「グラディエーター」DVD脚本レビュー
★映画基礎データー★「グラディエーター」 2000年 アメリカ映画 監督 リドリー・スコット 脚本 デヴィッド・フランゾーニ ジョン・ローガン ウィリアム・ニコルソン 出演 ラッセル・クロウ ホアキン・フェニックス コニー・ニールセン オリヴァー・リード リチャード・ハリス |
「グラディエーター」は
「プレードランナー」「エイリアン「ブラックレイン」等独特の世界観で、
知られるリドリー・スコット監督が一億ドルの制作費と五年の構想を経て、発表した大作です。
「L.A.コンフィデンシャル」のラッセル・クロウが、主演してます。
ローマの英雄マキシマス将軍は、
新皇帝コモドゥスが実の父である先代皇帝を暗殺したことを見破ってしまったが故に命を狙われる。
妻子を殺され故郷を追われ、行き倒れのマキシマスは、
奴隷商人に拾われ剣闘士グラディエーターに売り飛ばされてしまう。
凡愚で冷酷な皇帝コモドゥスは、政治の退廃から臣民の目を逸らすためコロッセウムを再建、
帝国全土から集めた剣闘士達を闘わせる。
くしくもローマにやってきた剣闘士達の中にマキシマスの姿があった。
マキシマスは「最強の剣闘士」は皇帝の御前で闘うことが出来ると言う話を知り再びコモドゥスと巡り会うべく戦い抜いてきたのだ。
コモドゥスはマキシマスが生き延びてグラディエーターとなって再び現れたことに驚くが、
コロッセウムに弓矢を放つ戦車や猛獣を送り込み、ショーのさなかにマキシマス殺害を企てるーー。
とまあ「ベンハー」「スパルタス」張りの内容を最新のCG技術を駆使して
バーチャルリアリティのローマ帝国に観客をいざなう映画です。
ストーリーの方は、かなり無理があるのですが、
映画冒頭のローマ軍とガリヤ人の戦争などアクションシーの迫力は大したものです。
皇帝コモドゥスは実在しましたが、マキシマスは創作された人物です。
コロッセウムの復興で臣民の目をたばかったのは史実のようです。
自分で作ったコロッセウムの中でマキシマスがばんばんスターになって行ってしまう姿に
歯ぎしりするコモドゥスと言うのは逆説的で面白かった。
元老院での造反組がマキシマスを誘って、反乱を起こそうとしてコモドゥスに潰されます。
コモドゥスはマキシマスとの最終的な決着にあえてコロッセウムで一対一で闘う道を選びます。
映画を見た人たちの中では、
この展開に賛否両論で、反乱軍と皇帝軍が派手に闘ってから、
最後に決闘すればいいじゃないという、それなりに説得力がある意見も出ました。
現実世界で絶大な力を持つ皇帝が、バーチャル空間であるコロッセウムで無力なのと逆に、
バーチャル空間のスターとなったマキシマスが現実世界で無力になってしまうという解釈の方が面白いんじゃないかしら。
この映画は「ベンハー」の様に見えて実は「マトリックス」寄りのお話なのではないか。
格闘技をする会場のことを「アリーナ」と呼ぶそうだけど、そのアリーナの元の意味は「砂」だとか。
かろうじて、マキシマスが戦いの前に土を握ることで、
これは人間と人間の戦いなんだと確認していた。
マキシマスは死にますが、映画の幕切れで戦友ジュバが人形を土に埋めて、
「また逢おう」と静かに語りかけるくだりはしびれました。
太刀をぶん回して闘っているところより、
遙かに男らしさを感じてかっこよかったです。