「007/カジノ・ロワイヤル」
■作品基礎データ 「007/カジノ・ロワイヤル」 2006年 イギリス、チェコ、ドイツ、アメリカ映画 製作:マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ 監督:マーティン・キャンベル 製作総指揮:アンソニー・ウェイ、カラム・マックドゥガル 脚色:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ポール・ハギス 出演:ダニエル・クレイグ |
mixi(ミクシー)「独身社会人映画ファンコミュニティ」に入ろう!
2007年の元日、一番初めに見たのが
「007/カジノ・ロワイヤル」でした。
英国諜報機関MI6に所属するジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、
知力体力共に飛び抜けた資質とキャリアを買われ、
“00〈ダブルオー〉”昇格を目前にしていた。
殺しのライセンスと呼ばれる“00”を取得すれば、
任務執行中は自分の一存で人を殺してもよいという権限を与えられる。
昇格の最後の条件、それは2件の“殺しの実績”だった。
1件目で大いに手こずったボンドだが、2件目は瞬時にキメる。
ボンドは007への遠く危険な道のりの第1歩を踏み出だす。
ボンドの最初の任務は、
世界中のテロリストの資金源である“謎の男”の正体を突き止めること。
ボンドはマダガスカルで謎の男に雇われた爆弾男モロカ(セバスチャン・フォーカン)
を追いかけるが、フランス大使館に逃げ込んだ彼をその場で射殺してしまう。
国際ルールを破ったボンドの行動をマスコミが非難し、
MI6の責任者M(ジュディ・デンチ)は窮地に立たされる。
しかし、反省などしないボンドは、
モロカの携帯電話に残された謎のメッセージの発信元バハマ諸島へと飛ぶのだった。
モロカにメールを送ったのは、
元諜報員で今はテロリストに武器や情報を売るディミトリオスだと判明、
ボンドは彼の妻ソランジュ(カテリーナ・ムリーノ)に近付く。
彼女からディミトリオスがマイアミ空港へ向かうという情報を得たボンドは、
尾行に気付き逆襲してきたディミトリオスを殺害、
彼から金を受け取った新たな爆弾男カルロスを追跡する。
カルロスの狙いは、空港でお披露目される最新の航空機だ。
着陸寸前の飛行機まで巻き込んだ激しいカーチェイスの果てに、
ボンドは爆破装置に手をかけたカルロスを間一髪で射殺する。
ディミトリオスを調べたMは、
彼が手を組むル・シッフル(マッツ・ミケルセン)こそが謎の男だと知る。
彼に資金を預ければ、テロリストたちは砂漠のど真ん中でも金を調達できるのだ。
他にも株を買い占めた航空会社の飛行機を爆破して株を暴落させて大金を得たり、
預かった金をモンテネグロのカジノ・ロワイヤルのポーカーに賭けたり……
敵はまさに“死の商人”だった。
ボンドの爆破阻止で大損したはずのル・シッフルをポーカーで破産させ、
テロリストから守ることと引き換えに何もかも白状させる──それがMからボンドへの次なる命令だった。
国家がボンドに許した賭け金は1500万ドル。
財務省から監視役のヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン)が送り込まれる。
彼女の存在が疎ましいことを隠さないボンドに全く怯まない、知性に溢れた美女だ。
ボンドの恋人という設定で美しく着飾ったヴェスパーと、
応援の諜報員マティス(ジャンカルロ・ジャンニーニ)が見守るなか、
遂にポーカー・ゲームが幕を開ける。
そして舞台裏では血を流した別の戦いもあった。
ル・シッフルから金を取り戻しに来たテロリストとボンドが、
ヴェスパーを巻き込んでの死闘を繰り広げたのだ。
その夜、ショックから立ち直れないヴェスパーを、ボンドは優しくいたわるのだった。
白熱したゲームのなか、ル・シッフルがハッタリをかけると、
目元が痙攣すると確信したボンドは、全額を賭ける大勝負に出るが、
それはル・シッフルの罠だった。
ヴェスパーに予備金の投入を拒否されたボンドに、
CIAのレイター(ジェフリー・ライト)が資金提供を持ちかける。
再び登場したボンドに脅威を覚えたル・シッフルは、
恋人のヴァレンカにボンドの酒に毒物を混入させる。
ボンドは駐車場のアストンマーティンに転がり込むと、
コンピュータで接続した本部の指示に従って処置するが意識は遠のいていく。
彼の命を救ったのは、心配して駆けつけたヴェスパーだった。
死の入り口から生還したボンドに、勝利の女神も微笑んだ。
命を賭けた戦いを共に切り抜けたヴェスパーに、
今やボンドは抑えきれない愛情を抱いていた。
しかしヴェスパーは、どこか落ち着かない風情で立ち去ってしまう。
何かがおかしい、ボンドがそう感じた時、ヴェスパーの悲鳴が!
彼女を拉致した車を猛スピードで追うボンド。
その時、ヘッドライトの光が横たわったヴェスパーの姿を照らす。
急ハンドル、横転するアストンマーティン、気を失ったボンド──
彼が目を開いた時、そこにはル・シッフルの姿があった。
というわけで、以下は原作とメイキングに関する情報です。
『007/カジノ・ロワイヤル』は、1953年に出版されたイアン・フレミングの小説が原作。
ジェームズ・ボンド・シリーズの第1作であり、
007に昇格したばかりのボンドが初のミッションに挑む姿が描かれています。
ご存知の方も多いと思いますが、
『007/カジノ・ロワイヤル』は、67年に一度映画化されていますが、
引退したボンド卿が現役復帰するという、
原作の正反対の設定でピーター・セラーズ、デヴィット・ニーブン
ウディー・アレン、オーソン・ウエルズら出演しています。
…豪華キャストですけど、パロディ映画だそうですね、こちらは。
1967年に公開された「第1作目」の『カジノ・ロワイヤル』はコロンビア映画作品。
1990年代に入りソニーは007の番外編『ネバーセイ・ネバーアゲイン』
(これも「007/サンダーボール作戦」のリメイクといういわく付)
のプロデューサーと組んで、
本家とは別のソニー版007シリーズを開始しようとしたため、
本家のシリーズを配給してきたMGM、版権元のイオン・プロダクションとの
法廷闘争に発展しました。
しかし、その後にソニーがMGMを買収したことから、
シリーズ続編製作の権利を得ています。
そのため本作で使用されるパソコンや携帯電話はすべてソニー製(!)です。
で、ボンド俳優を誰にするかで、スーパーマンの時同様、
いろんな俳優達の名が挙がります。
もちろん前作までボンドを勤めた
ピアース・ブロスナンも主演の意欲を示しましたが、
作品中のジェームズ・ボンドの年齢設定は「28から31歳位」との事で起用
されませんでした。
ボンド候補者になった俳優は
ゴラン・ヴィシュニック(ER緊急救命室)、
ヘンリー・カヴィル(「トリスタンとイゾルデ」)、
ユアン・スチュワート(「タイタニック」)、
ジュリアン・マクマホン(「ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]」)、
ダグレイ・スコット(『ダーク・ウォーター』)、
ジェームズ・ピュアフォイ(バイオハザード)、
ヨアン・グリフィズ(「キング・アーサー」)、
…とここまではなかなか渋い選択ですが、
さらに続く候補に
ヒュー・ジャックマン、クライヴ・オーウェン、クリスチャン・ベール、
エリック・バナ、コリン・ファレル、ジュード・ロウ、オーランド・ブルーム
とびっくり仰天俳優の名が挙がってます。
おもしろいところでは三代目ボンドを演じたロジャー・ムーアの
長男ジョフリーも有力な候補者の一人だったといいます。
大抜てきされたダニエル・クレイグは、
1968年、イギリス・チェスター生まれ。
180cmの長身に金髪、そして青い瞳を持ち、少し陰りのある雰囲気を漂わせる男優です。
1992年に『パワー・オブ・ワン』で映画デビュー、
2002年には『ロード・トゥ・パーディション』で
ポール・ニューマンの息子役を演じて高い評価を得ています。
スティーヴン・スピルバーグ監督作品『ミュンヘン』(2005)の傭兵(ようへい)役も
記憶に新らしいとこです。
衣装について特筆すべきはボンドの水着。
映画第1作「ドクター・ノウ」とハル・ベリーの「ダイ・アナザー・デイ」の美女の水着を
ボンド自身に振ったパロディになっている。
ブリーフ型の水着の似合う男優というのはなかなかいないものだ。
今回の撮影主旨はSFXのCGシーンをできるだけ減らすこと。
冒頭の建設現場の追っかけ、中盤の空港の爆発阻止シーン、
クライマックスのヴェニスの家が水没する場面等で、
ライブアクションが生かされている。
撮影地はカルロヴィ・ヴァリ(チェコの温泉)、
プラハ、バハマ、イタリア、イギリス。
映画でモンテネグロと説明されている場所は実はイタリアで撮影されたもので、
実際のモンテネグロの町並みとあまりにも違うのでモンテネグロの観客からは
失笑されたと言う。
2006年7月30日にカジノ・ロワイヤルの撮影が行わているロンドン郊外の
パインウッド撮影所で火災が発生し、
撮影に使われているセットなどが灰になってしまった。
が、撮影はすでに終了し、セットは解体の最中だったので、作品には殆ど影響がない。
ボンドカーとして新型のアストンマーチンDBSが使用される。
その他、アストンマーチンDB5(1964年製)やフォードの新型モンデオも登場する。
他にも敵役のクルマとしてジャガー・XJやランドローバー社のレンジローバーが
登場するなど、フォードとのタイアップを生かし、
全ての主要シーンに登場する車がフォードとその子会社のブランドに統一されている。
ノートパソコン(VAIO)とデスクトップパソコン用液晶ディスプレイ、
デジタルカメラ(Cyber-shot)、
リゾートホテルの監視用ブルーレイディスクレコーダーはソニー製、
携帯電話はソニー・エリクソン製である。
香水はサンタ・マリア・ノヴェッラの柘榴の香りが登場した。
登場する時計は前作同様オメガである。
今作はボンドの若い頃を描いたはずなのに、
最新の車や最新機器が出たりしていて時代考証が滅茶苦茶なのではという勘違いが
あるが、あくまで本作は今までの007シリーズとは別の新007シリーズの1作目である。
そのため、ボンドは今作から1968年4月13日生まれに設定され、
初期の007の象徴とも言うべきであった冷戦時代にボンドは
スパイとして活躍していないなど、
今までのボンド作品とは全く別な時系列となっていく
(それまでは、コネリー~ムーアのボンドは1920年代生まれで、
ダルトンとブロスナンのボンドはそれぞれの俳優の生まれた年がボンドの生まれた年
となった)。
そのため、上記のジュディ・デンチ演じる「M」も過去の作品とはまったく関わりのない、
性格や人間性のまったく異なった新しい「M」と…
以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて『007/カジノ・ロワイヤル』の頁をご覧下さい。
トップページ(映画制作裏話、映画と原作比較レビュー)に戻る。