1月)

   年が変わって、寒さも一段と厳しくなってきました。
   朝、散歩している鬼怒川の土手もだんだん緑が少なくなってきて茶色い色が多くなってきています。
   いわゆる枯れ草色ですね。(と言っても、私が散歩している5時過ぎ頃は、まだ暗くて、草の色は定かではありませんが。)
   枯れてチリチリになった草たち。
   見た目には、青々として、きれいな花を咲かせて、一生を終えたと思われたその後に、
   その下で出番を待って準備を始めている次の世代を助けるかのように
   枯れた葉を地面に拡げて、真っ白な霜の寒さを受け止めているみたいです。
   その枯れ草に守られて(?)出てくる次の草は、同じ草であるとは限りませんが、
   こうして土手の草たちは、次々と、繰り返し新しい芽を出して来るんですね。
   ブツブツと自分勝手な自己主張をしている人間社会を見るたびに、物言わぬ土手の草たちに学ばなければと思うこの頃です。

                                              2023/01/01




     思いつくままに (2022/12月)

   今年も一年最後の月、12月になりました。
   12月といえば、毎年、忘年会やクリスマスプレゼントの準備に大掃除、
   それに年賀状と、年末ギリギリまで普段とは違う仕事が待っています。
   普段は、ほぼ顔見知りのお客さん達を相手に、のんびりと珈琲を点てているだけなのに、
   あれもやらなきゃこれもやらなきゃと思っているだけで忙しなくなり、
   あぁ12月なんだなぁと、変に季節を感じます。

   年賀状と言えば、毎年発行枚数が減ってきて、今年(2023年用)は昨年より2億枚近く減っているそうです。
   確かに、「今年で年賀状は終わりにします」という方が、ポツポツと出てきています。
   それに、メールやSNSで済ます人が増えた事も影響しているのでしょう。
   それでも、新年早々届いた年賀状を一枚一枚めくりながら、
   送って下さった方の現況をあれこれ思い浮かべる楽しみを甘受したいなと思うのです。
   そして、私がお送りした方にもそう思っていただけるよう、年賀状を考えなければ。
   年末ギリギリまで・・・

                                    2022/12/01




  
  思いつくままに (2022/11月)

   今年も残り少なくなって、11月、霜月を迎えました。
   秋深まる季節となり、10月に比べると、一段と寒さが厳しくなって、
   名前の通り霜の降りる日が多くなってきます。
   朝目が覚めたら、庭が霜で真っ白という事も結構あります。
   だからというわけではないでしょうが、昔の人は、この秋の季節を表すのに、
   白という色を当てました。
   青春、朱夏、白秋、玄冬という割り振りです。
   春が青、夏が赤(朱)というのはわかりますが、私などの感覚では、
   秋は米や果物などの実りの色や枯草の茶色で、
   白は、あたり一面雪景色の真冬の情景の色といった方がぴったりなんですが。
   でも、白露という言葉もありますから、昔の人々にとっては、
   秋は透明感のある感じで白い秋といったのかも知れませんね。
   残り少ない2022年、澄んだ空気を満喫しながら過ごしていけたらと思う今日この頃です。

                                     2022/10/31



  思いつくままに (2022/10月)
   暑さ寒さも・・・といわれるお彼岸を過ぎ、秋らしい季節になってきました。
   秋と言えば、秋の七草の一つに女郎花がありますが、この女郎花(オミナエシ)、
   オンナメシ、オミナメシがなまったものだということを初めて知りました。(日刊☆暦のページ・9月17日号)
   あの黄色い粒々の花を粟の飯に見立てて、オンナメシというようになったというのですが、
   それでは、それに対するオトコメシはあるのかと言えば、女郎花の近縁種に、
   男郎花(オトコエシ)という花があるそうです。
   こちらは、白い小さな粒々の花を咲かせるので、白い粒々を白米に見立ててオトコメシ、
   黄色い粒々はオンナメシというわけです。
   なるほどねぇとは思いますが、白米が男で粟飯が女というのは、今だったら一寸問題になりそうですね。
   それにしても、女郎花は我が家にもありますからわかりますが、男郎花って、まだ見たことがありません。
   それともう一つ、女郎花と男郎花が混じり合って男女郎花(オトコオミナエシ)という花もあるそうです。
   これも見てみたいですね。
   どこで見られるのか、ご存じの方、教えて下さい。
                                      2022/09/30


   
  思いつくままに(2022/9月)

   9月が始まります。
   今年はコロナの感染拡大が続いていますが、政府の方針転換(?)のお陰で、
   いろんなイベントが、少しづつ行われるようになって来ました。
   常総市は、祇園祭は形だけ、花火大会は中止となって、少しまだ逼塞感が残っていますが・・・。
   夏休みが終わって、学校行事はどうなるのでしょうか。
   子供たちが楽しみにしている運動会は。
   この所、コロナの影響で、いろんな体験をせずに過ぎて来てしまってきています。
   大人はまだ良いですが、子供たちにとっては、
   その時その年代で経験して欲しいことが沢山あるはずでしょう。
   この秋、対策やらなんやらで、当事者の方々はとても大変でしょうが、
   校庭に子供たちに歓声が響くところを見てみたいなぁと感じています。

                                    2022/08/31



      思いつくままに (2022/8月)

   8月です。 8月なんですが・・・・。
   梅雨明けして、スパッと暑くなるんではなく、戻り梅雨があったり、
   夕立ではない急な雷雨があったりと、何か季節がよくわからない毎日です。
   蝉の声も(去年も同じ様なことを言っていましたが)、
   7月末になってやっとミンミンゼミのかまびすしい鳴き声が、聞こえ始めました。   
   土手の草花たちも、刈られるたびに、前とは違うものが勢いを見せて繁殖し始めています。
   皆それぞれに、時季を見ながら自己主張しているようです。
   環境は、毎年同じとは限りませんが、その様子を見ながら、
   自分の出るべき時に合わせて自分の命を全うしている、
   ンーン、暑いの寒いの、雨が多いの少ないのとブツブツ言っている誰かさんとは大違いだなぁ・・・。

                                      2022/07/31




       思いつくままに (2022/7月)

   7月、梅雨明け、夏休み、夏祭り、花火大会etc.・・・
   夏本番の到来です。
   去年、一昨年と、コロナの影響で、いろんな夏の楽しみがなくなってしまいましたが、今年はどうなるのでしょうか。
   この所、少し増減があったりはしますが、2月頃の感染状況に比べると、かなり落ち着いてきているようで、
   スポーツ観戦を始め、各種イベントもそれなりに開催され出しているようです。
   でも、我が水海道では、花火大会は中止、祇園祭は神輿の渡御はしないとのことなので一寸残念ですね。
   日常的に行っていることと違って、季節的なイベント事は、何年か中止状態が続くと、
   伝承が細かいところで切れ始めるということも言われます。
   出来る範囲で継続されると良いのかなぁと思うのは、間違っていますかね。

                                    2022/06/30




     思いつくままに   (2022/6月)

   6月を迎えます。
   6月といえば、衣替えの月ですが、最近はクールビズの普及で、5月中に夏服に変えてしまうことも多いですね。
   だから、6月1日が衣替えの日だということを、知らない人も増えていると言われました。
   そう言えば、中高校生達にも、6月を待たずに夏服姿になっている子もいますね。
   最近は、地球温暖化の影響でしょうか、以前に比べると、暑くなるのが早くなって来ているので、
   6月1日にこだわらずに衣替えをしてしまう、というか、衣替えという感覚自体が無くなっているのかも知れません。
   その日、その時に合った心地良い服装であれば、別に良いのではないかという気もします。
   衣替えといえばもう一つ。
   冠婚葬祭用の黒服にも冬服、夏服がありますが、この切替えも、標準的には、6月・10月が衣替えの月だそうです。
   こういう伝統(?)は、いつまで続くんでしょうね。

                                                 2022/05/31



     思いつくままに (2022/5月)

   5月というと、初夏、
   “目に青葉・・・”の句ではないけれど、
   色鮮やかな木々の若葉と、それを照らす明るい陽光のイメージですね。
   特に、柿の木のフレッシュな黄緑色を見て、初夏の訪れを感じるのは、私だけではないでしょう。
   そんな事を考えながら、コジュケイやシジュウカラの声を聞きながら、
   いつものように鬼怒川の土手を散歩していたら、
   足下にヤセウツボの花が咲いているのを見つけました。
   地中海沿岸地方原産の帰化植物ですが、
   アカツメクサに寄生することが多い寄生植物なので、葉っぱはありません。
   赤や黄色、緑などのカラフルな草地の中で、薄茶色の茎に白っぽい花で、 
   しかも、ヤセウツボなどという余りありがたくない(?)名前を付けられた、
   一寸目、地味な花ですが、何か妙に気になる花なんです。
   また来年も咲いてくれるかなぁ。

                                 2022/04/30



        
  思いつくままに (2022/4月)

   寒さ厳しかった2月から、初夏並みの暖かさと真冬に近い寒さが入り交じっていた3月を越えて、
   花咲き乱れる(はずの)4月を迎えます。
   行きつ戻りつしながらも、少しづつ暖かさが増し加わって、
   レンギョウや花ズオウと共に、桜の花もちゃんと咲いてくれました。
   自然界は例年通りに移り変わってきてくれていますが、私たち人間界は、
   コロナの影響で、今年も入学式・入社式を始めとする諸行事が、思うように出来ない状況が続いています。
   それでも私たちは、時期が来れば、新しい学校・新しい職場など、新しい環境に身を置けます。
   一本道でコロナの影響から逃れることは出来ないでしょうが、
   行きつ戻りつ、新しいコロナ下での生活を見つけてゆかなければと思っているこの頃です。
   植物たちや鳥たちには負けていられませんからね。

                                              2022/03/31



        思いつくままに (2022/3月)

    寒い日が続いていた2月が終わって、いよいよ3月を迎えます。 
    春三月、衣更着から弥生(いやおい)の月となり、
    少しずつ暖かくなっていってくれることを期待しましょう。
    鬼怒川の土手は、遠目にはまだ茶色一色ですが、近くで見ると、
    枯れ草の布団の下に緑色がポツポツと見え隠れしています。
    その緑の草のそのまた下では、今月5日の啓蟄の日を待ちわびている虫たちが、
    上に向かって穴を掘り進めているかも知れません。
    今(2月下旬)、南の空には、明けの明星(金星)が白々と明けるまで輝いて、
    朝の散歩の目を楽しませてくれていますが、これからは一寸足下に気をつけて、
    カラフルな草花たち(ホトケノザやカラスノエンドウの赤、オオイヌノフグリの青、
    タンポポや菜の花の黄色等々)の芽吹きを捜してみようと思っています。
    勿論虫たちも。
    そして、コブシやマンサクの花の付け具合も・・・

                                 2022/02/28



   思いつくままに (2022/2月)

     寒い日が続いています。
    今年の冬は、何か特に寒いような気がするのですが。
    4日の立春を前に、まさに、名のみの春です。
    でも、そんな寒さの中、庭のキンモクセイの木の根方に、
    ホトケノザの花を見つけました。
    福寿草やオオイヌノフグリなどと並んで、春を告げる花ですね。
    蕗も春告花の一つ、今年はもう芽を出しているんでしょうか。
    春告鳥のウグイスの声はまだ聞かれませんし、
    春告草の梅も開花宣言にはもう一寸かかりそうですが、
    足下の小さな草花たちは、いつの間にかしっかりと春を 
    告げ始めているのかも知れません。
    寒さ厳しく、コロナの締めつけ厳しい日々ですが、
    だからこそ、一寸した緩みを見つけたいなと思うこの頃です。
                         2022/01/31



   思いつくままに (2022/1月)

  
“一年の計は元旦にあり”言われますが、今年はどんな計画・目標を立てられましたか?
   年間目標など立てても、どうせ出来ないんだから立てないよ、という方も居られますが、
   やっぱりお正月となると、素直に“今年はこうありたい。”とか、
   “今年こそ〇〇に挑戦するぞ。”という気持になります。
   そうはいっても私も、毎年毎年今年こそと意気込み、
   暮れになると出来ない自分にガックリすることの繰
り返しではありますが・・・。
    
それでも、出来ないからこそチャレンジする価値があるんで、
   簡単に出来ることだったらわざわざ一年の計などと大仰な言い方しないよと開き直って、
   自分なりの目標を決めて、新しい一年を過ごしたいと思っています。
   それは何かって?
   それは・・・ 秘密です。
                          2020/01/01


   思いつくままに 
(2021/12月)

  12月、一年最後の月になりました。
   果ての月、締めの月ということで、この一年を振り返ってみると、
   やはり、コロナに始まってコロナで終わった一年となりますね。
   昨年暮れから第三波の感染拡大が始まり、4月?月に第四波、8月9月と第五波、
   10月に入って急激に収まって、一寸ホッとしたと思ったらまた新たな変異株出現の情報と、
   次から次へ繰り返されました。
   お陰で私たちの生活も、マスク、消毒、手洗い・うがいが日常となり、
   緊急事態宣言が解除されてもそのスタイルは維持されています。

   だから日本では、新たな変異株が出てこないのでしょうか。
   この一年、いろんな事件や出来事を見聞きするたびに、
   人と接する、コミュニケーションを取ることが少なくなって、
   人間とは社会的生物であるということが
   忘れられる、学習し損なうという危険性を感じています。
   こういう世の中で、どういう生き方・暮らし方をしていく必要があるのか、
   新しい日常の有り様はどうなのか、
   一年の最後にもう一度ゆっくり考えてみる年の瀬にしようと思います。
                  2021/12/01


 
 思いつくままに (2021/11月)

    11月を迎えます。 
   別名霜月という位ですから、しみじみと寒さを感じる季節ですね。
   それでも、年明け1月2月のような厳しい寒さではなく、
   まさに、向寒の候という寒さでしょうか。
   本格的な寒さを迎える、いわば、身体慣らしの時季、のはずなんですが、
   最近は、いきなり暑さ寒さがやってくることがあって、焦らされることも多いですよね。
   それでも、所謂、春・夏・秋・冬、四季折々を楽しめる日本という国は、
   やはり素敵な国だなと思わされます。
   秋の深まり行くこの11月、お酒が美味しくなる季節でもあります。
   特に日本酒が(と思うのは私の思い込みでしょうか?)。
   そう言えば、11月1日は、日本酒の日ですね。

   秋の夜長、秋の味覚を肴に、
      白玉の 歯にしみとほる 秋の夜の
          酒はしづかに 飲むベかりけり   若山牧水

   至福のひとときを過ごせるゆとりを持ちたいなと願うこの頃です。


お詫びと訂正

    ごめんなさい。
    日本酒の日は、11月1日ではなくて、10月1日でした。
    でも、今時がお酒の美味しい季節であることは変わりありませんので、
    どうか読み飛ばしてください。

   もう一つ、訂正です。 
   先月のこのページに書いた、ススキですが、
   あの後、あちらこちらで、まとまって繁殖しているのを目にしました。
   私が散歩している土手ではカゼクサなどに押されて、余り目にしなくなっていますが、
   場所によっては、まだまだ頑張っているんだと、一寸ホッとしました。

                                2021/10/31




  思いつくままに (2021/10月)

   今年の十五夜(仲秋の名月・芋名月)は、お天気にも恵まれ、見事にまん丸く輝いてくれました。
   次の十三夜(後の月・栗名月・豆名月)は、どうでしょうか。
   今年の十三夜は、今月18日(月)だそうですから、片見月にならないように気をつけましょう。

   ところで、この芋名月・栗名月・豆名月という呼び方は、なんか不思議ですよね。
   芋名月の芋は里芋で、豆名月の豆は枝豆だということですが、
   枝豆や栗は、もう我が家の食卓にも何度か上っていますが、
   里芋はまだしっかりと茎立ちして、立派な葉っぱをひろげています。

   里芋のお供えは、後の月の十三夜の方がぴったりくるのですが・・・。

   勿論、地域によっては、9月早々に収穫される里芋もあるのかも知れませんが。

   お月見のお供えといえば、芋や豆・栗、団子などと一緒に飾られるススキ。
   このススキが私の住んでいるあたりでは、だんだん見つからなくなってきています。
   朝散歩している鬼怒川の土手や河川敷でも、カゼクサが繁殖、席巻していて、
   ススキやオギは、ほとんど見られません。
   ススキやオミナエシ、盆花として使われるミソハギなどは、
   そのうち、自分で栽培しなければならなくなってくるんでしょうか。

                                     2021/09/30  




  思いつくままに (2021/9月)

   朝、散歩をしていると、頭の上からの蝉の声に混じって、
   足下からは秋の虫たちの声が聞こえて来始めています。
   もうすぐ9月、
   9月といえば仲秋の名月ですね。
   昨年は、旧暦8月15日が10月にずれ込んで(?)しまったので、
   9月中にはお月見ができませんでしたが、
   今年は9月21日がめでたく(?)名月の日となります。
   この所の雨のお陰で、里芋の出来もいいようですから、良い芋名月となりそうです。
   後は当日のお天気が気がかりですが・・・。

   9月の別称の長月は、夜が長くなる月という意味とともに、
   お月様を長く眺める月という事でもあるとか。
   秋の夜長、窓を開けて虫たちの合唱をBGMに、名月を見上げて
   (そしてそのお月様のすぐ右の方に光っている木星と土星を見つけられたら)、
   日常の些末な思い事を、瞬間的にでも忘れるひとときに浸れるかなと、
   今から楽しみにしています。

  閑話休題
   虫の声といえば、数年前までは、所謂アオマツムシというジージーとうるさい虫がいたのですが、
   最近殆ど聞かなくなりました。涼を求めて北の方へ行ったのでしょうか、


                                  2021/08/25



  思いつくままに (2021/8月)

  8月、盛夏、夏真っ盛り・・・ですが、今回もなんか少し違和感あるな、のお話です。
   夏の昆虫といえば、やっぱり蝉。例年ですと、7月の声を聞くと同時に蝉の声が聞こえ始め、
   学校が夏休みに入るころには、いわゆる蝉時雨状態で、うるさいくらいですよね。
   今年も、SNSなどでは、蝉時雨という言葉がいくつか見られたので、
   所によっては、頑張って夏を謳歌している蝉たちもいるのでしょうが、
   私が毎朝散歩している吹上山では、そこここで鳴く蝉の声にホッとするくらいで、
   うるさいと感じる程ではありません。
   毎年、時雨どころかスコールのように降り注いでいた蝉たちの鳴き声が聞こえないと、
   散歩をしていてもなんか少し変な感じです。
   7月の初め頃に雨が多かったから、穴の中でうまく成長できなかったのかなとか、
   まさかコロナの影響じゃないだろうな(笑)等と、一人ブツブツつぶやきながら歩いています。
   皆さんのお宅の近くではいかがですか?

   追記
     私の心配が届いたのか、8月の声を聞くと同時に、吹上山でも蝉たちが急に声を上げ始めました。
     まだスコールとまでは行きませんが、蝉時雨を浴びながら、心地よく朝の散歩を楽しんできました。


                                          2021/07/31




      思いつくままに(2021/7月)

    先月書いた合歓の花の続きです。

    先月中頃から、花がつき始めてホッとしましたが、なんか少し変なんです。
    私が気付いている限り、この吹上山には6本の合歓の木があるんですが、
    そのうち、ピンク色に染まっていると云えるのは入り口付近にある2本だけで、
    あとの4本は月末になっても“あぁ花が付いてるな”程度です。
    4本のうち2本はもう古木で、1本は殆ど枯れ木状態ですから花が付かなくても仕方ありませんが、
    残りの2本は、去年までは結構立派にピンクの花を咲かせていました。
    それなのに今年は、一体どうしてしまったんでしょうか。

    少し変といえば、ご近所の白藤が、花を付け始めました。
    こちらは、花が咲かないのではなく、先々月にもう咲き終えたはずなのに、また咲き始めている二度咲きですね。
    最近、エッこの時季にって思うことが時々あります。

    年々歳々花相似たり、年々歳々人同じからずという言葉がありますが、
    今年の現象は、年々歳々花復た同じからずというところでしょうか。

                                               2021/06/30  


  
 思いつくままに (2021/6月)

    いよいよ六月ですね。
    私の六月の楽しみの一つは、合歓(ねむ)の木の変化を見ることです。
    ご存じの方も多いかとは思いますが、合歓の木は、殆どの木々が芽吹きを始める四月・五月には、
    まだ枝だけを寂しく伸ばしていて、五月の後半ころからやっと葉っぱが出て来始めます。
    そして、六月になって雨が降り続き出すと、淡いピンクの花を付けるのです。
    梅雨入りを知らせる花と言えば、立葵や栗の花がよく知られていますが、
    梅雨時の花、六月の雨が似合う花というと、私にとっては合歓の花なんです。

            象潟や 雨に西施が ねぶの花 (松尾芭蕉)

    毎朝散歩している鬼怒川河畔にある吹上山(という名の雑木林)には、5〜6本の合歓の木があって、
    これから暫くは、ピンクの花を探すのが楽しみになってきます。
    そんなことを考えながら、鬼怒川の土手の階段を上ろうとしたら、
    フッと記憶に引っかかる香りが漂ってきました。

    “アッ、栗の花の匂いだ。宣言はまだ出ていないけど、
     そろそろ梅雨入りかな・・・・”
                                         2021/05/31



   思いつくままに (2021/5月)

    5月になります。
    5月、
    端午の節供、子どもの日、母の日、ゴールデンウィーク、大型連休・・・・・

    そうなんです。この月は、本来、活動的な明るいイメージ(少なくとも月の前半は)の季節だったはずなのですが、
    今年も、去年と同様、新型コロナのため、行動自粛の要請が出されてしまいました。

    それでも、ドウダンツツジやレンギョウ、スオウなど回りの植物たちは、花を終わらせて青々とした葉っぱを見せてくれています。
    筍や蕗は、今年も美味しい味覚を提供してくれました。

    思っていた以上に長引いているコロナウィルスとの戦いです。
    感染防止のために行動に気を付けることは大切ですが、
    心まで殻に閉じこもってしまっては、本末転倒でしょう。
    明るい太陽の下、大きな欅の小さな若葉や、頭を垂れているハルジオンの蕾などに逢いに出かけませんか・・・。

                                     2021/04/30

  
 思いつくままに (2021/4月)

    1月が初春、2月が名のみの春、3月がそちこちに兆しが見え始めた春三月だとすると、
    4月は、春本番真っ盛りとなるのでしょうか。
    色彩的には、1月2月が白だとすると、3月4月は桃や桜のピンクを連想させます。
    いかにも“春”ですね。
    ピンクだけではなく、この時季は、菜の花やレンギョウなどの黄色、アカツメクサやハナズオウなどの赤紫、
    オオイヌノフグリの青などと、本当にカラフルになってきます。
    それが“春”なんですよね。
    去年、今年と、コロナの影響でなかなか為されていませんが、春とは本来、出会いの刻なんでしょう。
    新しい学校、新しい会社、新しいコミュニティ・・・
    新しい友達と、新しい先輩と、新しい仲間と出会って、新しい生活が始まってゆく。
    そんな希望に満ちた刻だから、カラフルな色に囲まれ、暖かい光に囲まれた朝を迎える日々はぴったりだし、必要なんでしょう。
    感染防止で、行動は抑制しても、心までは抑制しないで、のびのびとしたいなと思うこの頃です。

                                               2021/03/31


   思いつくままに (2021/3月)

    3月になります。
    春三月と言いますね。先月は、名のみの春でしたが、ここ何日かは、春の兆しがそこここに見えてきているようです。
    春告げ鳥の別称を持つ鶯の初啼きを聞いたのは、二月半ばの頃でした。
    その時はまだ、“キョッキョッ”としか聞こえませんでしたが、
    今は一応、“ホーホーホケッ”とか“ホーホケッキョ”位に啼いています。
    春告げ花の梅は、この辺では既に満開ですし、
    土手の菜花の黄色と麦畑の緑の絨毯と、1ヶ月前に比べて、色彩が鮮やかになってきました。
    暖かな陽差しの元で、それらの春の兆しに出会うと、私たちの心は何となくうきうきしてきます。
    山谷を駆け巡っていた先人達のDNAでしょうか。
    コロナの影響で、密になることを避けて、つい家の中に閉じ籠もり勝ちになりますが、
    折角春のお呼びがかかっているのです。
    外へ出て、春の陽差しをいっぱい浴びて、思いっきり伸びをしたいですね。

                                        2021/03/01


   思いつくままに (2021/2月)

    2月を迎えます。
    2月というと、節分そして立春と季節の変わり目を示す行事が続きます。
    確かに、それまで茶色一辺倒だった土手や河川敷にも、少しづつ緑色の絨毯が広がり始めていますし、
    店の前の麦畑もやっと青い芽が伸び出してきました、

    でも、まだまだ“春は名のみ”。
    寒は明けても、まだまだ北風の寒さが身に沁みる日々で、
    季節の変わり目と言うより、変わり目の兆しを捜す日々という所でしょう。
    立春という言葉に実感が薄いせいか、この時季は、やはり節分の豆撒きの方が話題になります。
    ただ今年は、成田山を始め、沢山の人を集めての豆撒きは、???ですね。
    各家庭での豆撒きは、最近余り行われなくなっているというのですが、皆さんのお宅では如何ですか?
    確かに、播いた豆を自分の年の数だけ拾って食べると一年間元気に暮らせるとか、
    節分の豆を使って『すみつかれ』という郷土料理を作るなんて言う事を今もやっているお宅は、少なくなっているようです。
    でも今年は、おうち時間が沢山あるから、おうち豆撒きも少しは復活するかも知れませんね。

    で、節分が過ぎれば、次は上巳の節句(桃の節句)、お雛さまの出番です。
    節句自体は3月3日、来月の行事ですが、雛飾りは、3日までしか飾っておかないので、
    2月がひな祭りの期間中のような感じです。
    今のうちに、戴いた紙折り雛の無事を確かめておかなくっちゃ・・・・。

                                            2021/01/31   


   思いつくままに (2021/1月)

    2021年が始まります。
    “一年の計は元旦にあり”  という事で、10日ほど前から、
    この思いつくままにのページに書くことをいろいろ考えてきたのですが、
    ギリギリの今日(31日)になっても、一向に思いつきません。
    コロナで始まり、コロナで終わってしまった感のある2020年ですが、
    1月初めにはまだ、こんなに長く苦しめられるとは想像もしていなかったという感覚が、
    “この一年”と言うことを、無意識に拒否しているからというのは、単なる言い訳でしょうね。

    2021年、コロナウィルスの勢いは、まだまだ衰えそうにありません。
    一方、温暖化の影響で、台風などによる自然災害も年々危険度が増しています。

    でも、そんなマイナス思考ばっかりでは、人間社会ではなくなってしまいます。
    様々の困ったこと、苦しいことの中に、一寸した善いこと、うれしいことを探し出して、明日の朝を迎えたい。
    そんな気持ちを強く感じた年の瀬でした。

    2021年、鵜の目鷹の目で、善いこと探しを始めましょう。

                                   2020/12/31 23:45



   思いつくままに (2020/12月)

    いつの間にか、2020年も最後の月となってしまいました。早いものですね。
    この時期になると、今年亡くなった方のご遺族から、喪中葉書が届き始めます。
    毎年のことですが、今年は、一寸ショックなことがありました。
    私より5つも年下の60代半ばの方が、三人も亡くなったのです。

    一人は42年前に珈和を始めた時、最初にアルバイトとして手伝ってくれたK君。
    彼が手伝ってくれたお陰で、その友人達が何人も店に来てくれて、
    その人達のお陰で今の珈和が成り立っていると云えるかと思っています。

    もう一人は、この25年以上私の身体のメンテナンスをしてくれていたM君。
    普段も定期的に鍼と整体で体調を維持して貰っていましたし、椎間板ヘルニアで動けなくなってしまった時も、
    取り敢えずほぐして、何とか休まずに店を続けさせて貰いました。

    三人目は、私の父方の従兄妹で、普段は余り行き来はして居らず、年賀状をやりとりする程度でしたが、
    5年前の鬼怒川決壊の時には、直後にお見舞いに来てくれて、元気に話をしていたので、
    11月に亡くなったとご主人からお知らせいただいた時には、かなりショックでした。

    60半ばと言えば、一応高齢者といわれはしますが、人生100年時代と言われる現在、
    まだまだこれからいろんな事を始める時なのにと、とても残念に思います。

    お三方のご冥福をお祈りしつつ、その分気を付けながら頑張って、
    コロナに負けずに仕事に励まなければと思いを強くしています。

                                      2020/12/01




   思いつくままに (2020/11月)

    一ヶ月もの間、お休みさせていただき、申し訳ありませんでした。
    また珈琲の店をやることができるのを、心から、本当に、うれしく思っています。
    一ヶ月ものお休み、今まで42年間時間が無くてやれなかったことをいろいろやれましたと、
    この場でご報告するつもりだったのですが、実は、殆ど何もやれませんでした。
    休みに入ってすぐ、体調を崩して、お医者さん巡りに明け暮れ、少し良くなったかなと思った頃には、
    店の手直しをお願いした業者の方が連日来て下さって、その打ち合わせに追われて・・・・。

    これまで毎日、珈琲豆を焙煎し、珈琲を淹れながら、おいで下さるお客様にエネルギーを戴いていたから
    42年もやって来られたんだなと、改めて思いました。
    そして、調子がパッとしない時に、焙煎をしたら一寸気分が晴れたような気がして、
    あぁやっぱり珈琲豆に触っている時が一番楽しい、力を貰える時なんだと、改めて自覚し直した次第です。

    こんな幸せな仕事をさせて戴いていることに感謝して、また明日からも
    “一杯の珈琲を大切に、心を込めて”
    創り続けるよう頑張りますので、どうか宜しくお願いいたします。

                                               2011/11/01



  
 思いつくままに (2020/10月)

    ホームページのお知らせにも書きましたが、9月30日をもって、珈和42年の歩みに、一度幕を下ろさせていただきます。
    1968年7月25日に市役所そばの諏訪町の地にオープンして以来42年と2ヶ月、
    この水海道の地に珈琲をメインにした、人の集まる場所を提供したいとの思いで走ってきました。
    42年たって、夫婦とも70の坂を越えて、走るのが少しきつくなってきたので、
    年に見合った形でこれからも続けさせていただきたいとの思いになりました。
    我儘勝手で申し訳ありませんが、あと5年から10年“珈和”を続ける為に、
    少し営業形態を変えさせていただきたいと決断した次第です。
    11月1日(日)から始めたいと思っている“珈和”は、これまでとは、ほんの一寸だけ変わります。
    パンメニューやココアなど、コーヒー以外のメニューはなくさせていただきます。
    営業時間も少し短くさせていただき、夕方5時にて閉店となります。
    その分、珈琲に集中して、(少なくとも)今程度のレベルを維持した珈琲豆をお届けしていきたいと望んでいます。
    この42年、珈和は、沢山の人たちに支えられて、何とかやって来られました。
    これからの5年10年は、今まで以上に皆様にお世話になることでしょう。
    新しく生まれ変わろうとしているかうひいや珈和も、どうか宜しくお支え下さいとお願いして、舌代とさせていただきます。

                                                        2020/10/01




   思いつくままに (2020/9月)

    7月から8月の切り替わりでは、お見事という位にお天気というか、季節(?)が切り替わりました。
    8月から9月への移りでも、そうなってくれたらいいなぁと淡い(?)期待をしていたのですが、
    なかなか人間の思い通りには自然は動かないようで、
    9月に入っても、珈和の周りは、熱中症注意報と蝉時雨に囲まれています。
    蝉時雨の方は、以前のミンミンゼミ中心の鳴き声から、ツクツクホウシ達の声も結構聞かれる様になってきたのですが、
    暑さの方は、一向に衰えを見せません。
    まぁ、昨年までは、9月初めの市内中学校の運動会は、毎年暑さ対策が大変だと言われていたのですから、
    今年も9月後半の(暑さ寒さも彼岸までと言われた)お彼岸過ぎまでは、この暑さも仕方ないのかも知れませんが。

    9月といえば、通常、仲秋の名月・芋名月ですね。
    芋は普通里芋を指すので、里芋を飾って名月を見るひとときを持つと言うことですよね。
    で、今年は、天候は不順でしたが、珈和の近所の畑でも里芋は、
    農家の方の細かいメンテナンスで、順調に育っていて、立派な芋を備えられるだろうと期待できます。
    ところが、今年は、旧暦8月15日は、10月1日になってしまうので、9月中にはお月見は行われないのだそうです。
    その代わり、今年は後の名月・栗(豆)名月は、10月29日になりますから、10月中に2度の名月を見られることになりますね。

                                                             2020/09/01


   思いつくままに (2020/8月)

    先日、奥さんの実家のお母さんから沢山貰ったのでと言って、紫蘇ジュースを1本いただきました。
    紫蘇ジュ−スは、家内の姉さんからもよくいただきます。
    私はどちらかというと、酸味系が苦手なので、たまにしかいただきませんが、
    季節の味覚をいただくというのはうれしいものです。

    この時季の味覚と言えば、やはりウナギでしょうか。
    それにキリッと冷やしたそうめん。
    茄子、トマト、キュウリ、カボチャ、苦瓜などの夏野菜。
    野菜類は、最近の天候不順で高値が続いていますが、この辺りでは
    自家菜園で採れる新鮮な野菜を分けていただけるので助かってます。

    今日から8月、どんな一ヶ月になるのかわかりませんが、天候不順にもコロナ禍にも負けずに、
    自分に与えられたことを、淡々とこなして過ごす一ヶ月でありたいと思っています。
                                         2020/08/01


   思いつくままに (2020/7月)

    7月、梅雨明け、夏祭り、夏休み、海開き、山開き、花火大会etc.・・・
    コロナウィルスの影響で、今年は、7月といえば思い起こされる殆どのものが、なくなってしまいました。
    梅雨明け、は季節的な物ですから、コロナに関係なくやってくるのでしょうが・・・。
    夏祭り、花火大会などのイベントは中止かもしくは延期、夏休みは、8月に入ってから2週間程度でとなりそうです。
    あれも駄目、これも中止と、いろんなことが思うようにいかないストレス、いらだちが、
    暑さの中で爆発しないように気を付けなくてはと思うこの頃ですが、
    特に、子供たちの不安定さに留意しなくてはと感じます。
    閑話休題
    先日ご近所で、ピンク色のコスモスの花を目にしました。
    このところの不陽気さで狂い咲きしたのかと思ったのですが、
    よくよく調べてみたら、コスモスの開花期は、6月から11月頃だそうで、この時季に咲くのは当たり前なのだとのこと。
    秋桜という別名に惑わされて、てっきり秋の花だと決めつけていた私の早とちりでした。
    思い込み、決めつけで物を言ってしまいがちな性格、気を付けなくっちゃ・・・
                                                  2020/07/01


       思いつくままに(2020/6月)

   朝、私が散歩をしている鬼怒川の土手の上がり口に何本かの栗の木があって、
   いま丁度その花が強いにおいをまき散らしています。
   6月といえば梅雨時、梅雨を代表する花と言えば、立葵と並んで、“墜栗花(ついりばな)”と呼ばれる栗の花ですね。
   その栗の花が匂ってきたと言うことは、そろそろ梅雨入りが近づいていると言うことでしょうか。
   栗の花は、梅雨入り(ついり、もしくは、つゆり)近くなると花が咲き始め、 
   梅雨入りの頃に花を落(堕)とすので、墜栗花と呼ばれるのだそうです。
   立葵は、梅雨入りの頃に下から花を付け始め、梅雨明けの頃に一番上まで花を咲かせると言われています。
   どちらも梅雨時を知らせる、まさについりの花ですね。
   でも、私にとっては、この2つの花は、どちらも雨に濡れた情景とは結びついてはいません。
   私の雨に濡れた6月の花は、やはり、松尾芭蕉が、
      『象潟や雨に西施が合歓の花』
   とうたった合歓の花です。
   この花を見ると、『あぁ今年も6月の花の季節になったんだなぁ』と、ある種の安心感を感じます。

   今、珈和の閉店時に小椋佳の〈青春〉というCDをかけているのですが、その中に、『六月の雨』と言う曲があって、
   六月の雨には、六月の花咲く・・・と歌われています。
   小椋佳さんは、六月の雨に咲く花ってどんな花をイメージしていたのでしょうね。

                                   2020/06/01


   思いつくままに (2020/4月)

   冬の間、朝の散歩で鬼怒川の土手に上がると、目の前に真っ白な富士山が見えます。
   結構大きく見えて、冷え込んだ日でも、散歩に出かける気にさせてくれます。
   この雪におおわれた富士山も、お彼岸を過ぎた頃からボヤーッと霞み始めて、だんだん見えなくなってきます。
   春霞の仕業ですね。
   春は、植物たちが目覚め始めて、蒸散作用が活発になり、
   大気中の水蒸気が増えて遠くの景色が霞んで見えるのだとのこと。
   大気中の水蒸気って畑などの土から上がるものとばかり思っていたんですが、
   植物たちの力も関係していたとは知りませんでした。

   その植物たちが動き出して、カラフルな世界が始まり、緑濃き夏へと繋がっていく。
   昔の人が、春立つ日(立春)を1年の始まりと考えたのも、そう考えればなるほどと納得できます。

   今年は、暖冬の影響で、いろんな植物の動きが早い上に、
   コロナウィルス騒ぎで花を愛でる余裕があまりありませんが、
   寒さと暑さの間の心地よいひとときを、楽しみたいなと思っています。

                                         2020/03/31


   思いつくままに (2020/3月)

    よく珈和をご利用下さる60代後半のご夫婦の、ある日の会話です。

    夫:「今日は何にする?」
    妻:「うーん、何にしようかな。」
    夫:「カフェ・オーレにしなよ。   
       俺はウィンナコーヒーにすっからさ」  
    妻:「うん、そうだね」
    夫:「じゃ、オーレとウィンナお願いします。」

    書き言葉にすると、なんてことのない普通の会話です。
    でも最近、そんな普通の会話をされるご夫婦が以前より少なくなっているような気がしています。
    お互い、殆ど自分のスマホとにらめっこしているだけで帰られるカップルや、
    自分の好みだけを延々としゃべりまくって帰られるご夫婦が結構居られて、一寸びっくりさせられています。

    今月は3月、卒業のシーズンです。
    学校を出て社会人となった若者達が、何年か後に、
    どんなパートナーと一緒になり、どんな会話をしているのかなぁと、
    店の前を通る小学生達を見ながら、ふっと考えている自分にあきれている私です。

                                                2020/03/01



   思いつくままに (2020/2月)

    節分・立春から始まる2月ですが、2月の異称の“きさらぎ”は、衣更着とも書くくらいですから、
    まだまだ寒さは本番中で、春立つ日って何時じゃいなという感じですね。
    そういえば、春三月とは言いますが、春二月と言う言葉は聞いたことはありません。
    やっぱり2月は、まだ冬のうちなんでしょう。
    それでも、店の前の麦畑はしっかりと芽を出して、日々青さを増していますし、
    スオウやシデコブシ等の庭木類も、小さいながらもふっくらとした芽を付けています。
    『年々歳々花相似たり』という言葉がありますが、
    淡々といつも通りの様子を見せてくれると、何となくホッとさせられます。
    暖冬とは云え、まだまだ寒さの続くこの月、
    鳥の声や足下の小さな草々の芽吹きなどに春の兆しを見つけられたらいいなと思う今日この頃です。


                                        2020/02/01




   思いつくままに (2020/1月)

    ジコチューという言葉が流行したのは、何年位前だったでしょうか。
    自分勝手な、自己中心的な考え方は、今でも結構ハバをきかせていますし、
    最近では、国際社会でも大国と呼ばれる国々のリーダー達が、平然と自国第一主義を叫んで
    周辺の国々に対応しようとしている姿に、あ然とさせられることが度々あります。
    自分の国の利益が確保された上でなくては話をしないという姿勢ですね。
    これもまた、自国中心主義ですから、ジコチューですよね。

    映画監督の山田洋次さんは、その代表作の主人公フーテンの寅さんについて
    “寅さんは、自分勝手で周りに迷惑をかけてばっかりいる ように見えるが、
    実はいつも自分のことは後回しにして、他人のために動いて、損な役割を引き受けている。
    それが今に続く、根強い人気の秘密なんじゃないかな”と言って居られます。
    昔から、強きをくじき、弱きを助けるという言葉がありますが、
    弱みを持った人と一緒の立場にサラッと立てる寅さんの笑顔に、
    大勢の人たちが癒やされてきたのではないでしょうか。
    今時、そんな心根を持った人は、どの位居られるんでしょうかねぇ。

                                        2020/01/01



  
 思いつくままに (2019/12月)

   今年も、ご近所の山茶花が赤紫の花を咲かせています。
   この花を見ると私は、いつも“たき火”という童謡を思い出します。

      かきねの かきねの まがりかど
      たきびだ たきびだ おちばたき
      あたろうか あたろうよ
      きたかぜぴいぷう ふいている

      さざんか さざんか さいたみち
      たきびだ たきびだ おちばたき
      あたろうか あたろうよ
      しもやけおててが もうかゆい

     3番:略

    巽聖歌作詞・渡辺茂作曲の“たき火”という歌ですね。
    我々昭和世代の人間にとっては、郷愁を覚える情景です。

    垣根は、ブロック塀やフェンスに変わり、
     たき火などの火を燃すことは、危険だからと禁止されてしまいましたが、
    北風がピューピュー吹く中で、洟を垂らしながら落ち葉を掃き集めて山にし、
    その中にサツマイモを入れて焼いた焼き芋は、本当に美味しかったこと、
    手の指にできたヒビきれの痛さ、真っ赤に腫れ上がったしもやけの痒さは、
    当時の子供たちみんなが体験したことだと思います。
    そんな子供の頃の思い出にスーッと引き込んでくれるのが、あのご近所の山茶花の花なのです。
    北風ぴいぷう吹く中、山茶花の花を見上げながら、今日も朝の散歩に出かけていきましょうか・・・。

                                       2019/11/30


   思いつくままに (2019/11月)

   11月を迎えます。
   11月といえば、菊祭りなどのイベントがまだ行われていて、晩秋の風情が感じられる頃というイメージなのですが、
   暦の上では、11月早々(今年は8日の金曜日)に立冬となり、冬に入ってしまいます。
   まぁ、11月も、後半になれば11月の異称、“霜月”の名のごとく、庭先に白いものが目立ち始めますが、
   それでも11月の頭は、まだ日中はポカポカと暖かく(小春日和)、空気も澄んで、
   一年の中でも一番(?)過ごし易い時季だと云えるのではないでしょうか。
   この時期、土手を歩くと今まで勢力を誇っていたカゼクサやオヒシバ、メヒシバなどが枯れて目立たなくなり、
   代わってススキや矮性のセイタカアワダチソウなどが増えてきています。
   植物たちは、しっかりと自分の順番を主張しているみたいですね。

   11月(霜月)の次は12月(師走)、
   師も走り出す年の瀬の前のひととき、
   小春日和を満喫しながらまどろむか、輝きを増した星空を肴に般若湯を楽しむか、
   少しゆったりとした時を楽しめたらいいなぁと思っているのですが・・・。

                                          2019/10/31



   思いつくままに (2019/10月)

   十月、衣替えの月ですね。
   寒さを感じたら、半袖のワイシャツから長袖のワイシャツに替えるだけの私には、余り実感は無いのですが、
   以前、礼服を扱って居られる方に、黒服の夏物と冬物の切り替え時期をお伺いした時に、
   六月・十月の衣替えの時で良いんだよと云われ、納得したことがありました。
   やっぱり、衣替えというのは、私たちの生活の中に、気が付きにくいところで入り込んでいるんですよね。

   その六月・十月の衣替えの前には、それぞれ春と秋のお彼岸があります。
   昔から、暑さ寒さも彼岸までと言われますが、確かに、昨今の異常気象の中でも、
   お彼岸を迎える頃には、暑さ寒さが収まっていることが多いような気がします。
   なんか不思議ですよね。
   今年も、お彼岸を過ぎて、十月を迎え、まだまだ暑いなと云いながらも、
   少しホッとするような日々を送れるのでしょうか。
   真夏の暑さと真冬の寒さの間の、穏やかな秋の日々。
   四季を感じられる日本の素晴らしさに感謝して、
   この一ヶ月を、澄んだ夜空を見上げながら過ごしていけたら良いなぁと思っています。

                                        2019/09/30



       
思いつくままに (2019/9月)

   梅雨明けと同時に暑さがやってきた8月が終わって、9月を迎えます。
   月が変わったからと云って、すぐに暑さが終わって、過ごし易くなるという訳ではありません。
   ここ何年か、地球温暖化の影響で、9月になっても真夏並みの暑さの日が頻出していますが、
   それでもイメージ的には、8月はギラギラした太陽の下で、海や山に出かけていって活動的に過ごす季節。
   9月は澄んだ空気の中で、中秋の名月を愛でながら、供えられる芋(里芋?)や栗などの味覚を楽しみ、
   コオロギや鈴虫の音に耳を傾ける秋の風情ではないでしょうか。
   暑さに負けてうだっていた日々から解放され、食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋と、
   夏とは違った形での活動的な日を送りたいな、とは思っているのですが・・・。
   スポーツと云えば、9月28日から茨城国体2019が開催されます。
   常総市も守谷市・坂東市と3市共催でハンドボール競技が行われます。
   活動的な秋になるかな?

                                                2019/08/31



     思いつくままに (2019/8月)

    今年の梅雨明けは、昨年と比べて、まるまる1ヶ月遅れの7月29日、
    かろうじて、ギリギリ7月中での梅雨明けでした。
    その直前の台風6号がなかったら、梅雨明けは8月になっていたかも知れません。
    昨年の6月29日の梅雨明けというのは異常ですが、7月30日以降の梅雨明けも、
    関東では、過去70年間で5回しかないと言う、まれに見る現象でした。
    おかげで(7月後半まで涼しかったために)、梅雨明けして連日晴れ間が続くと、
    その暑さにバテバテになってしまっています。
    去年の今頃のことを考えれば、まだ少しましな方なのではと思うのですが・・・・。
    まだ身体が慣れていないからと言えばそうなのかも知れませんが、
    やはり、年々体力・回復力が落ちていると云うことなのでしょう。
    だからせめて、気力だけでも充実させて、この夏を頑張らなくっちゃと思っています。

                                        2019/08/01


   思いつくままに (2019/7月)

    7月です。 夏本番です。
    七夕や夏祭り、子供たちは夏休みと、何となくアクティブな季節になりますね。
    アクティブと言えば、ここ何ヶ月か、
    小学校の同窓会をやりたいという声に乗せられて、その準備会に参加しています。
    中学校や高校時代の仲間との同窓会は、何回か行いましたが、
    小学校の同窓会は、今まで1度も開催したことがありません。何故なんでしょうねェ・・・・。
    で、準備を始めてまず大変だったのは、当時5クラスあった仲間達なのですが、
    誰が何組にいたのか、思い出すのが大変だったこと。
    中学校の時のクラス編成は、割と覚えていたのですが、
    そのわずか3年前のクラスは、誰と誰が一緒だったか、よく解らなかったのです。
    それでも、記憶力の良い何人かの人たちのお陰で、何とか5クラス分の名簿ができあがりましたが、
    卒業生総数270名強のうち、亡くなった人が20名以上、
    現住所が確定できなかった友が100名以上いて、
    連絡可能な仲間は全体の半分の140名足らずでした。
    そんな状況でも、小学校卒業してもうすぐ半世紀。
    古稀を迎えようとしているこの時期に行う初めての同窓会です。
    何人の人が集まってくれるのか、期待と不安を抱えながら、10月の開催に向けて頑張っています。

                                              2019/06/30



     思いつくままに (2019/6月)

    
先日、あちらこちらの小学校で運動会が行われた日は、5月というのに30℃を超す暑い日で、
    熱中症の危険が心配されていました。
    北海道の野生動物たちも、もう既に冬毛から夏毛に切り替え始め、タンチョウヅルの産卵・子育ても、
    例年より早いという話がラジオで放送されていました。
    近隣で野菜を作っている友人も、
    “今年は野菜たちが狂ってます。芽が出なかったり成長が遅れたり。だから面白い・・・”
    と書いてこられました。
    5月なのに、真夏(日)だとか、猛暑(日)だというのは、やはり温暖化の影響なのでしょう。
    もちろん、暖かくなったことでの恵みも結構あると思いますが、昨今の自然災害、異常気象を考えると、
    地球温暖化の防止が緊急の課題だということは、間違いないでしょう。
    そのために、私達個人ができることって何なのか。
    身近なところで考えてみたいと、今思っています。

                                          2019/05/31


   思いつくままに (2019/5月)


    5月になります。

    4月が花咲き鳥啼くと表現されるとしたら、5月は、若葉薫る月でしょう。

    若葉の季節の俳句と言えば、直ぐ思い出される句の一つが、江戸中期の俳人・山口素堂(1642〜1716)の

    “目には青葉 山ほととぎす 初鰹”

    でしょうか。

    目にも鮮やかな「青葉」、美しい鳴き声の「ほととぎす」、食べておいしい「初鰹」と、

    春から夏にかけ、江戸っ子が最も好んだものを詠んで有名な句ですね。

    この句を読むと、ほぼ同時に思い出されるのが、

    “目に青葉 耳に鉄砲ほととぎす 鰹は未だ口に入らず”

    という狂歌です。

    元歌の素堂の俳句では省略されていた、ほととぎすの鳴き声を聞く耳と、美味しい初鰹を食べる口を入れながら、

    高値になってしまって食べられない初がつおに庶民感覚を込めた秀歌ですね。


    狂歌と言えば、江戸時代には大田南畝や宿屋飯盛など有名な狂歌師から無名の庶民に至るまで、

    大勢の人たちによって、風刺の効いた作品が沢山創られていたのに、最近は殆ど見ることがなくなってしまいました。

    同じように風刺や可笑し味を表現している川柳は、未だに沢山の人に創られ続けているのに。

    この違いは何なんでしょうね。

                                              2019/04/30





   思いつくままに (2019/4月)


    暑さ寒さも彼岸までと言われる春の彼岸を過ぎて、花咲き鳥啼く4月になりました。


    暖かさもいよいよ本格的となり、足下ではオオイヌノフグリやホトケノザなどが、

    ちゃんとかわいらしい花を咲かせ始めていますし、頭上ではヒバリが賑やかに啼いています。

    コブシや水仙の白色、菜の花やレンギョウの黄色、木蓮やムスカリの紫色、

    そして何よりこの時期を代表する桜のピンク色と、

    カラフルな景色が目だけでなく気持、心まで楽しませてくれています。

    そう、1月・2月の寒中を耐え、3月の寒の緩みを乗り越えて、

    4月の自然界は、春本番の伸びやかな季節を迎えているのです。


    人間界でも4月は、新学期・新年度と、新しい環境が始まる時です。

    2019年度、新しい年号で始まるこの一年、何をやろうとするのか、

    新しい挑戦の一年としなくっちゃと、今は思っています。


                                    2019/03/31





   思いつくままに (2019/3月)


    三月になり、大分寒さも緩んで来始めました。

    水ぬるむ時といいますが、確かに、寒中の厳しい冷え込みと比べると結構暖かさを感じますし、

    いろんな草花たちも日一日と青みを増し、芽を出し花を咲かせ始めています。


    三月の異称の弥生(やよい)は、“いやおうる”という言葉からついたと言われていますが、

    まさに、命の息吹を感じさせてくれる季節ですね。

    感覚的には、寒さで縮んでいた身体をグーッと伸ばして青い空を見上げる様な感覚でしょうか。

    言葉的にも、芽吹く、萌える、溶けるなど、伸びる、拡がるイメージですね。


    春本番と言えば、桜咲く四月なのかも知れませんが、

    厳しい冬の間に蓄えた力を、芽吹かせ、伸ばして行く三月は、

    花鳥草木だけではなく、我々人間界でも大切な時季なのだという気がします。


    四月の新入学、新入社、新しい境遇に向けて、

    三月のこの一ヶ月をどのように過ごして行くか、ちょっと考えてみませんか?


                                     2019/02/28




   思いつくままに (2019/2月)


    ※フキノトウ

      先日、“もうこんなに出ていたよ”とフキノトウを沢山いただきました。

      今年、関東では昨年暮れからずっと雨が降らず、

      野菜などに影響が出ていると聞いていたので、ちょっとびっくり。

      天麩羅もいいけど、私はバッケ(蕗味噌)が好きなので、楽しみです。


    ※ネコヤナギ

      昨年末、お正月用に用意したお花の中に、ネコヤナギの枝が何本かありました。

      切り花は松の内を過ぎた頃に処分されてしまいましたが、

      ネコヤナギは枝物だったのでそのまま飾っておいたんです。

      そうしたらあの薄緑色のツヤツヤの蕾が

      白い花をびっしりと咲かせて2倍以上に大きくなっていました。

      しかも、花瓶の中には結構な量の根っこが。

      地植えでもないのに凄い成長力なんですね。

      庭に植えたら根付くんでしょうか。


    ※すみつかれ

      大根や人参を鬼おろしでおろして、油揚げや節分にまいた豆等を入れ、

      酢、醤油、酒、砂糖などで調味し、初午の時に食べるお馴染みの季節料理ですね。

      でも今年は初午が2月2日、節分の前日なんですよね。

      こんな年は節分の豆はどうするんでしょうか。ご存じの方、教えて下さい。


                                           2019/01/31



   思いつくままに (2019/1月)


  新年おめでとうございます

    昨年、珈和は開店四十周年を迎えることができました。

    四十年間続けてきて、何ができたのか、何を残せたのか と考えると、少々忸怩たるものがありますが、

    もうすぐ 七十歳を迎えようとしている夫婦が、今でも 一杯の珈琲を介して、

    大勢のお客様たちと交わりの時を 持たせていただけることに感謝し、そして、

    まだもう一寸働いていてもいいよと言っていただけるこ とに甘えて、

    今日も二人でお店を開けたいと思っています。

    これからも愚直に一杯の珈琲を求め、提供し続けられた らいいなぁと願っているかうひいや珈和を、

    この一年宜しくお願いいたします。

                                      2019年 睦月朔日




   思いつくままに (2018/12月)



    2018年も最後の月となりました。

    毎年のことながら、何となく心せかれる残り1ヶ月です。

    この一年を振り返ってみると、今年も異常気象による自然災害に悩まされた年でした。

    1月、2月の数年に一度といわれた寒波、8月9月の猛暑日を超えた酷暑日、

    6月中の梅雨明け宣言、大雨による洪水、地震、火山の爆発・・・

    そんな異常気象の1つに、台風による塩害被害がありました。

    台風によって巻き上げられた海水(塩水)が、強い風に乗って内陸まで運ばれ、

    電線が発火したり、樹木が枯れてしまったりという事態を引き起こしたのです。

    塩害というこの現象自体は、海岸に近い一部の人たちには以前から知られていたそうですが、

    海岸から数十キロも離れた水海道あたりにまで影響するとは、思ってもいませんでした。

    ところが、うちの近所の農家の方々は、もう何年も前から、

    台風の後の農作物の萎れ具合を見て、“これ、塩害なんだよ”と言っていたそうです。

    自分の扱っているものに愛着を持って日々接しているから気付いていたんでしょうね。

    以前にも書きましたが、珈和は今年40周年を迎えることが出来ました。

    40年たって、私は、自分の創る珈琲にそういう愛着を持ち続けているか、

    自分に問い直しながら、新しい年を迎えられたらいいなと思っています。


                                              2018/11/30




   思いつくままに (2018/11月)



    11月を迎えます。

    11月というと、昔ながらの呼び方では、霜月。シンとした白い静かな朝のイメージです。

    もう一つ、11月特有の気象用語に、小春日和というのがあります。

    11月の日中、風もなくポカポカと暖かい日差しが降り注ぐ日のことですね。

    寒い朝と暖かな日中ですが、どちらも静かな穏やかなということでは同じイメージがあります。


    一方、11月は、紅葉の季節でもあります。

    紅葉というと、錦秋と呼ばれる山一面の風景であっても、京都のお寺などに代表される真っ赤な紅葉であっても、

    共に美しく見応えのある色彩が浮かびます。


    静と動 同じ11月という一月の中に在る2つの有り様のどちらが皆さんお好みでしょうか。

    私は・・・色様々な山の景色を眺めた後で、

              “白玉の歯にしみとほる秋の夜の

                         酒はしずかに飲むべかりけり”

    と洒落てみたいなぁと思うんですが、

    似合わないかな、やっぱり・・・


                                     2018/10/31





   思いつくままに (2018/10月)



    10月に入り、流石にここ何日か過ごし易い気温になってきました。

    30度を超す暑い日もない訳ではありませんが、半袖では一寸という感じになりつつあります。

    やはり季節というものは、それなりにちゃんと移っていくんだなと思っていたら、

    強烈な台風が、2つも続けて襲来してきました。

    二百十日、二百二十日などと言われた9月中ならともかく、10月になってからとは・・・。

    しかも南方の海水温がまだまだ高いので、このあとも発生し続ける可能性があるとか。


    異常気象という言い方は、通常の状態ではないことを表す言い方であって、

    このあと毎年こんな状態が続くならば、

    それは異常では無くて、通常の気象だということになってしまいますよね。


    暑さ寒さも同じで、数年に一度の寒波だとか、

    猛暑日では間に合わなくて酷暑日を創らなくては、などというようでは、

    私たちの日常の生活スタイルを根本的に見直さなくてはならないかも知れません。


    でもそれは、そんなにネガティブに考えることではなくて、

    新しい環境を興味を持って楽しめればいいのではないかなと思います。

    今までの自分にはなかった何かを経験できるといううれしさ、わくわく感を

    大事に出来たら素敵だなと思うのですが・・・・・。


                                  2018/10/04 




   思いつくままに (2018/9月)



    9月になります。

    9月といえば、芋名月とも呼ばれる中秋の名月の月です。

    中秋と言うことは、初秋・中秋・晩秋のうちの中秋ですから、秋真っ盛りという事なんですが、

    8月7日が立秋だと言われてもピンと来ないのと同じように、まだ秋とはとても思えないですよね。

    それでも空を見上げれば、入道雲のいない隙を狙って鱗雲やスジ雲がひょいとあらわれたり、

    道端の木立の中からはツクツクホウシやカナカナの鳴き声が聞こえてきたりと、

    猛暑の中でも次の季節の芽が一寸ずつ割り込んできているように思えます。

    ここ何年かのような異常な暑さ、何時までも終わらないと思えるような酷暑の日々の中でも、

    ちゃんと次のステージの準備が行われている事に気付くと、今の過酷さにももう一度向かっていけるような気がします。


    でもそれは、我が地球の気象環境が、今より悪くならないという前提を元にしての話です。

    私たち一人一人が、自分に出来る環境維持は何なのかをもう一度、改めて考えながら、

    清々しい、素敵な中秋の名月を迎えられたらなぁと思っています。

                                                  2018/08/31





   思いつくままに (2018/8月)



     先月25日、かうひいや珈和は創業40周年を迎える事が出来ました。

     40年という長い間、珈和を支えて下さった皆様に、本当に、心から感謝申し上げます。


     この40年を振り返る時に、思い出される沢山の方々がいらっしゃいます。

     40年前、創ったばかりのテナントに、私のような面識のない若造の申し出を快諾して入居させて下さった遠上さん、

     15年前、今の森下に移転して店を創ろうとした時に、地目が違うから建築できないと言った県に対して、

     その間違いを県庁まで行って撤回させて下さった倉持さん。

     今から思えば、恥ずかしいような珈琲を出していた私を、温かく見守って下さっていた大勢のお客様。

     それらのお一人お一人が、40年もの間店を続けられた一番の力なのでしょう。


     でも、そんな中でも、今一番私の心に残っているのは、先日、6月13日に突然亡くなられた中山信一氏です。

     彼は、業界年数は私などよりずっと長く、多彩な人脈を持って居られましたが、

     茨城で自分の店を始めたのは私とほとんど同じ、1978年の9月か10月頃だったと思います。

     私が店頭で焙煎機に向かっているのを見て寄ってくれたのが最初の出会いでした。

     それから40年。ただ珈琲を創っているだけの私に対し、

     珈琲を中心としながらいろんなメニューを提供し、居心地のいい空間を作り続けた彼とは、

     方向は必ずしも同じではなかったけれど、同世代の珈琲屋として、ずっと一緒に歩んできたような気がします。

     特に最近は、焙煎釜の話とか、焼き時間のこととか珈琲に関する話が多くなってきていただけに、

     もっといろいろ話したかったという心残り感が強くしています。

     一歳年上で、いつも見守っていてくれた中山さん、

     ありがとうございました。  ご冥福を祈ります。


                                                  2018/07/31




   思いつくままに (2018/7月)



     7月になりました。

     今月は、水海道では14日(土)15日(日)と祇園祭が開催されます。

     当番町が担ぐ本社神輿と同好会の神輿合わせて10基以上が集まり、

     それに各町内の子供神輿や山車が加わって、田舎町としては、結構賑やかなお祭りです。

     宜しかったら是非お出かけ下さい。


     で、この祇園祭の2日間(宮出し、宮入りを入れると本来は4日間ですが)のどちらかは、

     必ず雨が降って、それで梅雨が明けるんだと小さい頃から聞かされていました。

     勿論お祭りの前に梅雨明け宣言の出たことは何度かありましたから、これは一種の都市伝説だとわかってはいましたが、

     それにしても、今年は、そのお祭りの月に入る前に、梅雨が明けてしまいました。

     この所、今まで慣れ親しんできた感覚では理解できない気象現象が頻発していますから、これもその一つなのでしょう。


     梅雨明けが早いかどうかと言うことに影響を受ける方も、中には居られるかも知れませんが、

     ほとんどの人には余り関係ないでしょうから構いませんが、大雨や地震などの天変地異は、生活を諸に破壊してしまいます。

     そんな災害に遭わずに、にこやかに迎えられるお祭りであって欲しいなと願っています。

         
                                                     2018/07/01




   思いつくままに (2018/6月)



    朝の散歩で吹上山を歩いていたら、合歓の木の蕾を見つけました。

    まだ青い蕾で、咲くまでにはしばらくかかりそうですが、この花を見ると“あぁ、梅雨時なんだな”と思います。

    「象潟や雨に西施が合歓の花」(松尾芭蕉)という句がありますが、昔から雨に似合う花とされてきたのでしょう。


    梅雨時の花と言えば、合歓の木の他に、栗の花と立葵がよく知られていますね。

    栗の花は梅雨入りの少し前に咲き始め、この花が終わって散り出すと梅雨になると言うことで、

    別名、墜栗花(ついりばな、梅雨入り花のこと)と呼ばれています。

    立葵も梅雨入りの頃から花を開き始め、てっぺんまで開くと梅雨が明けると言われていて、

    別名ツユアオイ(梅雨葵)の名が付けられているのだそうです。


    帰りに河川敷の麦畑を見たら、いつの間にか黄色みを帯びた絨毯になっていました。

    麦秋、刈り入れと梅雨入りと、どちらが先になりますか・・・ね。


                                           2018/05/31




   思いつくままに (2018/5月)



    先日、私の母方の伯父の葬儀に参列してきました。

    1916年(大正5年)10月12日生まれ、102歳と7ヶ月の、男性としては、結構長寿の伯父でした。

    ずっと地元で高校教師として勤め上げ、退職してからは、我々の親族の歴史を

    まとめる作業に注力してくれていたという、我々次世代の者としては、文字通り、

    とても有難い(なかなか無い)方でした。


    親族の私としては、その母方の歴史を調べ、まとめてくれる、凄い人だと思っていた

    (そしてそれも間違ってはいなかった)のですが、今回びっくりしたのは、

    伯父の教え子の人たちが、多数参列して下さったと言うことです。


    完8会という名のグループのその方達は、皆さん80過ぎの方々で、今でも毎年集まって居られるそうですが、

    伯父も招かれて2年前(100歳の時)までは出席していたとのことです。

    100歳で出席できた伯父も伯父ですが、受け持たれてから60年以上経った恩師を囲んで集まっている方々、

    素敵な交わりのひとときだなぁと、うらやましく思いました。


                                                 2018年5月





   思いつくままに (2018/4月)



    春三月とは言いながら寒い日が続いていた3月でしたが、

    お彼岸を過ぎたら一気に気温が上がって、桜の花もあっという間に満開になってしまいました。

    “暑さ寒さも彼岸まで”・・・

    いやぁ、昔の人の言葉は、本当に当たってますねぇ。


    なかなか暖かくならない3月でしたが、それでも、2月に比べたら、

    “うん、春の気配を感じるなぁ”という毎日でした。

    3月の暖かさというのは、そういう暖かさなのでしょう。

    たとえて言えば、溶けてゆく暖かさと言うか、緩んでいく暖かさ。

    それに対して4月の暖かさは、花が咲き、緑が少しずつ濃くなっていく、

    いわば延びてゆく暖かさのような気がします。


    木々の新芽も伸び始め、新緑へと移っていく季節、開放感を感じる季節ですね。

    自然界だけでなく、人間界でも4月は、学校で、社会で新しいスタートが切られます。

    伸びゆくものすべてにエールを送りたい。

    そんな気持でドアを開けたら、ヒバリの賑やかな声が聞こえてきました。


                                             2018/04/01





   思いつくままに (2018/3月)


   今年(今シーズン)は、本当に、寒い日が続いています。

   それでも、3月の声を聞く頃になると、日の出、日の入りの時刻も大分変わってきて、

   春の到来を実感させてくれている気がします。

   毎年この時期には、同じようなことを書いている様ですが、

   春三月、名のみではなく、体感的にも春を感じてきていますね。


   ヨモギやホトケノザも、いつの間にか枯れ草を押しのけてはびこり始めていますし、

   先日は、つくばみらい市の土手で採ったというフキノトウをいただきました。

   店の前の麦畑も、いつもよりは伸びてきていませんが、それでも半月前に比べると大分青々としてきています。

   低温や水分不足で高値が続いていた野菜も、そろそろ少し落ち着いてきてくれるといいのですが。


   梅から桃、そして桜へと、花たちもカラフルに咲いてくれて、炬燵につん潜っていた身体を、お花見へと引っ張り出してくれているようです。

   寒い間サボっていた散歩をまた再開して、お出かけの準備を始めましょうか。


                                                       2018/03/01





                思いつくままに (2018/2月)



     今年の冬は、特に日本海側で例年以上の大雪に見舞われています。

     それなのに、関東は、昨年末からずっと乾燥した晴天が続いていて、今年は雪の少ない冬になるのかなと思っていたら、

     大寒に入った1月22日に、ドカッと4年ぶりの大雪になってしまいました。

     大雪といっても、日本海側の大雪に比べたら十分の一程度の積雪ですが・・・。

     それでもこの辺としては、大変な大雪。

     おまけに降った翌日は、割と暖かかったので結構除雪できたのですが、

     そのあとは、かなり気温の低い日が続いていたために、店の前の畑は、10日たってやっと少し黒い部分が見え始めた所です。

     2月のことを別名では如月と言いますが、これは、寒さで着物をもう一枚着ることから『衣更着』きさらぎとなったと言われています。

     確かに、数年に一度の寒波だとか、史上最低気温を更新したとかいわれている今年の冬は、そんな表現がぴったりする毎日ですね。

    
     でも、2月の暦では、3日の節分までは大寒で寒さ厳しい日々となっていますが、4日には立春で春が始まります。

     勿論、“春は名のみの”の日がまだしばらくは続くのでしょうが。

     7日の初午を経て、14日にはバレンタインデー。

     商業主義に踊らされているという批判はありますが、寒さにちぢこまって炬燵に潜り込まずに、

     誰かのためを考える生活が始められたらいいなぁと思います。明日のために。


                                                        2018/02/01




                思いつくままに (2018/1月)



     新年おめでとうございます

     今年、珈和は開店四十周年を迎えます。

     1978年7月に、『一杯の珈琲を大切に、心を込めてサーブする』

     とオープンしてから四十年。

     こんなに長く珈琲屋を続けてこられたのは、沢山の方々が支えて下さったからと感謝に堪えません。

     四十年たって、しみじみ思うのは、継続とは積み重ねだということです。

     特別なことをするのではない。 特別なものを出す訳でもない。

     ただひたすら、一杯の珈琲を、大切に心を込めて提供し続ける、

     その繰り返しが四十年という月日になったんだろうと思えるのです。

     これからも愚直に一杯の珈琲を提供し続けられたらいいなぁと願っているかうひいや珈和を

     今年1年、宜しくお願いいたします。


            2018年 睦月朔日




               思いつくままに (2017/12月)


    この欄にも何度か登場した当店の看板犬プー太郎が、先月10日、16年3ヶ月と16日の生涯を終えました。


    生後1ヶ月で我が家にやってきてからずっと、

    散歩に連れて行くのと、食事を持っていって食べ終わるまでつきあうのが、私の担当でした。


    人間が好きで犬が苦手という変わった犬で、散歩中に他のお宅のワンちゃんに会って、

    ウチのプー太郎に関心を示して近寄ってきてくれると、

    その犬が大きくても小さくても、決まって困ったような顔をして私の後ろに隠れて小さくなっていたものです。

    それなのに、そのワンちゃんの飼い主さんがプーちゃんなどと呼んで手を出してくれると、しっぽを振りながら近寄っていき、

    犬に気付くと慌ててまた後ろに引っ込むということがしょっちゅうありました。


    店が今の所に移ってからは、入り口の見える門扉の前に座り込んで、

    お店に来られるお客さん達に愛想を振りまいて、看板犬の役割を果たしてくれていました。

    “私、犬は苦手なんだけど、この犬は大丈夫なんですよ。”と言って下さった方も何人か居られました。


    お店のお客さんや、ご近所の方々にプーちゃんプーちゃんと呼ばれ、愛されて過ごせた幸せなプー太郎。

    最後の日は、偶然でしょうが、

    もう動けない身体を門扉の前に横たえ、まるで看板犬の役目を全うするかのように、

    一日中お客さん達に自分の姿を見せて、その晩に亡くなりました。

    そんなプー太郎の姿を大切にしながら、また明日からも、お店に来て下さる皆さんと頑張っていかなきゃと思っています。


    P.S. プー太郎は今、最後の頃によく座っていた、庭の片隅のレンギョウの木の根方に眠っています。

        何人かの方々にいただいた花束に囲まれて・・・・

                                                              2017/12/01




              思いつくままに (2017/11月)


    今年もいつの間にか残り少なくなってきました。

    と書きだして、ふと思います。

    毎年、同じ時季に同じような感想を持つのは、変わりなく過ごしているからで、

    それは幸せな、感謝すべき事なんだろうと。

    そう思うのにも、一寸理由(わけ)がありまして、

    一昨年鬼怒川決壊という災害に遭ってしみじみ思った事がありました。

    それは、最近、地震や風水害などいろんな自然災害が多発していて、その度に、

    “ン十年生きてきて初めて”とか“此処がこんなことになるとは思わなかった”

    と言うコメントが相次いで聞かれたのですが、自分自身災害を経験して本当にそう思ったのです。

    鬼怒川が決壊するということは、以前は度々あったことなのですが、

    私が生まれてからは、ダムなどの治水工事のお陰で、一度も経験していませんでした。

    だから、今回も、あり得ることだが、今までなかったのだから、実際にはないだろうと勝手に思い込んでいました。

    そんな思いを見事にひっくり返してくれたのが、一昨年の水害だったのです。

    それから2年たって、先月の台風21号でも、大雨で少し冷や冷やさせられましたが、

    大過なく過ぎて、冒頭の言葉となったわけです。

    2017年もあと2ヶ月。

    いつものように過ごさせていただいていることに感謝していきたいと思います。


                                            2017/11/01





               思いつくままに (2017/10月)



    先月のこのページでも書きましたが、今月4日(水)は、中秋の名月(お月見)になります。

    何で10月なのと思ったら、今年は、旧暦では日付調整で、5月に閏月を入れたために、3週間ほど後ろへずれたのだとか。

    だから、今月に入ってすぐの満月が中秋の名月(十五夜)となったわけです。

    そういうわけで、後の名月(十三夜)は、やはり月が変わって11月1日(水)になります。

    例年の日にち感覚から言うと、何か少し、エッと言う感じがしますが、

    空気の肌感覚や、虫たちの鳴き声などからいえば、より自然に近いのかも知れません。


    自然といえば、最近、猪や熊が全国あちこちの人里近くに出没して、いろいろ問題になっています。

    私の住んでいる常総市あたりでも、(流石に熊の話は聞きませんが)

    猪だけでなく、ハクビシン、アライグマ等が結構目撃されていて、農作物への被害も、かなり寄せられているそうです。


    澄んだ空気の中で、虫すだく声を聞きながら名月を愛でる、

    そんなシチュエーションは素敵だなと思いますが、それを猪と一緒に見るのは、ちょっとご遠慮申し上げたいですね。


    さ、猪が出ないうちにススキを取ってこようっと。

                                           2017/10/01




                思いつくままに (2017/9月)



    いつの間にか夏の諸行事もほぼ終わって、9月を迎えようとしています。

    今年の8月は、ずっと不順な天候が続いていたので、

    “夏──ッ!”という感じと言うか、季節感が余りなかった一ヶ月でした。


    で、9月はどうでしょうか。

    9月の行事というと、

    1日が(金)二百十日・防災の日 

    9日重陽の節句(菊の節句)で、

    18日(月)が敬老の日

    20日(水)から26日(火)までがお彼岸で

    23日(土)が彼岸の中日で秋分の日


    ン? 何か・・・

    あッお月見を忘れていた、と思ったら、今年は20日の彼岸入りの日が旧暦8月朔日なので、

    十五夜は10月4日の水曜日となり、中秋の名月さんには来月にならないとお目にかかれないんだそうです。

    残念ですが、その頃の方が、空気も澄んで、きれいなお月様を見られるかも知れませんね。

    でも、我家のススキは、それまで咲いていてくれるかなぁ。


                                            2017/09/01




                思いつくままに (2017/8月)



    8月と言えば夏休みですね。先月22日から今月31日までの41日という長いお休みです。

    といっても、今の子供たちは、塾や習い事、学校の部活などに時間を取られて結構忙しいようです。


    私の小学校時代(昭和30年代前半)は、それに比べるとのんびりしたもので、先月のこのコラムでも書きましたが、

    夏休みの思い出というと、父の実家へ集まって、大勢の従兄弟たちと一緒に遊び回っていたことです。


    今のように、お盆の時だけ帰省するのではなく、一週間から十日、時には半月以上泊まらせて貰っていました。

    8月初めから泊まって、お盆が終わってから返ってくることが多かったように覚えていますが、

    大勢でわぁわぁやって楽しかった記憶だけが残っていて、実際はどうだったんでしょうねぇ。

    でも、下は幼稚園生から上は高校生までいましたから、宿題を手伝って貰ったり、

    牛、豚、ウサギ、鶏などの家畜の世話の仕方を教わったりと、結構いろんな体験が出来た毎日でした。


    お盆が終わって、家に帰ってくると、何となく気が抜けたようなもの悲しさに襲われたのは、

    大勢の賑やかさから家族だけの静かな生活への切り替えの問題と、

    日の入りの時間がいつの間にか早くなっていることに気がついていなかったからだったのかも知れません。

                                                 2017/08/01




               思いつくままに (2017/7月)



    子供の頃(1950年代後半、昭和でいうと30年代頃)、7月という月は、とても胸躍る月でした。

    街の中では、七夕飾りコンクールや、夏祭りで大賑わいを見せ、

    学校も夏休みを前にして何となく浮き足立っている様な、そんな日々を感じさせている時期でした。

    その夏休み、今でも、お盆の頃になると帰省ラッシュの中里帰りする人たちが話題になりますが、

    今よりも規制の少なかった当時の子供たちは、もっと長い間、父親の実家へ泊まりに行っていました。

    しかも、今と違って、親の兄弟の数が多かったですから、当然従兄弟の数もたくさん。

    時には、10人から10数人くらいの子供たちが8畳か10畳位の座敷に雑魚寝して、

    ちょっとした修学旅行というか、合宿所みたいな気分でした。

    食事もみんなでワイワイガヤガヤ、大皿にデンと盛られたおかず類も早い者勝ちの取り合いで、

    負けずに食べているうちに、普段家では絶対に箸を付けなかった物も、いつの間にか食べられるようになっていたなんて事もありました。

    早い者勝ちと言っても、そこは就学前のおちびさんから高校生位まで幅広くいましたから、

    大きな人たちが適当に分けてくれて、みんなお腹いっぱい食べていたような気がします。

    そんな中で、家の手伝いや、人間関係など、いろんな事を学んだ夏休み、貴重な体験でした。

                      
                                                        2017/06/30




               思いつくままに (2017/6月)




     六月の声を聞くと、何か少しもの悲しい気分になります。

     四月は春を迎える明るい感じ、五月は新緑や芽吹きの力強さの感じなのに対して、六月は、何なのでしょう。
 
     衣替えして夏に向かうというポジティブな月だとも思うのですが、

     しとしと降り続く梅雨空のイメージがそんな気分にさせるのでしょうか。

     雨がなんて言ってはいても、私の好きな合歓の木の花は、雨の中で咲いているのが似合う花で、

     『この花を見るときはカンカン照りよりシトシト雨の方がいいな』なんて思うくらいですから、

     もの悲しいなんてセンチメンタルさも知れたもんですが・・・。

     そんな感情はともかく、雨は大事な自然現象です。

     季節にあった適度なお湿りが、春夏秋冬素敵な日本を成り立たせていると言えるのではないでしょうか。

     ただ最近は、温暖化の影響か、極端な気象現象が多くなってきています。

     しとしと降り続く梅雨空ではなくて、ドバッと、川や排水溝の能力を超えた量で降って来る恐ろしさを感じます。

     今年の梅雨は、どんな梅雨になるのでしょうね。

                                                  2017/06/01




                思いつくままに (2017/5月)



     4月が行って5月がやって来ました。


     桜の花も、関東ではほぼ終わり、見事な葉桜になってきています。

     この桜に代表されるように、5月になると、花に変わって葉っぱが主役になってきますね。

     勿論、5月の異名の就いたサツキを始めとして、端午の節句を想起させる菖蒲の花、

     それに足利のフラワーパークで有名な藤の花など、5月の花と云えるものもたくさんありますが・・・


     それでも、5月と言えば、新緑ですね。

     欅や柿の木の若葉の美しさには、心を洗うものがあると思うのは読み込みすぎでしょうか。

     春分・お彼岸を過ぎて1ヶ月あまり。日差しも日照時間も明るく、長くなって来て、お出かけやフィールドワークにいい季節です。

     そんなとき、緑は気分を高揚させ、活動的にしてくれるんですね。

     暖かな日差しと色鮮やかな木々の緑に心を浮かせながら、道ばたの小さな草花を探しに出かけてみませんか・・・。


                                                      2017/04/30




                思いつくままに (2017/4月)



   3月が終わり、4月を迎えます。

   この2〜3日、最近大分ヨボヨボになった愛犬のプー太郎と朝の散歩に行くと、

   鬼怒川の河川敷では、ヒバリの鳴き声が、かなり賑やかになってきました。

   去年の今頃は、河川敷の麦畑が、一昨年の水害の影響で全く作付けされなかったせいか、殆ど泣き声を聞くことができず、


      ”そういえば今年は、ひばりの声を余り聞きません。

      電線に止まって啼いているのは何度か聞きましたが、

      空高く舞いながら啼いているのは記憶にないですね。

      麦畑がなくては巣作りも思うようにはできなかったのではないでしょうか。

      他の鳥たちはともかく、ヒバリの子育て、今年ちゃんとできたのかどうか、一寸心配しています。”


   と書いていました。

   今年は、雨が少なかったせいか、伸びが悪く、貧弱な麦畑ですが、

   それでも、空の上の方で、2羽3羽と元気に鳴いています。

   私の余計な心配をよそに、ちゃんと子育てしていたのですね。

   そういえば、ウグイスも、この一週間ほどで、はっきりとホーホケキョと鳴けるようになってきました。

   その時・その季節にちゃんと鳴いている鳥たちを見ると、何となくホッとさせられます。

   そんな鳥たちの声を聞きに、そして、土筆やホトケノザのかわいい姿を見に、(暖かさにつられて)外へ出てみましょうか・・・・・。



                                                           2017/03/31




                思いつくままに (2017/3月)



     三月になりました。

     三月と聞くと、実際の気温はともかく、春三月という言葉のように、何となく少し暖かさを感じるような気がします。

     梅・桃・桜などの花が次々と咲き始め、ヒバリの鳴き声が賑やかになり、地面にはヨモギやホトケノザなどが目立ちだして、

     ついこの間まで枯れ草一色だったあたりが、あっという間にカラフルな色合いに包まれます。



     三月というと、3・11の大地震が頭に浮かびます。
     
     この欄でも何回か取り上げましたが、最近、地震や火事、水害、豪雪など自然災害が頻発しています。

     被災して落胆し、復興し始めて希望を持ち、また新たな災害に遭いそうになって心配し・・・

     私たちが、自然の中で生きていくためには仕方が無いことなのでしょうが、

     被災した当事者としては、大変な苦労を引き受けなければなりません。



     でも、下を向いているばかりでは進めません。

     暖かくなって、カラフルに華やぐ自然を見つけて、自分自身の活力にしなければ。
   
     そうだ、春を見つけに行こう・・・


                                               2017/03/01




             思いつくままに(2017/1月)



     お正月と云っても、以前のように晴れ着を着て歩いている人を見ることは、殆ど無くなりました。

     コンビニは勿論、スーパー等も元日から開いているところが増えて、

     特別な日という感じが少し薄らいでいるような気がします。

     それでも、除夜の鐘を聞きながら年越し蕎麦を食べて眠りに就き、初日の出を浴びながら目を覚ますのは、

     やはり、日常の一日の始まりとは違う、改まった気分になりますね。


     最近、一日や一年が過ぎるのがとても早く感じます。これって年齢の所為もあるんでしょうが、

     世の中いろんな事が次々と起こりすぎて、時間の感覚が少し狂ってしまっていることもあるんじゃないかという気がします。

     2017年、新しいこの年は、どんな事が起きるのでしょうか。

     それでも、その季節の移ろい、その時その時を大切に過ごしていきたい。

     一杯の珈琲を楽しみながら、ゆったりと毎日を迎えていける、そんな日々であったら素敵だなと思っています。


     この一年、どうか宜しくお願い致します。

                                                         2017/01/01




               思いつくままに (2016/12月)



    12月、2016年も残り1ヶ月となりました。

    11月は、最高気温が25度を超す夏日になったり、何十年かぶりの積雪を記録したりと、何かと忙しい、不思議な1ヶ月でした。


    先月のこの欄でも書きましたが、近頃は、異常気象という言葉が陳腐化してしまいそうな程、様々な気象現象が起きています。

    その原因が、地球温暖化など私たち人間の日常生活にあるのだとすれば、コップ22など、国レベル、地球的規模での対策とは別に、

    私にできることは何なのかという小さい一歩を真剣に考えることが大事になってきているような気がします。


    異常気象と入っても、珈和の周りでは、山茶花の花は満開になり、満天星の葉は、見事に赤く色付いています。

    そんなすてきな自然に囲まれている幸せに感謝し、大切にし続けるために、自分にできる温暖化対策、エネルギーの節約の仕方を見つけていきたい。

    小さな一歩であっても、それが、大河に注ぐ一滴の水であることを信じて・・・。


    2016年最後の月。年賀状やお歳暮、大掃除など忙しさに振り回されても、新しい年に向かって頑張りましょう。

                    
                                                           2016/11/30



   思いつくままに (2016/11月)



    11月になりました。

    2016年も、あと2ヶ月ですね。


    毎年毎年、1年過ぎるのが早いよと言い続けていますが、

    最近は、マスコミ、ミニコミ共に、結構大きなニュースが頻発している所為か、

    時間に追われると云うより、出来事に追われて日々を過ごしているような気がします。

    自然災害だけに絞ってみても、常総市の水害からまだ1年ちょっとしかたっていないのですが、

    この間に、熊本と島根で大きな地震があり、岩手県と北海道で大規模な水害がありました。

    こんなに立て続けに大きな災害が起きてくるのは、私の短い人生経験の中では記憶が無いのですが・・・・。

    2016年もあと2ヶ月。この残すところの2ヶ月は、平穏な日々であって欲しいと願っています。


    今まで余り宣伝してきませんでしたが、半年ほど前から、毎月1回、ほぼ最終水曜日に、店でライブをやっていました。

    歌い手は、石塚美咲さんというシンガーソングライターさん。

    水害からの復興支援と云うことで、ノーギャラでのボランティアでやってくださいました。

    半年間の予定でしたので、今月が最後になります。

    入場無料、珈琲1杯サービスでやりますので、宜しかったら是非おいで下さい。

        ※11月30日(水)午後2時30分より


                                                  2016/10/31 





   思いつくままに (2016/10月)

    彼岸花を追いかけるように、キンモクセイが甘い香りを漂わせ始めました。

    いよいよ10月ですね。

    スポーツの秋、読書の秋、そして何より、食欲の秋・・・

    自宅で本の虫になるもよし、アウトドアスポーツに汗を流すもよし、おいしいお弁当を持って紅葉狩りとしゃれ込むのもよし。

    活動的な感覚に満たされる秋(とき)、心浮き立つ活動の秋(とき)です。


    そんな気分は、与えられて出てくるものではありません。

    自ら、意識的に自分を持っていくことが必要なんだと思います。


    先月は、大きな台風が何度も襲来し、秋雨前線と絡んで大雨の被害が続出しました。

    10月に入っても、まだ台風も発生は続いているようです。

    でも、月替わりを機に気持を入れ替えて、爽やかな空気を求めて頑張っていく今月でありたい。

    そう思っているこの月初めです・・・

                                            2016/10/01





   思いつくままに (2016/9月)



   9月がやってきます。

   昨年9月10日の水害の時は、沢山の方々から励ましとお見舞いをいただき、

   本当に有難うございました。

   あれから1年が経とうとするこの8月末に、台風10号がもたらした大雨によって、

   岩手県と北海道で、また堤防決壊による大変な被害が出てしまいました。

   1年前のあの水害を経験した者にとっては、“何で早く逃げられなかったの”と思うのですが、

   実際に被災した方々は、皆さん口を揃えて

   “まさか〇〇川が氾濫するとは思っていなかった”と云っておられました。

   それはまさしくその通りで、私自身直後のこの欄で、
 
     『私にとって、鬼怒川の氾濫は、

       ”あり得ることだとは思っていたが、
    
        実際にはないだろうと思っていた” 

     ことで それは、願望からくる物もありますが、これまでの経験に引っ張られて、

     希望的観測というヤツを起こしてしまった所為だったと思います。』

   と振り返っています。

   だから、その気持ちはわかるのですが、それではいけなかったのだという我々常総市民の経験は、

   1年経った今回、全く生かされていなかったのだなと思うと、一寸悲しくなります。

   自分が体験したことを、自分ができる範囲内でしかなくても、発信し続けることが大切なんですよね。

   そして、とにかく、自分の身を守るのは、やはり自分自身ですから、

   自然の声に注意深く耳を傾けて、毎日を過ごし続けなければと、改めて思う今日の日です・・・。


                                            2016/08/31






   思いつくままに (2016/8月)



   今年の関東甲信地方は、7月末になって、やっと梅雨明け宣言が出ました。

   それでも、まだ、梅雨明け10日と云われる安定した晴れ間は続かずに、やや雲の多い日が続くとか。

   8月というと、ぎらつく太陽の下で汗を拭きながら、と言うイメージなんですが、今年はどうなんでしょうか。

   1ヶ月前の頃は、今年は暑くなって、猛暑日続出と言われていたはずなんですが・・・。


   そう思いながら、まわりを気を付けてみてみると、いつもとなんとなく、少し違うような気がします。

   8月の花というと、私の中ではサルスベリが浮かんできますが、

   今年のご近所のサルスベリ、まだ花を付けていないものが結構あります。

   蝉の声も、だいぶ賑やかになって来ましたが、毎年たくさん穴が空いている近所の児童公園も、

   地面に空いた蝉の幼虫が出てきた穴の数が、いつもより少ないようです。

   去年の大水で、公園の地面が水浸しになってしまった所為というわけではないでしょうが・・・。


   これって、私の住んでいる常総市特有の現象でしょうか?

   なんでもかんでも水害の影響だと云うつもりは、さらさらありません。

   でも、どうもあの水害以降、周りの自然環境が少し変わってきているような気がするというのは、少し考えすぎでしょうかね。


                                                   2016/07/31






   思いつくままに (2016/7月)



   7月、一年を半分に分けると、後半の始まりと云うことになりますね。

   梅雨真っ盛りの日々のはずなんですが、水海道では、まだそれ程梅雨時らしい雨は降っておりません。

   といっても最近は、弱い雨がしとしとと毎日降り続くというよりは、たまにドカッと降って、

   あとは雲の切れ間からお日様が顔をのぞかせるといったパターンが多くなっています。


   昔からそういう降り方はあったと言われますが、程度が一寸違うんじゃないでしょうか。

   『篠突く雨』なんていう雨もありましたし、所謂夕立で道路が一気に冠水してしまったなどという記憶もありますが、

   それでも最近のような『記録的短時間豪雨』型の雨は経験して来ませんでした。


   そういえば、気温だって、我々の子供の頃は、25度を超すと『夏日』と云って、今日は暑いと思ったものでした。

   それがいつの間にか30度を超す日が続いて『真夏日』といわれ始め、

   最近は、35度以上の『猛暑日』がちょくちょく出てくるようになりました。

   今年はこの『猛暑日』が頻出するだろうと予想されています。


   自然は変わらないなどと思い込んで過ごしていると、

   予想もしない気象の変化で足下をすくわれるということになるんですね・・・。


                                            2016/06/30






   思いつくままに (2016/6月)



    5月も終わり、6月になります。

    正月だ、節分だ、雛祭りだ、端午の節句だと毎月いろいろ云っているうちに、

    時間はどんどん過ぎて行ってしまっているのですね。


    毎月のことですが、25日を過ぎると、この原稿を書く準備を始めます。

    大抵はまわりの豊かな自然のお陰で、こんなことを書こうと固まって来るのですが、

    たまに(?)、気に入らなくて書き直したり題材を替えたりしているうちに、月末が迫ってきて焦り始めてしまう時があります。

    まぁ、切羽詰まらないとなかなか動けないのは、今に始まったことではないんですが・・・。

    珈琲豆を郵送する時に、一寸一言添えるのは、それ程苦にならないのに、

    このページの原稿となると、とたんに煮詰まってしまうのは何故なんでしょうね。

    やっぱり、このページは、誰が見ているかわからないという意識から来る“カッコ付け”でしょうか。


    6月、衣替えの月です。

    サラッとカッコ付けの衣を替えて、またこのページを楽しんで読んでいただくために、身の回りの題材を探し始めるましょうっと・・・。


    PS. 4月のこのページで書いた、雲雀(ヒバリ)さんの声、あれから結構あちこちで聞こえています。

       麦畑はなくても、草むらを捜して巣作りをしたんでしょうね。


                                                           2016/05/31






   思いつくままに (2016/5月)



   先月のこのページにも書きましたが、今年は、水害の影響で河川敷の麦畑は、麦が播かれませんでした。

   それでも、何回か掘り返された畑は、結構、雑草がびっしりと生えて、きれいな薄緑色の絨毯様になっています。

   店の前のKさんの畑も、昨年より植え付けてある野菜の種類は少なくなっていますが、

   空豆やトウモロコシの延びは、昨年より格段に良いように感じます。

   昔から、洪水に覆われた土地は肥沃になると言われていますが、

   この河川敷の畑地も、きっと栄養豊富になっているのでしょう。


   麦は間に合いませんでしたが、米の方は、農家の人たちやボランティアの皆さんの努力で、田んぼや用水路の整備を終え、

   何とか作付けができるようで、今、一面に水が張られ始めています。

   例年のように、ゴールデンウィーク中に田植えが終えられそうです。


   麦の方も、来年は、栄養豊富な畑で、立派な実りを見せてくれるでしょう。

   人間は、半年経って、一寸疲れが出て来始めているような気がします。

   でも植物たちは、一旦は根こそぎ取り上げられてしまった環境の中で、

   したたかに新しい命を育み始めているようです。


   自分の思い通りではない状況であっても、

   その中でこつこつと歩んでいく姿勢を教えられた気がしたと思うのは、読み込みすぎでしょうかね・・・。


                                            2016/04/30





   思いつくままに (2016/4月)



   相変わらず、朝、愛犬プー太郎と鬼怒川の土手を散歩しています。

   土手ののり面では、菜の花や仏の座、それにカラスノエンドウや蓬などが、春の到来を感じさせ、

   “年々歳々花相似たり”の言葉を思い起こさせてくれます。

   ウグイスやコジュケイ、シジュウカラなどの鳥たちも、賑やかに啼いて、こちらも春の訪れを思わせます。


   でも、今年は、一寸今までとは違っています。

   それは、土手の下に拡がる(はずの)麦畑が、黒い土のままだと言うことです。

   昨年9月の水害の時に、この辺の麦畑を一括して請け負って居られた方が、

   トラクターなどの機械類を無くされたため、麦播きができず、そのままになってしまったからなんです。

   店の前の麦畑もそうですが、一応土の掘り返しはしたものの、種まきまではできなかったようです。

   例年なら今頃は、青々とした絨毯の様な光景が拡がって、

   その中に隠れるように巣作りをした雲雀のさえずりが、うるさいくらいのはずなんですが・・・・。


   そういえば今年は、雲雀の声を余り聞きません。電線に止まって啼いているのは何度か聞きましたが、

   空高く舞いながら啼いているのは記憶にないですね。

   麦畑がなくては巣作りも思うようにはできなかったのではないでしょうか。

   他の鳥たちはともかく、雲雀の子育て、今年ちゃんとできたのかどうか、一寸心配しています。


                                              2016/03/31





   思いつくままに (2016/3月)



   3月になります。


   水戸の偕楽園や筑波山の梅祭りが始まって、今真っ盛りですが、3月と言えばやはり、雛祭り、桃の節句ですよね。

   でも、桃の花というと、梅と桜に挟まれて、何か今ひとつ影が薄い感じがします。

   梅の名所、桜の名所はあちらこちらにありますが、桃の名所というのは余り聞きませんよね。

   この近辺では、古河市の総合公園に1500本程の花桃の木があって、3月後半から桃祭りが行われます。

   以前一度行ってみたことがありますが、地元の商店の人たちのお店がたくさん出ていて、結構楽しめました。


   3月と言えばもう一つ、卒業式のシーズンですね。

   卒業というと、別れ、巣立ちといった言葉が浮かんできます。

   一つのことを成し遂げて、次の新たなステージに入っていくというイメージになるのでしょうか。

   年金世代の年齢になると、日常の中では、卒業式というセレモニーとはご縁がなくなりますが、

   現役時代にはやれなかった自分の好きなこと、やってみたかったことにチャレンジすることが、大切になってくるような気がします。

   新たなステージに入っていくために・・・。


                                                              2016/02/29






   思いつくままに (2016/2月)



   2月になります。

   この冬は、暖冬だと言われていたのですが、1月の後半には、数十年ぶりとかの寒波に見舞われて、

   西日本、特に九州や沖縄でも雪のニュースで話題になりました。

   昨年の我が常総市での水害時の雨の降り方もそうでしたが、

   これまで経験したことのない自然現象・自然災害が頻発しているようです。

   “想定外”とか“何十年生きてきて初めて”と言ったコメントを最近よく聞きますが、

   それだけ、温暖化による影響が大きいのでしょう。


   それでも、店の前の花壇に目をやると、去年と同じように、

   福寿草が、土を掻き分けてちっちゃい芽を出し、先端にちょこんと黄色い色をつけています。


   地球的規模での変化に注意しながら、

   目の前の小さな移り変わりを楽しむことも忘れずに居たいなと、ふと感じた1月の終わりでした。


                                               2016/1/31




   思いつくままに (2016/1月)



    新年おめでとうございます

   昨年は、大勢の方々に支えていただいていると言うことを、本当に実感した年でした。

   鬼怒川決壊という水災から四ヶ月、まだ街中は、通常の状態には ほど遠い状況ですが、

   再開するお店が少しずつ増えてきました。 

   七〇代八〇代の方々が

   「立ち止まっているわけにはいきませんから」

   と頑張っておられる姿には頭が下がります。

   珈和も微力ながら、珈琲を通して、ホッと一息ついて、

   『明日も頑 張ろう』とお帰りいただける店であり続けたいと願っています。

   この一年よろしくお願い致します。

      2016年 睦月朔日




   思いつくままに (2015/12月)



   今年もまた、12月になってしまいました。

   今年は、9月の鬼怒川決壊による水害で、皆様にはご迷惑をお掛けしたのに、

   沢山の温かいご支援、励ましを戴き、本当に有難うございました。

   先日も足利の友人が、「2ヶ月経って、そろそろ疲れが出てきただろうから」

   と言って足利名物の甘いお菓子を送ってくれました。

   時期に合った心遣いに感謝です。


   で、気持を入れ直して迎える12月。

   師走、使果つる月、1年の締めくくりの月です。

   毎年の事ながら、お歳暮、クリスマス、年賀状、大掃除、お正月の準備と忙しい月ですね。


   でも、忙しさに追われながらも何かをしていられること、

   ブツブツ言いながらも、毎年恒例のなすべき事柄を

   普通にやれることの有り難さを、今年はつくづくと感じています。


   とにかく健康に気を付けて、今やれることを一生懸命やりながら、

   新しい年に向けて、もうひと頑張りする、

   そんな1ヶ月、そんな12月を過ごせたらいいなと思っています。

   今年の除夜の鐘を、感謝して聞きたいですね。

              2015/11/30




   思いつくままに (2015/11月)



   鬼怒川決壊による水害から2ヶ月近くが経ち、営業を再開するお店がポツポツと増えてきました。

   それはとても勇気づけられ、うれしいことなのですが、

   一方で、廃業を余儀なくされたお店の話も、ちらほら耳に入ってきます。

   何十年と、この水海道の地で商売をやってきた人が、この自然災害によって、

   店をたたまざるを得なかったというのは、本当に残念で、悔しいことだと思います。

   水害で被災してしみじみ感じたこと・・・水に浸かってしまうというのは、全部駄目にしてしまうんだなぁということです。

   床上1mであっても、床上10pであっても、畳はすべて駄目になり、 

   壁も水に浸かったら、中の断熱材が濡れて、カビの発生の元となってしまうので、壁そのものも取り替えざるを得ないというのです。

   勿論、水に浸かった家電製品も食器類も、皆廃棄処分です。

   「家に帰ったって、箸一本ないんだよ。」

   って言われたときは、正直ショックでした。

   そしてまた、

   「修理が終わって家に帰れたとしても、まわりのみんなは 帰ってきてくれるんかなぁ」

   という言葉にも、返す言葉がありませんでした。

   生活を根幹から作り直さねばならないというのは、本当にしんどいことです。 

   でも、

   「立ち止まってはいられませんから」

   といって笑ってくれた、お店のご主人の言葉に共感して、明日に向かわなくっちゃと思います。


                                     2015/10/31




   思いつくままに (2015/10月)



   この度の鬼怒川決壊による災害では、皆様に大変なご迷惑、ご心配をお掛けし、申し訳ありません。

   お陰様で、珈和は比較的軽微な被災で済んで、27日から営業を再開することができました。

   これも皆様の沢山のご支援のたまものと、本当に感謝しております。

   これからも、皆様にホッとしていただける店造り、珈琲造りを目指していきますので、一層宜しくお願い致します。


   今回の氾濫では、いろいろなことを考えさせられました。

   何人かの方には申し上げましたが、私にとって、鬼怒川の氾濫は、

   ”あり得ることだとは思っていたが、

    実際にはないだろうと思っていた”

   ことでした。

   それは、願望からくる物もありますが、これまでの経験に引っ張られて、

   希望的観測というヤツを起こしてしまった所為だったと思います。

   マスコミなどでは、避難指示が出ていたのに、何故逃げなかったのかという論調があります。

   そして今まで他のところでの災害報道を見ていたときの私自身もそのような感覚を持っていましたが、

   実際にその場になってみると、今まで何年もそんなことはなかったのだから、今回も大丈夫なんじゃないか、

   大丈夫であって欲しいと言うような非科学的論理にはまってしまったようです。

   痛い目に遭わないとわからないのも人間の性(さが)なのでしょうか。

   それでも、痛い目に遭ったその経験を、次に伝え続けることが、

   経験の積み重ねに繋がっていくのでしょうから、語り続けなければと今思っています。


                                     2015/09/30




   思いつくままに (2015/9月)



   9月を迎えます。

   ついこの間まで、猛暑だ熱中症だと騒いでいたのが、お盆を過ぎたらとたんに、過ごし易い陽気になりました。

   と言ってもそれは、ここ水海道近辺の話で、全国的にはまだまだ残暑厳しい地域もあるようですが・・・


   よく、暑さ寒さも彼岸までと言われますが、今年はお彼岸ではなく、

   ほぼ一ヶ月前のお盆がその分水嶺になったようです。

   それでもまだまだ、寒の戻りならぬ暑の戻りがあるかも知れません。
 
   暑さ寒さ(涼しさ?)を繰り返しながら季節は巡って行くのでしょう。

   そんな巡る季節を感じる生活ができることに感謝です。


   近頃は、食べ物だけでなく自然すら、季節外れ、初体験ということが言われます。

   それでもふと立ち止まって、ゆっくり周りを見回してみれば、

   果物も野菜も草花も、ちゃんと時季を得て巡っていることに気付かされます。

   大地の恵みに感謝し、季節の移ろいに感動しながら、今年も食欲の秋を迎えたいと思います。


                                   2015/08/31



   思いつくままに (2015/8月)



     先月25日に、開店37周年を迎えることができました。

     37年前は、現在の場所ではなく、市役所そばの貸店舗でのスタートでしたが、

     やはり、今年と同じように、とても暑い毎日だったと記憶しています。

     しかも、エアコン用の電気が前日の夕方まで入らなかったので、店内は蒸し風呂状態。

     中で30分ぐらい準備をしては、炎天下の外へ出て行って涼をとって来て

     また作業するという状態で、大変な開店準備でした。

     お手伝いして下さった皆さんのお陰で何とか初日を迎えられたのでした。

     37年前ですから、私もかろうじて20代、お手伝い下さった方々も、ほぼ20〜30代でした。

     だからあんな無理ができたのだろうなと思います。


     あれから37年、何とかつぶれずにやってこられたのも、

     開店当初からご支援下さった皆さんのおかげだと、心から感謝しています。

     あと何年続けられるかわかりませんが、感謝の気持ちを忘れずに、

     ほっと心安まるお店で有り続けたいと願っています。

     一杯の珈琲を大切にしながら・・・


     先月のこのページに書いた珈和の看板犬(?)プー太郎も、同じ7月25日で満14歳になりました。

     こちらもあと何年居られるのかわかりませんが、 ともどもに、よろしくお願いいたします!!


                                              2015/07/31





   思いつくままに (2015/7月)



   珈和の看板犬プー太郎が、今月25日で満14歳になります。

   人なつこい犬で、お客さんや近所の人たちからプーちゃんと呼ばれると、誰に対してもしっぽを振って愛想を振りまいていて、

   “こりゃー番犬にはならないね。看板犬にはなるけど”と云われていました。

   それが、最近、耳が遠くなってきたようで、

   こちらを向いているときに声をかければ飛んで来るのに、後ろから呼ぶとほとんど気がつきません。

   14歳って云うと、人間では80歳以上に相当するそうなので、仕方がないのかも知れませんが・・・。

   呼んでも気付かずしらん振りしている位なら別に構わないのですが、聞こえにくくて不安になるのか、無駄吠えが多くなりました。

   吠えると云っても、狂ったように大声で、と云うわけではありませんが、やはりご近所には気をつかってしまいます。

   それと、前からそういう傾向があったのですが、余り馴染みのない人に、頭をなでられると、警戒してうなり声を上げるようになりました。

   声を出すだけで、噛み付いたりはしないのですが、そこはやはり動物ですから、何時牙をむくかはわからないので、少し緊張して見ています。

   あごの方に手を出して下されば問題ないのですが、いきなり頭に手が出ると一寸気になります。

   まぁそれでも、まだまだポーッとしておとなしい犬であるのは変わりありませんので、

   これからも、珈和の看板犬として皆さんにかわいがっていただければ嬉しいなと思っています。


                                                              2015/06/30 





   思いつくままに (2015/6月)


    大麦の刈り入れが始まりました。

    麦そのものは、”麦秋”の言葉通り見事に黄色く色付いて、いつ刈られてもいいような状態でしたが、
   
    今年は、今まで以上にカラス麦や矢車草の混入がひどく、麦の穂が見えないくらいでした。


    こんな状態で大丈夫なのかな、どうするのかなと思っていたのですが、例年通り、普通に(?)刈り取られました。

    それでも一部は残されています。

    見てみると、そこは、麦よりも矢車草の方が優勢で、矢車草の中に麦が混入しているかのような状態です。

    麦の種がまかれ、芽を出し、少しづつ伸びていっていた去年の11月12月の頃には、当然矢車草は影も形も見えませんでした。

    それが、3月4月になったら突然勢力を拡大し、麦の刈り入れを断念させる程にはびこってしまう。

    植物の世界も大変なんですね。


    刈り取った麦は、その場で実だけがしごき落とされて別のトラックに積み込まれ、茎はそのまま畑に放置されます。

    いつもですと、それを畑の野菜や草花の布団にするために、近所の方々が集めにくるのですが、今年はまだ誰も貰いに来ていません。

    やはりカラス麦や矢車草がたくさん混じっているからなんでしょうかねぇ。


                                             2015/05/31




    思いつくままに (2015/5月)


    異常気象だ、エルニーニョだと騒いでいても、季節はやっぱりきちんと巡ってきてくれたようです。

    5月を迎え、木々の緑が一段と鮮やかになってきました。

    気温も上がってきて、いよいよ初夏の風情が漂い始めています。

    暖かく(暑く?)なって来たおかげか、窓際に置いてあるコーヒーの木にやっと小さな白い花が咲き始めました。

    数年前にお客さんから、小さいポットで戴いた物で、2度ほど植え替えして1m50cm位に伸びています。

    昨年も花芽がいくつか付いたので、咲くかなと期待したのですが、花芽のままで終わってしまいました。

    今年は、花芽が順調に大きくなってきていたので、もしかしたらと思っていたら、今回は期待通り一つ二つと咲き始めてくれました。

    花が咲いたら、次は実ですよね。

    白い花が赤い実へと変わっていってくれたことを、またこのページで報告できたらうれしいですね。

    まぁそうは言っても、10ヶや20ヶ花が咲いたくらいではできる実の数も知れていますから、

    収穫すると言うよりは観賞用として楽しむくらいでしょうが・・・。



                                         2015/04/30




   思いつくままに (2015/4月)


    4月を迎えます。

    今朝(30日)、犬の散歩で鬼怒川の土手にあがったら、河川敷の麦畑一面に、川霧が立ちこめていました。

    お彼岸を過ぎて、だいぶ暖かくなってきたかなと思っていたのですが、
  
    まだ朝の川面の温度と麦畑の地温とは結構差があったのですね。

    それでも、あと何日かして地熱があがってきたら、もう見られない景色なんですよね。

    春本番になる少し前の貴重な光景でした。


    春本番といえば、4月の声を聞くと何か浮き浮きした気分になります。
 
    茶色一色だった土手ののり面もヨモギや詰め草、カラスノエンドウ、スイバ(スカンポ)等が次々と咲き、

    緑の部分が多くなってきて、何か若やいだ気分です。

    近くの公園や川沿いの桜も、気がついたらほぼ満開、菜の花やコブシの花と、彩り鮮やか。

    店の前の通学路を、小中学校の新入生がにぎやかに通っていくのももうすぐですね。

    楽しいことを一杯想いながら、さぁ、今日もお仕事頑張らなくっちゃ・・・・。



                                         2015/03/31




   思いつくままに (2015/3月)


    1月以上に、あっという間という感じで2月が飛んでいってしまいました。

    今日は月が変わって3月1日、焦ってページ更新の作業をしています。

    3月を目前にして、さすがに寒さもちょっと変わってきたような感じがします。

    春3月といいますが、やはり3月になると春到来の雰囲気が出てくるんでしょうか。

    足もとを見てみると、福寿草やフキノトウが勢力を増しており、ご近所の枝垂れ梅もポツポツと花をつけています。

    そういえば、公園の桜も、枝に少し薄いピンク色のふくらみがあったような気がします。


    2月が春を待つ月なら、3月は春を探す月なんでしょう。

    まだちょっと寒い日もありますが、春を探しにフラッと外に出てみましょうか。



                                          2015/03/01 



   思いつくままに (2015/2月)


    あっという間に1月が終わってしまいました。

    2月は節分、(季)節が分けられて、春となります。

    でも、感覚的には、春そのものというより、春を待つ・春を迎える準備の時というところでしょうか。


    準備の時といえば、昨日(1月30日)の雪の後、今朝になって気がついたら、

    店の南の花壇にちっちゃな福寿草の芽が二つ。

    そのうちの一つの方が黄色くほころび始めていました。

    雪はもう解けてしまっていたので、雪の下から、というシチュエーションにはなりませんでしたが、

    春を待つ気分には、充分でした。


    夕方に比べてなかなか変化しなかった日の出の時刻も、やっと少しづつ早くなってきたようです。

    少しづつ、でも確かに、春は近づいてきています。

    楽しみの中に、2月を迎えたいと思います。



                                            2015/01/31   




  思いつくままに (2015/1月)


     2015年が明けました。

     昨年末には、“一年が過ぎるのが早い。何でこんなに早いのか”と、ブツブツ言っていたのですが、

     年が改まっても、その感じは変わらないような気がします。

     暇を持てあまして、時間を追いかけているようでは駄目、

     時間に追われてバタバタしているのが活動している証拠、などと言われてその気になっていましたが、

     能力の低下で間に合わなくなって、それでバタバタしていたというのが実態でしょうか。

     確かに処理能力は落ちてきていますが、それでも、

     こうして毎日お店に立って皆さんに珈琲を提供し、お話をすることができるのは、ありがたいことです。

     一つ所に居続けていながら、いろんな方からあちらこちらのことを教えていただき、

     いろんな経験を話していただけるのも、この仕事をしている者の役得ですね。

     今年2015年も、時間に追われてバタバタしながら、おいしい珈琲を求めてもがき続ける一年でありたいと願っています。

     かうひいや珈和のこの一年、どうぞよろしくお願いいたします。



                                                        2015/01/01




   思いつくままに (2014/12月)


     いよいよ12月、1年締めくくりの月となりました。

     今年は、2月に母が亡くなり、4月に初孫が誕生し、その直前に私が大腸憩室炎という病気で

     一週間ほど緊急入院しと、あわただしい感じで始まった年でした。

     でもその後は比較的落ち着いた感じで、お店の方も、相変わらず静かな(?)毎日で、たんたんと過ぎてきましたが、

     さすがに、12月の声を聞くと、何とはなしに、少し心急かされ始めました。

     何なんでしょうね。

     月が変わり、その月を過ごし、また次の月を迎える。

     その繰り返しは、他の月でも同じ筈なのに、何故か12月は、“さぁ”とか“いよいよ”とかちょっと身構えます。

     12月は、年賀状の準備に始まって、お歳暮、クリスマス、大掃除、お正月の準備など、

     “師が走る”ほどに日常行動以外の雑事に追われているからでしょうか。

     毎年毎年、今年こそは早めに○○の準備をしようと決意しながら、間に合わなかったり、やり残したりの繰り返し。

     ちっとも“仕果つる月”にならぬままお正月を迎えることになっているからそう構えるのでしょうか。

     今年は、2月に亡くなった母のおかげ(?)で、一応年賀状の準備はしなくて良い事になり、少しゆとりがある筈なんですが・・・。

     ゆとりがあっても無くっても、やっぱりいつもの様にバタバタして年の瀬を迎える、それが私の師走なのでしょうか。


                                               2014/11/30




   思いつくままに (2014/11月)


    今年も、カレンダーが残り少なくなってきました。

    先月のこの欄で、“いよいよ秋の始まりでしょうか。”と書いたばかりなのに、

    もう初霜や初雪の話がチラホラと伝わってきます。

    と言っても、それは北日本や3000メーター級の高い山での話で、

    この辺ではまだ、紅葉の見頃はどこかなんて事が話題の中心です。

    そんな秋の風情と初冬の情報を一緒に語れるのが、細長い日本列島のいい所(?)なんでしょうね。

    で、まだ秋の風情を語りたい私としては、日光の紅葉はどうかなとか、

    ひたち海浜公園のコキアは、まだ見頃かななどと考えもするのですが、ふと目を上げると、

    目の前の畑では、白菜やほうれん草、大根などが見事に育っていて、それらの野菜達を見ると、

    「あっ、今晩は鍋物で一杯なんていいなぁ。」

    と、しっかり冬野菜の冬料理に思いが飛んでしまったりします。

    朝晩の冷え込みで、枯草ばっかりになった鬼怒川の土手を散歩しながら、

    そろそろ炬燵を出そうかななんて考えているからそんな方へいってしまうんでしょうかね。

    11月、霜月。師走の前の、まだちょっとゆとりある一時、珈琲を楽しみながらお過ごしください。


                                               2014/10/31



  思いつくままに (2014/10月)



     庭先のキンモクセイが、香りよく花を咲かせ始めました。

     いよいよ秋の始まりでしょうか。

     夏の終わり頃の長期予報で、気象予報士の方が、

     “今年は、秋がちゃんとありますから・・・”

     と言っておられたそうですが、それだけ最近は、例年とは違う気象現象が多発しているということなのでしょう。

     確かに、今回の御嶽山の噴火やあちこちで続いている地震、比較的狭い範囲でとはいえ猛烈な集中豪雨、竜巻など、

     いわゆる天変地異を思わせるようなことは頻発しています。

     それでも、曼珠沙華やコルチカムは忘れずに花を咲かせてくれましたし、

     アオマツムシと思われる虫は、今年も周防の葉っぱの陰で耳が痛くなるほどの声量で鳴いています。
 
     やっぱり秋なんですね。

     秋を迎え、季節を感じることができるというのは、きっと幸せなことなんでしょう。

     公園の桜は、赤い葉っぱの絨毯を拡げ、散歩する人たちは薄いジャンパーなどを着始めています。

     衣替えの10月、身に付けるものだけではなく、心も秋バージョンに替えて、過ごしたい。

     珈和の珈琲がそれに少しお役に立てるよう、また焙煎釜に向かいます。   

                                               2014/09/30




   思いつくままに (2014/9月)



     9月1日は防災の日で、各地で様々な訓練や関連イベントが行われます。

     この日が防災の日とされたのは、関東大震災が起きた日であるという事と、二百十日に当たる日だからだそうです。

     地震に関しては、あの3.11東日本大震災の記憶がまだ新たなこともあって、納得できるのですが、

     もう一つの二百十日の方は、今では何となくぴんとこない感じがします。

     最近の温暖化に伴う気象状況の変化で、台風は、以前のような進路を通るとは限らなくなりました。

     7月の台風は、西へ進んでフィリピンから台湾の方へ。8月は中国本土へ流れ、9月になると太平洋高気圧の縁を回って日本へ上陸する。

     昔の教科書ではそんな風に教えられたような記憶があります。

     それが近頃は、7月、8月でもこちらへ回ってくるようになり、

     中にはまっすぐ北上して東海から関東の沿岸に乗り込んでくるものも出る始末です。

     9月に入ったら、二百十日、二百二十日を思い出して台風に注意するようになどと言う感覚は、

     もう亡くなってしまったような気がするのは私だけでしょうか?

     とはいっても、今の風雨被害は、尋常ではない規模で襲ってきます。

     いつ、どこで起きるかわからない状況ですから、二百十日を死語とはせずに、もう一度緊張感を持って防災の日を迎えたい。

     そんな気持ちを新たにしているこの頃です。


                                                    2014/08/31




   思いつくままに (2014/8月)



    今年の梅雨明けは、去年より少し遅れて、22日と下旬にずれ込みました。

    遅かった所為ではないでしょうが、梅雨明け宣言と同時に、猛烈な暑さがやってきました。

    この暑さ、地球温暖化のためか、随分と暑くなっているようで、表現の仕方も、

    夏日(25℃)・真夏日(30℃)そして猛暑日(35℃)と次第に高くなって来ています。


    “昔はこんなに暑くはなかったよなぁ“という声をよく聞きますが、確かに、私たちの子供の頃(昭和30年代)は

    打ち水をした庭先に縁台を持ち出して、冷やしたスイカやキュウリなどをかじっていれば、そしてうちわの一つもあれば、

    結構涼しい時間を過ごせたように記憶しています。

    エアコンなどというものはありませんでしたが、

    コンクリートの建物やアスファルト舗装の道路もまた、ほとんどありませんでしたから、
    
    その程度の暑さ対策で十分だったのでしょう。


    それが、電化生活が田舎の隅々まで普及し、自家用車を停めるスペースのために庭先をコンクリートで覆うようになると、

   エアコンの室外機から大量の熱風を出し、打ち水をしてもしみこまない庭先は、ギラつく太陽の熱をそのまま反射して、家の周りから暑さを運んでくるようです。


   ということは、この暑さは地球規模の温暖化の所為だけではなく、私たちの生活の変化からくる部分も、結構あるのでしょうね。


                                                    2014/07/31




  思いつくままに (2014/7月)



    7月、1年の後半に入ります。

    沖縄では、もう梅雨明けしたそうですが、こちらは、いま梅雨時真っ盛りです。


    梅雨の季節というと、シトシト、ジメジメの表現が浮かんできます。 
 
    でも最近の雨の降り方は、短時間集中豪雨型で、シトシトというよりドカッ。

    しかも、先日の三鷹市のように、雹(ひょう)混じりの雨になって、道路をまるで川のように流れていたり、

    雷や突風(竜巻)を伴った雨だったりと、梅雨時の風情なんてもんは全く感じられません。


    最近、いろんなことで以前のゆったりした感じ方、風情がなくなってきたといわれます。

    それは、人間社会の営みの話かと思っていたら、自然界でも前とは変わってきていることがあるんですね。


    それでも、自然界の方は、人間界と比べたらあまり変化はないのでしょう。

    梅雨も今月半ばには終わって、またあの暑い夏の日々が始まるはずです。


    夏、七夕、お中元、祇園祭、そして花火大会・・・・

    ジトッとせずに、躍動的な夏の日々を、例年と同じように迎え、過ごしていきたいですね。


    ちなみに、今年の水海道の祇園祭は、19、20日の土日に行われます。是非お出かけください。

                                                  2014/07/01




   思いつくままに (2014/6月)


      6月になりました。 衣替えの季節です。

      と言っても最近は、ファジーな日常を反映しているのか、6月1日にぴたっと切り替えるということは、少なくなりました。

      店の前を通る中高生たちは、一週間ほど前から夏服になっており、テレビでも、何日か前から、クールビズの話題で持ちきりです。


      確かに、1日から気象環境がパッと変わるわけではありません。

      その年によって、暑さ寒さが違うのですから、その前後の適当な時期を選んで衣替えするというのは、至極当然なことです。


      それでも、6月の夏服への衣替え、10月の冬服への衣替えという行為には、

      その季節季節にあわせて暮らしを変えてきた先人たちの知恵がありました。


      現代のようにエアコンで暑さ寒さを調整することのなかった時代には、

      1年のそのときそのときで服装などでの調整が必要だったのでしょう。


      そんな、暮らしを見つめる目を大切にしていきたいなと思います。


      そういえば、礼服の夏物冬物の切り替えも、この衣替えの時に合わせるのだということを着物の販売をしている方から伺いました。

      納得!


                                                                  2014/05/31



    思いつくままに (2014/5月)


   4月末の10日ほどを突然お休みしてしまい、申し訳ありませんでした。


   で、久しぶりに土手にあがってみると、わずか10日足らずのうちに雰囲気はずいぶんと変わっていました。

   枯草が大半を占めていた土手ののり面は、詰め草やカラスノエンドウなどが繁茂して青々と変わっており、

   山藤の花はすでにほぼ散ってしまい、ウグイスの鳴き声はとても上手になっていて・・・


   どれも、毎年同じように経験していたはずのことなのですが、

   ちょっと間をおいて見聞きするとこんなに新鮮に、物珍しく感じるということに、少し驚きました。


   植物たちや鳥たちは、別に今回だけ特別な表現をしていたわけではもちろんないので、私が勝手にそう思ったというかそう感じただけなのですが、

   同じシチュエーションでも、自分の感情の有り様によって、受ける感覚が結構違ってくるというあたり前のことに、

   そういう感覚というか感情を、まだ自分が持っていたことに、驚いたわけです。


   65歳を目前にして、体力・気力の衰えを否応なしに思い知らされている身ですが、

   感覚・感情はまだまだ大丈夫かなとちょっとうれしくなった愛犬との散歩の朝でした。

                        
                                                       2014/05/01




    思いつくままに (2014/5月)


   4月末の10日ほどを突然お休みしてしまい、申し訳ありませんでした。


   で、久しぶりに土手にあがってみると、わずか10日足らずのうちに雰囲気はずいぶんと変わっていました。

   枯草が大半を占めていた土手ののり面は、詰め草やカラスノエンドウなどが繁茂して青々と変わっており、

   山藤の花はすでにほぼ散ってしまい、ウグイスの鳴き声はとても上手になっていて・・・


   どれも、毎年同じように経験していたはずのことなのですが、

   ちょっと間をおいて見聞きするとこんなに新鮮に、物珍しく感じるということに、少し驚きました。


   植物たちや鳥たちは、別に今回だけ特別な表現をしていたわけではもちろんないので、私が勝手にそう思ったというかそう感じただけなのですが、

   同じシチュエーションでも、自分の感情の有り様によって、受ける感覚が結構違ってくるというあたり前のことに、

   そういう感覚というか感情を、まだ自分が持っていたことに、驚いたわけです。


   65歳を目前にして、体力・気力の衰えを否応なしに思い知らされている身ですが、

   感覚・感情はまだまだ大丈夫かなとちょっとうれしくなった愛犬との散歩の朝でした。

                        
                                                       2014/05/01




   思いつくままに (2014/4月)


   
3月も終わり、4月を迎えます。

   春三月という言葉もありますが、春というと、新入生を迎える4月の方が、やっぱり本番という気がしますね。


   毎年のことですが、空ではウグイスやひばり、シジュウカラなどが賑やかに鳴き交わし、

   地上ではコブシやレンギョウ、スオウなど、色とりどりの花をつけはじめていて、

   何かこう、静から動へ切り替わっている感じがします。


   毎年変わらず起きていることでも、そのことを起こすスイッチが動いているというのは、

   とても大切なことなんだという気がします。

   眠っている(眠ろうとする?)機能や気持を揺り動かして、芽吹きの春を迎えましょうか。


   取り敢えず、お花見からかな。


                                      2014/03/31




   思いつくままに (2014/3月)


   私事で恐縮ですが、去る2月21日に、私の母(古井ふゆ)が永眠致しました。1920年1月1日生まれの94歳でした。
  
   母は、大正から昭和初期の時代に、女子聖学院から東洋英和女学校の幼稚園師範科に学んで、幼稚園教師になった、当時としてはハイカラな女性でした。

   戦後、水海道の二葉幼稚園に赴任し、結婚後は家庭に入って我々3人の子供を育てることに専念するという、典型的な昭和の女性でした。

   女性の自立が叫ばれている現代から見れば、なんともったいないと云われるかも知れませんが、母なりには納得した生活だったのでしょう。


   “鶏頭萌ゆ 妻はやたらに 子に呼ばれ“

   父がその頃の我が家を詠んだ俳句です。

   子供たちに頼られ、子供たちにいろいろ教え、子供たちを結構厳しく躾け、大勢の子供たちとではありませんが、
 
   自分のそばに居る3人の子供を教育することに喜びを感じていたのかも知れません。

   晩年は、アルツハイマー病になり、いろんな事がわからなくなってしまいましたが、

   最後の10年ほどを過ごさせていただいたどんぐり荘という施設では、そんな母を、

   “ふゆさんの笑顔に癒やされるんですよ”と云ってくださいました。

   直接、口で言うことはできなくても、そこに居るだけで周りに何かを伝えていける、

   そんな母の生き方を、存在を、心に留めて生きていけたらなぁと思っています。


   葬儀が終わった翌日、犬の散歩で土手を歩いていたら、雲雀の鳴き声が聞こえてきました。

   あれっと思って足下を見ると、ヨモギの緑色の葉っぱがそちこちに。

   いつの間にか春がすぐそこまで来ていたんですね。

   “ふゆが逝って、春が来た。”

   そうつぶやいてまた歩き出した私でした。

                                      2014/02/28



   思いつくままに (2014/2月)


   2月に入って、店の前の麦が、少し黄色くなってきました。

   一寸不思議でした。

   麦は、寒さには強いはずなのに、どうしてなのかなと思っていたのですが、

   多分、このところ、雨が少なかったのが原因なんじゃないかなと云う気がします。

   それともう一つ、ここ何日か、明け方の寒さで、霜柱が立っていました。

   昔は、霜柱で持ち上げられてしまった麦の根を、元に戻してまたしっかりと根付かせるために、

   足で麦を踏みつける、麦踏みと云うことをしていました。

   最近は、畑の作付面積が、昔の何倍かになってしまったので、大きなトラクターに取り付けたローラーで

   麦を押さえつけるようなことを何回かやっていたのですが、今年はまだ一回も押さえていませんでした。

   そのために、根っこが浮き上がってしまって、益々水分をとれずに黄色くなってしまったのだと思います。

   寒さには強い麦でですが、乾燥には強くありません。

   乾いて枯れてしまうのを防ぐため、麦踏みという行為があったのでしょう。

      弱いところを補完して、ケアするからきちんとした結果を出せる・・・・・

   私たちの生活の、いろんなところに云えることなのかなぁと思います。




   思いつくままに (2014/1月)


   新年おめでとうございます

   暦が一巡りし、またお正月がやってきました。

   昨年も、自然界・人間界共に、いろいろと騒がしい一年でした。

   そんな中でも、私たちの住んでいる水海道は、

   良くも悪しくも静かな中で、一年が過ぎたように思います。

   心泡立たせられる出来事が多い中、静かな環境で居られるということは、

   考えようによっては、珈琲屋として恵まれたことなのでしょう。

   二〇一四年午年。今年もいろいろ賑やかな一年になるのかも知れません。

   それでも、 “一杯の珈琲を大切に ” 

   の心を忘れずに、淡々と、あるがままで過ごして行く一年でありたい。

   どうぞよろしくお願い致します。
            

             二〇一四年睦月朔日




   思いつくままに (2013/12月)


    12月になりました。

    一年最後の月、締めくくりの月です。

    この一年、どんな一年だったのか、何ができて、何をし残したのか、じっくり考えてみることが大事でしょうか?


    でも、12月という月は、そんなじっくり落ち着ける月ではありません。

    忘年会、お歳暮、クリスマス、大掃除、それに、年賀状やお正月の準備等々、一年の中でも一番慌ただしい月でしょう。


    師が走る、師走という呼び方がとてもしっくり来る月ですが、だからこそ、一年を振り返り、反省と満足を持って締めくくる月でありたいと思います。

    そして、除夜の鐘の音を聞きながら、来るべき新たな一年に思いをはせつつ迎える大晦日になったらいいなぁと夢想しています。


    その夢を実現するために、今から少しずつ動き始めなくっちゃと、今は決意している私です。

    取り敢えず、年賀状の準備からかな・・・・?

          

                                               2013/11/30




   思いつくままに (2013/11月)


   先日の台風のあと、朝五時前に犬を連れて散歩に行ったら、目の前、西の空に大きくオリオン座が輝いていました。

   その前何日かは、ずっとお天気が悪く、星の見えない日が続いていたので、

   もう冬の星座の季節になっていたことに、全く気がついていませんでした。

   気付いてみれば、足下には色とりどりの小菊が咲き始め、ご近所の山茶花も二つ三つ花をつけはじめて・・・・・

   先月も書きましたが、やっぱり季節ってちゃんと巡ってくるんですよね。

   その季節の移ろいにちゃんと反応できる感覚を、大事にしなければいけません。

   反応するためには、日々の仕事に追われていてはだめでしょう。

   時間に追われるのではなく、時間を追うようにならなければ、ゆとりって生まれてこないような気がします。

   今年(2013年)もあと2ヶ月。 1年で1番忙しい時期になってきます。

   だからこそ、ゆとりを持って、季節の移ろいを楽しみながら、

   1年の最後を過ごしていきたいと思う(願う?)この頃です。



                                               2013/10/31





   思いつくままに (2013/10月)


   お彼岸が終わって、今年も、一気に朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。

   異常気象と云われても、やはり季節は、ちゃんと巡ってくるんだなぁと感心させられています。

   季節がちゃんと巡ってくるならば、私たちもそれに合わせて、行動の衣替えをしなければなりませんね。

   そういえば、このところ、朝の散歩の時に出会う人たちの服装も、一気に上着や手袋と、秋から冬のバージョンになりつつあります。

   食欲の秋と云いますが、涼しさと共に、味覚もより鋭敏になってくるのでしょうか。

   珈琲も一段とおいしく感じられる季節です。

   涼しさの中で、珈和の珈琲のおいしさを感じていただける様に、まず、豆の焼き具合やブレンドの比率を変更しましょう。

   また今月も、珈和の珈琲をよろしくお願い致します。



                                               2013/9/30




   思いつくままに (2013/9月)



   9月がやってきます。

   連日、高温注意報が出され、熱中症に注意しろと云われていたのに、

   夏休みの終わりが近くなってきたら、いつの間にか涼しい風が吹き始めていました。

   近くの田んぼでは、稲穂が黄色く頭をたれて、中には、もう刈り入れしてしまった田んぼもいくつかあります。

   足早に季節の交代が始まっているようです。

   それにしても、今年の夏は、すごい日が続きました。

   各地で、観測史上最高の気温になっただけでなく、

   注意、警戒と云われていたのに、熱中症になった人が(年齢を問わず)たくさん出てしまいました。

   かと思うと、いくつかの地域では、1時間に100ミリ以上という、想像を絶する雨になり、

   平年の1ヶ月分が1〜2時間で降ってしまうという事態になっています。

   常識とか経験とかに頼っていては、危険な時代になってきたと云うことでしょうか?

   とは云っても、自分の身を守るのは、やはり自分自身です。

   自然の声に注意深く耳を傾けて、日々を過ごしていきたい。

   そして、自然の恵みに感謝して、食欲の秋を満喫していきたい。

   防災の日を前にして、そんな事を、ノー天気に考えているのですが・・・・・



                                               2013/8/31



   思いつくままに (2013/8月)


    7月ももう終わり。

    朝、犬と散歩していると、ラジオ体操帰りの親子とすれ違いました。

    夏休みなんですよねぇ。

    今年は、梅雨入りも梅雨明けも早かったので、夏になって、もうだいぶ経つはずなんですが・・・・・

    それなのに、なんか実感がわかないのは何でかなと思っていたら、ひとつ気がつきました。

    蝉 なんです。

    この夏、結構暑い日が続いているのに、蝉時雨、蝉の大合唱がまだそれほど聞かれません。

    例年だったら、うるさいほどのあの声が。

    まだ地面の下から出てきていないのかと思ったら、近くの児童公園の木の下には、

    蝉の幼虫が出てきた穴が結構たくさんありました。

    高温やゲリラ豪雨などの異常気象に、蝉さんも” 鳴り” を潜めているんでしょうか・・・・。


                                               2013/7/31




            思いつくままに (2013/7月)



    早々と出た梅雨入り宣言のあと、しばらく雨の降らない日が続きましたが、

    6月半ば頃からやっと、しとしと天気になりました。

    と云っても、ずっとしとしと降っているというわけではなく、

    いきなりドカッと集中豪雨的に降ることが結構あって、気を付けていないと大変なことになります。


    雨と云えば、先月のこのページで、合歓の木のことを一寸書きましたが、

    その合歓の木に、少しづつ花が咲き始めました。

    ピンク色の淡い花弁は、まだ一つ・二つですが、化粧用の刷毛のようなこの花に雨の雫がかかると、

    梅雨時の風情を感じるのは、私だけの感傷でしょうか?


    そんなことを考えている内に、夏至も過ぎて、明日からはもう7月、2013年も後半に入ります。

    夏、夏休み、祇園祭、花火大会、etc.・・・

    今年の夏の暑さはどうなのでしょうか?  夏バテせずに頑張りましょう!


                                               2013/6/30




              思いつくままに (2013/6月)


    今年は梅雨入りが早かったそうで、関東地方も5月29日には梅雨入り宣言が出ました。


    梅雨入りは早かったのですが、例年ならもう刈り入れが済んでいるはずの大麦が、今年は、この近辺どこもまだ刈り取られていません。

    穂はもうかなり色づき、野毛も結構開いているのですが・・・・。

    梅雨入りして、雨の日が続いてしまったら、刈り入れはどうなるんだろうな等と、余計な心配をしています。


    雨と云えば、朝、犬と共に散歩している雑木林で、いよいよ合歓の木が葉をつけはじめました。

    この林の中では、いつも一番遅く葉が出てきて、合歓の葉を見ると雨空を思い出すんです。

    そういえば、松尾芭蕉の句も
 
          “象潟や雨に西施がねぶの花“
 
    やはり雨の句でしたね。

    今年の梅雨は、空梅雨ではなく、平年並みか、やや多めの降水量だとの予報が出ていますが、どうなりますか・・・


                                               2013/5/31




              思いつくままに (2013/5月)



     朝、愛犬プータロウと散歩している雑木林では、山藤が今、咲き誇っています。

     その足下では、シロツメクサやカラスノエンドウ、スイバ(スカンポ)などが、びっしりと地面を覆っています。

     近くのあちこちの麦畑では、大麦だけでなく、小麦も穂を揃え始めました。

     畑の上空では、雲雀が賑やかに鳴いており、林の中では、小綬鶏や鶯が鳴き声の良さを競っているようです。


     木々の緑が、まぶしさを増しています。

     あらゆる生きとし生けるものが、活動的になってくる季節ですね。

     動くこと、まず動くところから、変わること、新しい何かを作り出すことが始まるのだなぁと感じています。


     四月朔日と書いて、わたぬきと読むのだそうです。

     四月になって暖かくなると、綿入れの着物を脱いで畑仕事などに精を出すようになるからだそうで、

     自然と共に生きていた昔の人は、ちゃんと感じていたんでしょうね。


     その旧暦四月朔日は、今年は5月10日(金)です。

     まだまだ寒い日はありますから、綿入れを脱ぐかどうかはともかく、

     自然界と共に、自然の中に入って、活動し始めようと,(今は)思っています。
            

                                                2013/04/29




             思いつくままに (2013/4月)



     “その辺を、眺めるでもなくボーッとしているうちに”

     3月も終わってしまいました。

     桜の花も、パタパタと咲き始め、満開になり、もう桜吹雪の準備に入っているようです。
 
     レンギョウ、雪柳、花スオウなど、色とりどりの花も次々に咲いて散り、キンモクセイの新芽が出始め・・・

     暖かさにつられて一斉にいろんな物(事)が動き始めたようですね。

     4月、新学期、新入社員・・・ボーッとする時間から踏み出して、活動を開始しましょう。


                                                      2013/03/30




            思いつくままに (2013/3月)



     あっという間に2月も終わってしまいました。

     春三月、三月、弥生、

     三月を表す言葉(呼び名)も、いろいろあります。

     花月(かげつ)、花飛(かひ)、花老(かろう)、花咲月(はなさきづき)、花見月(はなみづき)、

     などなど、花に関した呼び名が多く見られますが、

     季春(きしゅん)、春抄(しゅんしょう)、殿春(でんしゅん)、春惜月(はるおしみづき)

     など、春をイメージした呼び名も結構あります。

     変わったところでは、竹の秋(たけのあき)、竹の葉っぱが黄色に色づく頃だからだそうです。

     で、私の好きな三月の異称は、夢見月(ゆめみづき)

     厳しい寒さもすこ〜し緩んだなか、その辺を、眺めるでもなくボーッとしている

     そんなことが赦されそうな気がしてくる言葉だと思いませんか?


                            2013/02/27




           思いつくままに (2013/2月)



     寒い日が続いています。

     暦の上では、2月になるとすぐ季節を分ける節分が来て、4日にはもう春立つ日、立春となります。

     まぁ春とは云っても、”春は名のみの風の寒さや”ということで、むしろ一番寒さを感じる季節ですよね。

     そう云えば2月の別称の如月は、衣更着とも書くそうです。重ね着をする月というのですから、

     昔から寒い月だと認識されていたんですね。

     寒いとどうも、炬燵が恋しくなって、活動が鈍りがちになります。

     ヒートテックの下着かダウンのジャケットを重ね着して、

     寒さに負けず、もうひと頑張りしましょう。


                            2013/01/26




          思いつくままに (2013/1月)



     新年おめでとうございます


    一寸先の話になりますが、今年七月二十五日に、珈和は三十五周年を迎え、

    店の看板犬プータロウは十一歳になります。

    我々二人も還暦を過ぎ、六十代半ばに差し掛かろうという所です。

    皆それぞれに少ぉしのガタが来ていますが、 そしてまた、

    昨今の景気の落ち込みで、疲れを感じないわけではありませんが、

    一杯の珈琲で笑顔を取り戻していかれたお客様、

    ちっちゃなケーキを半分づつ分け合って食べていった若いカップルにうれしさを頂いて

    また明日も「四季」のレコードと共に、店を始めよう、

    それを繰り返す一年にしたいと思っています。

    この一年、珈和と(プータロウと)我々をよろしくお願い致します。


       2013年 初月




            思いつくままに (2012/9月)



     8月が終わり、9月に入っても、暑い日が続いています。

     毎年、暑さ寒さも彼岸までと言う言葉を引用して、9月初めの暑さを慰めて(?)いましたが、

     今年は、お彼岸過ぎても暑いよという気象庁の予報を聞いて、少しうんざりしています。

     それでも、蝉時雨の主役が変わってきたり、夜、窓の外で鳴いている虫の声が

     アオマツムシからコオロギに変わってきているのを聞くと、

     自然は、そっと、我々(と言うか、鈍感な私)の気づかないうちに、気づかないように、

     次を準備してくれているんだなと感じます。

     そんな自然の思いやり(?)に素直に身をゆだね、明日を楽しみにして、

     季節を楽しむ日々を過ごせたらすごいなぁなんて、

     ちょっと訳のわからないことを、真面目に考えている今日この頃です。


                            2012/08/31




               思いつくままに (2012/8月)



     暑い日が続いていますね。

     猛暑日だの、高温注意報だの、以前は聞かなかった言葉がテレビなどから流れてきます。

     珈和でも、カウンターに座ったお客さんたちと、

     “昔は30度を超すと、暑い暑いと云っていたのに、今32〜3度だと凌ぎやすく感じるよね。”

     等という会話がなされています。

     地球温暖化は、着実に進んでいると云うことでしょうか。

     ここずっと雨も降っていないので、店の前の畑の作物たちもちょっとかわいそうな気がしていますが、

     庭の草はフカフカボコボコの土にもめげず、力強く(?)伸びてきています。

     それを引っこ抜きながら、その力強さ(?)を我が身に取り入れたいなどと変なことを考えている日々です。

                                      2012/08/01




            思いつくままに (2012/1月)



     新年おめでとうございます

     昨年は、震災や豪雨・突風と、忘れられない災害の続いた一年でした。

     その故為か、一年を表す一文字は、「絆」が選ばれたそうです。

     人と人がつながるという意味でこの言葉が選ばれたのでしょうか。

     人は自分一人だけでは本当の自分、『人間』にはなれない。

     人と一緒に居て、人の間にあって、初めて『人間』になれる。

     そう考えると、人とつながる「絆」という言葉は、        

     とても大事な、基本になる言葉なのかなと思います。

     この一年、その基本に立ち返って、

     皆様との絆を深めてゆく一年でありたいと願っています。


        2012年 睦月朔日



                                2012/1/1





                   思いつくままに (2011/11月)



     このページの更新も、サボっているうちに、今年も終わりに近づいてきてしまいました。

     今年になって、アップしたのが、1月〜4月と7月の5回、サボったのが5月・6月・8月〜10月の5回。  半分ですね。

     あと2ヶ月、 ガンバラナクッチャ

     で、書き出すことは、 携帯のことです。

     先日、うっかりして、携帯電話を壊してしまい、新しいものに取り替えることになりました。

     一瞬、スマホにとも思ったのですが、最近の脳力を考えて、結局らくらくホンに。

     らくらくホンという言葉にだまされて、ろくに説明も聞かずにもらって帰り、箱を開けてみたら、

     取扱説明書は厚さは前の機種の時と同じで、大きさは倍以上。

     画面の文字は前より大きくて見やすいのですが、取説の文字は前と同じで小さい。

     しかも、結構いろんな機能があって、設定をし始めると取説のお世話になりっぱなし。

     もちろん電話やメールだけならば、すぐに使えて問題ないのですが、

     “らくらく”ホンを使いこなせないなんて・・・などという変な自意識に踊らされて、四苦八苦しています。

     こんなに携帯に集中するんなら、スマホにしても良かったかな等という妄想に取り憑かれそうな日々です。

     来月の今頃、私の“らくらく”ホンは、十分に威力を発揮しているんでしょうか。

     うまく使いこなせていたら、ご報告しましょう。



                                2011/10/31




               思いつくままに (2011/7月)



     今年の梅雨入りは、平年より12日早かったそうですね。

     梅雨入りは早くても、明けるのはだいたい同じだそうですから、

     今年の梅雨時というのは、ほぼ2ヶ月近く続くわけで、

     いま、やっと後半に入ったところでしょう。


     2011年も、後半に入ります。

     私の住んでいる水海道は、梅雨に入っても、雨量はそれほど多くありませんが、

     蒸し暑さ、寝苦しさは、例年通りです。

     じめじめ気候はしょうがない。

     でも心までは、じめじめしないよう気をつけましょう。


                                2011/6/30




                      思いつくままに (2011/4月)



     三月になりました。

     三月といえば、桜。

     と、先月のこのページを書き始めました。

     ところが、お彼岸を過ぎて、4月の声を聞こうと云う時期になっても、桜の便りが全く聞こえてきません。

     と、思っていたら、2〜3日前(28日)になって、東京で開花宣言がでたというニュースが伝わってきました。

     どうやら、震災のニュースにかき消されて、余り話題になっていなかったためのようです。

     調べてみたら、西日本ではもう5分咲き以上の所もあり、関東でも、何カ所か咲き始めているそうです。

     でも、この辺では、まだやっと蕾がふくらんできたかなという状態で、例年のような、

     入学式まで咲いててくれるかなという心配は必要なさそうです。

     桜も、地震に驚いて活動を停止したんではなく、やはり、それだけ今年は寒いのでしょう。

     でももう少し。 

     桜と一緒に、元気を出して、前を向いていきたいと思っています。


                                2011/3/31




                  思いつくままに(2011/3月)



     三月になりました。

     三月といえば、桜。


     『春三月 縊り残され 花に舞う』

     ご存じの方も居られるかと思いますが、明治43年の大逆事件で難を逃れた大杉栄が、出所後、翌年3月に詠んだ句です。

     学生時代に観た、吉田喜重監督の 「エロス+虐殺」の冒頭で、散る敷く桜の花びらとともに、

     タイトルバック風に浮かび上がってきたこの句が、何故か映画の内容よりも鮮明に残っています。



     『願わくは 花の下にて春死なん その如月の望月の頃』

     こちらは西行法師が詠んだ歌ですが、如月とは旧暦ですから、やはり今の三月の歌と云えるのでしょう。

     西行さんは、この歌を詠んだ十何年か後の、文治6年(1190年)如月16日(満月の日)に亡くなったそうですから、

     大願成就の大往生だったのですね。


     水海道でも桜の名所はいくつかありますが、今の大河ドラマの主人公 江 の長女千姫の菩提寺である弘経寺(ぐぎょうじ)も

     一見の価値ありです。ヤフーの桜情報にも載っていますから、よろしかったらお出かけください。



                                2011/3/1
     





          思いつくままに(2011/2月)



     窓から見える畑の麦が、寒さにも負けず、順調に伸びています。

     10p以上になっているでしょうか、まるで緑の絨毯のようです。

     ここに来てやっと、日の延びを実感できるようになりました。

     といっても、朝はまだそんなにはわかりませんが、夕方はずいぶん長くなったように感じます。

     朝も、時間的には、10分近く変わっているそうで、確かに、日の出の位置が微妙に北にずれていますね。

     夕方は30分以上遅くなったようで、窓から見える夕焼けも、心なしか暖かくなったような気がします。

     今日は節分、明日は立春。

     気象的には”名のみの春”ですが、気持的には、延びてゆく暖かさを心に持って、

     また頑張っていきましょう。

     
                                2011/2/3




          思いつくままに (2011/1月)




     新年おめでとうございます
   
     昨年も、あっという間に一年が過ぎてしまいました。
    
     一年、三六五日もの間に、自分が何をしたのか、何ができたのか、
   
     振り返っても、あまり思い出せません。   
  
     歳月が早く過ぎていくのを、年齢のせいにして、
    
     惰性の日々に潜り込むことに慣れてしまっているからでしょうか。

     珈和は今年三十三回目の誕生日を迎えます。
   
     三十三年前を思い出して、当時と同じやり方ではなくとも、
   
     一歩ずつでも前に進んでゆく一年でありたい。
   
     成長する一年でありたい・・・それが今の、今年の願望です。


         2011年睦月朔日

     
                                2011/1/1





   思いつくままに (2010/1月)



     新年おめでとうございます

     二十一世紀に入って、早くも、十年目を迎えました。

     この十年間は、自然界でも人間界でも、
  
     いろんな事が沢山起こって、目が回りそうです。
     
     変わるもの、 変わらないもの、
  
     叶うこと、 叶わないこと
   
     何が良くて、何が悪いのか、よくわかりませんが、
  
     今の自分を『あるがままに』受け入れて、
  
     時代遅れといわれても、不器用にコツコツとやっていく、
   
     そんなペースの店を続けたいなと思っています。


           2010年正月朔日



                                2010/1/1




  思いつくままに (2009/6月)



     新緑の5月も過ぎて、麦秋と呼ばれる6月になりました。

     店の前で色付いていた大麦は、もう刈り取られて、麦わらは畑の野菜たちの布団になっています。

     ちょっと時期がずれる小麦も、もうかなり黄色くなって、ほどなく刈り入れになりそうです。

     刈り入れの終わった畑は、結構刈り残しやこぼれた麦粒があるために、鳥たちのいいエサ場です。

     ムクドリ、ヒヨドリ、鳩、カラス、雀、ハクセキレイなど、賑やかにやってきています。

     ただ、麦の中に隠れていたヒバリたちは、今度は何処へ行ったのでしょうね・・・・?


                                2009/6/1


  
 思いつくままに (2009/4月)



     あっという間に3月も終わり。

     3月前半は、暖冬を引きずって、桜の開花が早そうだという気候でしたが、

     後半は、早春賦の歌詞さながらの小寒い日が続きました。

     それでも、土佐ミズキの鉢に居場所を確保した我が家の日本スミレは、濃紫色の小さな花を咲かせていますし、

     店の前の麦畑では、大麦の穂がもう数日前から出始めています。

     毎年のことですが、植物たちの、とき(季節)を見極める能力には感心させられます。

     とき(季節・時節)というのは、日時・環境などの外的要因だけで決められるのではなく、

     自分で感じる瞬間、 “今だっ” と云う(思う)感覚が大事なのではないかなと思うのですが・・・・・

     そんな感性というか、ある種の皮膚感覚は、意識していないとどんどん鈍くなってしまいます。

     4月  年度が替わり、新任・移動など新しい環境になります。外的要因は整えられています。

     その中で、自らの感性・皮膚感覚を磨き直して、自分にとってのとき・今を見出していきたいと思っています。



                                                2009/4/1
     




  思いつくままに (2009/2月)



     立春も過ぎ、暦の上では春になりました。

     寒が明けたこの時季を、余寒(よかん)といい、寒中見舞いではなく、余寒見舞いというのですが、

     確かに、例年通り、相変わらず寒い日が続いています。

     それでも、ここ何年かは、地球温暖化の影響か、暖冬といわれ、比較的暖かな冬ですね。

     特に今年は、”大暖冬”だそうで、水海道では、まだ雪らしい雪は降っていません。

     鬼怒川河川敷の農道では、もうヨモギやオオイヌノフグリが目につき始めましたし、

     このまま、スタッドレスタイヤのお世話にはならずに終わってしまいそうです。

     インフルエンザの厄介にもならずにすむと良いんですがね。



                                2009/2/14




    思いつくままに (2009/1月)

        新年おめでとうございます
 

           例年同様、いろいろなことがあった二〇〇八年が終わりました。

          近頃は、余りにいろんな事がありすぎて、

          物事をよく考えもしないで流してしまうことが多くなったような気がします。

          それでも昨年、一寸気になったことは、

          通り魔的殺人事件を起こした人間が、ほぼ一様に、『誰でも良かった』と言い、

          そして、『誰も相手にしてくれな かった』と言っていることです。

         人間関係の希薄さという事が言われて久しいですが、

         一緒に何かをするとか、寄り添う、触れあうといった感覚を改めて 直し、求め、大切にしてゆく、

         2009年は、そんな一年でありたいと思います。

                      二〇〇九年睦月朔日

                                2009/1/1


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