「風のファイター」DVD脚本レビュー
★映画基礎データー★「風のファイター」 2004年 韓国映画 監督脚本 ヤン・ユノ 出演 ヤン・ドングン |
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1939年、朝鮮半島が日本の支配下にあった日帝時代、
少年チェ・ペダル(崔倍逹)は使用人のボムス(チョン・ドゥホン)に
テッキョン(テコンドーよりも古い東洋の伝統武芸)を学び、
強い闘士の夢を育てます。
しかしボムスは独立運動に関わっていたために当局から逮捕され、
行方不明になります。
師匠を失ったペダルは飛行士になるために日本へと密航し、航空学校へ入学。
だが、彼を待っていたのは想像を越えた差別だけでした。
差別に対する怒りから教官を殴り倒してしまうペダル。
しかし、サムライの子孫である加藤大尉(加藤雅也)の前で無残に敗れます。
やがて、日本は戦争に負け、朝鮮は住民地支配から解放されますが、
ペダルには帰る家もありません。
日本の残り、東京・池袋の闇市で友人のチュンベ(チョン・テウ)と
小さなパチンコの露店を始めるのですが、
市場を仕切る日本のヤクザたちにボロボロに打ちのめされます。
差別による敗北感を背負いながら放浪するペダルにとって、
幼いころの心の師であったボムスとの奇跡の再会は
自分の姿を取り戻すためのターニングポイントでした。
ある日ペダルは、日本人の芸者・陽子(平山あや)が
米軍兵士から乱暴されそうになっているところを通りがかり、
米軍兵士を殴り倒し、助けてあげる。
二人は友達となり、
幸せな時間を過ごすようになるが、
師・ボムスが日本人ヤクザたちに殺されてしまう。
師の遺骸の前で、自分の無力さを痛感し、打ちひしがれるペダル。
と悟ったペダルは、山奥での厳しい修練を決心し、
人間の限界を超えるあらゆる苦痛に耐えるべく孤独で壮絶な戦いを選択する。
「自分は殺されても文句は言わない」という条件でペダルは日本全国の道場を巡り、
達人たちに決闘を挑み始めた…。
『風のファイター』は
イ・ビョンホン&チェ・ジウ主演『誰にでも秘密はある』や
並みいるハリウッド大作を抑え、1週間で100万人動員し、
2005年の夏休み映画として動員数240万人で1位を獲得しました。
『リベラ・メ』のヤン・ユノ監督が、シナリオ執筆に3年、
撮影期間9ヶ月(2003年8月〜2004年5月)製作費約7億円をかけ、
日本では姫路、京都、犬山、明治村などのロケを経て、
構想から4年ぶりに完成させた史上最強の格闘アクションムービーです。
原作は極真空手の創始者として格闘の歴史を築き上げた大山倍達を
モデルにした韓国のパン・ハッキ作の同名ベストセラー漫画です。
漫画『風のファイター』は1989年から92年まで
韓国のスポーツ誌『スポーツソウル』に連載され大きな話題を呼び、
販売部数を百万部台にのし上げた人気漫画です。
日本でもNHK・BSで放映されているテレビドラマ「チェオクの剣」も
同じ作者が原作者です。
大山倍達といったら梶原一騎の劇画「空手バカ一代」の主人公で、
水牛だか熊だかと映画で戦った人というくらいの記憶しかありません。
映画では孤高の人、孤高過ぎていつ行き倒れて野たれ死んでも、
誰にも分からないくらいの孤高の人ですが、
現実の大山倍達は極真空手の総裁として、世界各国に道場を開き、
数百万の門弟を持っているわけで、
映画と現実は当然別モノと考えるべきですが、
そもそも戦争中、終戦直後の在日朝鮮人の暮らしを伝える映画など、
見たこともなかったので、
たいそう勉強になりました。
7億円の制作費というのが韓国で実質どのくらいの経済価値があるのか、
よくわからないのですが、
終戦間際の日本軍の基地や、終戦後の池袋の闇市、目白警察署等、
“とてもいい感じ”に作られています。
芸者の名が“陽子”で、芸者といいつつ舞妓さん風に見えるところとかがご愛嬌ですが、
ウリになっているアクション場面がたいした迫力で、
「スタントなし、ワイヤーなし、CGなし」とタイ映画みたいなコピーが付いてます。
(でもデジタル編集はあり。笑)
ご愛嬌といえば、姫路城で城壁を駆け上ったりして戦う敵が現れ、
「なんじゃこれは!?」と目を丸くしていると、
忍者の末裔、という設定で笑わしてくれましたが。
実際に姫路で撮影し、国宝を足蹴にするとはとんでもない奴です。笑
知らなかったのですが加藤雅也は武道の心得があるそうです。
加藤雅也も「スタントなし、ワイヤーなし、CGなし」。爆
目の前の敵を倒すことと武道家として大成することは、
別ものであるという事を主人公は気が付いているはずですが
宿敵加藤七段を打ち倒した彼が、その時、悟りを得られたかどうか、
画面だけで判断するのは、ちと苦しいですね。
やっぱり、悩み続けてこれからも戦いは続くのだ、
という事で良いのかもしれないです。
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