…さて西村政務次官は大方の予想通り解任されました。問題は、ここに至るまでの経緯です。
念のため断っておきますけど、自分は『核保有論肯定派』でもなければ、戦争推進派でもありません。そこの所よろしく。
このような話が嫌いな人、又は冗談が通じない人は、この辺で引き返しておく事をお勧めします。
どんな話でも超OKさ!!と言う心の広い方は下に進んで行って下さい。
OKですか?!では一つ語らせて戴きます。まず問題になった西村氏の発言をもう一回見てみましょう
「核を両方が持った以上、核戦争は起きません。核を持たんところが一番危険なんだ」
俗に言う核抑止論ですね。簡単に言うと「核を持つ敵には核でやり返す」。最悪の危険を招く可能性はあるけど核の被害はお互い知っているから、核戦争は起こらない…と言う発想です。怖いのは機械の暴走と、核に関わる立場の人間の暴走。冷戦時代はみんな、この展開に恐怖してました。
そこまで分かっていてなんで核を欲しがるのでしょうか?!
弱い立場の国ならやっぱり欲しいです。だってアメリカなどの大国と少なくとも五分の話し合いが出来ますからネ。カネも国力も軍事力も無い国は、まともな交渉なんて出来ません。不平等条約押し付けられて「文句があるなら戦争だ」(経済制裁等含む)って具合になります、もちろん水面下で、ですけど。大国は情報戦が上手いから、とんでもない条約結んでもマスコミに「条約が結ばれました。両国の友好が更に深まるでしょう」って宣伝しておけば表面上は誰も気がつきません。条約全文が新聞に載っていても、小さな文字で新聞二面分、読んでくれる人はあんまりいないでしょう(笑)
そして問題の発言ですけど…
「日本も核武装した方がええかもわからんと言う事も国会で検討せなアカンな」
(国会で発言するのかと言う問い)
「個人的見解としてね。核とは『抑止力』。強姦しても何にも罰せられなかったら、みんな強姦魔になっとる」
多分、今回一番問題になった所。政務次官のポストの人間にしては軽率な発言ですね。
…さて、世間のマスコミの反応は、
『唯一の被爆国で、核の廃絶を世界に問う立場の国の人間がなんて事を!!』
『罰せられなかったら皆強姦魔になるって?!てめえと一緒にするな!!』
『戦争の悪夢を再び起こす気か!!』...etc
確かこんな反応だったと思います。でも西村氏の発言を冷静に読んでから見ると「あれ?!」と思う所が有りませんか?!
西村氏の発言をもう一度読んで見ましょう。戦争したいなんて一言も言ってません、
個人的見解として国会で発言すると言っています。西村氏は防衛庁の叩き上げです。現場の危機感を持っています。
発言は軽率で、やや品が無いですが、これは『プレイボーイ』と言う雑誌で、対談相手は大川興業、
つい、リップサービスのつもりで口が滑った…と本人が後に語っています。ただ、
政務次官に就任直後にそんな企画受けるなよ…と言う気はします(笑)
そして問題発言その2
(社民党がまた「いつか来た道って言うんじゃないですかという問い)
「まあアホですわ、あんなもん。だから僕、社民党の(集団的自衛権に反対を唱える)女性議員に
言ってやった『お前が強姦されとっても俺は絶対に救ったらんぞ』と」
(強姦と言う言葉が好きなんですね)
「これを言うたら事態が明確になるんですわ。例えば集団的自衛権は
『強姦されている女を男が助ける』という原理ですわ。国防とは
『我々の愛すべき大和撫子が他国の男に強姦されるのを防ぐこと』
…ここはちょっとフォローし辛いなあ(^^;)言おうとしてる事は分かるんですけどネ。文面を見る限り、回りくどい言葉を使わずに、ストレートに分かり易く読者に伝えるのが目的みたいですね。歯に衣着せない発言は良いのですが男子校の体育教師じゃないんだから(笑)もう少し気を使うべきだったと思います。
さて、なんで西村氏を擁護するような発言をするのか…と思う人もいると思います。実は 世間の反応を見てちょっと思うことがあったからです。これについては次のコラムで書きます。