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■機種、及びメーカー、ジャンル■
ハドソン・日本ファルコム/PCエンジン・CD/A・RPG

■STORY■

時をさかのぼること、八百年。秩序と自由の国、イースが誕生しました。イースは、美しいふたりの女神と 知恵と徳の深い6人の神官によって治められ、やがて、繁栄をとげます。そして、六人の神官が作り出した、クレリアという金属のおかげで、イースは栄えました。
しかし、クレリアが作られる過程で、思いもかけなかった副作用が生じます。静と動、明と暗、善と悪・・・。すべてと相反する「魔」が生まれてしまいます。
いつか本当の平和をイースの地に復活することを願い、六人の神官は、それぞれ六つの章に分けたイースの本を、それぞれの子孫へ託しました。
『イースの本六冊がそろった時、大いなる力が生まれる。』
そして、平穏な日々が七百年の間、続いた。 イースの歴史を知っているのは、神官の家系だけになったころ…クレリアが「銀」という名の鉱物として、掘り出されてしまいます。

ちょうどそのころ、ひとりの青年がこの地にたどり着きました。彼の名はアドル。 ミネアの町の、ただならぬ空気を、敏感に感じとったアドルは、運命の渦に巻き込まれていくように、冒険へと足をふみいれました。自分がイースの運命を、左右することになるのも知らずに・・・。  


■COMMENT■

PCエンジンCD−ROM2、最強のキラーソフトです。元々は日本ファルコムの『イース』と『イースU』の名作パソコンゲームであり、この二本をCD−ROMの大容量を利用してカップリングした移植作です。かつてのPCエンジンユーザーには、説明が必要無い位の名作です。

ゲーム内容は、上方向から見下ろしたオーソドックスなA・RPG、これに『半キャラずらし』と言うテクニックを加えて敵との『体当たり攻撃』を行います。(FCの『ハイドライド・スペシャル』などでも使われていましたね)スピード感があり、バランスも良好です。
先程、「PCエンジンCD−ROM2、最強のキラーソフト」と書きましたが、これは誇張ではなく、本当です。『大容量』『生音による抜群の音質』と言う、華々しいキャッチフレーズで登場したCD−ROM2でしたが、現実には『遅くて頻繁なアクセス』『高い値段』と言う爆弾を抱えており、「このハード買ってでも欲しいゲーム」に欠けていたのも事実です。(当時のタイトル『ファイティング・ストリート』『鏡の国のレジェンド』『No・Ri・Ko』『獣王記』等…ダメですね(笑))このソフト無しにCDの普及は有り得なかった…と言っても過言ではありません。当時の『ファミ通』のレビュアーが「やっとCD‐ROMユーザーが報われた」とまで書いてましたから(笑)

肝心の移植度ですが『超一級』です。音楽のアレンジ、キャラクタのしゃべり等、原作のユーザーには抵抗のある部分もありましたが、それを差し引いても見事な移植でした。何より、あの地獄のアクセスが殆どありません。完全移植にこだわる人は多いですが、そのハードに適した移植やアレンジが吉と出る事もあります。今作はその好例、CD‐ROMの凄さを知らしめるまでになりましたからネ。新撰組なら『池田屋事件』と言った所でしょうか(笑)

ストーリー、キャラクターに関しては問題無しです、泣けます(笑)。また、現在では普通の『キャラクターのバストアップのカットイン』の元祖でもあります。リリア、フィーナ、レアの3大ヒロインがアップで喋るので大好評でしたね。特にリリアは凄い人気で『ミス・リリア・コンテスト』なんてモノが開かれましたから…今ならリーフ主催の『こみっくパーティー』でしょうか(笑)

ちなみに続編は、サイドビューを採用した『イースV』(PCE・FC・SFC・MD)キャラサイズを大きくしてビジュアルを重視した『イースW』(PCE・SFC)、『ゼルダの伝説』を意識したような『イースX』(SFC)がありましたが、どうもT・Uを越えた気がしません(PCエンジンのWは結構良かったですが…)名作の続編は辛いのでしょうか…?!

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■機種、及びメーカー、ジャンル■
日本ファルコム・NEC/PCエンジン・SCD/A・RPG

■STORY■

一千年の昔…邪竜ダルタンティスが平和なイシュタリアを悪夢に変えました。邪竜の力の源は、無限の力を秘めた『クレーネの石』…邪竜の『力』とクレーネの『魔力』は、瞬く間にイシュタリアに絶望を与えたと言います。
その絶望を断ち切ったのが英雄アイネアス。彼は9日間の死闘の末、邪竜を討ち果たします。そして彼の手の中に移った『クレーネの石』は世界中の人々に幸福を授けました。人々は歓喜し、彼を王に迎えました…後に400年もの栄華を誇るアステル王朝を築きます。
月日は流れ、アイネアスの名前も遠い伝説となった頃、イシュタリア王国軍に、弱冠16歳で百騎長に抜擢された一人の青年が現れます。彼の名はアリオス、あのアイネアスの子孫です…。  


■COMMENT■

パソコン界の雄、日本ファルコムのPCエンジン参入第一弾、そして『ドラゴンスレイヤーシリーズ』の(正当な)第八番目のソフトです。実は、これが出た時も結構大騒ぎでした。「あのファルコムが家庭用で、自社でゲームを出すなんて!!」「しかもオリジナルで、ドラゴンスレイヤー?!…ふざけるな!!」「当然バージョンアップした物が、パソコンに逆移植されますよね!!」…随分とパソコンユーザーには恨まれたようです(笑)

ゲーム内容は、上方向から見下ろした『イースT・U』と同じA・RPGですが、各章のボス級との戦いのみサイドビューACTとなります。ここまで書くと『イース』と同じだと思われますが、経験値ではなく『熟練度』システムを採用しています。これは一体何でしょうか?!

熟練度は、自分より強い敵と戦わなければ殆ど上がりません。雑魚を相手に戦っていても一向に強くはならないワケです。おかげで、いつも緊張感があり、強い相手と上手く戦えば、あっと言う間に強くなれます。無駄な経験値稼ぎは無用を通り越して無駄です。 しかも、このゲーム、各章毎の最強の武器や防具が決まっていますので、新しく買った武器や防具が、以前より貧弱な事もあります。例えば攻撃力は

武器攻撃力×熟練度(?%)

で計算されます。これが何を物語るかと言うと、つまり攻撃力は高いが、使いこなしていない剣より、弱いが、100%能力を使いこなした剣の方が攻撃力が高い可能性がある訳です。確かにナイフの達人が、攻撃力は高いが、使いなれてないロングソードを持った時、以前より強いとは限りませんよね。上手く立ち回れば、短時間クリアも夢ではない…このゲームバランスが好きでした。

実は、今回二つのゲームを同時に語ったのはワケがあります。世間では『壮大な、お使いRPG』扱いを受けている今作ですが、実は、私自身は『イースT・U』の魂を受け継ぐ、正当な後継者はコレなのではないか?!と考えているからです。(賛同者は余りいませんが…)『イースV』はサイドビューの別物ですし、『イースX』はジャンプアクションの加わった、やや出来の悪い『ゼルダの伝説』と言った感じでした(Xが好きな人、ごめんなさいね)。一番近いのは『イースW』(PCエンジン版)でしたが、グラフィック面での向上を図った副作用でしょうか…?!移動速度が落ちて、あの雑魚との戦いにおける爽快感、確実に強くなっている!!と感じる手応えが感じられなかった気がしました。他のゲームだと『サーク』シリーズ(マイクロキャビン)がありますが、あれは少しでもレベルが低いと瞬殺され、高いとボスでも3秒で倒せると言う凶悪なバランスでしたので…(笑)

では、この『〜ザナドゥ』はどうかと言いますと、キャラは小さいですが、その分スピード感は抜群で爽快感があり、しかもバランスは良好、グラフィックも向上していました。何より、強敵と戦うとグングン強くなるのが手に取るように分かりました!!逆に欠点としては、発売当初、賛否両論だった『ボス戦のみサイドビューで、そこだけ違うゲームみたいでテンポが悪い』と言う点があります。事実ですが、上方向から見下ろした視点よりボスや、仲間が大きく表示され、アクション豊かに見えると言う長所もありました。ボス戦は、やはり格好良く戦いたいじゃないですか♪だから僕は支持しています。(…突然、操作システムが変わる事への違和感や不満は認めます)
しかし、謎解きやお使いは『イース』のシステムの片鱗がありますし、フィールドマップ上での仲間の援護が得られるなど、システム的にも発展が見られます。他にも『イース』には無かった時間の概念も採り入れており、?時にしか開かないドア等、謎解きにも影響しています。しかも夜になると街の住人が大急ぎで家に帰り、ドアを開け、ベッドに入って眠り始めます(笑)…僕は、ここにファルコムの職人芸と愛を感じました(笑)

まあ、各キャラのモデルが、どう言い訳しようが『ア○スラーン戦記』と言う根本的な欠点は認めますが(笑)(声優まで一緒…(^^;))音楽は抜群に良かったですし(ファルコム音楽の中でも個人的には1・2を争っています♪)何より感動できました!!そして言いたい!!
『アル○ラーン〜』は未だ完結してないが、こちらは完結してるぞー!!
…あれっ?!何故だろう…涙が止まらないや…(T-T)

ちなみに『イースT・U』の魂の後継者が『イース』シリーズの中に感じられなかったように、この作品も続編の『風の伝説ザナドゥU』からは、その魂を感じませんでした…絵は綺麗になったんですけど…移動速度が落ちて、あの雑魚との戦いにおける爽快感が…『イースW』と同じ末路を歩んでしまったようです(涙)

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