コラム7


一本道RPG嫌いですか?!

 よくゲーム雑誌のレビューなどで使われる単語に『一本道RPG』と言うモノがあります。批評コーナーで、悪い点を指摘する意味で使われる事が多いようです。さて…一本道RPGって何でしょうか?!

 多くの場合は「始まりから終わりまでが一本道」、つまり一筆書きのマップで有る事なんです。つまり乱暴な言い方をすれば戦闘があるアドべンチャーなんですね。

 簡単に言えば、物語の発端である事件があって、最終目的があります。ところが、いきなり核心に迫らず、聞きこみや、お使いをこなして行く事で核心に迫って行くわけです。一見無関係な、お爺さんの頼みを聞いてあげたら…「感心な若者じゃ。実はワシは昔、あの国で相談役をやって居た事がある、ワシが親書を書いてあげよう」とか言われて城に入れるようになる…まるで『わらしべ長者』ですね(笑)。このように、RPGの基本と言うのは、 『ある条件を満たしたら先に進める』事なんです。

 さあ考えて下さい。このショートシナリオを一個ずつ、つなげて行けば一つの大きなシナリオが出来上がりますよね。一見関係なさそうなイベントも、実は一本の線で繋がってた …全体から見ればスタートから終わりまで一本道なんです。
 その世界の地図もシナリオに合わせて、順番に街や城が配置されて居る訳です。(旅立ちの地→最初の城→試練の洞窟→新しい街→お祭り→etc→魔王の城)

 頭の良い人や、ゲーム慣れした人は、コレをすぐ見抜いてしまいます。「このお爺さんの猫を探してやらねーと、城に入れないんだろうなあ…」、「今度は、あっちの方にお使いに行かされるのかね…。」と言う感じです。

 こーなったら、もう、はっきり言って苦痛です。この『お使い』を楽しいと感じられれば別ですが、そう思えない人には辛いです。先の展開の見えた映画やドラマ観ているのって辛いじゃないですか。

 コレを見抜かれないような仕掛けをRPGでは展開しています。例えば、船や飛行船が途中で手に入るイベントを用意します。コレらを手に入れれば、世界中一部を除いてドコにでも行けるようになります。行ける世界が急に広がるワケです、ワクワクしますね♪

 でも怪しい島を見つけても、あるイベントをこなしていないから何も起こりません。自由だけど、やはりどこか自由じゃない、一本道のレールをはみ出した行動は許されないワケです。それでも世界中回れるのは楽しいですから(コレが楽しくないゲームは論外)、『一本道』はバレにくくなりますけどネ。シナリオがしっかりしていれば、コレだけで多少はまともなゲームになります。(ADVとして…ですが)

 ただし、個人的な事を言えば、面白ければ、別に一本道RPG嫌いじゃありません。お金を払って買ったゲームが、『代金分の価値があった!!』と思えれば案外良いんじゃないかなあ…と思ってます。乱暴な言い方ですけどね(笑)

 最近では、おまけも増えてます。『マルチエンディング』『サブシナリオ』『ミニゲーム』『超美麗CG』…etcどれも中々楽しいのですが、最近コレも問題なんじゃないかなあ?!と考える様になりました。
 「みんな大事な事忘れてないかな?!」コレが最近の考えです。さてそれは何でしょうか?!


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