■機種、及びメーカー、ジャンル■
任天堂/FC・ディスクシステム/ADV

■STORY■

プレイヤーである主人公はどこにでもいる平凡な高校生。そんな彼がある日『トキメキ学園』に転入する事になります。転校一日目、主人公は早速ユニークな友人が出来ます。彼の名前は「山村貞吉」、接点は同じ『ミポリン』(※中山美穂)の大ファンと言う事、意気投合した彼に学園を案内して貰っていると廊下で1人の女の子にぶつかってしまいます。謝りつつ、その娘の顔を見て驚きます。彼女はメガネをかけていますが中山美穂に似ていたのです。彼女の名前は「たかやま みづほ」。

他人の空似と思っていましたが、芸能カメラマンの兄が持っていた中山美穂の写真を見て驚きます。「たかやま みづほ」さんが持っていたアクセサリーと同じ物を写真の中山美穂が持っていたのです!!
彼女はもしかして…中山美穂?!心に軽いトキメキを覚えながら、主人公の探求とアタックが始まります。  


■COMMENT■

任天堂の最初で、おそらく最後のギャルゲー?!です。上記の部分で、簡単にストーリーの導入部分を説明しましたが、テキスト打っている最中に爆笑してしまいました(豪快なストーリーですね(笑))

一応「ギャルゲー」ジャンルの草分け的存在に当たると思います。この当時『ギャルゲー』と言う枠に当たる作品は『ワルキューレの冒険』『アテナ』『ワンダーモモ』等がありましたが、単に「主人公が若い娘でACTゲーム」と言うケースが大半でしたので…そういう観点からみると、家庭用ゲームの歴史上かなり重要な作品になると思います。

肝心のゲーム内容は、コマンド選択型のアドベンチャーです。ただ、このゲームの面白い所は、ストーリーの節々で途中で画面に電話番号が表示され、その電話番号に電話をかけると、中山美穂の声でゲームのヒントやメッセージ等を教えてくれます。更に、このゲームは『青ディスク』と呼ばれる特殊なディスクで、ディスクファックス対応のお店で、全国から記録を送信出来ました(『マリオカップ』ではハイスコアを『3Dホットラリー』ではタイムアタックのスコアを全国のライバルと競えました。上位者には賞品もありましたね)今作ではEDの種類により、抽選で『中山美穂のイメージビデオ』『テレホンカード』が当たりました。

ゲーム画面も画期的で、ちゃんと口パクや、こちらの回答に合わせた表情の変化までしていました。プレイヤーの選択肢も

「選択肢+喜怒哀楽の表情」

…と凝っていました。(「ばか野郎…」と言う台詞でも、笑顔で言うか、怒った顔で言うか…で意味合いが異なりますよね?!)このシステムのおかげで、実際に会話してるかのような臨場感が得られたと思います。

…ここまでを見ると歴史に残る名作みたいですが…まあ、問題もあった訳で…。表示された電話番号に似た電話番号の人が任天堂を訴えたとか…(結構人気のあったタイトルなので、多い時で一日数十件の間違い電話が掛かって来たそうです。FC創生期の実験の暗部ですね)また、10年以上前のソフトなので、例の電話番号に電話しても、もう繋がりません。しかも、それがストーリーの鍵になっている場面がありますので、今プレイすると「…何でコイツら喧嘩してるんだ?!」と言う疑問を抱えたままEDまで一直線と言う、意味不明なラストを迎えてしまいます。人類補完計画って何だったんだー?!と言う疑問を抱えたまま終わる『エヴァンゲリオン』TV版最終回のようですね(笑)

あと難易度も結構高かったです。会話の内容を4択(?!)の中から選んだ後「…どんな風に?!」と聞かれる事があります、その時、表情を「喜怒哀楽+α」の6種類(曖昧ですが…確か)の中から選びます。単純計算すると… (会話)4択×(表情)6択=24択 と言う豪快な選択問題になる訳で(笑)難易度は高かったと思います。いや、正しい選択が解れば、苦労はしないのですが…(当時小学生だった自分には乙女心(笑)は複雑でしたので…後半は、ほぼ総当り(笑))それから、選択肢をミスすると即ゲームオーバーは…ちょっと…キツかったです。(「クリスマスイブの喫茶店」クリアするのに3ヶ月かかりました(^^;))

でもそれらを補って余りある魅力があったのも事実です。名作だと思いますよ、色々な意味でネ(笑)

それからネタばれになりますが、EDは二種類ありました(結末によってユーザーへのプレゼントも変わりました)内容は…

1.中山美穂の将来のために自分が身を引く「別れても…僕らの愛は永遠」的な『東京ラブストーリー』ED
2.愛を貫いて二人で報道陣から逃げる「ママはアイドル」(古いな〜)的ED

です。物語的にはED1の方が綺麗ですが、2の方が笑えますのでお勧めです(笑)
まあ古いゲームなので…ネタばれ覚悟で書いてしまいますが…

地平線を埋め尽くす量の報道陣に追われ、逃げ出すも中山美穂が足をくじき、「私を置いて逃げて!!」「君を置いていく事なんて出来ない!!」…と言うお約束な会話をかわした後、かつての恋のライバルが、わざとらしいタイミングでバイクに乗って現れ「コレに乗って逃げろ!!」と無茶を言い、サーファーの様な笑顔で「幸せにな…」と言い放ち、主人公とヒロインは2人乗りで夕日をバックに、無免許で何処までも走り続けます。

自分は小学生でしたが、余りの恥ずかしさに悶絶しました(笑)最高です。

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