「ブラック・スワン」

「ブラック・スワン」映画チラシ■作品基礎データ
「ブラック・スワン」
2010年 アメリカ映画
監督:ダーレン・アロノフスキー
脚本:マーク・ヘイマン、ジョン・マクラフリン、アンドレス・ハインツ
出演:ナタリー・ポートマン

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ニナ(ナタリー・ポートマン)はニューヨーク・シティ・バレエ団のバレリーナで、
彼女の生活は全て踊ることに捧げられていた。
彼女はすでに引退した元バレリーナの母親エリカ(バーバラ・ハーシー)と
一緒に住んでおり、母親は娘のプロとしての野心を熱狂的にサポートしていた。
芸術監督のトーマス・リーロイ(ヴァンサン・カッセル)がプリマ(主役)・バレリーナの
ベス(ウィノナ・ライダー)を新シーズンのオープニング作品、
「白鳥の湖」から降板させることを決めたとき、ニナは彼の第一候補だった。
しかしニナにはライバルがいた。
同じくリーロイを惹き付けた、新人ダンサーのリリー(ミラ・クニス)だ。
「白鳥の湖」は、純粋で気品のある白鳥と、
狡猾さと官能性を併せ持つ黒鳥の両方を演じられなければならない。
ニナは白鳥役にぴったりだが、リリーは黒鳥の化身のようだった。
二人の若きバレリーナは敵対心から、ねじれた友情を発展させていく。
そしてニナは自分を崩壊させかねない危険な方法で、
自らのダークサイドを見出していくことになる・・

2010年12月1日全米公開が決定した『π』、『レクイエム・フォー・ドリーム』、
『レスラー』のダーレン・アロノフスキー監督の最新作『ブラック・スワン』(仮題)が、
9月1日より開催されるベネチア国際映画祭のコンペティション部門オープニング作品
として上映されることが決まった。
ニューヨーク・シティ・バレエ団を舞台にした本作は、
ナタリー・ポートマン演じるリード・ダンサーのニナが、
同じバレエ団でプリマの座を争う新しいライバル(ミラ・クニス)と
競合関係の陰謀の中で、激しいこう着状況に陥ってゆく心理スリラー。
美しい映像、緻密な脚本による心理描写で定評のあるアロノフスキー監督が、
ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセルら若手実力派俳優を揃えて送る最新作は、
ナタリー・ポートマンにアカデミー賞主演女優賞をもたらした。

「ブラック・スワン」見ました。

ナタリー・ポートマンがアカデミー主演女優賞を取ったし、
予告編もかなり期待させる出来だったので楽しみにして出掛けました。

白鳥役なら申し分ない主人公が黒鳥の”悪の魅力“を表現
仕切れず七転八倒する話。

真人間がどうやったらダークサイドに落ちる事が出来るかもがき苦しむ、
というのはなかなか刺激的なテーマです。

VFXが要所で使われショッカーシーンを盛り上げます。

ナタリーのダンスの出来はどんのくらいだったのでしょうか

吹き替えのプロダンサーもスタンバイしていたそうですが、
多くは本人が踊っています。

素人目にはかなりの迫力でした。

ネタばれ改行です。






期待し過ぎたのだろうと思いますが、
落ちる先のダークサイドがわりと平凡でね。

ライバル、リリーに役を取られるとか、
ステージママの怨念とか、そうした話は想定内じゃあない?

パンドラの箱を開けたらどうなる?
というレベルまで話が暴走するかと思いきや、「バレリーナって大変ね」っていう程度。


そして怖さを視覚で見えるものに限ってしまった、
その単純化が恐怖を底の浅いものにしています。

それはハリウッド映画の持ち味なのだけど、
同時に弱点でもあります。

ですがナタリーのパフォーマンスはあっぱれで、十分賞に値していました。

ダーレン・アロノフスキー監督のインタビューを採録します。

「自分にとってはどの映画も大変なものだよ」と
ダーレン・アロノフスキー監督(41)は語る。
その笑顔からは、場慣れしていながらも控えめな感じが垣間見られる。
ブルックリン出身の監督は、今まで人を追い込んでいくような映画を撮ってきたが、
予想に反してとても陽気だ。
「『π(パイ)』の製作のため、6万ドルをかき集めるのにものすごく苦労をしたよ。
『π』が上映されて、皆の注目を集めると、
急に人が寄ってきて“次は何を撮るんだ?”と聞いてくるから、
『レクイエム・フォー・ドリーム』を見せたんだ。
とたんに誰も声をかけてくれなくなったよ」

監督の前作は『レスラー』。
復活を果たしたミッキー・ローク主演のこの映画は、
オスカーにもノミネートされ話題となった。
この『レスラー』のヒットが、更に人を追い込んでいくような映画、
拒食症気味に細く、過酷なバレリーナの世界を描いた『ブラック・スワン』の
興行収益を後押ししたであろうと考えられる。
しかし監督は、「それはないね」と真っ向から否定する。
彼は困惑したプロデューサーのような声(ユダヤ系の母親のなまりが出たのかも)で言う。
「誰がバレエを題材にした映画を見たいと思うんだ。
レスラーのようなホラー映画が好きだった人たち?
きっとみんな、『ブラック・スワン』がどんな映画かわからずに見たと思うよ」と
肩をすくめた。

台本を読んだものにとって、『ブラック・スワン』の暗くスリリングな心理劇は、
監督のあらゆる心配(少なくとも最近の心配事)をよそに、神秘的に映った可能性がある。
だが、スクリーン上となれば話は別だ。
『ローズマリーの赤ちゃん』で見られた伝統的な“勝ちパターン”や、
ニューヨーク・シティ・バレエ団の陰気な空気を使ったこの作品は、
『白鳥の湖』の新しいエトワールの座をめぐって繰り広げられる緊張感のある内容である。
本作品のコンセプトを知ってスタジオが躊躇したのも不思議はない。
ナタリー・ポートマン演じる主人公のニーナは、
白鳥と黒鳥という相反する二役を演じるという重圧から破滅へと向かっていく。
白鳥と黒鳥になりきりすぎたため、もはや羽でも生えてきそうだ。
あらゆるメロドラマの要素を功名にブレンドしたこの作品は、
まさに今期見るべき一本といえる。

ナタリー・ポートマンは
「監督のトーンは強迫的で、容赦がないの」とメールで答えてくれた。
彼女は長い間、監督と仕事をしたいと思っていたという。
「彼の作品は進化しているように見える。だから、『レスラー』が一番好きな作品。
この作品で監督は、
パフォーマンスに集中するという術を自分のものにしている感じがする」
と彼女は付け加える。

そんなナタリー・ポートマンの黒鳥への変身ぶりは圧巻だ。
スター・ウォーズシリーズで“置物の人形役”だった彼女が、
急に生身の不安定な人間となり、
バーバラ・ハーシー演じる子離れのできていない母親兼マネージャーと、
ヴァンサン・カッセル演じる卑屈な芸術監督のプレッシャーに
押しつぶされる様を体当たりで演じている。

監督はしなやかなバレリーナ体型のナタリー・ポートマンを
「彼女の振る舞い方には、いつも感心させられていたんだ」と評価する。
彼らは『ブラック・スワン』の構想が持ち上がったころ、2001年に初めて出会った。
「彼女は年を重ねているのに、
彼女を少女ではなく一人の女性として撮る監督がいないことに気づいたんだ。
かろうじて、マイク・ニコルズ監督が『クローサー』で彼女を
女性として演出したかもしれない。
だから、『ブラック・スワン』では彼女を一人の女性として魅せたいと思ったんだ」
と監督は付け加えた。

ただ、2人の出会いから一本の映画を撮るまでが9年とは、とても長い時間が過ぎている。
ナタリー・ポートマンは当時まだ大学生であったにもかかわらず、
監督は自分の選んだキャスティングにこだわった。
その結果、ナタリー・ポートマンは彼の意図していた以上に成熟してしまった
可能性がある。
「時が経つにつれて、彼女は“バレリーナ役を演じるには年をとりすぎてしまう”と
よく嘆いていたな」と監督は彼女の言葉を思い返す。
監督はそんな彼女の嘆きに
「君はすばらしい体型を維持しているし、君ならきっとできる。
もう少し時間をくれ」と答えたという。

皮肉にも、いったん撮影が始まると、時間がいくらあっても足りないくらいだった。
そして、撮影のための肉体改造は、誰の目にもハードなものとなった。
ナタリー・ポートマンは、12歳までバレエを習っていたが、
そんな彼女でも、1日8時間にも及ぶ1年間のトレーニングは、
「非常に厳しいもの」だったという。
彼女は
「バレエを一から習いなおしたようなものだったわ。
体の感覚は抜けてはいなかったけど、かなりの練習が必要だった」と振り返った。
同じく、何週にも及ぶバレエの特訓を受けたコスタ・ミラ・クニス(27)も、
その苦労については皮肉を込めて
、「私はもうすばらしいダンサーよ。本当に。ちなみにすばらしい歌手でもあるけどね」
と語っている。

極限までキャストを追い込むことについて聞くと、監督は軽くうなずいた。
それは彼の美学である。ただ、そのやり方については自分でも批判的な部分がある。
彼は「バレリーナは単純に食べていないんだ」と指摘する。
「有名なバレリーナのスーザン・ファレルは1個のりんごを3つにきって、
それを1日の食事としているなんて話をしているんだ」と監督は加えた。

この手の排他的な追い込みは、監督の作品を批判するものの持つ、偏見の一つである。
「『レスラー』を撮っているときも、
体中にタトゥーやピアスをしている人たちも生身の人間なんだってことを実感したんだ」と監督はいう。
2012年に発表予定である監督の最新作『ザ・ウルヴァリンも/ The Wolverine』(原題)
は『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』の続編だ。
この作品の主人公も生身の人間だと言われれば、そう思えてくる。
今となっては監督にけちをつける人はいない。
「やっと映画作りをしたいという人たちに囲まれている」と監督は満足気にいう。

※※※

『ブラック・スワン』は海外での興行収入が合計3000万ドルを超えたそうです!
海外での興収が3000万ドルを超えたインディ映画というのは非常に少なくて、
最近では『スラムドッグ$ミリオネア』など。

この作品は、監督のダーレン・アロノフスキーが制作費が集まらなかったことを、
俳優達には隠しながら作ったという苦労作。見事ヒットして良かったです。

お金がないとは言え、CGではかなり複雑なことをしていて、
とりわけ、最後にナタリーがブラック・スワンになっていくシーンは、
3Dを使って行い、かなり大変だったそう。
だから、一度観た後に、それだけを確かめるために、
もう一度観直して欲しいくらいだと監督も言っていました。

ちなみに、ナタリーがオスカーを獲った後に、
ナタリーのボディ・ダブルとして踊るシーンを演じたバレリーナが、
「ナタリーが本当に演じていたのはたった5%だった」
と大クレームを付けるという騒動がありましたが、
その後に、ダーレンが、正式なコメントを出しました。

「ダンスシーンは139ショットあり、そのうちの111ショットは、
ナタリー・ポートマンが演じたものだ。
28ショットは、ダンス・ダブルのSarah Laneが演じている。
だから計算すればわかるけど、80%はナタリーが演じているんだ」
「彼女は精魂込めて自ら汗を流してあの感動的なシーンを演じたんだ。
だからそれを観ている人達に、本当はナタリーではないとは思って欲しくない。
なぜなら本当に彼女が演じたんだから」と熱く擁護していました。


メイキングに関するその他の情報を以下の通りまとめます。

アロノフスキー監督は多数の『白鳥の湖』関連作品を鑑賞し、
そしてホワイト・スワンとブラック・スワンの二重性を脚本に関連づけた。

アロノフスキーは、『レスラー』と『ブラック・スワン』は
元々ひとつの企画であったことから、これらを姉妹編と呼んでいる。
彼は結局、「1つの映画にするにはあまりに多い」ため、
レスリングとバレエの世界を切り離した。
彼は2本の映画を比較し、
「ある者はレスリングは最低の芸術と言い、またある者はバレエを最高の芸術呼ぶ。
しかし、私にとって驚くべきことは、
これらの世界両方のパフォーマーがいかに似通っているかである。
どちらでも、パフォーマー自身の身体を信じられないほど使って何かを表現している」
と語った。
『ブラック・スワン』のサイコスリラー的な面について、
女優のナタリー・ポートマンは、
ロマン・ポランスキーの1969年の映画『ローズマリーの赤ちゃん』と比較したが、
アロノフスキーはポランスキーの『反撥』(1965年)と
『テナント/恐怖を借りた男』(1976年)が
最終的に映画に「大きな影響」があると語った。
また、俳優のヴァンサン・カッセルは、ポランスキーの初期作品、
さらに、デヴィッド・クローネンバーグの初期作品と『ブラック・スワン』を比較した。

2010年、アロノフスキーは1998年のアニメ映画『パーフェクトブルー』と
『ブラック・スワン』の類似性を指摘されたが、影響は無いと述べている。
アロノフスキーは以前、
『レクイエム・フォー・ドリーム』でバスタブのシーンを再創造するために
『パーフェクトブルー』のリメイク権を購入し、
また2001年に同映画の監督である今敏と対談を行っていた。

撮影が行われたニューヨーク州立大学パーチェス校の演技芸術センター。
脚本がまだ執筆されていない2000年頃、
アロノフスキーとポートマンは初めてバレエ映画について議論をした。
アロノフスキーは競合するバレエダンサーとのラブシーンに関してポートマンに話し、
そして彼女は
「私は、この映画がとても多くの方法で自分ともう一人の自分への芸術家のエゴと
ナルシズム的なかなりの魅力を探究していて、それが非常におもしろいと思った」
と振り返っている。
アロノフスキーが『ブラック・スワン』の詳細なアウトラインを
ユニバーサル・ピクチャーズに提案した2007年1月、
スタジオはプロジェクトを企画第一段階へと進めた。

プロジェクトは同スタジオではまとまらず、
そしてアロノフスキーは代わりに『レスラー』を撮った。
2008年に『レスラー』を撮り終えた後、
彼はマーク・ヘイマンに『ブラック・スワン』を執筆するように依頼した。
2009年6月までにユニバーサルはプロジェクトをターンアラウンドに置くが、
ポートマンが主演することは決まっていたため、
他のスタジオと専門部門から注目を浴びた。
『ブラック・スワン』はプロトゾア・ピクチャーズと
オーバーナイト・プロダクションズの融資提供の下で企画が進められた。
2009年7月、キュニスの出演が決まった。

フォックス・サーチライト・ピクチャーズは『ブラック・スワン』を配給し、
1000万から1200万ドルの製作予算を与える。
主要撮影はスーパー16mmカメラを使って行われ、
ニューヨーク市で2009年の終わりに向けて始まった。
撮影の一部はニューヨーク州立大学パーチェス校の演技芸術センターで行われた。
アロノフスキーは『レスラー』と同じく、
ミュート・パレットと粗粒子を用いて『ブラック・スワン』を撮影した。

エイミー・ウェストコットは、衣裳デザイナーとしてクレジットされ、
いくつもの賞でノミネートを受けたが、
ポートマンや他のダンサーの40ものバレエ衣裳をデザインした人物に関して論争が生じた。
イギリスの『インデペンデント』紙の記事によると、
これらの衣裳は実際にはロダルテのケイト・ミュラヴィーと
ローラ・ミュラヴィーの姉妹がデザインしたのだという。
ウェストコットはその記事に反論し、
ブラック、ホワイト・スワンの衣裳は全部で7つであり、
ロダルテとウェストコットとアロノフスキーとの3者で共同で作成したことを
明らかにした。
また、バレエ団の衣装はザック・ブラウン(アメリカンバレエシアター)が
デザインし、ウェストコットと彼女の衣装デザイン部が少し手を加えた。
ウェストコットは
「この論争は、映画がどれくらい良くできているかわかった後になって
クレジットに関して文句を言い、
自らのリソースを使って宣伝してくる2人に対する賞賛の言葉である」と述べた…




以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて「ブラック・スワン」の頁をご覧下さい。



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