「セルラー」DVD脚本レビュー
★映画基礎データー★「セルラー」 2004年 アメリカ映画 監督 デヴィッド・R・エリス 脚本 クリス・モーガン 出演 キム・ベイシンガー クリス・エヴァンス |
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セルラーってそのまんま携帯電話のことです。
「フォーン・ブース」の脚本家ラリー・コーエンが、
“電話ボックスで映画が作れるなら、
携帯電話でも面白い映画がつくれるよっ”とばかりに
書き下ろした脚本を原案に、
「L.A.コンフィデンシャル」のキム・ベイシンガー主演で
作ったのがこの映画「セルラー」です。
予告ではサスペンス・スリラーという風に紹介されていますが、
見たところB級アクション・サスペンスでした。
監督も主演の男の子も無名で、
キム・ベイシンガーもえらく歳喰ってしまってましたけど、
でたらめに近いB級パワーで最後まで笑わしていただきました。
DVD販売以前に試写会で見てますが会場では“「オーシャンズ12」より面白かった”と
女の子たちが、
のたまわっていましたが、制作費なら100分の1くらいですかねぇ。
高校の科学教師ジェシカ・マーティン(キム・ベイシンガー)は、
愛する夫と11歳の息子リッキーとともに幸せな暮らしを送っていた。
ジェシカがリッキーを学校へ送って帰宅したところへ、
突然見知らぬ男たちが侵入。
彼らはジェシカを車で連れ去ると、どこかの家の屋根裏へ監禁する。
リーダー格の男イーサン(ジェイソン・ステイサム)は
納屋にあった電話をハンマーで打ち砕くと、彼女を残して立ち去った。
彼らが何者なのかも、目的が何なのかも、ジェシカにはまったく思い当たらない。
彼らの顔を見た自分は、いずれ殺される!
ジェシカは粉々になった電話のワイヤーを接触させ、
ダイヤル信号を送ることに成功する。
「お願い、どこかに繋がって!」
彼女の必死の思いは届く。
電話に出たのはビーチで女の子をくどいていたライアンという若者
(クリス・エバンス)だった。
だが彼はジェシカの話をいたずらだと思ってとりあわない。
ジェシカのあまりに切羽詰った声に、
ライアンはこの携帯を警察に持っていくことを承知する。
警察で応対したのはボブ・ムーニー巡査部長(ウィリアム・H・メイシー)。
だが、27年の平凡な警官生活を間もなく終えようとしているこの実直な警官が、
ジェシカの説明を聞き始めたまさにその時、署内でトラブルが発生。
彼はライアンに電話を返すと、殺人課へ行くよう指示する。
イーサンたちはジェシカの夫クレイグ(リチャード・バージ)を
探しているらしい。
ジェシカからクレイグの居場所に関して満足な返答が引き出せないとみるや、
イーサンはリッキーを誘拐することにする。
ジェシカとイーサンのやりとりを聞いて
事の重大さを悟ったライアンは、ジェシカの頼みでリッキーの学校へ急ぐ。
だが下校する大勢の子供たちの中からリッキーを見つけるのに手間取るうちに、
少年は誘拐犯グループに連れ去られてしまう。
リッキーを乗せた車を必死で追跡するライアン。
だが、携帯電話のバッテリーが残り僅かに......。
これが切れればジェシカは唯一の望みを失うことになる。
勤務を終えたムーニーは、ジェシカの件が気になり、
殺人課の友人ジャック・タナー(ノア・エメリッヒ)に確認するが、
彼は何も知らないという。
ムーニーはジェシカから聞いた住所を訪ねてみる。
玄関に現れたのはイーサンの部下の女。
だがそうとは知らないムーニーは、異変に気づかない。
「“レフト”とはどこだ?」。
イーサンがジェシカを問いつめる。
彼女の自宅の留守電に、
そこで落ち合うようクレイグから電話があったのだ。
目の前でリッキーを殺すと脅されたジェシカは、
それがロサンゼルス空港のバーだと明かす。
携帯電話の販売店へ押し入り強盗さながらにバッテリーの問題を
何とか解決したライアンは、
ロサンゼルス空港へ向かうものの、再びイーサンたちに一歩先を越されてしまう。
目的の物が銀行の貸し金庫に預けられていると
クレイグから聞きだしたイーサンは、彼を連れて銀行へ向かう。
ライアンもまた、彼らを追って銀行へ。
自宅でTVを見ていたムーニーは、
ライアンがジェシカを助けるために起こしたいくつかの事件が
報道されているのに気づく。
ジェシカの自宅に電話をするムーニー。
留守電の応答メッセージの声が先刻の女と違うことに彼は気づく。
銀行で大胆な行動に出たライアンは、
イーサンたちが狙っていたビデオテープを奪取し、
彼らの追跡を振り切ることに成功。
だがその途中、携帯電話を壊してしまう。
テープに写っていたのは、まったく予想していない映像だった。
同じ頃、再びジェシカの自宅を訪れたムーニーは、
警官生活27年間で最大の危険と謎に直面する。
一方、ライアンとの連絡を断たれたジェシカは、
僅かなチャンスを捉え、自力での脱出を試みていた。
ライアン役は、「パトリオット」のヒース・レッジャーという話もあったようですが、
さらに若手のクリス・エバンスになりました。
冒頭で紹介の通り映画「続・荒野の七人」や
TVシリーズ「刑事コロンボ」などを手がけたベテラン
脚本家ラリー・コーエンが数年前に書いた脚本が本作の元になっています。
コーエンは、本作同様に電話を巧みに小道具に使って高く評価された
スリラー「フォーン・ブース」の脚本家でもあるが、
電話ボックスから一歩も動けない男の物語とは逆に
携帯電話にかかってきた一本の電話のために
ロサンゼルスの街中を車で走り回ることになる男の物語も書いていました。
元の脚本は、或る銀行強盗に雇われた運転手が主人公で、
女の方も誘拐されるわけではないのですが、
誰かの命が危険にさらされていて電話を切るわけにいかない
というアイディアをプロデューサー、ローレン・ロイドが気に入って、
映画化権を取得。
「インデペンデンス・デイ」「パトリオット」などを手がけた友人の
プロデューサー、ディーン・デヴリンとともにこの企画を進めてゆきます。
新人脚本家クリス・モーガンを招き、
本作の最終的なストーリーラインを練り上げていきました。
電波がとどかないから階段を上がれないとか、
トンネルを走りかけて慌てて逆走して飛び出すとか、
ついにはバッテリーが切れかけて銀行強盗まがいに蓄電器をかっさらう。
ここまでお馬鹿な主人公も最近見ないです。笑った、笑った。
大スターも大爆発も出てきませんが、
こまごまと伏線を張って、ちまちまどんでん返しがあります。
ジェシカが粉みじんになった電話機を道具もなしに直してしまうのに
面食らいましたが、
「どうしてこんなことの出来る人が、生物の高校教師なんだ?
科学か何かの間違いでは?」と思っていると、
突如、レスラーみたいな大男を一撃で“生物学的”にやっつけてしまったり、
2度カージャックに会う弁護士とか、
必死で追いかけているのに子供も旦那も次々にさらわれちゃうライアンのドジとか、
三枚目のようで凄腕のムーニー巡査部長とか、
ホームラン打てないから、ゴロや盗塁で点数を稼ぐ、そんな感じです。
別段、感動はありませんが、すかっとしたいなら見て損はないですね。
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