「ロボコン」DVD脚本レビュー

★映画基礎データー★
「ロボコン ROBOT CONTEST」
2003年 日本映画
監督脚本 古厩智之
出演 長澤まさみ 鈴木一真 小栗旬 伊藤淳史 塚本高史

               

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高専に通う里美(長澤まさみ)は何事にもやる気ゼロの落ちこぼれ生徒。
授業の課題だったロボット製作も手を抜いたばっかりに1ヵ月の居残り授業が確実に。
それを免れる条件として担任の図師(鈴木一真)は“ロボット部に入って、
ロボコンに出場する”という妥協案を出してきた。
実は、わずか3人のロボット部は1人がほとんどユウレイ部員と化していたせいで、
大会出場規定の3人を満たせずピンチに陥っていたのだった。
他の2人もどうしようもない変わり者だったが、
居残り授業よりはマシと、渋々仮入部する里美。
そして、とりあえず地方大会へと出場するのだったが…。

これもある種の原作ものです。
過去のロボットコンテストに登場した全国の名ロボットが画面に再登場し、
架空の勝ち抜き戦を戦うというのは、なかなかのアイディアです。
古厩智之という監督は、「まぶだち」「この窓は君のもの」を演出されている
そうですが
いずれも未見です。
長澤まさみは東宝シンデレラガールの出身で、
「黄泉がえり」では、
自殺して黄泉がえったクラスメートと恋に落ちるメインテーマにも関わる高校生役、
「世界の中心で、愛を叫ぶ」では不治の病の美少女を好演していますが、
本作品ではおちこぼれ学生で、
たいていジャージ姿で、手先も人柄も不器用でぶきっちょ、
走るトラックの荷台で大声張り上げて歌ったり、
「てめーっ」などと叫んで男の子たちと
つかみ合いの大乱闘を演じたりしながら、
ロボット作って全国大会を目指すという
破天荒だけど愛すべき女の子を演じてます。
「世界の中心で〜」が余りにはかない薄幸の少女役だったので、
まんまと騙されてしまったのですが、
この人は結構身長があって、映画の中でも無駄に手足の長さがあまっている感じに
撮影されていて落差が可笑しい。

カメラや演出が「花とアリス」の作りこまれた画面とは正反対で、
目いっぱいカメラが引きっぱなしで、顔の表情がぎりぎり分かる程度の
ロングショットだらけで、セリフもぶっきらぼうに投げ出す奴ばかり。
主人公たちが操縦するロボット“BOXフンド”が
拡張時には全長6メートル位になるため、
こういったカメラワークにならざろう得なかったようです。
対戦時は三台のカメラを同時に動かし、
三分間ノンストップで一試合を撮りきったそうです。
実際に長澤まさみがロボットを操縦しており、
スタッフたちはその名操縦振りに舌を巻いています。

ポキポキしたヒロインの周りにいる小栗旬、伊藤淳史、塚本高史ら
男の子たちが傑作で、高専の男の子たちってこんなんかなぁと。
さっぱり垢抜けなくてダサいのだけれども、それがイイ味になってます。
イイ味というのは作品全体に言えてますね。
もっともっと芝居がかった作り込みは可能だったろうと思いますが、
ある意味、カメラの向こう側の少し通常より遠目に対象を投げ出して見せたところが、
今の若い子達の脱力とか、熱心さの入り混じったナイーブなところが
上手く出ていたと思います。
撮影は山口県徳山市内でのオールロケが行われました。名所旧跡は出てきませんが、
瀬戸内海の海と煙突がにょきにょき空に突っ立っている地方の工業都市が上手い具合に
作品世界にはまっています。


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