「アフタースクール」
■作品基礎データ 「アフタースクール」 2007年 日本映画 監督脚本:内田けんじ 出演:大泉洋 |
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裏社会でなんでも屋を営む北沢のもとに、
木村という男を探して欲しいという人物が現れる。
男はきちんとした身なりで普通のサラリーマンのようだ。
木村の手がかりとなる資料には女と写っている一枚の写真が入っている。
資料によると木村は、一流企業のサラリーマンで、
たいそうモテる男として社内では有名だったらしい。
単なる浮気調査にしては報酬が良すぎることに疑問をおぼえるが、
北沢は調査に乗り出した。
北沢はまず、木村の母校の同窓会サイトから情報を得、
卒業アルバムに掲載されている連絡先を手に入れるため、
彼が卒業した中学へとやってきた。
同級生のふりをして、うまく潜りこもうとするが、
なんとそこには木村と本当の同級生の神野という男が、教師として働いていた。
はじめは嘘がばれるかとびくびくする北沢だったが、
神野はまじめで人が良く、北沢のいうことを疑ってもいない様子。
「同級生の佐野さんって覚えてる?
彼女が昨日お母さんになったんだよ。だから木村は病院にいるんじゃないな」
神野は木村の親友で、多くの情報を持っていることがわかった北沢は、
うまく神野を利用し、木村を探す手伝いをさせることにする。
二人は、木村を探す依頼をもってきた男の尾行し、
男が木村の働く会社の上司であることを知る。
そして、その上司は、たちの悪いヤクザと繋がっていた。
情報屋に話によると、片岡は、自
身が経営する高級クラブで働いた女・あゆみの行方を捜しているという。
そして木村の会社はその高級クラブを頻繁に利用していた。
北沢はヤクザの女に手をだした木村が、
女房子どもを捨て、女と一緒に逃げたというのではないかと推測する。
しかし神野は、木村はそんなことをする奴じゃないと認めない。
そこに神野の携帯に車がレッカーされているという連絡がはいる。
車は木村に貸していたのだった。
二人が車が駐車されていた場所に向かうと、目の前には古いマンションがあった。
北沢はそのマンションに二人がいる可能性が高いと考え、
マンション入口に取り付けられた防犯ビデオを手に入れる。
そのビデオには紛れもなく木村と写真の女が映っていた。
ショックを受け、呆然としている神野を、北沢はお役御免ととばかりに追い払う。
木村の居場所は分かった。
後は依頼人とヤクザ、どうやって双方からうまく金を引っ張ろうか。
北沢は狡賢く考えをめぐらしていた。
初監督作品『運命じゃない人』が、
2005年カンヌ国際映画祭、批評家週間にて4賞受賞の快挙を成し遂げ、
国内の様々な映画賞も8冠受賞と華々しいデビューとなった内田けんじ監督の
3年ぶり待望の新作『アフタースクール』は、
「立派な大人の年齢だけど、中学のころから変わってないなあ」と
思ったことのある大人に向けた究極のエンタテイメント・ムービーです。
『運命じゃない人』は、
“日本一のいい人”宮田の周りで起きた大金を巡る一晩のドタバタ劇を、
時間を前後させ、それぞれの視点で見せるタイムスパイラル・ムービー。
練りに練られた脚本の完成度の高さ、
思わず笑ってしまう魅力あるキャラクターの演出は、映画関係者のみならず、
一般の観客からも熱く支持されました。
オリジナル脚本で、エンタテイメント性の高い作品を、
ということにこだわり、デビュー作から2年以上の時間をかけて作りあげた、
今作『アフタースクール』は、前作以上の複雑な構成と展開のドラマです。
融通の利かない正義感を持つ中学教師・神野には大泉洋。
自分のための利益が最優先、頭が切れ、他人を信用しない探偵・北沢には佐々木蔵之介。
二人が探す、学生時代も社会人となった今も、
とにかく女にモテると有名なサラリーマン・木村には堺雅人。
神野と木村の中学時代のマドンナで、美しい女性としての一面と、
子どもを守る母としての強さを兼ね備えた美紀には常盤貴子。
木村の浮気相手?妖艶な謎の女には田畑智子がキャスティングされています。
「アフタースクール」初日2日目、
大混雑の新宿歌舞伎町で見ました。
ややっこしいプロットですので、一度で理解できたのは全体の半分くらいかしらん?
入れ替え制の劇場で見たので“もう一回見ていく”わけにもいかず、
シナリオが採録されているパンフを買いました。
でも採録シナリオ、やたら字が細かくて読みにくいことこの上ないです。
しかし、本来映画は筋書きを理屈で理解するものではなくて、
テーマを感じ取れればよいもので、この作品はその意味ではごく分かりやすい作品です。
監督によるとこの作品は自主制作を含めそれまで作った映画の3部作完結編だそうで、
そういえばメジャーデビューの前作「運命じゃない人」と
同じ手法、同じ世界観ではあります。
トリッキーな構成で観客に知恵を絞らせる手法は、
連投するとシャマラン監督のようになってしまう。
フィンチャーは「パニック・ルーム」で普通のサスペンスで
どれだけ面白く見せられるか工夫していたようだけど、
内田けんじ監督は、次はどうするのでしょうね?
しかし、いろんな俳優が出てますが、
みんな使い方が上手いですね。
女優はややパターンだけど、男優さんたちはちょい役まで含めて
隅々まで演出しきってます。
脚本だけでなく、演出力そのもののレベルが高い人です。
是非今後も活躍して欲しいです。
内田監督は、どこからこの作品のアイディアを考えたかと問われて
次のように答えています
「前作の『運命じゃない人』の時からずっと考えていることのなかに
“情報”というキーワードがあるんです。
ある時ファーストフード店の2階で友達と待ち合わせをしていて、
1階にハンバーガーを買いに行ったまま30分帰ってこなかったことがあって、
その時このままコイツがいなくなってしまったら面白いな……と。
そして、いなくなった友達を探すときに自分が知っている彼の
“情報”と探偵が入手した“情報”とがまったく違ったらどうなるんだろう?
そういうワクワク感を思いついた。まあ、その友達が30分戻ってこなかったのは、
単に店が混んでいてハンバーガーを買うのに時間がかかっただけなんですけどね(笑)」
バーガーショップで着想を得てから2年。
そんな“とある妄想”から創り出された本作は、
メインキャストそれぞれが「脚本を一度読んだだけでは全部を理解できなかった」
と言うほど綿密に練られています。
様々な角度から切り込んで組み立てられた、
一筋縄ではいかない構想が内田監督の得意とするところ。
しかし、それが生まれるまでに苦労は付きもので──
「傍からみたらひきこもりの期間ですよね。
『これでいける!』と狙いを定めて石油を掘ってもなかなか石油は出てこない…
…そんな作業の繰り返し。
実際、辛いですよ。それでも書けば書くほどキャラクターたちに愛着が湧いてくる、
だんだんと人物像が固まってくる、
思いもよらないアイデアが出てくる、だから面白いんです。
でも妄想って、しなくてもいいから楽しいのであって、
必要に迫られると苦しいものなんですよね(苦笑)」
そんな苦労も現場に入ってしまえば過去のもの。
撮影は楽しくて仕方なかったと話を続けます。
「監督というのは、役者の演技を一番最初に見ることのできる観客なわけですから、
それだけで十分ワクワクしますよ。
現場ではそんな素振りは見せていないですけどね(笑)」
また、脚本からは想像しえない偶然の産物にこそ感動があると付け加えます。
「僕が一番ドキドキするのはゼロ号を観るとき。
緊張もあるけれど発見や感動もあって──
『このシーンいいなぁ』『この表情いいなぁ』と思うシーンのほとんどは、
脚本通りではなく、役者さんが勝手に動いてくれたシーンだったり、
スタッフのアイディアが盛り込まれているシーンだったりするんです」
『アフタースクール』を含めて『WEEKEND BLUES』、
(これはデビュー以前の自主制作になる。)
『運命じゃない人』(こちらがメジャーデビュー作)
のいずれも“女性にふりまわされる男性”という共通点があります。
ということは、監督自身も女性に振り回されるタイプだったり?
「僕がずっと探しているのは生物学的に正しい絵(構図)。
精子は卵子に向かって泳いでいくけれど、
辿り着くのはたった1つの精子だけでほかはみんな溺れていく、
それって最高のコメディだと思うんです。
例えばそこにバックグラウンドミュージックでブルースを流したり、
バタフライしながら泳いでいる精子がいたりしたらめちゃくちゃ面白いじゃないですか?
僕のコメディの根本はそこにある。
だから男が女を泣かせるより、女が男を利用して生きていった方がいいと思うし……。
理屈抜きで男は女を守りたくなる生き物だと思うんですよ」
でも「男としては悲しいですよ(苦笑)」と本音もちらり。
「だけどその男の悲しさがコミカルで面白いんです。
今、気になっている女性がいる男性はその人を誘って観てほしい。
きっと効果ありますよ!」と、男たちへのエールで締めくくったのですが、
さて主演の三人はインタビューで次のように話しています。
非常に緻密(ちみつ)な構成ですね。脚本を読んでいかがでしたか?
大泉「『運命じゃない人』を観ていたのでかなり覚悟はしていたんですが、
最初はやっぱり難しかったですね。」
佐々木「一度読むだけじゃ理解が及ばず、
登場人物の名前と関連性を紙に書き出し整理・分析しました。」
堺「仕掛けがたくさんあって、一度読んだだけでは全部は理解できなかったです。」
お好きなシーンやセリフを教えてください。
できればネタバレにならない感じでお願いします。
堺「僕はラスト近くの大泉さんと常盤貴子さんが、
朝の校庭で話をしているシーンが一番好きです。
台本を読んで、あそこでちょっと泣きました。」
佐々木「いいシーンだよね。
でも、この映画を話すときにネタバレなしでっていうのが、本当に難しいです。」
大泉「大泉うーん、ネタバレにならないのは……無理ですよ(笑)。
でも、好きなセリフはあれだな、やっぱり。
「お前がつまらないのは、お前のせいだ」ってところ。」
本作ではダマすことを目的にしたイタズラ心が描かれています。
そこで、皆さんがイタズラ心を刺激されるのは、どんなときか教えてください。
大泉「僕は“子どもオヤジ”みたいな人ですから、
ものすごくイタズラ好きなんです(笑)。すぐに何かイタズラしてあげたい! と思う。
目の前で無防備に寝られたらダメですね、何かしてあげたくなっちゃう。」
堺「何で、イタズラが「してあげる」って表現になるの?
「してあげる」って時点で、上から目線でしょう(笑)。
もしかして、サービスなんですか?」
大泉「うん、サービス。顔に何か書いてあげたり、
モノを隠してあげたりとか(笑)。イタズラは、ドキドキします。
目の前に片足立ちの人がいたら、絶対にヒザかっくんをしますね。
なので、僕の場合はイタズラ心っていうのは、常に刺激されています。」
撮影現場はさぞ楽しかったのでは? 撮影中の爆笑エピソードを教えてください。
大泉「爆笑ってつけた時点で、とんでもなくハードルあがりましたねえ。
だいたい撮影中もなにも、まず蔵之介さんは僕としか絡みがないから。
爆笑といえば、ムロツヨシでしょう!」
堺「そうそう、いいところで、持っていかれるんだよ(笑)。」
佐々木「残念なことに、堺くんと一緒のシーンもなければ、
現場で会うこともなかったんです。爆笑は、くやしいけどムロツヨシです(笑)。」
大泉「監督も言っていたけど、梅雨時だから僕の髪がしけってくるんです。
で、クルクルになっちゃう。整えるんだけど、いざ撮影となると……髪がクルクル。
監督も「あなたの髪に、こだわりはないんだけど」って苦笑い。
メークさんは、僕の髪をコテで伸ばしていて軽くけんしょう炎になっちゃいましたから。」
佐々木:メークさんは、大泉くんの髪を伸ばすのを夢にまで見た!って言うし。
それが撮影エピソードです。」
非常に魅力的なキャラクターでしたので、物語の前後が気になりました。
そこで、もしも『アフタースクール』の前後談を描く続編があった場合、
演じてみたい役は誰ですか?
大泉「僕は、ぶっちゃけ佐々木が演じた北沢の役はイヤですねえ。
だって、北沢は僕としか絡まなくて、女優さんとの絡みが一切ないでしょ。」
堺「続編だから話は変わるし、いろいろ絡みがあるかもしれないよ。」
大泉「そっか。いろんな人と絡むなら、北沢の役はハードボイルドでカッコいい。
悩むなあ……。」
堺「僕は全部。一人三役という意味ではなく、それぞれを演じてみたいです。
なぜなら、3人ともぜひ演じてみたいと思わせる魅力的なキャラクターだから。
洋さんの北沢役や木村役、蔵さんの神野役や木村役って。
3人でシャッフルして演じて、それを見てみたい!」
佐々木「シャッフルか、いいね。おれは、常盤ちゃんの役をやってみたい!
常盤ちゃんの役は面白いよ。まず、妊婦だし。」
堺「蔵さん版。それは見てみたいね。」
大泉「うん。見たい! 見たい!(笑)…
以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
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にて「アフタースクール」の頁をご覧下さい。
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