「ブーリン家の姉妹」
■作品基礎データ 2008年 イギリス・アメリカ映画 監督:ジャスティン・チャドウィック 原作:フィリッパ・グレゴリー(「The Other Boleyn Girl」集英社文庫刊) 脚本:ピーター・モーガン 出演:ナタリー・ポートマン スカーレット・ヨハンソン |
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16世紀、王族間においては政略結婚が常識であった時代。
アンとメアリー、
そしてジョージの父親トーマス・ブーリン卿(マーク・ライアンス)にとっても、
娘達はブーリン一族の経済的かつ社会的繁栄をもたらすための大切な道具であった。
父は、姉のアン(ナタリー・ポートマン)には貴族との結婚を画策していたので、
裕福な商人ケアリー家との結婚の申し出に、
妹のメアリー(スカーレット・ヨハンソン)を差し出す。
「爵位を持つ夫が良かったのでは?」と尋ねる
新郎ウィリアム(ベネディクト・カンバーバッチ) に
「お金も地位にも興味は無い、私を愛してくれる夫がいれば幸福。」と答える新婦メアリー。
2人の結婚は幸福に包まれているかの様に見えた・・・。
イングランド国王ヘンリー8世(エリック・バナ)の王妃は
スペインから嫁いだキャサリン・オブ・アラゴン(アナ・トレント)。
兄アーサーの妃としてイングランドにやってきたキャサリンはアーサーの急死により、
弟であるヘンリー8世と結婚した。
しかし流産・死産を繰り返す5歳年上の妃との間に生まれたのは王女メアリーただ一人。
「この結婚は呪われている」と思いつめるヘンリーは、
王妃との男子の世継ぎを諦めかけていた・・・・・。
アンとメアリー姉妹の母レディ・エリザベス(クリスティン・スコット・トーマス)の
弟ノーフォーク公爵(デヴィッド・モリッシー)は、
男の世継ぎを産むための愛人候補を探していた。
もし、男子が生まれれば、一族にとって莫大な富と権力を得るチャンス。
ノーフォーク公とブーリン卿は、美しく才気溢れる自慢の娘、アンを差し出す事に。
最初はとまどうアンだが、王に気に入られれば輝かしい未来が待っている、
との説得に父親に従う事にする。
王ヘンリーが鹿狩りのため、ブーリン家の邸に滞在する事が決定した。
期間は2日。その美貌と知性でヘンリーを魅了すべく振舞うアン。
ヘンリーはその知性と美しさに興味は抱くものの、
女としての魅力に乏しいアンよりも、気立てがよくて愛らしい、
新婚のメアリーに惹かれていく。
王ヘンリーは、ブーリン家の両親、ノーフォーク公爵、2人の姉妹、
弟のジョージ(ジム・スタージェス)も含めて宮中に召喚し、
メアリーを愛人にしたいと申し出る。
父とノーフォーク公爵はこの展開に大いに喜び、メアリーの夫でさえも、
この先行き不安な提案を従順に受け入れる。
しかし、素朴な田舎娘メアリーだけは宮中生活には何の興味も抱いていなかった。
一方、ヘンリーから拒絶され、深く傷ついたアンは、
妹に対して表面的には冷静を保ちつつも、心の内では激しい嫉妬が湧き上がっていた・・・・・。
幸せは自らの手で掴もうと決意したアンは、
かねてから想いをよせ合っていたイングランドで最も裕福な領主ノーサンバランド公爵の
跡取りヘンリー・パーシー(オリヴァー・コールマン)と秘密裏に結婚し駆け落ちする。
しかし、当時の貴族間の結婚は王に決定権があり、勝手な結婚は赦されない。
心配したメアリーは家族に報告。
両親はアンのスキャンダルが露見する前に彼女を宮中から追放し、フランスに送る。
もともと宮中生活に乗り気ではなかったメアリーだが、
ヘンリーの優しさと気遣いに触れ、次第に深い愛情を感じ始める。
まもなく、彼女はヘンリーの子供を身ごもり、
父親はロッチフォード伯爵に、弟のジョージは子爵に取り立てられ、
ジョージには名門の子女ジェーン・パーカー(ジュノー・テンプル)との結婚が決まり、
一族の繁栄は留まる所を知らないかに見えた。
しかしメアリーは体調の悪化からベッドで過ごすことが多くなり、
ヘンリーは彼女への興味を次第に失っていく。
キャサリン王妃や他家の娘からの熾烈な攻撃に危機感を抱いたトーマス卿は、
王を繋ぎ止める為にアンを呼び戻す。
これはまさにアンにとって待ち焦がれていた絶好の機会だった。
王を奪われ、ヘンリー・パーシーとの結婚も失い、
国を追われたアンにとって妹メアリーの行為は許せない裏切りであり、
復讐の時を虎視眈々と待ち望んでいたのだ。
姉妹の絆か、王妃の地位か──。
いま明かされる、王室の奥深く、女の園で繰り広げられる熾烈で華麗なバトルに隠された、
愛の真実とは──?
ハリウッドを代表する若手スター、
ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン夢の競演作品です。
イングランドの歴史を変え、
ヨーロッパから世界へと影響を与えた"ある結婚"の陰に隠された2人の姉妹の秘話を
描いた本作は、同名のベストセラー小説「ブーリン家の姉妹」が原作です。
歴史的に有名なヘンリー8世とアンの関係ではなく、
王の寵愛を巡る姉妹の確執に焦点を当てた本作の原作者のフィリッパ・グレゴリーは
「私がこの小説を書くまでは、メアリー・ブーリンはほとんど知られていなかった」と
語っています。
「なぜなら彼女は歴史的には何の影響も残さなかったから、
歴史家は誰も彼女に興味を持たなかった。けれど、彼女の人生は、
有名な姉アンとは対照的で、その対比に魅了されたの。最後まで生き残り、
幸せな結婚生活を送ったのはメアリーなのよ。
500年も昔の話だけど、姉妹の生き方の対比は、
現代に生きる私たちにとっても切実な問題だわ。」
『クィーン』でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたピーター・モーガンは、
フィリッパ・グレゴリーの小説の映画化に意欲的だったそうです。
「この小説は、今までに無い全く異なる視点から描かれているので夢中になった。
エネルギーと喜びに満ちたストーリーで、2人の姉妹は見事な対極を成している。
アンは意志が強く、策略に富んだ現代的で優秀な女性であり、
歴史的に最も見事な誘惑のひとつを成し遂げ、
欲しいものを手に入れるまで世界で最も力を持った男の寵愛を受け続ける。
彼女は家族の中でも一番愛され、有利な立場にあり、常に注目を浴びることを求めていた。
メアリーはさらに複雑なタイプで、感情的知性と内面的な精神が豊かであり、
自分の道を貫くためには確固たる意志と根性を持っている女性なんだ。」
ブーリン家の姉妹に当代きっての若手女優ナタリー・ポートマンと
スカーレット・ヨハンソンを起用した監督は、
「2人の間には姉妹特有の"親密さ"が存在し、
脚本に書かれた以上のものを作品にもたらしてくれた。
物語が進むにつれ、姉妹の関係は変化していく。
でも姉妹として深く結ばれ続けていることには変わりがない。
ナタリーとスカーレットはその様子を美しく描写し表現してくれた。」と語っています。
姉妹の寵愛の対象となるヘンリー8世に『トロイ』『ミュンヘン』のエリック・バナ。
一族の野望のために娘を利用する夫に冷たい視線を投げかけ、
姉妹を温かく見守る母親レディ・エリザベスにクリスティン・スコット・トーマス。
更にスペインから嫁いだキャサリン・オブ・アラゴンに
『ミツバチのささやき』のアナ・トレント、
姉妹の弟ジョージに、イギリス人俳優ジェス・スタージェス、
その他、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』のエディ・レッドメイン、
『つぐない』のベネディクト・カンバーバッチなど
イギリスの若手男優陣が多数出演しています。
製作は、『エリザベス』のアリソン・オーウェン。
脚本は『クィーン』『ラストキング・オブ・スコットランド』のピーター・モーガン。
『恋におちたシェイクスピア』『アビエイター』で
2度のアカデミー賞に輝くサンディ・パウエルが華麗なる衣装を担当。
エミー賞に輝くジョン=ポール・ケリーがプロダクション・デザインを担当し、
テューダー時代の宮廷の慣習を描写するため、
礼儀作法のアドバイザーであるノエル・バトラーが参加しています。
監督は本作が劇場用映画としては第1回監督作品となるイギリスの俊英
ジャスティン・チャドウィック。
ナタリー・ポートマンの姉ちゃんが、スカーレット・ヨハンソンの妹と、
大英帝国王のエリック・バナを取り合う話。
公式サイトに「英国版“大奥”」という、
“それを言っては話が終わるでしょう”
的コピーが付いていて呆れましたが、
姉妹を愛人にしちゃうヘンリー8世の節操のなさが、
英国国教会誕生の発端になってるとは、
現実は小説より奇なりと言うか、
そんなみっともない由来ぢゃ、
英国国教会の信者達がアホに見えかねません。
悪評高き姉ちゃん、アン・ブーニンはかなり有名ですが、
妹のメアリーはほとんど知られておらず、
本作の原作本で世に知られるようになったといいます。
狡猾に見えたアンが後半、がたがたになって、
流されるままに見えたメアリーがしゃんとするのは、
ドラマ的に良く書き込まれています。
アン・ブーニンとヘンリー8世の間に生まれた娘が
のちのエリザベス女王、というわけで全編が
「エリザベス」「エリザベス ゴールデン・エイジ」の後日談ならぬ、
前日談として楽しめる構造になっていますので、
2作を見た人は是非見ませう。
アンが付けているBのアルファベットのアクセサリー、
繰り返し出て来るので確かに気になりますね。
ブーリン家だからBなのでしょうけど、アンは王妃になったあとでも
処刑された時も同じアクセサリーしてませんでした?
そんなのへんぢゃん!?
ネタバレ改行です。
それにしてもだよ。
メアリーは確かにヘンリー8世の息子を産んでいるわけで、
息子はエリザベス以前に王位について当然なのに、
私生児とはね。
あの男の子は、のちに世に出る事はあったのでしょうか?
あったとしてもどうせろくな運命じゃなかったでしょうね。
本作でメガホンを握ったイギリスの新鋭監督ジャスティン・チャドウィック
のインタビューです。
これまでTVシリーズなどを手がけてきた監督は、
初の劇場映画となる本作でいきなりの豪華キャスト共演の話題作に挑んでいます。
主演2人の印象を聞いてみると、
「スカーレットは瞬間的な直感で動く女優。
優しい雰囲気と豊かな感受性を持っていて、
彼女が演じたメアリーはこの映画のハートを担う役だから、そんな彼女が適任だった。
対してナタリーは、美しいだけでなく知性の人。
彼女が演じたアンもそうだが、何に対しても知りたがり、
自ら情報を集めていくタイプの女優で、やはり役にピッタリだった」
そしてまた、この2人は外見的な特徴も本物のアンとメアリーに似ているのだとか。
「美術館で何枚かアンの肖像画を見たけど、
自分でも驚くくらい映画のナタリーにそっくり。
メアリーの画も見たけど同様に金髪で美しく、
スカーレットに似ているとみなさんも思うはずだよ」
アンは後に女王となるエリザベス1世を産んだ人物としても有名だが、
メアリーは歴史の裏に消え、ほとんど知られていない。
映画では、政治の道具として利用されながらも、
過酷な状況を自らの力で切りひらき、時に受け入れる、2人の姿にスポットを当てる。
「この映画の面白さはまさにそこだよ。
当時はあたかも男たちが社会の中心を支配していたように思われるが、
その後ろで本当の知性と豊かさ、面白さ、深みを持っていたのは女性だった。
それは映画の中だけでなく、現代の世界でも真実だよね(笑)。
僕はそうした魅力的な女性が描かれているからこそ、この映画を作りたかったし、
作っていてとても楽しかったんだ」
N・ポートマンとS・ヨハンソンのインタビューも再録します。
Q : テューダー朝の歴史について、お二人はどの程度知っていましたか?
N・ポートマン : ほとんど知らなかったわ(笑)。
S・ヨハンソン : 私もよ!私たちアメリカ人は、
テューダー朝についてあまりよく知らないの。
世界史の授業で習うのは、ヘンリー8世とその妻たちとか絶対王政のことぐらいだから。
イギリス国教会のことも習ったと思うけど...。
N・ポートマン : 習ったわね。
S・ヨハンソン : その程度のことしか教わっていないのよ。
N・ポートマン : 大まかに史実を学ぶだけなのよね。
Q : 歴史上の名高い人物を演じることや、
イギリス式のアクセントを使って演じること対して、
やりがいと同時に不安を感じませんでしたか?
N・ポートマン :
役のために学ぶことが沢山ある時って、いつだって胸がわくわくするものだと思うわ。
その時代に関する幅広い知識を身につけることができるし、
当時の暮らしや特有のアクセントを学ぶことだってできるんですもの。
挑戦を要する課題ではあるけれど...。
S・ヨハンソン : 難しい課題よね。
N・ポートマン : それがなければ、退屈なんじゃないかしら。
S・ヨハンソン :
確かに私たちには準備が必要だった。
ニューヨーク出身のナタリーと私は、
セットを離れてもアクセントの練習をしようとしていたのよ。
「あの51丁目のデリって、素敵よね」なんてことを、
イギリス式のアクセントで話したりして(笑)。
N・ポートマン : そうだったわね(笑)。
S・ヨハンソン :
私は「こんなのバカげてるわ。今はこのアクセントを封印して、
セットに入ったら実践すればいいじゃない」って思ってた(笑)。
準備は大変だったけれど楽しかったし、
ナタリーと一緒に乗り越えられたからラッキーだったわね。
N・ポートマン : そうね。
Q : あの衣装には苦労したんじゃないですか?
着心地がよさそうには見えませんでしたけれど。
N・ポートマン :
とても美しい衣装だったわ。あの見事な衣装は、サンディ・パウエルが手がけたのよ。
衣装を着ると歩き方や立ち方が変わるから、役になりきることができるの。
スカーレットも言ってたけれど、いつもと違う距離感が生まれるのよね。
スカートが広がっているせいで、誰かをハグすることもできないから。
S・ヨハンソン :
あの衣装は、当時の女性に課せられていた制約を常に思い出させてくれたわ。
それに、凝った衣装を着ていると愛情表現の方法も違ってくるということを知ったわね。
ランチの後にあの衣装を着るのは、決して愉快なことではなかったけれど(笑)。
N・ポートマン : 食事の後で衣装を着ると、いつもより少し苦しいのよね。
S・ヨハンソン : そうなのよ。
Q : この映画の中で、アラゴン王妃キャサリンは憎きブーリン姉妹を
娼婦呼ばわりしていましたね。辛辣すぎるとは思いませんでしたか?
N・ポートマン : 2人の女性に自分の夫を寝取られたうえに、
その2人が姉妹だったりしたら、私も彼女たちをよく思えないでしょうね。
S・ヨハンソン : 私もよ。キャサリンの表現は、かなり的確だと思うわ。
N・ポートマン : 妻の立場を考えれば、十分に理解できるわね。
S・ヨハンソン : ブーリン姉妹だって「よくも娼婦呼ばわりしたわね!」とは
思わなかったんじゃないかしら(笑)。
N・ポートマン : そうね(笑)。
S・ヨハンソン : 彼女たちは「まぁ、そうかもね」って感じだったと思うわ。
N・ポートマン : ええ。
Q : 姉妹は気弱な父親とおそろしく野心的な叔父によって危険な状況に追い込まれますが、
彼女たちの境遇を悲劇的だとは思いませんか?
S・ヨハンソン :
この物語で最も悲しい部分の一つは、
彼女たちが幼い頃から自分の性格や追求すべき目的を言い渡されていたことだと思うわ。
姉妹のうち1人は人を操作するのが得意な子で、
もう1人は優しい子という風に決め付けられていたのよね。
もちろん2人とも、その通りに育ったわけだけれど...。
N・ポートマン : 彼女たちにだって、多面性はあったのにね。
S・ヨハンソン : 2人とも、様々な顔を持っていたのよ。
N・ポートマン : その通りだわ。
S・ヨハンソン :
それでも彼女たちは、決められた枠に自分を押し込もうとした。
自分の生き方やイマジネーションを模索したり発展させたりする機会を
子どもから奪うなんて、悲しすぎるわ。
だから彼女たちは、悲惨な結末を迎えたのよ。
N・ポートマン :
彼女たちは、あの家族が作り上げた製品なのよ。
権力や富、名声を手に入れるためには何をしてもいいという不純きわまりない価値観を、
彼女たちは幼い頃から植え付けられていたんだわ。
現代の価値観とは大違いよね。でも彼女たちの間には、決定的に違う点が1つだけあるわ。
アンは家族が押し付けた価値観を受け入れて決められた道を進んだけれど、
メアリーはそういう思い込みから脱却したのよ。
Q : ナタリー、フランス式の処刑シーンについて感想を聞かせて下さい。
N・ポートマン :
あのシーンは、とてつもなく不気味だったわ。
12月のドーヴァーで撮影したんだけれど、ロケ地の真ん中で撮影中に竜巻が発生したのよ。
まるで死者の魂が一斉に現れたみたいにね。
それに、これは実際に起きた出来事なんだと考えながら処刑台の階段を下りる感覚は、
架空の人物を演じる時とは違うものだった。
だって、どうしても彼女のことを想像してしまうんですもの。
人々が歓声をあげて見守るなかで女王として君臨した女性が斬首されるなんて、
背筋がぞっとするわ。
S・ヨハンソン :
あのシーンは、本当に恐ろしかったわね。
衣装に身を包んで野次を飛ばしている人が大勢いたから、余計に怖かったわ。
それに、ナタリーが処刑台の階段に姿を現わした途端に不気味な静けさが訪れたのよ。
あたりが急に静まり返って…
以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
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にて『ブーリン家の姉妹』の頁をご覧下さい。
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