「インビクタス/負けざる者たち」

「インビクタス/負けざる者たち」映画チラシ■作品基礎データ
「インビクタス/負けざる者たち」
2009年 アメリカ映画
原題:Invictus
監督:クリント・イーストウッド
原作:「インビクタス」ジョン・カーリン著
脚色:アンソニー・ペッカム
出演:モーガン・フリーマン

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『インビクタス/負けざる者たち』は
人種差別で荒れる南アフリカをまとめあげたマンデラ大統領の実話に基づく
感動大作です。

当初は主人公のマンデラ大統領を演じたモーガン・フリーマンと
彼の製作パートナー、ロリー・マクレアリーが、
マンデラ大統領の自伝「ロング・ウォーク・トゥ・フリーダム」を
映画化しようと版権を得たことから始まった。
しかし熟考の結果、描きたいマンデラ氏のストーリーが
あまりの長期にわたる期間であったため、
映画で語り尽くすのは無理と判断。
結局、自伝映画化の案は断念することになった。

だが、ここであきらめなかったのがモーガンたちの素晴らしいところ。
絶えずマンデラ大統領の素晴らしさを語れる映画製作のきっかけを探していた彼らは
やがて1995年の世紀のラグビー世界大会の感動秘話で
ジョン・カーリン著「インビクタス」と出会うことになったのである。

モーガンとロリーは、
映画製作に乗り出すことについてマンデラ氏本人から了承を得るために
南アフリカへ出向いた。
温厚な彼は、「"マディバ"という自分の愛称で呼んでほしい」と
気さくですぐに打ち解けてくれたという。
やがて話も弾み、機も熟したと見たモーガンは、
「実はマディバ、わたしたちは貴方の偉業を語るための
映画製作に長年を費やしてきましたが、やっと良い材料が見つかり......」
と話し出した。
するとマンデラ氏は間髪入れずに、
「ワールド・カップについてでしょう?」とにこやかに言ったとか。
「これはいい方向へ滑り出したと思いましたよ」と後で語るのはロリー。
本人から了承を得られれば製作は順風満帆なのである。

南アフリカ・ラグビーチーム主将、
フランソワ・ピナールを熱演したマット・デイモン。
役づくりのために撮影開始前のある日、
実際のフランソワに話を聞くために彼の家を訪れた。
マットのノックで、自らドアを開けに来たフランソワ。
玄関口で、初対面の二人はお互いを見て一瞬あぜんとした。
なぜかというと、マットはフランシスに比べるとかなりの小柄だったのだ。
重~い空気が流れ出すかと思ったとき、
マットが一言「僕、カメラ写りが大きくてねぇ」。
マットのおどけた様子にフランソワも思わず笑ってしまったんだとか。
その後、フランソワはマットに手作りの夕飯を振る舞い、
楽しいひとときを過ごしたそう。
ユーモアと度胸はすべてを救うのだ!

映画を撮れば当たる感のあるクリント・イーストウッド監督が
再び放つホームラン作品。
何かと暗いニュースが目立つ世間だが、この映画を観ると勇気と力がわいてくる。
アカデミー賞候補でもある本作は必見です。


「インビクタス 負けざる者たち」見ました。
クリント・イーストウッド監督作品で、
モーガン・フリーマン主演です。

企画はモーガン・フリーマンの方からイーストウッド監督へ、
「良い脚本があるので読んでほしい」という話が、あったようです。

ハリウッドの映画界の脚本は、
協会へ登録して、著作権を管理するシステムです。
だから「良い脚本がある」というのは、
「良い企画がある」というのと同義語です。


南アのカリスマ、マンデラ大統領については、
いろいろな伝説があるようですが、
フットボールのワールド・カップとの関わりは
クリント・イーストウッド監督も知らなかったとインタビューで答えています。

題材がスポーツという事もあって今回の作品はアウトドアのロケーション、
移動クレーンやヘリコプターによる超大俯瞰が多用されています。

全部のクリント・イーストウッド監督作品を見ている訳ではありませんが、
イーストウッド監督作品でアウトドアの景観をこれだけ意識して、
取り込んだ作品というのは最近作にはなかったのではないでしょうか?

アパルトヘイトの大俯瞰に見られる人間世界の荒廃は、
隠しようもなくて、
街の向こうにあるアフリカの自然はあくまで美しい。

そしてクライマックスの決勝戦のスタジアムの怒涛の大喚声。

大画面で見て楽しむ映画です。

ネタバレ改行です。




スタジアムに突っ込む例のジェット機ね、
信じられないかもしれないですけれど”実話”です。
写真も残っています。

イーストウッド監督のインタビューを採録します。

 ――「インビクタス/負けざる者たち」は、ネルソン・マンデラを描くものです。
マンデラという人物の、どんなところに惹かれましたか?

彼は27年間も刑務所で暮らしたのに、自分をそんな目に遭わせた人々を許しただけでなく、
刑務所の看守たちを大統領就任式に招待までしたんだよ。
そんなことができる性格の人間は、非常に少ないと思う。
出所したとたんに戦争でも始めてやろうと思うほうが人間の本性に近いだろう。
だが、彼はそうしなかった。そうではなく、許すことに価値を見いだした。
そして、アパルトヘイトへのボイコットのせいで、もう何年も国際試合に出場していない、
このラグビーチームに目を付けたんだ。
彼は、自分がバルセロナ・オリンピックに行った時に、
そこにいた人々が、観戦の影響で、家に帰ってからも一生懸命働こうというやる気と
エネルギーを得ていた様子を目撃していたのでね。
そんなアイデアを考え出すほど、マンデラはクリエイティブでもあったんだ。

 ――事実を映画にするのは、フィクションよりも難しいものですか?

もちろんだ。フィクションは、好きなようにできる。
事実に基づく場合、実際に起こったことに忠実にする責任があるから、
勝手に考えたものを2、3個混ぜ込んでやろう、なんていうことはできない。
ただ、時に真実はフィクションよりも奇妙なものだよ。
このストーリーは、まさにそれを証明する。
これがフィクションだったら、
観客は『そりゃあ映画だから、勝つはずのないチームが最後には勝つんだよね』
と思うだろう。だけど、本当にそれは起こったんだよ。


 ――この作品は、あなたにとって記念すべき30本目の監督作品です。
そのせいで、特別な思い入れはありますか?

いや、ないよ。もちろんこの映画自体への思い入れはあるけれど、それは数字とは
何の関係もない。


 ――30本目ということはわかっていましたか?

誰かがそう教えてくれたよ。自分では全然知らなかった。数えることなんてないからね。
ただ、時に振り返って、『僕はまだ仕事をしているんだな。どういうことだ!』
と思うことはある(笑)。
きょうも、映画俳優組合の新しい会員証が郵便で届いたので、
見てみたら、"1954年入会"とあるじゃないか。
もうそんなに長いことやってきたのか、と思ったよ。『そろそろ引退すべきかな』とも(笑)。

 ――そうは言いつつも、今もまた次回作を撮影されていますよね?
あなたはなぜ、映画を作り続けるのですか?

ずいぶん長いことやってきたし、これは僕がやることなんだよ。
それに、自分が楽しいと感じる仕事をやらせてもらえるのはとても幸運なことだと、
僕はいつも感じてきた。世の中には、そんなチャンスをもらえない人がたくさんいる。
ラッキーにも、僕はその機会を与えられたのだから、ずっと続けるだけさ。

モーガン・フリーマン(ネルソン・マンデラ役)インタビューを採録します。

Q:クリント・イーストウッド監督とは長いお付き合いだと思いますが、
あなたから見たクリントはどういう監督ですか? 
あなた自身、彼との仕事はやりやすいですか?

モーガン:まず言えるのは彼の物静かさ。それを体現しているのは彼の強さと統率力だ。
彼は俳優に指図しない。一度俳優を決めたら後は下がって見ている。
まるで「あなた方を配役したのは自分たちがどうすればよいかわかっている人たち
だからだ」と言っているようだ。
わたしは何をすべきかわかっていたから、その仕事に打ち込むだけだった。
そこから先の彼の仕事はとにかく速い。ワンテイクで思い通りに撮れたらすぐ次だ。
あのやり方は大好きだね。

Q:ネルソン・マンデラ氏とは個人的に親交もあるとうかがいましたが、
彼の持つ哲学についてどのようにお考えですか?

モーガン:彼は魔法だよ。そして魔法というのは説明できないものだ。
彼には純粋な直感が備わっていた。そして人々をいかにして操り、
そして善の道へと導くかを理解していた。
それが彼の仕事・人生の天命であり、彼はその天命に従って生きたんだ。
彼は復讐(ふくしゅう)を考えなかった。
彼が考えたのはいかにして国家の救済を実現するかだ。
ロッベン島の牢獄にいるときに看守たちを仲間に取り込むことから始めていき、
彼らに柔和に接していったんだ。

Q:この映画は人々の心をとらえて離さない強い魅力を持った作品だと思いますが、
それは物語のいったいどの部分だとお考えですか?

モーガン:これは、単なるラグビーの試合ではなく、歴史上の重大事件のひとつなんだ。
そしてこの話の素晴らしい点は結末にある。ある一日の昼から夜にかけての時間。
いかにマディバ(マンデラの通称)とピエナールが「仕掛け」をしたかだね。

マット・デイモン(フランソワ・ピエナール役)のインタビューを採録します。

Q:あなたが演じたラグビー南アフリカ代表チームのキャプテンは
弱小チームを最強チームへ導きます。彼は、どんな心境でこの重責な任務を
こなしていったのでしょうね。

マット:ある日彼は、大統領からお茶の誘いの電話を受ける。
何が起こるかもわからずとにかく行ってみたら、
マンデラ大統領という人間に圧倒されることになる。
マンデラが彼に依頼したことは彼の予想、国民全体の予想をはるかに超えるものだっんだ。
ピエナールの視点から観たこの映画は、まさに旅路だよ。
チームがどうやって一つにまとまっていき、どう準備をしたか。
大会までの過程でチームの面々はこれが単なるラグビーを超えたものだということ、
国を一つにまとめるために自分たちが重要な役割を担うことを理解していくんだ。

Q:この物語は、実話で、しかも当時の南アフリカはアパルトヘイト解除直後で、
複雑な問題を抱えています。演じる上で責任感のようなものは、あったのでしょうか。

マット:正直言ってこれほど重責を感じた作品はなかった。
僕の私見だけどマンデラは僕たちが同時代に生きたなかで最も偉大なリーダーだ。
彼の功績、そして南アフリカという国家が成し遂げたことは最も偉大な物語の一つだよ。
あと60年生きてもこれだけの話にはめぐり会えないと思うよ。
この国の成し遂げたことはすごいことだよ。
僕たちがこの物語を語りたい理由はまさにそこだよ。

Q:クリント・イーストウッド監督は言うまでもなく、優れた監督だと思いますが、
あなたから見たクリント監督の力量というのはどれほどのものでしょう。

マット:クリントは映画という言語をとても流暢に使いこなすと感じたよ。
一つの題材で20通りの撮り方で20通りの物語を紡ぎだせるような感じだ。
経験豊富で、映画がうまくいくには、どうすればよいかを知り尽くした監督だ。

ふただひクリント・イーストウッド監督のインタビューです。

Q:ネルソン・マンデラ氏と対面されたようですが、どのような人だったでしょうか?

クリント:マンデラ氏とは撮影中に対面した。
われわれがこの映画を作っていることを彼も喜んでいると聞いていたので
映画については話もしなかった。「いよいよ、来ました」「よく来てくれました」
「どうもありがとう」という具合だった。
マンデラの功績については言うまでもないが、当時の南アフリカで後ろ向きの
不平不満が噴出する中でマンデラが大統領に就任して、すぐに人々は彼の持つ慈悲深さ、
そして恐怖ではなく統一の精神で国を指導していく姿に驚かされることになるんだ。

Q:そんなマンデラ氏は、なぜ南アフリカ代表のラグビー・チームを応援したのでしょうね。

クリント:誰もが祝祭が必要だと感じていた。映画のせりふにもなっているが、
ワールドカップに関して話し合っているときにマンデラはこう言った。
「今この国に必要なのは偉大さだ」
彼はラグビーの中にそれを見いだすが、ほかの人々は
「何のために単なるスポーツにそれほどの関心を寄せるのだ?
どうせ勝てないし何も得られない」という考えだ。
結果的にマンデラが正しく、代表チームが偉大な瞬間を実現することになる。

Q:南アフリカで撮影されたそうですが、似たような場所ではなく本当の
南アフリカで撮影されたことに意味はあるのでしょうか。

クリント:南アフリカ以外での撮影は考えられなかった。
南アフリカという土地、そこに住む人々が必要だったからだ。
ほとんどの役に南アフリカの俳優を配役した。
英米の俳優もいるが、大部分は地元の俳優たちだし、エキストラも地元の人たちだ。

Q:この物語の何がここまで興味深い話にさせているのでしょうか?

クリント:ラグビーという競技の魅力、スポーツマンシップ、
そして物語のシンデレラのような劇的な結末。
あのような結果になるというのは皮肉なことだ。
これほど「祝祭」となったスポーツの試合をほかにわたしは知らない。
まるでいつも勝てないアメリカがホッケーでロシアに勝利するようなものだよ…



以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて『インビクタス/負けざる者たち』の頁をご覧下さい。



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