「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」DVD脚本レビュー

「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」映画チラシ★映画基礎データー★
「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
2004年 アメリカ映画
監督 ブラッド・シルバーリング
脚本 ロバート・ゴードン
出演 ジム・キャリー

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世界で40言語に翻訳され、3000万部を売り上げているベストセラーの
「世にも不幸なできごと」シリーズが映画化、
『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』としてスクリーンに登場しました。
全米では、2004年12月17日に公開され、週末興収第一位をゲットし、
すでに1億1500万ドルを突破したヒットとなっています。

コミュニティのオフ会でもこの作品の話が出て、
何しろ原作は大層人気のファンタジーだと聞いています。
映画の方も単純に暗いとか明るいとか言うんでなしに、
独特のメランコリックな雰囲気のちょっとかわった映画ですね。
その雰囲気の好きな人にはたまらん面白さでしょうが、
興味が無い人には、笑うべきか、ハラハラすべきかさえも良く分からんような
展開に戸惑います。
私は正直に言うと“ハズした”口であります。
悪役のジム・キャリーの変な演技は相変わらずですから、
特に驚くほどのことではないのですが、
メリル・ストリープの“変なおばさん”とか、付いていくのがしんどかったです。

映画の案内役である原作者のレモニー・スニケットの声として
ジュード・ロウが魅力的な語りを披露しています。
時計塔の中でタイプを打ち続ける男のシルエットは
ジュード・ロウ本人なのでしょうか?

ある日、海辺で遊んでいるボードレール兄弟のもとに、恐ろしい知らせが届く。
自宅が火事で全焼し、両親は焼け死んでしまった、というのだ。
こうしてボードレール家の三姉弟妹は、ある日突然孤児になった。
知らせを持ってきたのは銀行家であり遺産管理人の
ミスター・ポー(ティモシー・スポール『ラスト・サムライ』
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』)。
三姉弟妹の巨額な遺産はヴァイオレットが成長するまで使えず、
身寄りの無い3人は遠縁の親戚オラフ伯爵(ジム・キャリー)が預かることに。

長女のヴァイオレットに
『ゴースト・シップ』のエミリー・ブラウニング、
長男のクラウスは
『ロード・トゥ・パーディション』のリアーム・エイケン、
次女のサニーは
1歳でTVデビューを果たした双子のカラ&シェルビー・ホフマンが
ふたり一役で演じています。
上のふたりは公開に合わせて来日していますが、
なかなか麗しい美少年美少女です。

兄弟のキャラクターの説明が念入りな割には、
両親の焼死事件がまともに語られておらず、
けど焼け跡を訪ねる場面では凝ったCGを使って観客を泣かそうとしたりしています。
両親はどこかに隠れているんじゃないかと疑いましたし、
思わせぶりなまま終わっていますので、
悪役がやっつけられてもあんまりすっきりしません。

役者であるというオラフ伯爵は古い洋館に住んでいた。
だが、伯爵は欲張りな悪人で、
3人はすぐに伯爵が彼らの遺産を掠め取ろうとしていることに気付く。
オラフは子供たちに小さな屋根裏部屋をあてがい、山のような雑用を言いつける。
三姉弟妹はオラフの理不尽さに戸惑いながらも、
力をあわせてげなげに生きていくのだった。
後見人として正式な手続きが済んだとたんにオラフは子供たちの暗殺を図る。
車に子供たちを閉じ込め、汽車がやって来る線路上に放置した。
汽車は迫ってくる。
3人はどうなるのか?
だが、クラウスの知識とヴァイオレットのとっさの発明とサニーの丈夫な歯のおかげで、
3人は一命をとりとめるのだった。

クラウスは本の虫で、
ヴァイオレットは発明の天才ということになっています。
ハリポタのように魔法で解決ではなくて、知恵と努力で危機を乗り切るのが
このシリーズのウリです。
クラウスが考える時、書棚から本がずずーっ、ずずーっと引き出されるイメージが
出てきたり、
ヴァイオレットが張り切ると髪をまとめたりするあたりが
パターンなんですが、ま、これはよろしい。

この話はいつの時代の設定なんでしょうか?
レトロフューチャー風の美術で、凝っていると言えば凝っているのですが、
道具立てが物々しいのに、子供たちの解決方法がしごく単純なので
あんましバランスよくないように見えてしまったのだけど。
それを言うのは野暮という気もして。うーむ。

映画『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』は、シリーズ最初の
(1)「最悪のはじまり The Bad Beginning」
(2)「爬虫類の部屋にきた The Reptile Room」
(3)「大きな窓に気をつけろ The Wide Window」の
三作品を合わせた内容になっているようです。
今までのところ、アメリカでは書籍「世にも不幸なできごと」シリーズは
11 巻まで出版されていて、 13 巻まで続く予定になっているとか。
一巻目の後半に出てくる伯爵の芝居を、映画のクライマックスに持ってきて、
一巻目の前半から、二巻目、三巻目と話が進んでいきます。

辛くも危機を逃れたところでミスター・ポーがやってくるが、
彼はオラフの恐ろしい暗殺計画には気づかず、
サニーに車を運転させたと誤解して、後見人の資格を剥奪する。

ひとまずオラフの手を逃れた3人が次に預けられたのは
モンティおじさん(ビリー・コノリー『Queen Victoria 至上の恋』)の家。
爬虫類学者のモンティは子供たちが着くやいなや
「ペルーに移住する」と言い出す。
一風変わったモンティに戸惑う子供たちだが、
彼の優しさに触れ次第に打ち解ける。

ところがそこへ現われたのがステファーノと名乗る男。
子供たちは即座に彼がオラフであることを見破るが、
モンティは助手のグスタフの代わりだと信じ込む。
やがてモンティもステファーノを怪しみ始めるが、
狙いは子供たちではなく自分の研究だと勘違い。
オラフに殺されてしまうのだった。
ミスター・ポーや警察がステファーノに丸め込まれそうになったその時、
サニーが体を張って、オラフの嘘を証明。
悪事がばれそうになったオラフはすぐさま姿を消す。

この話もサニーの嘘の見破り方より、
爬虫類だらけのモンティおじさんの家の方が見ものです。
子供に判るようなオラフの嘘が大人たちに判らないは、
子供たちが立派だからというより、
大人たちが馬鹿だからという風に見えてしまいます。
原作どおりでしょう、といってしまえばそれきりですが、
なんとかならなかったのでしょうか?

子供達が次に連れてこられたのは、
ジェセフィーンおばさん(メリル・ストリープ)の家。
おばさんはかつての夫アイクとともに世界中で様々な冒険をしていたが、
アイクの死後はありとあらゆるものを恐れいている。
そんな超心配性のジョセフィーンを街へ連れ出す子供達。
そこへ現れたのがシャム船長と名乗る男。
それはまたしてもオラフの変装だった。
今回も子供たちがいくら訴えてもジョセフィーンは信じず、
船長(オラフ)を家に招いてしまう。

しばらくして子供たちが家に帰るとジョセフィーンの姿はなく、
窓には大きな穴が空き「子供たちの養育をシャム船長に任せる」という
書置きが残されていた.
だが、クラウスはこの書置きが遺書ではなく、
ジョセフィーンからのメッセージだということに気付く。
暗号を解読した子供たちは恐ろしいヒルのいる湖を渡って
「どろどろ洞窟」に行き、ジョセフィーンに再会。
だが、連れ戻す途中、湖の上でオラフに見つかってしまう…。

メリル・ストリープはわが子にせがまれて出演を承諾したそうで、
ジム・キャリーも甥っ子か誰かに頼まれたと聞いています。
子供たちに人気の原作なのですね。

オラフの屋敷に連れ戻された三姉弟妹。
婚姻関係がない限り、
子供たちを殺しても一銭にもならないことを知ったオラフは、
自分が役者であることを利用し、
「すてきな結婚」という公演を突然企画。
隣人のストラウス判事をおだてて出演させ、
劇中でヴァオイレットと結婚式を挙げようと企む。
本物の判事の立会いで結婚の誓いをすれば、
たとえ舞台の上だろうと婚姻が成動するのだ。
オラフはサニーを人質にしてヴァイオレットに出演を強要。
ヴァイオレットは舞台に上がることに。
そして人質となったサニーを必死で助けようとするクラウス。

長男クラウス役のリーアム・エイケンは、
映画の製作中に身長が11.4cm も伸びてしまい、衣装の調整が必要になったとか。
来日した時の写真では、彼は姉ヴァイオレット役のエミリー・ブラウニング
より背が高くなっていました。

エンディング・タイトルの影絵イラストのアニメーションが見事です。
この絵を使ったアニメにしてくれれば確実に面白かったんですけどねぇ。

脇には他にも、『ホーム・アローン』の慌て者のお母さん役でお馴染みの
キャサリン・オハラ、
アメリカの人気エンタテイナーで『ディボース・ショー』の
セドリック・ジ・エンタテイナー、
『トラフィック』などユニークな顔貌で貴重な脇役として活躍するルイス・ガスマン、
人気コメディアンで『アメリカン・パイ』のお母さん役で知られる
ジェニファー・クーリッジなど、実力俳優陣が出ております。


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