「コンスタンティン」映画製作裏話

「コンスタンティン」映画チラシ★映画基礎データー★
「コンスタンティン」
2005年 アメリカ映画
原作 ジェイミー・デラノ ガース・エニス アラン・ムーア
監督 フランシス・ローレンス
脚本 ケヴィン・ブロドビン フランク・カペロ
出演 キアヌ・リーヴス

mixi(ミクシー)「独身社会人映画ファンコミュニティ」に入ろう!

予告を見たときは特に印象は無くて、
この作品はスルーするつもりでしたが、
うちのコミュニティの参加者が「ハリウッド版デビルマン」と投稿されたのを読んで気が変わりました。
あまり期待してなかったせいもあるのでしょうが、結構面白かったです。

映画『 コンスタンティン (2004)』は、大手コミックスのDC社の
大人向けの雑誌「ヴァーティゴ 」からの
人気マンガ「ヘルブレイザー」の映画化です。
(“Vertigo” は“目まい”という意味ですな。)
映画の中でキアヌ・リーヴスは“エクソシスト”と呼ばれているし、
冒頭でメキシコの若い女の子に憑依した悪魔のしもべを祓っているので、
文字通り“悪魔祓い師”なのだろうと思っていましたが、
原作では“オカルト探偵コンスタンティン”という肩書きだそうです。

DCコミックス社は「スーパーマン」「バットマン」の泣く子も黙る人気コミックの
会社です。
「ヘルブレイザー」(スペルはHellblazer )は大人向けコミック
(カテゴリ上は“グラフィック・ノベルズ”とあるので、
“劇画”では無くて“イラスト付き小説”)なのですが、
映画はR でなくて PG-13 になったようですね。
暗さ、禍々しさ、エロスよりアクションと推理を前面に押し出しています。
製作段階では映画のタイトルはコミックと同じに
「ヘルブレイザー」でしたが、「ヘルレイザー (1987)」と
混乱されそうということで『コンスタンティン』と決まったようです。

「X−MEN」の作品紹介でも書きましたが、
コミックが作画と原作が分業されているのは何も日本ばかりではなく、
アメコミも徹底したプロダクト体制が敷かれており、
作画はプロダクションで、原作脚本もグループで作られています。
『 コンスタンティン』の原作の一人アラン・ムーアは、
『フロム・ヘル (2001)』
『リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い (2003)』も書いた人として
知られています。

原作のジョン・コンスタンティンはトレンチコートをまとい、
煙草とお酒好きで、皮肉屋で、ひねくれた性格と設定されているそうですが、
ヘビースモーカーであることと皮肉屋であることが映画にも反映されています。
コミックではコンスタンティンは英国人ですが、
映画ではロスのアメリカ人です。
髪の毛もブロンドにブリーチせずに、キアヌ・リーヴスの“地”の黒髪のままです。
病身のオカルト探偵を演じるために体重を落としてまで役に挑んでいます。

友人の神父からの依頼を受け、
悪魔に取り憑かれた少女のもとへ赴いたコンスタンティンは、
いつもの悪霊祓いの儀式で祓ったのが地獄の住人セプラバイト(魂を食う者)と
知って戦慄する。
神と悪魔の誓約で、この世に直接双方の住人が入り込むことは禁じられているにも
関わらず、セプラバイトがメキシコの田舎町を徘徊していたのだ。

長い間保たれてきた天国と地獄のバランスが崩れ去ろうとしている予感。
末期の肺がんに冒され余命一年という現実を抱え込んだ彼のもとに、
女刑事アンジェラ・ドッドソン(レイチェル・ワイズ)が、
自殺した双子の姉妹イザベル(レイチェル・ワイズ二役)の死の真相を探るべく、
協力を求めにやってきた。
アンジェラの背後につきまとうハーフ・ブリードの姿を見て、
彼女こそが謎を解く鍵を握る人物と知る……。

“ハーフ・ブリード”は半悪魔・半天使たちの事ですが、
「コンスタンティン」の世界では、人間をホストにその意識下に入り込んだ、
天使や悪魔たちの事と定義されており、
人に囁きかけて誘惑するだけでなく、
超能力を駆使して暴れますが、
ホストが人間なので、
人体の肉体的限界に束縛されるらしく無敵ではありません。
また
映画の中では次々に肉体を乗り換えることは出来ず、
肉体を破壊することで天国・地獄へ送り返されてしまいます。
(再度、この世に戻って来ることが出来るのかどうかは不明。
だが、コンスタンティンに地獄へ送り返された悪魔のハーフ・ブリードたちはひどく
コンスタンティンを恨んでいることからすると、通常
再度の帰還は不可能と見るのが妥当。)

ジョン・コンスタンティンの相棒のチャスは、
コミックではコーカサス人の二、三十代の男でなぜかL.A. のタクシーを愛車として
乗り回しています。
『チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル (2003) 』『アイ,ロボット (2004)』
等のシア・ラブーフが演じてます。
シア・ラブーフは今年の秋からエール大学に進む予定の 17 歳の若手です。

コンスタンティンの相談相手でオカルトグッズの調達屋ビーマン役は
『タイムマシン (2002)』『ブロンド・ライフ (2002)』のマックス・ベイカーです。
神父ヘネシー役は
『コール (2002)』『 “アイデンティティー” (2003)』のプルイット・テイラー・ヴィンス。
“堕ちた天使”ガブリエル役は
『アダプテーション (2002)』のティルダ・スウィントン。
悪魔のハーフ・ブリード“バルサザール”役は
『ズーランダー (2001)』『トリプルX (2002) 』のギャヴィン・マグレガー・ロスデイル。
引退した祈祷師で今はオカルト専門のナイトクラブを経営する
ミッドナイト役は『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと (2002)』
『トゥームレイダー2 (2003)』のジャイモン・フンスー。

ところで、主役コンスタンティンがキアヌ・リーヴスに決定するまで、
ニコラス・ケイジ(『ウインドトーカーズ (2002) 』
『ナショナル・トレジャー (2004)』)を第一候補に、
メル・ギブソン(『サイン (2002)』『パッション (2004)』監督・製作・脚本)、
ヒュー・ジャックマン(『X−メン』シリーズ ヴァン・ヘルシング (2004) 』)、
驚きですがケヴィン・スペイシー
(『16歳の合衆国 (2003)』『ビヨンド the シー 夢見るように歌えば〜 (2004)』)
の名まで挙がっていたそうです。

監督には新人のフランシス・ローレンスが抜擢されています。
スーパーアーティストたちのミュージックビデオで突出した才能を見せつけ、
数々の賞を総なめにしてきた音楽界のカリスマ
だそうです。プロデューサーたちはその起用について
「ビデオ・クリップ出身の監督という経歴から想像されるような、
映像優先のアプローチではなく、作品の根本を捉えきる卓越した能力にあった。」
と説明しています。

「コンスタンティン」に登場するオカルトグッズの解説をおまけに付けておきます。
配給会社の資料が元ねたですが、映画の内容にあわせて適当に書き換えてます。
筆か滑って書き損じがあるかもしれないので、あまり真剣に読まないように。笑

●運命の槍 
ゴルゴタの丘でキリストはこの槍でローマ兵士に刺され、死んだ。
この槍を得た者は世界の運命を握るといわれる。
ヒットラーが探させたが第二次大戦終結後、行方不明となっている。
映画冒頭でメキシコの田舎でナチスの旗にくるまれた槍の切っ先が出土して騒動が始まる。

●聖なるショットガン
コンスタンティンがハーフ・ブリードの巣窟に突入の際に使用する飛び道具。
軸の中が空洞になった十字架像から作られた銃で、
銃身にはラテン語で“a cruce salus”(「魂の救済は十字架から生まれる」)、
“decus it tutamen”(「救済の装飾と手段」)、
“dei gratia”(「神の恩寵により」)と刻まれている。

●ドラゴンの息 
火炎放射器のように熱い炎を3メートルも吹き上げることができるノズル。
聖なるショットガンの砲身に使われているんじゃないかと思うのだけどどうでしょうね。

●地獄の聖書
 聖書の地獄版。新約聖書ではコリント書は17章までしかないが、
地獄版には21章まで存在する、ということになっている。
「この世は悪魔が火で滅ぼし生まれ変わらせる」というのが、
“ヨハネの黙示録”の地獄版での解釈
〜コリント書16章29節〜30節:“息子の罪が父の罪を上回るだろう”〜
といって、ルシファーの子が起こす悪行を予言している。

●“マモン”の印
 “地獄の聖書”に記されている、ルシファーの子“マモン”の印。
殺されたイザベルの手首に痣のように浮かび上がる奴のことです。

●悪魔祓いの封印
 コンスタンティンが悪魔祓いの儀式に使う紋章。
悪魔にとり憑かれたものの額に押し当て、ラテン語で祈りを唱える。

●ヨルダン川の聖水の入ったアンプル
ビーマンがコンスタンティンに提供した“古代の宗教的な遺物”のひとつ。
悪魔のハーフ・ブリードは聖水をかけると力が弱まると言われており、
コンスタンティンは自身の防御のため、アパートの壁に聖水の入ったボトルを並べている。
〜“二本の十字架”は、ただの水を聖水に変える力があると言われている〜
というセリフが劇中に登場しています。

●スクリーチ・ビートル・ボックス
 ビーマンの “古代の宗教的な遺物”のひとつ。
ビーマン曰く「“悪魔の棲(す)む家”でキーキー鳴いてた虫」が入っていて、
「悪魔どもには効果てきめん」だそうです。
せこいアイテムなので出番は無いものと決め付けているとそうでもないので注意。

●ヘネシー神父のペンダント
 コンスタンティンの友人ヘネシーが付けている“魔除け”のペンダント。
もともとはタフな聖職者だった、という人物設定らしい。


トップページ(映画製作裏話、小説と脚本の比較レビュー)に戻る。