「ハンティング・パーティ」

「ハンティング・パーティ」映画チラシ■作品基礎データ
「ハンティング・パーティ」
2007年 アメリカ映画
監督脚本:リチャード・シェパード
出演:リチャード・ギア
               

mixi(ミクシー)「独身社会人映画ファンコミュニティ」に入ろう!

ボスニア紛争終結5年後の2000年、サラエボ。
記念式典の取材のため、
5年ぶりにこの地に降り立った元戦場カメラマンのダック(テレンス・ハワード)。
彼の前に、かつて戦場リポーターの頂点に輝きながら破滅し、
消息を断っていた元相棒のサイモン(リチャード・ギア)が姿を現す。
戦地を離れ、ニューヨークで出世街道を駆け上ったダックとは対照的に、
サイモンは、危険地帯を渡り歩き、幽鬼のような姿に成り果てていた。
驚くダックに、サイモンはさらに驚愕の言葉を吐く。「ぶっ飛ぶようなネタがある」
そのネタは、
500万ドルの報奨金をかけて国連やNATOやCIAが捜しているにもかかわらず、
逮捕できない、重要戦争犯罪人フォックスの潜伏先の情報だった。 

危険な生き方を封印し、
金や女に不自由しない生活を送っていたダックだが、
“戦友”サイモンの再起をかけた心を思い、半信半疑ながら、彼の言葉に乗る。
一緒に来訪していた新米TVプロデューサーのベン(ジェシー・アイゼンバーグ)は、
驚愕のスクープで副局長の父親を見返したいという野心から、
自分も連れて行けと主張する。
こうして、3人の男たちが、潜伏予想地・チェレビチを目指し、
危険きわまりない冒険に動き出した。
車は、今でもフォックスを崇める人々が存在するセルビア共和国へと潜入する。
彼らを狙って、銃弾がかすめ飛ぶ。
だがそれは、テーブルに置いた食事代を、
サイモンがかっさらって来た“ただ食い”が原因。
唖然とするベンをよそに、ダックは昔のスリルを思い出し、思わずニヤリとする。

国連司令部のあるフォチャに到着した3人は、奇妙な状況に巻き込まれる。
国連司令官のボリスに、
CIAから派遣されたフォックス暗殺部隊と思い込まれてしまったのだ。
ジャーナリストだと主張すればするほど身分を隠したCIAだと思われてしまう。
困惑するダックとベンだが、サイモンは、どこ吹く風。
その上、彼の目的は、スクープだけでなく、
フォックスを捕まえて報奨金を獲ることと2人に明言する始末。
「イカレてる!」と呆れ、憤る2人。
だが、サイモンの決意はいい加減なものではなかった。
サイモンには、ボスニア紛争中、
フォックスによる「民族浄化」という名の大虐殺で、
妊娠中の恋人をレイプ、惨殺された辛い過去があった。
彼は、遺体を抱きしめた20分後の生放送で、
浅薄な“真実”しか見ようとしない世の中にブチ切れ、
スター・リポーターの座から転落する。そこから、彼の地獄が始まった‥。

 サイモンへの不信感を募らせるベンを見かねて、
ダックは、サイモンの悲劇を話し、
「テレビに映る世界と本当に起きていることとは違う」と諭すのだった。
世界の闇とサイモンの苦悩を知ったベンの沈黙を乗せ、車は、チェレビチを目指す。
銃を構えた男たちが見張る山道を登り続け、
3人はチェレビチの村に到着した。
情報を得ようにも敵意に満ちた村人たちから銃口を向けられ、
不審な車を追うも密輸団に囲まれ殺されそうになって、山奥へは潜入できない。
サイモンの情報源に再度あたろうと提案するダックに、
サイモンは、「情報源などデッチ上げだ。お前を誘い込む口実だった」と告白する。
何としても、フォックスを捕まえたいサイモンの鬼気迫る魂にたじろぎながらも、
ダックは、友情を利用され、怒りを抑えきれない。

 そんな夜、ボリスの手引きで、情報屋・マルヤナとの接触が成功した。
セルビア人ながらフォックスを憎むマルヤナ(ダイアン・クルーガー)は、
危険の代償として法外な金を求めてきた。
ベンは、CIAと思われていることを逆手にとって、
タダでフォックスの潜伏地へ案内させる交渉を成立させる。
その意外な度胸と機転に、サイモンとダックは舌を巻く。
だが、この地では、全てがフォックスに筒抜けだった。
3人には尾行が付き、周囲には秘かに見張る目があった。
CIA暗殺部隊と思われてしまった3人は、
行動を起こすより先に拉致され、山中に監禁されてしまう。
ベンをかばって、フォックスの警備兵が振り上げた斧に身をさらすサイモン。
ダックは、サイモンを死なせまいと、猿ぐつわの下から怒号を絞り出す。
憎むべきフォックスが姿を現す! 

 その時、一発の銃弾が警備兵を貫き、武装した男たちがなだれ込んで来た。
彼らはなんと、本物のCIA。慌てて逃げ出すフォックス。
だが、追う者は、誰も、いない!
欺瞞に満ちた世界が、突如3人の前に姿をさらけ出す。
戦犯追跡に血眼になっているはずの組織が、
なぜか故意に、フォックスを取り逃がしている!!
 3人は互いの目を見交わす。
言葉を尽くさぬとも、心は同じ。
サイモンは、一生一度の熱い勝負を予感していた。
ダックは、危険に生きる意義を感じていた。
ベンもまた、本物のジャーナリストの情熱を心に宿していた。
彼らは、強制帰国を命じる当局を出し抜いて、ボスニアの平原を走り出す。
果たして、彼らの目的とは‥!?

試写会で見ていますが、
その2日前に扶桑ミステリーのノベライゼーション『ハンティング・パーティ』を入手しました。
公式ブログ:http://huntingparty.at.webry.info/に途中まで掲載された
ノベライゼーションを完結話までを一冊にした“ブログ本”です。
掲載は全51話で、ブログ本には、一話ごとに
※※※
と切れ目がマーキングされています。
小説本といってもシナリオ直訳の200ページほどの本なので、
試写会前には読み上げていました。

ブログ本を手にする前、予備知識のほとんどない時点では、
この作品を、
男の友情のドラマか、報道世界の暴露話のいずれかであろうと思っていました。
ドラマの体裁としては、男三人、とくにサイモンとダックの友情ドラマとして
クライマックス近くまで進むのだけれども…。

ブログ本のあとがきから、映画のチラシまで、
宣伝コピーのトリは、この話が“実在のジャーナリストが体験した驚愕の実話”
になってます。
エンドロールには、その実在の四人のジャーナリスト達が実は
三人の冒険の始まり近くの場面で顔を見せていることとか、
登場人物がもう一度出てきて、字幕が被り、“この人は実在(本当は男だった)”
等と出てくるところからすると、
見せたかったのは暴露話、ということになりそうです。
しかし、このエンディングは「アメリカン・グラフティ」のエンディングの
パロディみたいで、
あんな風に見せられては事実まで作り話に見えかねないです。
本当のところ、ボスニアで起きた“驚愕の事件”は日本人の我々にはたいして
興味を引く話ではないです。

私がこの作品を見て感じたのは、
本当の見せ場は、男の友情でもなければ、驚愕の実話でもなくて、
報道人の業ということでしょう。
CIAに身柄を確保されて国外追放されそうになる三人が
輸送機の前で顔を見合わせた時の意を決する表情は、
男の友情ように演出されていて、
その実、自分達が共犯者である事に気が付き、
にんまりとほくそ笑みそうになるのをこらえているようにも…

以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて「ハンティング・パーティ」の頁をご覧下さい。


トップページ(映画製作裏話、映画と原作比較レビュー)戻る。