「イングロリアス・バスターズ」

「イングロリアス・バスターズ」映画チラシ■作品基礎データ
『イングロリアス・バスターズ』
2009年 アメリカ映画
監督脚本:クエンティン・タランティーノ
出演:ブラッド・ピット

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『パルプ・フィクション』『キル・ビル』など、
常に斬新且つショッキングな映画で世界中を魅了してきた天才、
クエンティン・タランティーノ監督の最新作
“Inglourious basterds”の邦題が『イングロリアス・バスターズ』に決定した。
本作は、2009年5月13日より開幕する第62回カンヌ国際映画祭の
コンペティション部門に出品することが決定しており、
タランティーノ監督久々の大作というだけでなく、主演を務めるのが
ブラッド・ピットという超話題作。
家族をナチスに殺された少女ショーザンナ(メラニー・ロラン)の復讐劇を軸に描く
ストーリーで、ブラッド・ピットがナチスと戦うゲリラ部隊の隊長役で出演するが、
詳しい内容などはほとんど明らかになっておらず、一体どんな衝撃作に仕上がっているの
か、注目が集まっている。


ヒットラーを米兵ユダヤ人部隊が暗殺するという
嘘八百話でしたが、結構面白かったです、オチをのぞけば。
「キル・ビル」以上に残酷描写があってR15の指定がありました。
復讐劇がタランテイーノ監督の好みなのか?
見た目の怖さよりも
出来るだけ、いたぶって、苦しめて殺すという人の残酷さ加減が
怖い映画です。

ちょっと彼っぽいのは、
当時のプロパガンダとして使われたドイツ映画史を旨い事、
ドラマの中に盛り込んでいることですね。
まさか、映写用35mmフィルムそのものを火薬代わりにして、
ナチをぶっ飛ばす、ということが出来るとはね。
宣伝省のゲッペルスは、メディア戦略の担当者で、
それに反発するドイツ女優が二重スパイを買って出る、
といった設定は映画通ならではで、
普通に特攻隊モノを監督するだけの映画監督では出てこない発想です。

序盤、中盤、クライマックスと全部面白いのだけれども、
オチだけがいただけないですね。
ネタバレ改行です。





結局彼女は復讐を果たすのだけれども、
まったくもって何も残らないじゃない?
いえ、当人が死んでしまうという話だけじゃなくて、
憎しみの発露と、そのカタルシスというだけで、
すこぶる後味悪いですし、
「復讐はむなしい」といった教訓とも無縁だし、
つまり、タラちゃん(タランティーノ監督)、キミは何を言いたかったの?
というのが素朴な疑問として残ってしまうのね。

シチュエーションの面白さが見せたいものの全てであって、
結果に対しては関心がないんですかね。
あれじゃブラピはヒットラー以上のサディスト、
あるいは狂人、ということになってしまいそうですが。
彼はいったいどういう理由で、
あの役を引き受けたのでしょうか?


劇中でドイツ人女優でありながら
米軍のスパイを務めるブリギットを演ずるダイアン・クルーガーのインタビューを
採録します。

Q:この映画の内容を教えてください
舞台はナチ政権下のドイツです。あくまで娯楽作品という作りですね。
ろくでもない男どもが巻き起こす反乱の物語です。
ユダヤ人たちを殺したナチに落とし前をつけようとして手当たり次第にナチの頭の皮を
はぐ・・・それが映画の前提になってます。それにヒトラー暗殺と政権打倒がからんで
くるわけです。

Q:ブリギット・フォン・ハンメルスマルクはどんな役柄ですか?
とてもクールな役柄でした。40年代のドイツ映画のスターで、ウーファのスターだった
M・ディートリッヒみたいな役柄です。
ナチス政権のドイツに居残る決意をしてドイツ人に愛され、その人気を利用して
ナチスにすり寄るんです。でも本当はナチスを毛嫌いしてるとそのうちに分かる・・・
実体はイギリスのスパイなんです。

Q:映画が複数の言語を採用していることについてはどうでしたか?
ヨーロッパ人から見ると複数言語のほうがリアルでした。(そもそも)英語じゃない国の
人が英語をしゃべるのはおかしいしつじつまが合わないですから。
歴史物だとイギリス英語とか変な約束事ですね。それをアメリカの監督がしっくりさせて
くれました。さすがだと思います。

次は『イングロリアス・バスターズ』の主役の一人であり、
ナチスへの復讐に燃えるユダヤ人、ショシャナを演じたフランス人女優、
メラニー・ロラン。
本国では女優として、さらに短編映画の監督としても活躍する彼女の、
これが初のハリウッド進出作となっている。
映画で観るよりも小柄で愛らしいメラニーに、話を聞いてきた。

Q:最初にこの映画の脚本を読んでみて、どう思いましたか?
最初のシーンを読んで、いきなりノックアウトされたわ。とても圧倒された。
タランティーノ監督の脚本は読んだことあるかしら?とても面白いのよ。
あるシーンでのあるキャラクターについての描写なんだけど、例えばショシャナが
ナチスから逃れるシーンでは、“Go baby go baby!”(行け!行け!ショシャナ)っていう、
ちょっとしたメモが書かれていたりするの。

Q:タランティーノ作品に初参加してみて、女優として、監督して彼からどういうことを
学べたと思いますか?
女優としては、たとえ早朝からの撮影でも起きるのが楽しくて、“早く撮影現場に行きた
い!”って思えるような気持ちを取り戻すことができた。朝が早いと辛いと思うことが
多いけど、今作の撮影では毎朝楽しくて、ウキウキしてたわ。
多分、現場では私だけではなく、すべての俳優たちがこの映画の撮影に参加できることを
誇りに思って、自分たちの役柄をより良く演じたいと思っていたはず。監督としては、
彼のことを師匠だと思いながら、ずっと観察し続けていたの。スタッフをまとめて自分が
求める方向に導いていく手腕も本当に上手いし、技術的な部分でもちゃんとスタッフ参加
型の指導をするの。
あと、彼は本当にエネルギッシュで、そのエネルギーが周りにも伝わってくるの。
でも、撮影期間の四か月の間、ずっとこれは続かないだろうな、ってみんな思ってたんだ
けど、後半もずっとあのエネルギーをキープしてたから、本当に凄いと思ったわ。

Q:ナチに復讐を誓うユダヤ人であり、フランスの映画館のオーナーというショシャナを
演じるにあたって、どのような役作りをしましたか?
脚本の中ですでに、ショシャナのキャラクターが細密に描かれていたから、私はそれを
体現することに全力を注いだわ。
実は監督と意見が一致した点でもあるんだけど、ショシャナ以外はエキセントリックな
誇張されたキャラクターが多いけど、彼女は控えめで物事をあまり表情に出さない
キャラクターだから、そこは意識して演じるようにしたわ。来年監督として素晴らしい
映画を作ってみせるわ!

Q:一人の女性として、ショシャナに共感できた部分は?
彼女は確かに冷淡な部分もあるけど、生きてきた環境や状況を考えると、そうならざるを
えないかなって思うの。偽名を語ってウソをつきながら生き延びているし、目の前で家族
を虐殺された苦しみを抱えているわけだから、楽な人生を送ることはできなかった。尊敬
すべき人だし、勇気がある女性だと思った。それは、タランティーノ作品のすべての
ヒロインについても言えることだけど。

『イングロリアス…』は第2次大戦時のフランスを主要な舞台に設定し、
ナチスと戦う人々の奔走を描いた、いわゆる戦争映画。
「使命を帯びた連中がアパッチ族のように奇襲をかけ、ナチスの連中をぶっ殺す。
そんなアイデアがクールだった……ということからそもそも始まったんだ」と、
タランティーノは発端を振り返る。
タイトルの“イングロリアス・バスターズ(栄光なき野郎ども)”とは彼の言う
“使命を帯びた連中”のことで、ブラッド・ピット扮する隊長に率いられたユダヤ人から
なる部隊を指す。
一方でナチスに家族を惨殺されたショシャナという少女が登場。
若くして映画館主となった彼女は、ナチスのプロパガンダ映画のプレミア上映に乗じて
復讐を遂げようとする。これが先に述べた“映画そのものがヒーロー”につながってくる。
このアイデアについてタランティーノは興奮気味に語る。

「あれは奇跡的なひらめきだ! 自分でも信じられないぐらいさ。ショシャナのような女
の子が爆弾を手に入れるなんて不可能じゃないか。どうしたもんかと思っていたら、映画
の神様が答をくれたんだよ!」
どんな答えかは、ぜひスクリーンで見てみてほしい。

映画の神様は他の点でもタランティーノに味方した。今回は英語だけでなく、フランス語
やドイツ語のセリフも飛び交う。もちろんタランティーノは英語しか話せないが、
それでもフランス人やドイツ人の役者に演出を付けた。

「苦労なんてなかったよ。俺は『キル・ビル』で日本語の演出を経験済みだからね。
あの映画は6年ぶりの監督作だったんだけど、撮影初日がヤクザの親分たちの会議の
シーンで、全編日本語だったんだぜ! とにかく脚本は英語ですべて自分が書いていて、
完璧に頭の中に入っているから問題はない。それに役者が勝手にセリフを省略してもなん
か直観的にわかるんだ。“今おまえ、セリフを飛ばしただろ?”と問い詰めると、
だいたいそうなんだよ」

まさに神がかり的な才覚。キャスティングの面でもそれは発揮された。ショシャナに恋を
するナチスの英雄ツォラーを演じたダニエル・ブリュールの場合はこうだ。

「人に勧められて『グッバイ、レーニン』を観てハッとした。“俺のツォラーがここにいた!”
とね」

本作の最大の発見というべき悪役ランダ大佐に扮するクリストフ・ヴァルツにしてもそう。

「大佐のキャスティングはもっとも難航した。最重要キャラだから俳優が見つからなかっ
たら、この映画の製作を潔く諦めようと思っていたほどさ。でもヴァルツが
オーディションの部屋に入ってきたとき、“ついに見つけたぜ!”と思ったね」

タランティーノはまた、撮影期間中の毎週金曜の夜に自選した映画の上映会を開いていた
という。

「まず単純に映画を楽しむ機会がほしかった。それと仲間内の結束を固めるという
意味合いもあったね。ドイツ人やフランス人のクルーたちも一緒になって映画を楽しみ、
ひとつの家族になるんだよ。面白かったのは、『続・夕陽のガンマン』を上映したときだ。
ブラッド(・ピット)が6歳になる長男のマドックスを連れてきたんだよ。俺もそのぐら
いの歳に、この映画を初めて観たから“この坊主はいったいどんな反応するかな?”と
思って見てたんだ。けっこう長い映画だったけど、彼は楽しんで観てたよ。
ブラッドも喜んで“よくやった、マドックス!”と言っていたな(笑)」

映画は決してひとりで作るものではなく、大勢の人々の共同作業によって出来上がる。
こんなエピソードからも、タランティーノがそれを熟知し、深い愛に基づいて映画を
撮っていることがよくわかる。そして映画の神様は、そんなディープな愛に応えるもの
なのだ。

「この映画でもっとも好きなシーンは、クライマックス近くのショシャナとツォラーが
映写室で対面するところ。あれは銃が介在する『ロミオとジュリエット』というべき
ロマンチックで悲劇的なシーンなんだよ。で、前からずっと使いたいと思っていた
エンニオ・モリコーネの曲を編集の段階で被せてみたら、想像以上の出来でぶっ飛んだよ、
“こりゃスゲえ!”ってね。あの時は今回の映画作りで、もっとも誇りに思える瞬間だっ
たな」

タランティーノ監督の別のインタビューも採録します。

Q:なぜブラッド・ピットだったんでしょうか?
なぜブラッドかって!? いい質問だね! 彼が演じたキャラクターのレイン中尉は、
ずっと僕の頭の中で大切に育てていたんだ。でも誰が演じるかというのはなかなか想像が
つかなかった。脚本が仕上がるちょっとくらい前に、「さて、誰に演じてもらおうか」って
ことを考え出して、ふと思いついたのがブラッドだった。そうしたら、もうほかに演じる
役者は考えられなくなってね。ラッキーなことに彼がイエスと言ってくれたから、考える
必要もなかったけど(笑)。

Q:どのようにオファーを取り付けたんですか?
監督にとって、自分が演じてもらいたい役者にオファーして出演を取り付けるのは一番
大切なプロセスだけど、僕は思い立ったらすぐ行動するタイプ。ブラッドを思いついた
瞬間、すぐ行動に出た。彼とはずっと一緒に仕事をしたいと思ったから、今だ! ってね。
そして幸運にも彼は、僕が大好きでとても仲のいいユマ・サーマンと同じエージェントだ
ったから、すぐに電話したんだ。「あと3週間で脚本を書き終わるから、ぜひ読んでほしい!」
ってね。そしたら奇跡的にブラッドも、ちょうど出演作品を探していたところだったんだ。

Q:多忙なはずなのに、最高のタイミングだったってわけですね!
まったくその通り! 映画っていうのは作るときからそうなんだけど、スタートがうまく
いくと、どんどんうまくいく。ダメなときは、初めから壁にぶつかったりするけど(笑)。
あの忙しいブラッドが、このタイミングでスケジュールが空いていたってことがわかった
瞬間、この映画の成功を確信したよ。

Q:あなたの映画はいつも奇想天外で、思わず頭の中をのぞきたくなってしまいますが、
今回の作品はどのように生まれたんですか?
作品が誕生する瞬間っていうのは、そんなに複雑じゃなくて至ってシンプル。
この作品の場合は、まず何かミッションを与えられた男たちの戦争映画を作ってみたいっ
てところから始まった。そこで始めるのは、キャラクターづくり。僕は脚本を書く前に、
まず登場人物をつくり出すところから始める。そうやって書き始めるとキャラクターたち
が勝手に動き出す。彼らが僕にストーリーを語ってくれる感じさ。だからとても
スペシャルで、ユニークな作品が誕生するんだと思うな。

Q:今回もこの映画にはさまざまな作品へのオマージュがありますが、
どのようにアイデアを見つけていくんですか?
僕は、本当に大の映画ファンだから、いろいろな映画にインスパイアされる。そして大好
きな作品のアイデアを、故意にパクッてる(笑)! 意味わかるよね? でも僕が普通と
違うのは、この映画のように戦争映画だからといって、過去の戦争映画だけにインスパイ
アされるわけじゃない。マカロニウエスタンや、ホラー映画。いろんなジャンルの映画か
らインスパイアされちゃう、映画小僧ならではの面白さじゃないかな?

Q:普段、暴力的な映画がダメでも、あなたの作品の場合はとても楽しめてしまいます。
その秘密は?
それはうれしい。そう! ただの暴力的でグロい作品が、苦くてとても飲めないコーヒー
だとすると、僕の作品には一さじのお砂糖が入っているんだ。だから苦いのが苦手な人で
も、ちょっと甘いから飲めちゃう。そのお砂糖って何かわかる? それはユーモアさ! 
僕の作品には、すべてユーモアというお砂糖が一さじ入ってるんだ。デビュー作の
『レザボアドッグス』のときから、その砂糖は欠かしたことがないよ。

Q:この映画にも、甘いお砂糖が入っていました。
うん! たぶん最初に戦争映画って聞くと、みんな「よし! 重くて、殺りくいっぱいの
戦争映画を観るぞ」って気持ちになるかもしれないけれど、まずは2回観てほしい。
僕の映画の面白さは、2回目からどんどん出てくると思うから。観れば観るほど、
楽しんで観られるようになると思う。脚本を書いているときも、観客の笑い声が聞こえて
くるからね(笑)。

Q:『キル・ビル』のときは、脚本が長くてシリーズ化となりましたが、今回の作品はいか
がでしたか?
今回は、尺ぴったりの脚本に仕上がったよ(笑)。もともと長い映画にはしたくなかった
から、脚本の段階でタイトに仕上がるようにしたんだ。それから、今回はもう最初から
最後までとにかくみんなが楽しめるエンターテインメントな感じをずっと保つように
心掛けた。

Q:確かに、今回の映画は最初から最後まで息切れすることなく、ジェットコースターの
ように楽しい感じが続いていました。
実を言うと、脚本は『パルプ・フィクション』の脚本と比べるように執筆していたんだ。
この映画は『パルプ・フィクション』より長くしたくはなかった。それで僕は、この作品
を書いている間、隣には『パルプ・フィクション』の脚本を置いておいた。例えば、
僕が66ページを書いているときは、『パルプ・フィクション』の66ページを開いてどんな
シーンだったか参考にしたり。そうすると、実際に映画の中のスピードがつかめてくるん
だよ。どこに盛り上がりを入れていこうか、『パルプ・フィクション』のときにちょっと
もたついたところには、さらに盛り上がるシーンを入れてみようとか。
だから最高傑作が出来上がったんだよね。

Q:最近ハリウッドでは3D映画がブームですね? もし3D映画を作るとしたら、
どんな映画を作りたいですか?
僕は小さいころから3D映画が大好きさ! もしこの映画を3Dにできるなら、
したいくらい! 最近思うのは…




以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて『イングロリアス・バスターズ』の頁をご覧下さい。



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