「インセプション」

「インセプション」映画チラシ■作品基礎データ
「インセプション」
2010年 アメリカ映画
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
出演:レオナルド・ディカプリオ 渡辺謙

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ドム・コブ(レオナルド・ディカプリオ)は、人が一番無防備になる状態―
―夢に入っている時に潜在意識の奥底まで潜り込み、他人のアイデアを盗み出すという、
危険極まりない犯罪分野において最高の技術を持つスペシャリストである。
コブが備えもつ類稀な才能はこの業界でトップレベルであり、裏切りに満ちた企業スパイ
の世界において引っ張りだこの存在となっていた。だがその才能ゆえ、彼は最愛のものを
失い、国際指名手配犯となってしまう。
そんな彼に絶好のチャンスが訪れる。彼が最後の仕事と決めたミッションを果たすことさ
えできれば、かつての幸せな人生を取り戻せるかもしれないのだ。
だがその任務はほぼ不可能に近い「インセプション」と呼ばれるものだった。
今回は彼が得意とするアイデアを盗み取るミッションではなく、コブとその部下の
スペシャリストたちで構成されたチームは強盗とは真逆の行為、つまり「インセプション」
とはアイデアを“盗み出す”のではなく他人の潜在意識に入り込み、ある考えを“植えつ
ける”という最高難度のミッションを意味する。これを成し遂げればそれこそ真の完全犯
罪となりうる。
しかしながら最高の技術を持ち、細心の注意を払って準備を行ったが、予測していなかっ
た展開が待ち受けていた。彼らの動きを全て先読みする手強い敵と対戦する準備は到底で
きていなかったのだ。その敵の存在を予見できたのはコブただひとりだった――。

『ダークナイト』のクリストファー・ノーラン監督が自らオリジナル脚本を執筆し、
国際色豊かなキャストを起用。
彼らが演じる登場人物たちが世界を股にかけ、人間の内なる誰にも知られたくない場所、
すなわち無限の領域である夢の世界に突入していく姿を描いた次世代アクション・エンタ
ーテインメント超大作、それが『インセプション』だ。
『ブラッド・ダイアモンド』『アビエイター』などでアカデミー賞ノミネート3回の
レオナルド・ディカプリオ、『ラスト サムライ』でアカデミー賞ノミネートの渡辺謙、
『(500日)のサマー』のジョゼフ・ゴードン=レヴィット、
『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』でオスカー受賞したマリオン・コティヤール、
『JUNO/ジュノ』でアカデミー賞ノミネートのエレン・ペイジ、
『ロックンローラ』『Bronson』のトム・ハーディー、
『バットマン ビギンズ』のキリアン・マーフィー、
『トレーニング デイ』のトム・ベレンャー、『アバター』のディリープ・ラオ、
『ハンナとその姉妹』と『サイダーハウス・ルール』でオスカー2回受賞の
マイケル・ケイン。
脚本・監督はクリストファー・ノーランが務め、作品のプロデュースも彼と
エマ・トーマスが行っている。
クリス・ブリガムとトーマス・タルがエグゼキュティブ・プロデューサ
ー、ジョーダン・ゴールドバーグがコ・プロデューサーをそれぞれ務める。
撮影監督に『ダークナイト』、『プレステージ』、『バットマン ビギンズ』でオスカーに3回
ノミネートされたワリー・フィスター、
プロダクション・デザイナーに『インディ・ジョーンズ /クリスタル・スカルの王国』
『エリザベス:ゴールデンエージ』のガイ・ヘンドリックス・ディアス、
編集に『ダークナイト』『マスター・アンド・コマンダー』のリー・スミス、
衣裳デザイナーに『Bullets Over Broadway』『コラテラル』などを手がけオスカー
にもノミネートされたジェフリー・カーランド、特殊効果スーパーバイザーに
『ダークナイト』でオスカーにノミネートされたクリス・コーボールド。
音楽はアカデミー賞受賞者であり『ダークナイト』『ライオン・キング』の
ハンス・ジマーが担当。


予告編を見た段階では、そう面白い作品に見えなかったですが、
映画の掲示板の星取り表がやたらハイスコアだったので
見てみようと気が変わりました。

面白かったです。

夢に潜り込むとか、
人の意識下が舞台になる話と言うのは
「マルコビッチの穴」とかいろいろあるのだけれど、
”産業スパイがアイデアを盗みに来る場”というのは初めてです。


小説だと夢枕貘の「サイコダイバー」 シリーズとか
OVAでは「ドリームハンター”レム”」なんてのもあったな。

この手の話の共通の欠点と言うのは、
夢の世界に入る時、主人公もやっぱり身を横たえて
眠らなければならないこと。

寝ている最中の自分は、長々と寝そべり全く無防備であるという事。

…初めてこの手の作品を見た時は、こうした身体上の制約は
当然だと思ったし、新鮮でさえありましたが
どの作品でもこの部分は一緒で
バリエーションが全くないのだと知ってがっかりしました。

夢の世界へ忍び込むには、自分も寝るしかないし
寝てる最中はただ寝そべるしかない。

なんてマヌケな姿なのでしょう。

「インセプション」はそのマヌケな姿をかなり上手く使っています。

どこからがネタばらしになるのか難しいけど、
ネタばれ改行です。



設計士とか調合士とか、チームで動くというのが独創的です。

主人公が標的となる人物の夢にダイブするのがこの手の作品の基本なのだけど、
この作品では、みんなが同じ夢を見て、
そこでスパイ活動を行う。

ええと、調合士が用意した睡眠薬でミッションに必要な共通深度
(今回は三層構造の夢)に全員が一斉に潜る。

作戦を実行するフィールドは設計士が創作した人工物、
…と言う事は、必然的に設計士の夢と言う事になる。

そこに標的を連れ込み、操るのだけど、
「金庫」等を用意すると人はそこに大切なものを隠すという心理が働く。


ニセ金庫を用意して、大事な企業情報をしまわせ、
金庫ごと情報をいただく、というのが常套手段。

今回は情報を奪うのでなく、情報を植えつける(→「インセプション」)のが使命。


そもそもどうやって同じ夢を見るのか?
夢の中で、どうやって意識を保ち行動できるようにするのか?

何か機械装置を飛行機に持ち込んでいますが、
説明がないですね。

そこのところは、ブラックボックスになっていて、
トーテムとか、各層毎に時間の進行速度が違うとか、
縦横に張り巡らされた設定が物凄く
映画の掲示板では、この監督は自分流の「マトリックス」が撮りたかったんじゃないか?
という書き込みがあって”一理あるな”と思ったりもしました。


クリストファー・ノーラン監督たちがカナダ・カルガリーのフォートレス・スキー場を
ロケハンに訪れたときのこと。
景色は抜群だがとうの昔に閉鎖されたそのスキー場は、酸素が薄く激寒っ。
そして超へんぴなところ。
そんなとき、ロケハンのチーフが一言
「この上はプロのスキーヤーでもないと行くのはキツイですよ」。
その瞬間、同行していた美術チーフや撮影スタッフの顔面は蒼白(そうはく)! 
なぜなら、負けん気の強い監督がこれを聞けばどういう反応をするかがわかっていたから
である。
案の定、監督は「じゃあ、そこで撮影しようか」と言った。
その後、苦労したのはスタッフ。セット建築で使用するペンキは缶から出した瞬間凍り、
トラックなどが入れないため作業のほとんどは人力だったという。
アーサーを演じるジョセフ・ゴードン=レヴィットは幼げな顔に似合わず肝っ玉が太い。
映画中の本来ならば代役が起用される危険なシーンは、
ほぼすべてジョセフ自身で演じたものなのである。彼いわく、
「超楽しそうだと思ったんだ!」。撮影中にケガをしないように、彼は専属トレーナーと
1対1の集中トレーニングで筋トレを徹底的に行った。
ジョセフの演じた最も危険なシーンの一つに部屋中がグルグル回り、
中にいる俳優たちが洗濯機の中の衣類のようにもみくちゃ状態に陥る......というシーン。
聞いているだけで吐きそうなシーンだが、ジョセフいわく「メチャクチャ楽しかったねぇ」
だそうだ。
レオと相手役のエレン・ペイジがカフェで座っていると、
突如お店や周囲の物が大爆破で吹き飛ばされるシーンが予告編に入っているが、
あのシーンには苦労話がある。
撮影現場となったのはフランス・パリ。
爆発が主役のシーンだというのに、地元の役所は何が何でも火薬の使用を許可してくれな
かったそうだ。
頭を抱えた特撮班が火薬の代わりに使用することにしたのは高圧窒素! 
この圧力は火薬並みのスゴさがあるが、火が出ないのでパリ側もOKを出した。
片や美術班は、カフェで座っている設定のレオとエレンに吹き飛んだ物がぶつかって
ケガをさせぬように、周囲にある物すべてを発泡スチロールなどの軽い素材を用いて制作。
映画ではCGは使われているが、
役者はブルーバックでの撮影はほとんどなかったというから驚きだ。 

渡辺謙のインタビューを採録します。

―― ハリウッドの一大プロジェクトとなった本作のオファーを受けたときの感想を
聞かせてください。
渡辺謙(以下、渡辺):この映画に参加した時期は、リーマンショックの影響を受けて、
ハリウッドもすごく不況だったんです。多くの有名なスターや監督がかかわる作品も、
あと1週間でクランクインというタイミングで製作がストップしていたりして。
そんなときに、この話をいただいて、「こんな大作、本当に作れるの!?」という感じでした。
―― 製作費も莫大(ばくだい)ですし、不況の影響は受けなかったようですね?
渡辺:はい(笑)。ちょうど撮影していた、2009年の後半はずっと
「一体、不況はどこへ行っちゃったんだ!?」という気分でした。
それくらい、大きなスケールの作品でしたね。
―― 今回は、クリストファー・ノーラン監督が、長年温めていたアイデアを映画化された
ということですが......。
渡辺:そういうと、ものすごくかっこよく聞こえるんですけど、多分、監督がやりたいこ
とを全部やった! そんな感じだと思いますね(笑)。
ぜいたくな監督が作った、ぜいたくな映画です。
ベースは、監督が13歳のときに考えついたアイデアだと言っていたので、
監督は相当な妄想男だと思います(笑)。
―― 予告編を観た限り、かなり衝撃的な内容のようでしたが、
本作のコンセプトを聞いたときは、どんな印象を受けましたか?
渡辺:最初に、映画の内容を口頭で聞いたんですけど、この人は、一体何を言っているの
かな? って(笑)。それでも台本を読めば、少しはわかるだろうと思ったけど、
さらにわからなかった!「これは、何なのだろう?」って。台本を何回も読み返しました。
―― では、出来上がった映像を、初めて観たときの感想はいかがでしたか?
渡辺:本当にびっくりしました。帰宅して、夕飯時にワインを二口ほど飲んだだけで、
何だかものすごく疲れちゃって、すぐに寝てしまったくらい。
しかも、明け方に悪夢にうなされて目が覚めました。
僕がクリス(クリストファー・ノーラン監督)にインセプションされちゃった(笑)。
一度この作品を観たら、延々と映画について語れちゃうはずです。
すごく衝撃的な体験なので、鑑賞後は、観た人同士でとことん語ってほしい映画です。
―― 劇中、CGはどのくらい使用されているのでしょうか?
渡辺:もちろん使用されてはいますが、実は、僕たちはブルースクリーンの前に一度も
立っていないです。
―― それは、意外ですね!
渡辺:つまりノーラン監督が描いたイメージを、映像化するためには6か国を回って
セットもすべて組んで撮影するという、地道な作業が必要だったんです。
ハイテクな映像に見えて、実はすごくアナログなんですよ。
―― 本作で渡辺さんが演じられている、役柄について教えてください。
渡辺:エネルギー関連事業をつかさどっている日本企業の社長です。って、フフフ(笑)
......よくわからないでしょう? まあこの仕事に深い意味はありません。
ただ、ライバル社をけ落とすために、レオナルド・ディカプリオが演じるコブに依頼を
するという役どころです。
―― 監督から、演技に関してリクエストはありましたか?
渡辺:よくわからないんですけど、監督からは、「ジェームズ・ボンドみたいに演じてくれ」
って言われました(笑)。「何だそりゃ!」ですよね。パワフルだけど、しなやかに、
カリスマチックに演じてほしいということでした。
―― では、女性とのロマンスもあるのでしょうか?
渡辺:残念ながら、美女とどうこう......という『007』の要素は、まったくありませんでし
た。
―― この役柄を演じる醍醐味(だいごみ)はどんなところにありましたか?
渡辺:この映画のモチーフは、「人の潜在意識の中に入っていく」ということ。
例えば、周りが思う役者・渡辺謙のイメージはそれぞれあって、バイオレンスなイメージ
でも優しい男というイメージでも「役者・渡辺謙」は成立するんです。
逆に言えば、他人が抱くイメージから、僕ははみ出してもいいわけです。
難しいかもしれないけど、それは面白いところでしたね。
―― ギリギリまで、全ぼうが明かされなかった本作ですが、監督の狙いは何だったのでし
ょうか?
渡辺:多分この映画は、「こんなストーリーで、ここが見どころです」なんてことが書いて
あるガイドブックを持って観る映画じゃないんです。
まったく予備知識ゼロ! くらいの気持ちで観るのが一番いいと思いますね。
観客に先入観を持って観てほしくないから、こんなにギリギリまで、秘密主義に
したんだと思います。
―― 豪華キャストが話題を呼んでいる本作ですが、主役のレオナルド・ディカプリオから、
役者として刺激を受けたことはありましたか?
渡辺:レオは非常にまじめで、いつも映画を前へ、前へ進めていこうとする。
すごく推進力のある男です。全員がヒートアップして怒鳴り合うシーンがあったのですが、
撮影の10分前くらいに彼が「ちょっとみんな、いいかな?」って、出演者を集めて
セリフ合わせを始めたんです。それが単なるセリフ合わせじゃなくて、
本当に感情をヒートアップさせるためのものでね。
全員のテンションのギアを3段階くらい上げて撮影に入りました。
彼の本気さや、作品を盛り上げていくための一生懸命さがすごく伝わってきた時間でした。
―― 渡辺さんがアメリカでお仕事をされている姿は、ハリウッドで役者を目指す日本人に
とって、とても勇気づけられるものだと思います。ご自身が海外で成功した秘けつは
どこにあると思いますか?
渡辺:運でしょう。僕らの仕事は、努力や才能を磨くことも、もちろん大切ですが、
結局は素晴らしい作品との出会い、監督やキャストとの出会いに尽きると思います。
そういう出会いがあったときに、絶対そのチャンスを逃さないことです。
巡り合わせのような「運」が少なからず必要だと思います。

クリストファー・ノーラン監督のインタビューを採録します。

「インセプション」は、ノーラン監督が10年ほど前から夢に興味を持ち企画を進めてきた
念願の作品。
その間、「バットマン・ビギンズ」「ダークナイト」のシリーズ2作などで名をはせ、
満を持して本格的に取り組んだといえるが、その源泉は父親の8ミリカメラで映画を撮り
始めていた子どものころからあったという。
「特にすごいと思ったのは、夢の世界は心の中でつくっていながら、
自分でつくっていることを考えずに体験している点。人間が心でつくり出せるものには、
制限がない。本当に無限の可能性を秘めている。映画をつくるサイドにいる自分としては、
観客に映画の中で現実から逃避するような体験をしてもらおうとしたんだよ」
こんなことを考える子どもって、どれだけ天才なんだよ、と突っ込みたくもなったが、
ノーラン監督の表情は真剣そのもの。自らの夢に対するイメージを、観客と共有させる
ことを念頭に置き、脚本に取り掛かった。
執筆に長い時間をかけるうちに、テーマの軸足は徐々に変化していく。
「最初は、夢の中の世界にはどういうルールがあって、どういう構造で成り立っている
かに気を遣った。
それが後半になるにしたがって、夢は潜在意識、内面の部分だから、やはり感情の部分が
非常に重要だと気づいた。実際に見ている人が映画で最も共鳴するのは、ラブストーリー。
そこが、脚本で一番重要としたところだ」
夢に侵入しアイデアを盗む主人公コブ(ディカプリオ)は、世界中から追われる身となり、
祖国に残した子どもたちに会いたいと切望している。
その愛の強さを逆手にとり、盗んだアイデアを別人に植え付けるインセプションという
仕事が舞い込む。依頼するのは、渡辺扮する大企業の幹部サイトー。
脚本の段階から、渡辺をイメージして書いたというノーラン監督にとって、
思い入れの強いキャラクターだ。≪
「サイトーは、ものすごい権力を持っているのは分かるが、
いい人か悪者かを非常にぼかす必要があった。
そういう面を同時に映し出していかなければならず、
あいまいでありながら権力もあるというキャラクターだが、ケンだったらできると思った」
「バットマン・ビギンズ」(2005)で、
主人公のブルース・ウェインをバットマンへと導く重要な役どころに渡辺を抜擢。
サイトーもミステリアスな存在ながら、コブらが遂行するミッションの後見人的なキーと
なる設定で、2人の関係にもひとつの愛の形が盛り込まれている。
ノーラン監督の言葉には、渡辺に対する信頼の高さも感じられた。
「彼は、アイコン的な素晴らしい俳優。本当に温かい人だけれど、
スクリーンではとても厳しい、冷たいイメージを出すこともできる。
さまざまな面を違った形で見せてくれる。(サイトーは)つかみどころのない役だが、
見事にやってくれた」
複数の人間の幾層にも折り重なった夢の世界で、多様なアクション、ミステリーが
繰り広げられる「インセプション」。
まばたきをするだけでストーリーから置いていかれるほどの緊張感がみなぎるが、
ノーラン監督は「ただ楽しんでいただきたいという気持ち」と訴える。
「もしかしたら複雑という印象があるかもしれない。だから分析したり、夢のルールは
なんだ? というところにとらわれがちになるが、とにかくリラックスして。
何か乗り物に乗った気分で見ていけば、理解できると思うから」
ノーラン監督には、夢にも匹敵する無限のイマジネーションがある。
それを可視化した「インセプション」は、エンタテインメントを追求してたどり着いた
究極のアトラクションだ。今後も「スーパーマン」、そして「バットマン」シリーズの
第3作と期待作が控え、いかなるイマジネーションの奔流を見せるか、
楽しみは増えるばかりだ。…



以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて『インセプション』の頁をご覧下さい。



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