「引き出しの中のラブレター」

「引き出しの中のラブレター」映画チラシ■作品基礎データ
「引き出しの中のラブレター」
2009年 日本映画
監督:三城真一
脚本:藤井清美 鈴木友海
出演:常盤貴子

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保田真生(常盤貴子)はラジオのパーソナリティ。
4年前に父親と仕事のことで喧嘩し、絶縁してしまった。
仲直りもしないまま、2ヶ月前に父親は他界。
そんな彼女の元に、父が亡くなる前、自分に宛てて書いていた手紙が届くが、
開くことができず、
引き出しの中にしまってしまう。

ある日、北海道の高校生・直樹(林遣都)から、
一通の手書きの手紙が番組に届く。
“笑わない祖父(仲代達矢)を笑わせたい“と。
思わず自分の父親の姿を重ね合わせる真生だったが。
そんなある日、真生は「引き出しの中のラブレター」という番組の企画を立てる。
心の奥底に隠されている”想い”をラジオを通じて届けたいと。
東京という都会で四苦八苦しながら生きるタクシー運転手、
シングルマザーの決意をした妊婦、恋愛に悩む人、転勤で悩む家族など、
たくさんのリスナーのために。
ラジオの力で奇跡は起こるのか!?

監督は、「金八先生」や「花より男子」を始めテレビドラマの演出/プロデューサーを務め、
08年には大ヒット映画「花より男子ファイナル」のプロデューサーも務めるなど
数々の人気作品を手がけてきた三城真一。
脚本は、テレビドラマや舞台で活躍する藤井清美と鈴木友海のふたり。
音楽は、NHK大河ドラマ「篤姫」の吉俣良。
主役のラジオのパーソナリティー役を演じたのは常盤貴子。
林遣都、八千草薫、仲代達矢を始め、幅広い年代の演技派の豪華キャストが脇を固めます。

「引き出しの中のラブレター」TBSラジオの試写会で見てます。
公開前にただ見をさせて貰って書くのもなんですが、
これはどうやらラジオ局側から出た企画のようで、
同じ時期に見た海賊放送の悪行(?)を描いた「パイレーツ・ロック」と
比べると、全国PTA推薦、NHK放送文化賞受賞、文部科学省助成金作品…
みたいなお上品で、お綺麗な作品…でした。
企画の出所は知りませんが、
はじめにラジオ在りきで、で、どんな話を書きうるか脚本をひねったように見えます。
(ぜんぜん違うかもしれませんが)
だから主人公とか、エピソードとかは、後付で作ってしまったような弱さを感じますね。

石を投げたくなるような欠点は無いのですが、
人物も個々のピソードもこじんまりと纏まり過ぎてます。
ラジオは個人の心を繋ぐパーソナルなメディアであるというのは、
古式ゆかしいメディア論ですので、それだけで
ドラマを建てるのは厳しいです。
2009年に語るにふさわしい新しい切り口がほしかった。

常盤貴子がヒロインで、彼女のDJ番組で「引き出しの中のラブレター」という
新コーナーをはじめるというのがドラマの骨子です。
当初、彼女の番組がどの曜日・時間帯に放送されているものか
見ていて分かりませんでした。
昼間のオビ番組のようなところから始まって、
クライマックスは週末の夜のゴールデン・アワーらしいのですが、
そんな巨大横断縦断番組なんて、みのもんたでもなさそうです。

それとリスナーが家庭の専業主婦から、
北海道の漁師、都会のシニア、田舎の高校生、タクシー運転手と
あらゆる老若男女になっているというのは、
ドラマの幅を広げるようで、
かえって特徴が出にくくなっている根源ではないでしょうか?
上記のリスナーが登場人物として画面に現れ、
それぞれのエピソードを進行させるのですが、
本来とりとめがないものをクライマックスで収束させるために、
相当無理をしています。

登場人物全員が最後の番組を同時に聞いて一斉に行動を起こすというのは、
テレビにも不可能ではないのでしょうか?

とはいえ、善意の人の普通の暮らしの中にも行き違いや
不幸があり、それをひとつひとつ解決するための努力をするという行為は
健全な人と社会のありようであり、
その日々の営みを地道に描くという姿勢そのものは、
映画作品を製作する上で評価されるべきものと感じました。

常盤貴子のインタビューよりメイキングに関する記事を採録します。

profile 常盤貴子
1972年、神奈川県出身。1993年女優デビュー。
「愛していると言ってくれ」「Beautiful Life」など連ドラヒロインとして大ブレイク。
最近では映画「20世紀少年」シリーズ、NHK大河ドラマ「天地人」にも出演

Q:観終わったあとに優しい気持ちになれる作品でした。
常盤さんご自身はどうご覧になりましたか?

自分の出演作って純粋に観られないことが多いんですけど、
この作品は本当にいい映画だなと思いました。
台本を読んだときよりも、それぞれの俳優さんの個性によって何倍にもステキに
仕上がっていたので、本当にビックリしました。

Q:群像劇でありながら、きちんとまとまっていく展開が見事でした。

オムニバスって成功させるのが難しいんですよ。でも、この映画は
いろんな人々のドラマを見せながらも、それを物語にうまく絡めることで、
ひとつの作品として成立させているんですよね。

Q:今回演じた久保田真生を、どのような女性だと解釈しましたか?

前半の気持ちをうまく伝えられない真生は昔の自分で、
後半の真生は今の自分だととらえました。仕事を始めたころって、
自分の意思を伝える自信もないし、それを受け入れてもらえるなんて思えない。
だから言葉を飲み込んでしまうんですけど、キャリアを積むうちに自信がついて、
意見も言えるようになっていく。前半と後半の真生の変化は、
わたしの人生とリンクすると思いました。

Q:常盤さんも真生のように、想いを伝えられなくて後悔したことがありますか?

昔はいっぱいありましたね。相手を傷つけてしまうような気がして遠慮してしまったり、
照れくさくて素直に「ごめんなさい」や「ありがとう」が言えなかったり。
でも不思議なもので、年齢を重ねると言えるようになってくるんですよね。
だんだん言わなくていいことまでハッキリ言うようになってしまって、
今はそれで後悔することも多いです(笑)。

Q:今回の撮影では、ご自身の意見をしっかり伝えられましたか?

真生が父親の手紙を部屋で読むシーンがあるんですけど、
最初はベランダから始まるシーンではなかったんです。
でも、自分の気持ちを持っていきやすいように、
「ベランダで何気なく月を眺めていて、そこから引き出しの中を見るように
したほうがいい」と現場で言ってしまったんですね。
そのために撮影のセッティングをやり直すことになり、
スタッフの方には申し訳なかったんですけど、
おかげで気持ちを入れて演技することができたので、すごく感謝しています。

Q:あの真生が手紙を読むシーンはとても感動的でしたね。

真生の父親役を演じた六平直政さんのステキな朗読を聴きながら演技をしたので、
自然に感情が高まっていきました。
でも、六平さんが「絶対泣けるように朗読しておいたから!」と
自信満々に言っていたのを思い出してしまって、
そんなこと言わなきゃもっと感動するのに……って思いました(笑)。

Q:ラジオのパーソナリティーを演じるにあたって、どんな準備をされましたか?

ラジオ番組を持ったことはありますけど、
経験にいれてはいけないようなグダグタのアイドル枠だったので(笑)、
昔から大好きだった加藤美樹さんのDJを参考にさせていただきました。
すごく温かくて、ときには厳しいことも言ってくださる方で、
ラジオを聴いて美樹さんの柔らかな声に救われることもあったんです。
それが印象深かったので、美樹さんに昔と最近の番組音源を送っていただいて、
車の移動中も家に帰ってからもずっと聴いていました。

Q:なるほど、昔の美樹さんを前半の真生、
最近の美樹さんを後半の真生の参考にされたんですね。

そうです。昔と今を聞き比べると、テンポもトーンも全然違うので、
とても参考になりました。しかも、美樹さんご自身は昔の音源を
持っていらっしゃらなくて、わざわざ実家のお母様が押入れからカセットを
探して送ってくださったんです。すごくありがたかったですね。

Q:DJシーンはJ-WAVEのスタジオで撮影されていましたが、現場はいかがでしたか?

生放送をしているスタジオのすぐ隣で撮影していたので、
迷惑なんじゃないかと心配でしたが、みなさん快く迎えてくださいました。
DJシーンは、実際に自分の声がオンエアーされているわけではないって
わかっていながらも、まるで本番のような緊張感がありましたね。

Q:函館でのロケでは、共演された林遣都さんにおすすめの店を教えてあげたそうですね。

わたしは夜に空き時間があったんですけど、林くんやほかの役者さんは
ずっと撮影だったんです。だから、夜はひとりで食べ歩きをしていました(笑)。
北海道出身の大泉洋さんにいろんなお店をリストアップしてもらって、
そのリストを消化していくことが楽しみでした。

Q:特に印象に残ったお店はありましたか?

お寿司もラーメンもよかったんですけど、わたしはオムライスが好きなので、
大泉洋さんに「オムライスのおいしいお店が知りたいんです!」って、
マニアックなリクエストをしてしまったんです。
そしたら、「だったらあそこだな!」とすぐに教えてくれて、さすがだなと(笑)。
大泉さん、北海道のことならなんでも知っているんですよ! 
早速行ってみたら、本当にステキなお店でした。

林遣都インタビュー


<プロフィール>
林 遣都(ハヤシ ケント)
1990年12月6日生まれ、滋賀県出身 、O型。
趣味はギター、特技は 野球・書道。
3000人もの応募者が殺到した映画『バッテリー』(07)のオーディションで
見事主役を射止めてデビュー。
以来、映画『ちーちゃんは悠久の向こう』(08)、『ダイブ!!』(08)、『ラブファイト』(08)
と主演をこなし、この秋にはTBSドラマ『小公女セイラ』にもレギュラー出演。
来年には行定監督最新作『パレード』(10)も公開予定。

『バッテリー』以降、数々の作品に出演されていますが、この2年を振り返ってみて、
成長したと感じるのはどういうときですか?
■林遣都(以下、林):「どの作品の初号を観ても、毎回反省の繰り返しなんです。
例えば、新しい作品の撮影ですごく自分が成長していると感じている最中に、
前の作品の試写を見たりすると、もう観ていられなくなってしまいます。
その繰り返しが自分が成長しているのかなと実感できるときです」

映画『引き出しの中のラブレター』で演じた速水直樹はどういう子だと思いましたか?
■林:「ちょっと自分に似ていて、揉め事が嫌いで間に入って解決しようとするんです
けど、いつも慌ててじたばたしている頼りない男の子です。
でも、この作品は僕が今まで出演させてもらった映画の中では、
めずらしくスポーツもなくてお芝居だけで演じる作品だったので、
監督といろんな話をして、恥ずかしいんですけど、
はじめてちょっと変なことをしてみたり、自分の中での挑戦がたくさんありました」

変なことというと?
■林:「自分じゃないキャラを作るというか。今回は作品の中に、
おじいちゃんを笑わせるためにショートコントをするというエピソードだったり、
いつもと違う自分を作りやすい環境だったんです。
なのでやりやすかったんですが、あとで観直すとやっぱり観てらんないですね(笑)」

林さん自身は手紙を書いたり、貰ったりしたことはありますか?
■林:「恋愛の手紙は思い出がないんですが、文字ということでは、
東京に上京してくるときに友だちが寄せ書きを書いてくれて、
それは今も大事に部屋に飾ってあります。あと、やはり上京するときに親に
置手紙を書いてきました。言葉に出して言うのは恥ずかしくて。
文字にはメールとは違って、普段は表せないぐっとくるものがありますね」

仲代さんをはじめベテランの俳優さんとのお仕事でしたが、共演されていかがでしたか?
何か教えてもらったことはありますか?
■林:「現場で片岡鶴太郎さんとご一緒したんですが、
片岡さんは台本に書いていないことをやって現場を大爆笑の渦にしてしまうんです。
それがおもしろくて。なので、片岡さんを見ていると自分も
何かおもしろいことをやりたいなと影響されました。
あとは、最近改めて思うんですが、大先輩の方たちは僕が真似るなんてことはできない
領域の方たちなんですよね。なので、仲代さんや常盤さんとも、
普通に「おじいちゃん」と「おねえさん」という感じで仲良くお仕事ができたらなと
思って現場に行きました。
常盤さんはカメラが回ってない時間にはいつもいろんなことをお話してくださったので
楽しかったです」

どういうお話をされたんですか?
■林:「プライベートな相談とか(笑)お芝居の話…



以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて『引き出しの中のラブレター』の頁をご覧下さい。



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