「自虐の詩」
■作品基礎データ 「自虐の詩」 2007年 日本映画 監督:堤幸彦 原作:業田良家 脚本:関えり香 里中静流 出演:中谷美紀 |
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試写会で見てます。
こともあろうに中野サンプラザ。二千席を超える大劇場で見た四畳半ドラマ。爆
大阪・通天閣のふもと。
ひなびたアパート「パンション飛田」では、今日もいつもの音が響く。
イサオ(阿部寛)がちゃぶ台をひっくり返す音だ。
幸江(中谷美紀)が作った食事が四方八方に散らばる。
イサオは無口な乱暴者で酒飲み、その上ギャンブルに明け暮れている。
幸江の不運と貧乏は、実は今に始まったことではない。
宮城県、気仙沼で生まれた幸江は、物心つく前に母が家出し、
男手一つで幸江を育てた父・家康(西田敏行)は、飲んだくれで借金まみれだった。
生活は中学生の幸江の新聞配達や内職にかかっていた。
「幸せになれますように」
神社でお参りするのが日課の幸江に、ある日事件が起こる。
家康が愛人(名取裕子)と新婚旅行に行くために銀行強盗をして捕まってしまったのだ。
パンツ一丁で連行される父の姿にボーゼンとする幸江。
さて、今日も今日とて、イサオのちゃぶ台返しは続く。
折角作ったトンカツも、
無理して大枚をはたいて買った寿司も全てひっくり返された。
しかし、見かねた隣に住む後家のおばちゃん・小春(カルーセル麻紀)に
別離を薦められようとも、
「あんな奴と別れて、俺と一緒になろう」と、
幸江が働く食堂・あさひ屋のマスター(遠藤憲一)にしつこくプロポーズされようとも、
幸江はイサオと一緒にいられるだけで幸せだった。
そんな時、ムショ帰りの家康が幸江の前に現われる。
ソープランドであさひ屋のマスターと「ユキエ」という名の
ソープ嬢を取り合った縁で、あさひ屋の二階に居候する家康。
ここぞとばかりに、父親に取り入ろうとするマスター。
それでも何があろうと、幸江はイサオに尽くし続けた。
ある日、イサオは働きに出ることを決意する。
心づくしの愛妻弁当を持って工事現場に向かったイサオだったが、
昔のヤクザ仲間に絡まれ、暴力沙汰を起こしてしまう。
これを機に、
かつて世話になった組長(竜雷太)から戻ってこないかと誘われ、イサオの心は揺れる。
再び、イサオのパチンコに明け暮れる日々が始まった。
イサオが大フィーバーを出した同日、
幸江は医者からおめでた3ヶ月であることを告げられる。
喜んでイサオに報告する幸江だったが、
それを聞いたイサオは黙って幸江の元から去っていった。
「何かを得ると、必ず何か失うものがある」
数日後、身重の体で働き続ける幸江は、歩道橋から滑り落ちる。
生死の間を彷徨う幸江の頭の中では、
過ぎ去った出来事が走馬灯のように駆け巡っていた。
幸せじゃなかった少女時代。
独りぼっちの幸江をただ一人支えてくれたのは、同級生の熊本さんだった。
彼女も幸江と同じように靴下は破け、教材費も払えず、
学校の備品をこっそり持ち帰るような貧乏育ち。
いじめられても堂々としている熊本さんといつしか親友となり、二人は誓いを立てる。
「近くにいても、遠くにいても、あなたのことは忘れない。
嬉しい時も、悲しい時も、あなたと友達でいる。ずっと友達でいる!…」
そして、中学卒業と同時に上京した幸江。
その後は絵に描いたような転落人生が待っていた。
夢も希望もなくなった幸江の前に現われたのが、ヤクザのイサオだった。
子供の頃から自分を蔑み、
愛を求めていた彼女を初めて心から愛してくれた男、
それがイサオだったのだ。
そして目を開けた時、そこに見たものは…。
堤幸彦と中谷美紀といえば、「ケイゾク」
(99年テレビドラマ放送、00年劇場版公開)。
堤幸彦と阿部寛といえば「トリック」
(00年テレビドラマ放送、02年、06年劇場版公開)。
のヒット作がありますが、その三人による最強のコラボレーションで作られた映画
がなぜか四コマ漫画原作の「自虐の詩」でした。
原作は、「週刊宝石」で連載(85年〜90年)された業田良家の漫画で、
コピーによれば「日本一泣ける4コマ漫画」だそうなんだけど。
本作は、大阪・通天閣を見上げる下町が舞台です。
『嫌われ松子の一生』で数々の映画賞を独占した中谷美紀が、
同じく不幸で愚かな女路線を再び演じ、
阿部寛は、無口で乱暴者、パンチパーマのイサオという、
“新路線開拓”に挑んでます。
リズミカルな大阪下町貧乏コントが、後半、純愛ドラマに転ずると言うのは、
“想定内”ではありました。
試写を見たときは、前半の貧乏コントが原作で、
後半の無理やり純愛ドラマは映画のオリジナルだと決め付けていましたが、
意外や原作通りみたいです。
原作本の上下2巻はコンビにでも売っていますので、
嘘だと思ったらコンビニで立ち読みして下さい。(誰も嘘だなんて思わないって…)
そうロケに凝ってない分、キャストに凝ってます。
隣人の面倒見のいいおばちゃん・小春にカルーセル麻紀、
幸江に一方的に思いを寄せる食堂・あさひ屋のマスターに遠藤憲一、
愛人と新婚旅行に行くために銀行強盗を働いてしまう幸江の父・家康には
西田敏行が配されています。
更に竜雷太や名取裕子、松尾スズキ、蛭子能収などが顔を見せています。
堤幸彦監督の前作「包帯クラブ」と比べるとカット割など遙に普通ですが、
むしろ、こっちの方が本来の堤幸彦監督流か?
ギャグ、CG満載のバラエティで、コスプレっぽく粉飾した濃い面子による
笑いはテレビ時代の堤幸彦監督ののりですね。
堤版「平成・夫婦善哉」が狙いどころでしょう。それはある程度成功しているのですが、
私的には中谷美紀にもう一度、薄幸の女を演じさせたのは
損だったなと感じますね。
どうしたって『嫌われ松子の一生』と比較しちゃいますからね。
あれと比べると「自虐の詩」は普通で平凡な人情喜劇…
以下はネタバレとなるのでこの続きはmixi独身映画ファンコミニティの
「自虐の詩」
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