「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」DVD脚本レビュー
★映画基礎データー★「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」 2003年 アメリカ映画 監督 マックG 脚本 出演 キャメロン・ディアス ドリュー・バリモア ルーシー・リュー |
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チャーリーズ・エンジェルの3人が北モンゴルのテロリストの巣窟に潜入。
拉致された要人を救出します。
しかし、敵の真の目的は対組織犯罪の証人リストでした。
証人を次々と抹殺する謎の組織を追ううちに、3人は伝説的な元エンジェル、
マディソン(デミ・ムーア)の存在に行き当たり、女同士のフルスロットル大バトルに突入します。
現代が舞台のアクションものは悪役の設定が難しいんですよね。
イーサン・ホーク(「ミッション・インポシブル」)もボンドもジャッキー・チェンも
戦う相手がいなくなりつつあり、
新作ごとにネタをひねり出すのに苦しんでいる様子があります。
一作目のチャーリーズ・エンジェルのお宝は「音声追跡ソフト」とその開発者で、
別にイーサン・ホークとその仲間のスパイがターゲットにしても
差し支えないようなシロモノでした。
追跡劇の途中でF1だかのレースがあったり、
お相撲アトラクション付きのへんてこパーティがあったりと、
なんだか"遅れて来たバブル映画"みたいだった。
その意味では、
今作品のFBI対組織犯罪の証人リスト争奪戦の方が、
すわりの良い設定と言って良いです。
作品中でも説明されていますが、
FBIは凶悪犯を裁判にかけるために証人となってくれる人達に、
身柄保証のため、もとの身分を隠し
匿名のあたらしい身分を用意することがある。
ぶちこまれた犯罪者達にとっては、この証人たちは復讐の対象となるわけで、
マフィアやヤクザがリストを欲しがっている。
真犯人はこの換金価値絶大の証人リストの窃盗犯で、
FBIはことが表ざたになる前にリストの奪還と犯人逮捕を
チャーリー探偵事務所に依頼する、というのがメインプロットです。
F1にかえてバイクのモトクロスが登場します。
派手に"空中戦"を見せてくれます。
マトリクスのパロディみたいな特撮だらけの場面ですが、
嘘八百の面白さが出ていて、評判の良いシーンです。
このレースでは参加者が自ら出場料二千ドルを主催者にキャッシュで渡して
参加している。バブルっぽくはなってないですね。
華やかさを削がぬ様に配慮しつつも、いまの時代に合わせるというのは
とても好感が持てます。
この証人リストがFBI長官の指にはまった二つの指輪
に隠されているところが"しょーもない"設定なのですが、
どうしても"盗った"奪った"逃げた"の話に乗っけやすいよう、
指輪の姿をさせておきたかったのでしょう。
前作の監督マックGがふたたびメガホンをとっています。
別に他の人と交代しても構わないと思うのですが、
プロデューサーを兼ねるドリュー・バリモアは前作の世界観を買ってか、
再び起用。
ミュージック・クリップやTVCFの演出家で鳴らした人なので、
ちゃかちゃか音楽に乗せてのアクションの演出場面はノリが良いです。
逆に静かな場面の演出はたいしたことがなく、
…というより意図的に静かな場面を作っていないようで、
アクション以外は役者がセリフを喋り捲ってます。
カメラは意外と動かしてなくて、正面から固定で左右が正対象になる
アングルばっかりです。
この手法ですと、アクションの連打でも意外と見てる方は疲れないのですよ。
それは長所であると同時に欠点でもある。
本当は、縦アングルや回り込み、視点移動をここぞという場面で組み込んだ方が、
ぐっと映像がしまるのですが、それほどの芸はない演出です。
倉庫の中で、エンジェル3人と凶悪犯グループの乱闘シーンで、
縦に吊ったチェーンを昇ったり降りたりして、
「おっ」と縦アングルを期待したのですが、
いくらも続かぬうちに表に飛び出してしまった。
アレックス(ルーシー・リュー)が走っている車の横にへばりついて、
一緒に走ると言うのが出てくるんですが、
速さはあるけど、こわいというレベルにまでいっていない。
これもロングのカットを使っていない。
ねたがボンドものから盗ってると思いますが、
オリジナルの方がスピード感があります。
そういえばクライマックスもハリウッドの摩天楼の屋上でしたが、
まるで高さが出てないのですね。
"いかにもテレビ的、DVDモニターサイズ向き"と言ってしまえばそれっきり。
監督は日本映画も好きみたいで、
前作ではゴジラのテーマ曲が敵の隠れ家の登場場面に嵌め込まれてましたが、
もっと宮崎アニメなどを見てスリリングなカメラアングルを研究して欲しいです。
敵役マディソンをやったデミ・ムーアが凄いです。
なんでも4800万円注ぎ込んで全身美容整形したそうで、
初登場場面でキャメロン・ディアスとマイクロ・ビキニのツーショットに挑んでます。
映画の後半ですごんだセリフを吐いたり、立ちまわりを演じたりするより、
この笑顔の水着姿の方がド迫力だったりして。(^^ゞ
「ゴースト」の彼女もいまや40代、ああ…。
デミ・ムーアの起用もそうですが、
キャメロン・ディアスにしても絶頂期の人気からはやはりテンションが落ちている。
マックGってのは名前で客の呼べる監督ではないし。
でもそれぞれ使い方が上手いので、ちゃんと作品のセールスポイントになってます。
そういえば、東京国際映画祭含めて来日すっぽかしの常連だったキャメロン・ディアスも
今回はエンジェル3人そろってあっさり来日している。
ドリュー・バリモアは製作会社社長として、プロデューサーとして良い仕事をしてます。
やたら資金をつぎ込んで、流行先端の俳優、巨匠と呼ばれる監督を起用すればヒットする
というほど映画界は甘くはないですからね。
作品の規模に合わせて予算を組んで、与えられた条件のなかで
人やものを上手く使い切ってます。
自分が主演だからという情に流されず、
しっかり興行主に損をさせない計算するクールさを保持しつづけている事が出来てますね。
立派なことです。
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