■機種、及びメーカー、ジャンル■
アイレム/PCエンジン・SCD/RPG

■STORY■

木の民特有の長い鼻を持つ国一番の剣士ソレイユは、王の命を受け、突然姿をくらませた大臣を追う。その後、黒幕の悪霊の塔の魔術師と「太陽の巫女と月の巫女」の力を借り戦う。しかし勝負は引き分け、魔術師は逃げ、月の巫女はさらわれてしまう。後に魔術師を追い、ソレイユは行方不明になる。
 その後、ソレイユと太陽の巫女の子「ソニア」は父を探し旅立つ…  


■COMMENT■

…実は上のストーリー、大まかですが少し間違っているかも知れません。(5年ぐらい前なんで自信無いんです、現物はもう手元に無いんで…)間違っていたらゴメンナサイ。

 PCエンジン末期の隠れた名作です。…実際名作と言いきるには、ちょっと作りに甘さがあるのですが、当時のPCエンジンの置かれた状況、ハードの性能を考えると良い意味で衝撃作でした。ダンジョンの作りが面白く、次はどんな不思議な仕掛けが待っているのか楽しみでした。

 悪霊の塔の歯車(PCエンジンには無かった回転機能を駆使していました)

 小人にされた時のダンジョン (小人にされた時、周りが皆大きくなっていて気分はもう『不思議の国のアリス』(笑)最後に巨大な月の巫女が現れて自分が小さくなったのが実感できました。

 とにかく面白い仕掛けが満載で、なんか不思議な世界で冒険してるような気分が味わえました。

 戦闘システムも面白かったです。戦闘時に採った行動で職種が決まり、その職種に応じてパラメーターの上がり方が変わってくると言うのも面白かったですし、無用な経験値稼ぎをしなくていい所も良かったです。
 魔法の使い方も面白かったです。火の魔法を使う際に、使うMPを自分で決められました。

 確かにMPを1使う炎より、4使った炎の方が威力が凄そうですよね。

 しかしまあ、問題もあった訳で(笑)。AIに戦闘を任せると遠慮無く最大威力で魔法を使用してくれます(泣)DQ4の『ガンガン行こうぜ』みたいな感じです。 ちったあ遠慮しろよお(笑)。
 RPGとしてのボリュームも、やや小さめでした(10時間と少しで終わりましたから…ネ)。
 ラスボスの存在が薄くて、急にラストバトル〜?!って感じでしたので、もう少しキャラクターを掘り下げたり、盛り上げる演出を組んでも良かったと思います。

…いや別に悪役が幼い頃貧乏で、腕一本で暗黒街の帝王にのし上がったとか、お水っぽい愛人がいるとか、敵幹部にサド女王様(ナチ系軍人ファッション)を配置しろとか、美形で長髪で声が塩沢兼人の幹部を用意しろとか、作戦に失敗した部下を処刑しろとか、膝に猫抱いてワイングラス叩きつけろとか言うワケじゃありませんが(笑)

…もう少しなんとかすれば本当に名作になったのに…惜しいことをしたなあって感じです。

 ただそれらの欠点を、補って余りある魅力を持っていたのも事実ですので、機会があればプレイしてみることをお勧めします。(油絵調のビジュアルシーンとか、クリティカルヒット時のアニメーションとかネ♪)
…と言うか今、手に入るのかな?!このソフト(笑)

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