「はやぶさ/HAYABUSA」
■作品基礎データ 「はやぶさ/HAYABUSA」 2011年 日本映画 監督:堤 幸彦 脚本:白崎博史、井上 潔 参考書籍:「はやぶさ君の冒険日誌」(毎日新聞社) 協力:JAXA宇宙航空研究開発機構 |
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2002年夏、古本屋でアルバイトをしている水沢恵(竹内結子)のもとに、
一本の電話がかかってくる。
聞き覚えのあるその声の主は、
宇宙科学研究所(現・JAXA 宇宙航空研究開発機構)
対外協力室室長の的場泰弘(西田敏行)。
以前、聴きに行った講演で的場の講演内容に感動した恵は、
帰り際の的場に感想や疑問を矢継ぎ早にぶつけたことがあった。
その勢いと素養に興味を持った的場から、
恵は相模原の宇宙科学研究所に来ないかと誘われるのだった。
恵は、小惑星探査機〈ミューゼスC〉の
サイエンスマネージャーを務める萩原教授(高橋長英)の研究室に所属し、
カメラチームの仕事と、的場のいる対外協力室の手伝いを掛け持ちすることになる。
〈ミューゼスC〉チームでは、プロジェクトマネージャーの川渕(佐野史郎)を中心に、
カメラチームを率いる坂上(?嶋政宏)、
サンプラー開発担当者の田嶋(山本耕史)、
イオンエンジン開発担当責任者の喜多(鶴見辰吾)らが、
世界的にも例のない“理工一体”のミッションに向けて、準備を進めていた。
喜多は「これ1個だけ!
これさえ入れておけば万一の時、探査機を救えるかもしれないんです!」と、
重量や予算のことを気にするメーカー担当者に激しく詰め寄る。
1985年の構想から17年、
メンバーたちにとっては、人生の多くを懸けてきた悲願のプロジェクトだけに、
皆熱い思いを抱いていた。
坂上に論文の翻訳を頼まれて徹夜する一方で、
広報スタッフとして相談員の仕事を受け持った恵だが、
見学に来た子供に専門用語を連発してしまい、
“伝える”ことの難しさを痛感する。
反省した恵は自らの発案で子供向けの解説書
「ミューゼスC君の冒険日誌」を書き始める。
2003年5月、文科省の説得、
打ち上げ候補地の漁業組合との交渉に奔走した的場の努力もかなって、
鹿児島県の内之浦からの打ち上げが決定する。
打ち上げ当日、田嶋が〈ミューゼスC〉にそっと話しかける。
「君の名前が決まったよ。〈はやぶさ〉って言うんだ」。
パブリックビューイングやインターネットの中継によって多くの人間が見守る中、
〈はやぶさ〉は宇宙へと飛び立っていく。
1
2月9日、川渕は98年に打ち上げた火星探査機〈のぞみ〉
の火星周回軌道への投入を断念する。
恵は「あなたの名前を火星へ」キャンペーンに
亡き兄の名前を応募していたことを的場たちに打ち明ける。
宇宙の魅力を恵に教えてくれたのは、他でもない兄だった……。
2005年9月12日、小惑星〈イトカワ〉の上空に〈はやぶさ〉が到着。
撮影に成功した〈イトカワ〉の写真を見て、坂上は涙ぐむ。
居酒屋でお祝いをしながら、
坂上はセンスはあるが実力を発揮できていない恵に
「お前、なんで宇宙やってんだ?
兄貴のためか? 自分自身のためか?」と問いただす。
しかし、恵はその質問に答えることができないのだった……。
11月20日、〈はやぶさ〉は〈イトカワ〉に不時着してしまう。
理学的見地からサンプル採取のために着陸のやり直しを提案する田嶋、
工学的見地から機体の損傷を心配して帰還させることを提案する喜多。
判断を託された川渕は二度目の着陸を決意し、見事に成功する。
12月8日、イオンスラスターの故障と燃料漏れが発生し、
姿勢を制御できなくなった〈はやぶさ〉は地球との通信を途絶してしまう。
地球からはるか彼方、広大な宇宙空間で行方不明となってしまった〈はやぶさ〉……。
これまでに行方不明になった探査機が見つかった例はない。
管制室に暗澹たる空気が立ちこめる中、
的場は文科省に赴き、官僚の矢吹(筧利夫)に事情を説明するのだった。
2006年1月23日、〈はやぶさ〉からの信号を奇跡的にキャッチすることに成功する。
そして故障を免れたイオンエンジンを点火し、地球への帰還を目指すことになる。
喜びに湧く恵たちだったが、臨時職員であった坂上の契約期間が切れ、
プロジェクトを去ることが判明する。
さらに、萩原教授も定年を迎えJAXAを去るのだった。
2008年春、〈はやぶさ〉が地球に向かっている間に論文を書いた恵だったが、
学位授与不可通知が届く……。
2009年11月4日、イオンエンジンが故障。帰還が絶望視される。
中途半端な気持ちのまま科学者への道を歩むことに迷いを抱き始める恵。
動力を失い、宇宙を彷徨うことになりかねない〈はやぶさ〉。
チーム全員がそれぞれの危機に直面していた……。
絶体絶命のピンチを何度も乗り越え、
昨年6月に奇跡の帰還を果たした小惑星探査機〈はやぶさ〉。
7年もの間、〈はやぶさ〉を支え続けた人々の知られざるドラマを、
『20世紀少年』シリーズの堤幸彦監督が、竹内結子、西田敏行を迎えて映画化。
〈はやぶさ〉を我が子のように想い、
満身創痍の〈はやぶさ〉を励ますスタッフたち――
2010年6月13日、
〈はやぶさ〉奇跡の帰還に日本中が歓喜し、
そして、大気圏で燃え尽きる〈はやぶさ〉の姿に涙した。
NASAでさえも成功していない、
月以外の小惑星のサンプルを持ち帰るというミッションを成し遂げた
〈はやぶさ〉の快挙は、ハリウッドのメジャースタジオをも動かし、
世界配給を視野に入れた一大プロジェクトとして製作されたのが、
20世紀フォックス映画の『はやぶさ/HAYABUSA』なのである。
主人公の水沢恵を演じるのは竹内結子。
宇宙科学研究所(現・JAXA 宇宙航空研究開発機構)のスタッフとして偉業の一端を担い、
自らの生き方も見つめ直す研究生役を熱演。
恵を研究スタッフ兼広報要員としてスカウトするJAXA対外協力室室長の
的場役に西田敏行。
カメラ班のリーダーで恵の科学者としての素質を次第に認めていく熱血漢、
坂上役を?嶋政宏、
〈はやぶさ〉プロジェクトの責任者、川渕役を佐野史郎、
小惑星からサンプルを採取するミッションの担当者、田嶋役を山本耕史、
〈はやぶさ〉に搭載しているイオンエンジンの担当責任者、喜多役を鶴見辰吾が
演じている他、
JAXAスタッフ役に市川実和子、甲本雅裕、マギー、高橋長英、
文科省の官僚役に筧利夫、〈はやぶさ〉ファン役に生瀬勝久など、豪華キャストが集結した。
メガホンをとったのは、斬新な映像と語り口で観客を刺激し続ける堤幸彦監督。
『20世紀少年』シリーズ、『トリック劇場版』シリーズ、
『明日の記憶』『BECK』などを手がけ、
日本を代表するヒットメーカーである堤監督が、
〈はやぶさ〉プロジェクトを映画として生まれ変わらせるというミッションに挑んだ。
JAXA全面協力のもと、撮影には監修者が立ち会い、
JAXA相模原キャンパスでのロケも敢行。
その他にも、〈はやぶさ〉の持ち帰ったカプセルが着陸したオーストラリアの
ウーメラ砂漠、さらにはアメリカのNASAの施設など、海外でも撮影が行われた。
「はやぶさ」映画の日に見ました。
「僕達は世界を変えられない」と続けて見ましたが、
二本続けて見るとどちらも実話をもとに、
仲間とともに困難に挑み、試練に耐え夢を成し遂げたドラマだけに励まされ、
日本や日本人も捨てたものではないと誇らしくなる作品でした。
3.11以降の今の日本に必要な映画のひとつだと思います。
NASAの何十分の一だか何百分の一だかの予算で
NASAが試みた以上の成果を出さないといけない、
JAXAも大変だなと思いましたね。
ロケットが発射されるまでのイントロが結構長いのですが、
その間のあれこれが実に日本的で笑えましたね。
教授が漁協を接待するところで
「その曲は漁労長の持ち歌だから」と職員に止められるくだりとか、
”日本ならでは”です。
人間が乗っている訳ではない「はやぶさ」のトラブルが、
どの程度緊迫感を持って伝わるか、が映画のキモですが、
まずまずに演出されていました。
NHKのドキュメンタリー等は見ていたので、
なにが起きるかは分かった上で映画を見たのですが、
それでもイトカワへの高度計がゼロを指した時の
管制センターの人々の安堵の表情が、
なおも「はやぶさ」が降下を続けるデータが送られ見る見る動揺が広がり、
高度計がマイナス1メートル、2メートルとデータを送って来て、
状況が把握出来ずに混乱する恐怖感はなかなかのものでした。
「はやぶさ」そのものはもっぱらCGで描かれているように見えましたが、
推進力の多くを失い、
通信も途絶しきりもみしながら宇宙の深遠に落下して行く
「はやぶさ」はかつて邦画で見た事もない光景です。
こうしたドラマが作り得た領域に日本の科学技術が立ってeるのだ
という現実を誇りに感じるとともに、
大画面での鑑賞に耐え得る映画が作られるようになった事も感慨深かったです。
宇宙科学研究所(現・JAXA)のスタッフとして偉業の一端を担い、
自らの生き方も見つめ直す研究生・水沢恵を演じた竹内結子が、
撮影時のエピソードなどを披露した。
Q:竹内さんから見た恵は、どんなキャラクターですか?
また、演じる上で心掛けたことは何でしょう?
周りの登場人物たちを、
(映画を観る)お客さんとちょっと近い立場で眺めていくような部分が強かったので、
リアクション班みたいな立場ですね。
いろんな人の言葉を耳にしながら、
自分自身が変化していく役柄でもあり、
そのときそのときに感じたものを素直に出していこうと思って臨みました。
同時に、終わりの見えないプロジェクトや、
自分は何を目標にやっていけばいいんだろう、
自分は何のためにやっているんだろうという迷い、
きっと誰もがぶつかる壁みたいなものを表せたらいいなと思っていて。
役をつくり上げるというよりは、状況になじむことを考えましたね。
Q:とんぼメガネや無造作なヘアスタイル、
シャツをジーンズにインして着るような平成らしからぬ恵のファッションに関しては、
竹内さん自身のアイデアも反映されているのですか?
わたしからは、特にアイデアを出していませんね。
すべて監督のアイデアです。
監督がイメージする恵のファッションは、
母親や祖母のクローゼットから借りてきたもの。
それくらい、自分のたたずまいに関しては頓着のない女性というイメージのようです。
ですから肩パッドが入っていたり、ちょっとクラシックなんですね。
Q:恵の歩き方にも、彼女の不器用さが表現されていますね。
なぜか、ああいう歩き方になってしまったんですけど、ちょっとヘンですよね。
恵は一生懸命さゆえに前のめりになってしまったり、
逆に人との生身のコミュニケーションが苦手だったり。
その気持ちから、ああなったのかもしれません。
Q:冒頭のシーンでウーメラ砂漠に立つ恵は、
何を考えているのでしょう?
役柄としては、すごくドキドキする感じでしょうか?
はやぶさが帰ってくることをずっと待っていた気持ちと、
手に触れることもできないとわかった上で、
見届けに来ているわけですけど。
「お帰り」とただひと言、声を掛けるためだけなのかなと思います。
Q:オーストラリアロケには参加されたんですよね?
実は、わたし自身は行っていないんです。
栃木県ウーメラ市というところが突如誕生しまして(笑)、
そこでグリーンバックを使って撮影しました。
実際にオーストラリアへ行かれたのは、
カプセル回収班の福本役のマギーさんですね。
ホテルの部屋で、
恵が「福本さん、時間ですよ」というシーンは合成です。
扉の部分だけ日本で撮っておいて、
オーストラリアへ行かれたマギーさんのシーンに組み合わせたわけです。
きっと撮影スケジュールの都合でしょうね。行く気は満々だったんですけど(笑)。
Q:では、ウーメラ砂漠に立ったときの気持ちを作るために、
何か工夫したことはありますか?
台本を読んでイメージしていましたし、
国内の撮影現場で機材を扱っていた方が、
実際に当時オーストラリアへ行かれたスタッフの方だったんです。
はやぶさが大気圏に突入する音というのを、聴かせていただきました。
すごく不思議な音で、花火みたいなドーンという音にも近いし、
響きが花火の音とは少し違う気もするし。
はやぶさが帰ってきた音だと考えると同時に、
はやぶさが砕けた音なんだと思うと、なんだかとても複雑な気持ちになりましたね。
その音を聴いたり、当時の状況を教えていただいたり。
そして撮影前に観たドキュメンタリーの映像を頭の中にイメージして、
今の状況を想定しながらやりました。
Q:「スタッフより俳優のほうが多い現場」だったと、
製作記者会見の際に監督がおっしゃっていましたが?
そうですね。技術者役の方たちなど、
本当に細部に至るまで顔が似ているとか雰囲気が似ているとか、
ドキュメンタリー映像や資料など、
多くの情報をもとにキャスティングされた俳優陣と伺っています。
画面の隅々まで、個々の役柄に責任を持って演じられる俳優で埋め尽くしたいという、
監督の希望に沿った夢のような豪華な布陣ですよね。
Q:今まで経験してきた現場とは「勝手が違う」と思いましたか?
現場というのは、作品ごとにいつも違うものなので。
ただ、人数に関しては確かに多いですね。
朝、スタジオ入りすると「おはようございます」のあいさつが途切れませんでした。
管制室に50人くらいはいる、すごく密度の濃い現場だったと思います。
(差し入れた)お菓子があっという間になくなりますね。
お菓子の数が足りないね、とマネージャーと二人でよく話していました。
Q:竹内さん自身がもらってうれしい差し入れは何でしょう?
やっぱり、そのとき食べたいものですね。
甘いものもしょっぱいものも好きです。
そして差し入れてくださる方ご自身が食べたいと思っていたものであれば、
その方の好みも知ることができるし会話も弾みますよね。
Q:劇中に専門用語が飛び交っていて、
よどみなく話す竹内さんのセリフ回しに感心しました。
やっていて、気持ちがよかったですね。
子どもに対しても、容赦なく専門用語を浴びせる役で、
話をしてあんなにドン引きされるのは初めてでしたから、楽しかったです。
Q:夜空を眺める感覚が、以前とは変わりましたか?
変えようとは思っているのですが、数学や数字に弱いものですから。
星空はどう見えるのかを(専門家の)先生に伺ってみたら、
「立体に見えますね」と。
わたしからすると、完全に平面なんですよ。
たとえばオリオン座とか、カタチとしては理解できるんですけど。
先生いわく、星と星の距離を把握していると、
星空が立体に見えるんですって。
それって頭の中で完全にプラネタリウム体験ができているわけで、
「3Dだな、いいな」と思いました。
Q:完成作をご覧になった印象はいかがですか?
CGを使っているシーンもあって、
わたしのイメージでしかなかった宇宙というものを、
体感するかのような作品になったと思います。
はやぶさが実際に行って何をしていたかは理解していても、
どんな景色を見ていたのかとか、どんな場所にいたのかが、
大画面で観るにふさわしいCGで再現されているので、
はやぶさと一緒に宇宙へ行っている気分になれました。
ああ、こういう景色を見ていたんだなと。
それが観られるのはうれしかったです。
Q:この作品は、ハリウッドのスタジオである20世紀フォックスが
日本で製作する第1号作品ですが、
ハリウッドへの足掛かり的な気負いは特になく?
ありませんね。今できることを精いっぱいやるだけです。
海外に住まうことが可能であれば、
日常そのものから英語にシフトチェンジして、
将来に生かせたらいいなあとは思いますが。
Q:『黄泉がえり』の公開時に、
宣伝の方が「泣きたい夜には、竹内結子」というキャッチフレーズを
付けられたそうですが、記憶にありますか?
はい、聞いたことはありますね。
Q:もし、今の自分にキャッチフレーズを付けるとしたら?
じゃあ、希望を込めて「泣きたくなくても、竹内結子」でお願いします。
最近は、“泣き”ジャンルでないお仕事も増えてきているので…
以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて「はやぶさ/HAYABUSA」の頁をご覧下さい。
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