「キル・ビル」DVD脚本レビュー
★映画基礎データー★「キル・ビル」 2003年 アメリカ映画 監督脚本 クエンティン・タランティーノ 出演 ユマ・サーマン |
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ひとりの女が長い眠りから目覚める。
彼女の名は、ザ・ブライド(ユマ・サーマン)。
自分の結婚式の最中に、かつて所属していた毒ヘビ暗殺団の襲撃を受け、
夫やお腹の子を殺されたのだ。
奇跡的に回復した彼女に残されたのは、
暗殺団とそのボス―ビル(デヴィッド・キャラダイン)への復讐のニ文字だけだっ
た。
ザ・ブライドは伝説の刀鍛冶―服部半蔵(サニー千葉)を訪ね、
名刀を譲り受ける。
暗殺団のメンバーは5名。
その名を記したリストを手に、女刺客の復讐の旅が始まった。
キル・ビル…ビルを殺せ!
鬼才タランティーノ、6年振りの新作。
3時間超の内容から突然の2部作公開であります。
日米中を跨いだ長期ロケ。
チャンバラ、カンフー、ウエスタンを融合したゲーム的世界観。
8分のシーンに8週間かけた瞠目のアクションといろいろ話題にことかきません。
しかしまあ、へんな映画ですので、
予備知識ゼロ。タランティーノのことなんて知らないよ、
というひとがDVDを見ると、流血場面の多さなどでひどい目に合いそうです。
ハリウッドでも賛否両論あったそうです。
「並のスプラッター映画の1年分以上の流血場面がある」とか。
そういう話を聞いてよほど腹をくくって出かけたのですが、
「柳生一族の陰謀」「魔界転生」などで、
バサバサ斬りあう時代劇を見ている日本人としては、
そう気分が悪くなるというほどの事はなかったです。
白人はやっぱし刀で斬り合って、落された腕がぴくぴく動いたり、
斬り口から鮮血がしぶきとなって噴出す場面が、
不慣れで生理的に受入れ難いのではないかなと感じます。
「インファナル・アフェア」のような真面目で求道的なマフィア映画とも違います。
不真面目と言う事ではもちろんありませんが、
映画的なケレン味で楽しむ作風ですので、人生哲学を論じたりはしません。
復讐を果たさんが為、突っ走るヒロインに爽快感はあっても、
別に涙して感動する要素はありません。
パロディ部分をあれこれ推測するのは邪道かもしれませんが、
なかなかに元ネタ探しは楽しそうです。
以下、ねたばれ改行します。
脚本のアウトラインが女ガンマンもののマカロニウエスタン「女ガンマン/皆殺しの
メロディ」
からとっているそうです。
3人の悪漢に夫を殺され、自身もレイプされたヒロインが復讐に立ち上がる。
師匠になるガンマンに銃を習って復讐を果たすというものだそうですが、
“復讐のヒロイン”というのはユマ・サーマンの扮するザ・ブライドだけのことでは
なくて、
ダリル・ハンナのアイパッチの殺し屋も、
同じく復讐ものの西部劇「片目とよばれた女」(こちらはマカロニウエスタンに似せ
て作られたアメリカ映画)に出てくる片目を潰されて戦うヒロインのパロディだそう
です。
“師匠になるガンマン”というのが、千葉真一ことサニー千葉扮する、服部半蔵のこ
とで、
「影の軍団」の英語字幕放送を録画するほどのファンだったタランティーの監督の
こだわりの役名と配役であります。
サニー千葉と一緒に出てくるすし屋の店員は同じく「影の軍団」の片腕だった
「がま八」さんで、同じ人、大葉健二がやってます。
確認取れてないのですが、
半蔵がザ・ブライドに譲る日本刀の名もハットリ・ハンゾウというらしいのですが。
脚本上は半蔵がザ・ブライドに剣術を教えるところがありましたが、
半蔵が刀鍛治に役割変更されたためか、その場面がありませんね。
ザ・ブライドが名を名乗る場面が二つあって、どちらもピーッと音が消されてますけ
ど、
あれはどういうオチが隠されてるんでしょうか?
ルーシー・リュウ扮するオーレンは梶芽衣子の「修羅雪姫」がベースですが、
彼女の過去話がそっくりアニメになっていて、これが結構長い。
「攻殻機動隊」「人狼」のプロダクションI.Gが担当してますが、
演出的には「BLOOD THE LAST VAMPIRE」の日本刀を手にして
戦うセーラー服のバンパイアがモチーフだそうです。
『バトル・ロワイアル』の栗山千明が女子高生の刺客を怪演してます。
ゴーゴー夕張というというえらい名前ですが、彼女がぶん回す刃物が飛び出す、
鎖の砲丸の名もゴーゴーボールっていうんですって。
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