以前、こちらのコラムで西村議員辞任劇について書きましたが、先日『SAPIO』(1/26・2/9合併号)に、その西村議員の真意についての本人の談話が載っていました。自分の考え、殆ど当ってました(笑)深読みし過ぎかな〜と、びびりながら書いたのですが…おお!!やるじゃん自分!!
…自画自賛はこの辺にして(笑)読んだ感想は、「もっと深かった」でした。
あの発言には『中国への牽制』が目的に入っていたようです。それなら納得できます。ここ数年、北朝鮮、中国、アジアでの活動が活発になっています。理由は「北朝鮮がミサイルを開発したからだ」「日本の過去の戦争への逆襲だ」「経済援助を引き出すためだ」「香港・マカオを取り返した中国が今度は台湾を取り返す準備をしているからだ」おおまかに言ってしまえば(本当に大雑把ですが)、こんな意見が世間を賑わせています。果たしてそれだけでしょうか?!
どうも違うようです。今までアジアが(表面的には)安定していたのは、アメリカが睨みを効かせていたからです。乱暴に言えばアメリカは番長ですね(笑)ところが、最近その番長の支配に陰りが見え始めました、中国、北朝鮮と言った 札付きのワル(笑)が暴れ始めましたからです。何故、急に支配体系が崩れたのでしょうか?!
その原因は日本にあるようです。日本は武装は貧弱でしたが、背後にアメリカが控えていました。そして、強力な経済力に、大量のプルトニウム。「核を開発するのに充分な技術、財力」「曖昧で、何を考えているのか分からない日本の政治家や官僚」「いざとなったら、自分の命を賭けて突っ込んでくるカミカゼ(笑)」…警戒する条件は揃ってます。「今は核を持たないと言い張っているが、いつ前言撤回するか分からない。」そう思わせる怖さがありました。
『あの番長の側にいる金持ち(笑)ひ弱そうで、ケンカする所は見た事無いけど、昔は番長と互角のケンカやったらしいぜ』
『今でも必殺技(笑)隠してるってウワサだぜ!!』
『畜生…仮にケンカして勝っても、大ダメージ受けたら、その後番長にシメられる…』
ところが最近の日本、なんかパッとしません。湾岸戦争で90億ドル払わされて、官僚、政治家の不祥事、政治の実績の無いタレント議員の躍進、ガタガタの経済、腰の引けた外交、PKOの自衛隊員の戦闘不参加、しかもその自衛隊員を戦場にど真ん中に放り出しておいて、「憲法第9条のを守るため!!」と言い与えた個人装備が拳銃1丁…『バイオハザード』の主人公より貧弱ですね(笑)(リッカ―にすら勝てないんじゃ…)
「日本、実は大した事無いんじゃないの?!」周辺国は当然その様に考えますよね。そしてとどめが2つありました。細川首相が謝罪外交を始めた事と、クリントンが、これから競い合うライバルとして挙げた国家の中に日本が入って無かった事です。
…これは相当ヤバイ事です。国際政治は意思の押し付け合いです。多少水面下で汚い事をしても、有利な条約を結び、自国民を栄えさせる『ずる賢い政治家』が立派な政治家です。「水面下のケンカ」が政治家の仕事の筈です、ケンカは途中で引っ込んだら負けですよね。政治家の収入が良かったり、利権があるのは一億人以上の人間の命運と言う責任を背負った話し合いや、ケンカをするためであり、それに対する報酬でもあります。
…謝ってしまったんですよ、細川首相。歴代の各国のワル同士のケンカの場面で、戦う前にワビいれてしまったワケです。これで一気にナメられました。
…もう一つのとどめはクリントンの発言です。大統領の発言は米国の発言です、その番長が暗にこう言ったワケです「日本よりも中国を重視する」…と。では、ここまでをヤンキー風に(笑)解説してみます。
『何だあの金持ち大した事ないじゃん、ケンカ前にペコペコ謝ってサ』
『おいおい、頼みもしねえのに他のアジアの国にまで謝りに行ってるぜ、あのバカ』
『番長は中国重視だってさ、まあ度胸もない上に、金も無くなって来てるって話だしな』
『…って事は番長の後ろ盾も望み薄か…?!』
『じゃあ俺達が日本のシマを狙えるってワケだな』
…アジアの支配体系は崩れました…「そんな事無い!!アメリカが助けてくれる!!何のために米軍基地置いてやっているんだ!!」と考える方、もっともです。でもアレはアジア全体を見張る監視員ですが、日本の監視も仕事にしています。日本よりも中国、北朝鮮と仲良くした方が得と判断されたら、あそこにある軍隊は日本に向かって攻撃する可能性があるわけです。
…そして、もし貴方がアメリカ人なら何もしない無気力でひ弱な島国を守るために、大事なアメリカ人青年の血を流す事に耐えられますか?!ましてや、それがあなたの息子や家族や恋人だったら…?!
『ばかやろう!!自分の国は自分で守れ!!』こう言いたくなりますよね?!でも憲法9条を押し付けたのはアメリカですから、渋々日本擁護に回ります。でも真剣に戦ってくれる保証はありません。
さあ日本大ピンチです。謝罪外交繰り返しで細川、村山、河野と次々にKOされてしまいました!!次の挑戦者は軍人上がりの梶山かっ?!…いや…『平成おじさん』小渕です!!
…コーナーに追い詰められてしまいました(涙)
そんな折の『西村"核武装"発言』です。これは日本では不評でした。外国の首脳陣も同様に非難しましたが、同時に、このように考えました。
「まだ核を持とうか?!なんて言う奴が日本の政治家にいるのか。これ以上日本を刺激するのは危険だな。もう少し様子を見るか…。」
KO寸前でゴングに救われました。あの発言、威嚇射撃にはなった様です。ちなみに、もう一つ、偶然、援護射撃がありました。それは何でしょうか?!そして何故ここまで北朝鮮は当然として、中国を警戒しなくてはならないのでしょうか?!次回語りたいと思います。