「きみに読む物語」

「きみに読む物語」映画チラシ★映画基礎データー★
「きみに読む物語」
2004年 アメリカ映画
監督 ニック・カサヴェテス
原作 ニコラス・スパークス
脚本 ジャン・サーディ ジェレミー・レヴェン
出演 ライアン・ゴズリング
★鑑賞状況と客層・客の入り★
満席でした。そう大きな劇場での公開はないようですが、大学生くらいからシニア、ミドルのご夫婦。ティーンのカップル、グループ等以外を広く集めていました。

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映画のエンドロールが出終わって、
客席が明るくなると思った途端、急に全編の名場面集が流れ
ケミストリのふたりが登場して「きみに読む物語」を語りだす。
一体全体、なにが起きたのか理解できないでいると、
バックにケミストリの曲が流れてきて、イメージソングを歌っているので
CD買ってね、ということらしい。
「セカチュウ」や「いま会いに行きます」など恋愛映画のヒットがテーマ曲の
ヒットに繋がることは周知のことですが、
こう露骨に「売らんかな」をやられては嫌悪をもよおします。
この企画でイメージソングが売れたりしたら、次々と名場面コマーシャル付映
画が
作られそうでぞっとします。
映画を見て泣いていたカップルが続々と逃げるように席を立っていきました。

やわなラブ・ストーリーとなめてかかっていのですが、
クライマックスで、厳しいどんでん返しがあり観客をわっと泣かせます。
私もぐうの音も出ずに「これは参った」と。
しかし、シリアスな部分だけに、
同様の問題を現実に抱える方々にとっては
泣いて済まされることではないだろうと察します。

アメリカのロマンス作家ニコラス・スパークスの
ベストセラー「きみに読む物語」(新潮社)の映画化作品です。

とある療養施設にひとり暮らす初老の女性(ジーナ・ローランズ)。
彼女のもとに、定期的に通う初老の男がいる。
デュークと名乗るその男(ジェームズ・ガーナー)は、
彼女の気分が比較的よさそうな時を見計らい、物語を読み聞かせてやっている
のだ。
語られるのは、古き良き時代の、アメリカ南部の小さな町の、
きらめくような夏の恋物語-。

1940年、ノース・カロライナ州シーブルック。
渡り鳥の渡来する美しい川と朝靄に霞むしだれ柳。
歓びに溢れたこの陽光の土地に、家族とともにひと夏を過ごす為にやってき
た、
まだ10代のアリー・ハミルトン(レイチェル・マクアダムス)。
南部の大都市チャールストンの裕福な家庭に育った良家の子女である。
カーニバルの夜、友人とはしゃぐ彼女を見かけた地元の青年ノア(ライアン・ゴ
ズリング)は、
ひとめで彼女と自分が赤い糸で結ばれていると直感する。
「きみが望めば道化にも詩人にも、気の利いたヤツにも迷信家にも、
勇敢にもダンサーにも、何にでもなれる。君が望みさえすれば。」
そう言って彼女を笑わせたノアに、
自分のとりまきにはいないロマンチシズムと心地よい強引さを感じたアリーも
また、
激しく彼に惹かれていくのだった。

良家のひとり娘と材木工場で働く青年の恋は熱く燃え上がる。
ある暑い夜、郊外の古い家にアリーを連れ出したノアは、
その1772年に建てられた家を改築することが自分の将来の夢だと語る。
ノアに出会って、自分の本当に好きなことは絵を描く事だと初めて自覚したア
リーは、
その家にアトリエを作って欲しいと頼む。
そして2人は、その夜むすばれよう結ばれようとするが、
アリーの家では、警察にアリーの捜索願を出し、
署長自ら捜索に乗り出しており、騒動になってしまう。

「17歳に愛の何が分かる?」と、2人の交際を認めない彼女の両親が、
アリーをチャールストンに連れ戻してしまったのだ。
…夏は終わった。
アリーは学校へ、ノアは勃発した第二次世界大戦へと、ふたりの世界は引き裂
かれてゆく。
ノアは毎日アリーに手紙を書いた。
365日毎日手紙を書いた。
「愛してる、今もだ。」
しかしノアの悲痛な愛の告白は、
彼女の母親にひそかに妨害され、アリーのもとに届くことはなかった。

想い出を胸の奥深くにしまって鍵をかけたアリーは、
戦時下にボランティアで看護した元兵士、
ロン(ジェームズ・マーズデン)との新たなる恋に落ちる。
富裕な弁護士であるロンとの縁組に、今度は両親も大賛成であった。
そして、ロンとの結婚式も目前にせまったある日。
なにげなく手に取った地元の新聞で、アリーは1枚の写真を目にする。
見事に改築されたあの家の前に無愛想に立つ、少し大人びたノアの姿を。
忘れかけていた胸のなかの炎が再び大きく燃え始めるのを感じたアリーは、
もう一度シーブルックを訪れる決意をする。

「それで彼女はどちらを選んだの?」と、無邪気に尋ねる初老の女性。
優しく微笑み返すデューク。
ノアとアリーの情熱の物語が、やがて2人に巻き起こす奇跡を待ちながら…。

ニコラス・スパークスによると、
原作は妻の祖父母の実話を基に執筆され、
映画で起こる殆どのことは実際の出来事なのだそうです。
原作はNYタイムズ・ベストセラーリストに
1年以上ランクインしたヒット小説ですが、
プロデューサー、マーク・ジョンソンと、
当時ニューライン・シネマの製作部長だったリン・ハリスは、
まだゲラ刷り段階だったニコラス・スパークスの小説“THE NOTEBOOK”(96)を
読み、
その後7年をかけてこの小説の映画化に尽力した。
 未確認ですが、90年代当時の企画段階では、
スピルバークが監督し、トム・クルーズが主演するプランというのもあったよ
うです。
そのコンビネーションは「マイノリティ・リポート」と「宇宙戦争」で実現し
ていますね。

実際にメガホンを取ることとなったニック・カサヴェテス監督もゲラ刷りを読
み、
この小説に描かれた「永遠の愛」というテーマに惹かれた1人です。
「この愛情物語は、“彼らのラブ・ストーリーの始まりへと戻る旅路だ”とい
う言葉を通じて
展開していくんだ」とカサヴェテス監督は語っています。
これはつまり、原作者のニコラス・スパークスがいう
「誰でも初恋を経験する。何かを愛すことなく世の中を生きていける人間など
いない。
そして人は振り返り、“もし”と考える。この物語はそれを描いている」とい

誰もが考える、“もし”に置き換えている、という意味でしょう。
(え? 分かんない?)

ライアン・ゴズリングは、
2000年「タイタンズを忘れない」、2003年「16歳の合衆国」などに
出ています。
「16歳のー」では殺人を犯す16歳の少年を演じサンダーンス国際映画祭で
注目されるも無冠。
役作りとして撮影前に
サウス・カロライナ州チャールストンで暮らし、
2 ヶ月で川をボートで漕いだり、家具を作ったりするようになったそうです。
映画で使われるキッチン・テーブルも彼が作ったという話。
アリーとの出会いになる夜の遊園地で観覧車の場面は、
スタントなしでシャフトにぶら下がったそうです。
(登っていく場面のロングショットはプロのスタントマン)
そのため彼の出番は撮影の一番最後に組まれたとか。
なんか「アラビアのロレンス」でピーター・オトゥールがバイク事故を起こす
冒頭の
シーンを一番最後に撮ったのと同じぢゃないですか。汗
本作品の後、「ネバーランド」のマーク・フォースター監督のサスペンス
「STAY」にユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツらとともに出演していま


  アリー役はベストセラーの映画化だけあってハリウッドの名だたる女優たち
の名が
候補に挙がったようですが、中でもアシュレイ・ジャッド
(『フリーダ (2002)』『ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密 (2002) 』等)
や、
人気ポップス歌手ブリトニー・スピアーズ
(『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー (2002)』等)などが有力で
したが、
最終的に新人のレイチェル・マクアダムスが抜擢されました。

レイチェル・マクアダムスは初々しくて良いのですが、
17歳の役の時、やや軽薄で馬鹿っぽく見えます。
脚本がそうなっているのか地がそうなのかは分かんないです。

ライアン・ゴズリングは良いですね。
十代のあまちゃん風のときも良いし、
アリーに去られて髭もぢゃ顔で家を作っているところも、
再会のあとボートの場面も。
このときボートを追いかけてくる水鳥の群れは
撮影用に生まれたときからボートを追いかけるように仕込まれたものだそうで
すね。
田舎の美しい景色がウリの作品ですが、
実はこまごまとしたところからかなりの手が入れられて映画のために作り出さ
れた
情景のようです。
別に批判しているのではなく、こういう手間のかけ方も映画ではあるという話
です。

 アメリカでは「アレキサンダー」のような戦争大作がこける一方で、
コメディがあたっているとか巷のうわさで聞きます。
イラク戦への厭世感が映画興業にも影を落としているような気がしますが、
日本のような恋愛映画ブームは起きておらず、
「きみに読む物語」のような純愛作品が公開されるのは久しぶりのことで、
その新鮮味もあって興業的に成功したようです。
CGアクションものも食傷してますので、純愛に限らずドラマの充実した作品

今後輩出することは歓迎したいです。

クライマックスのどんでん返しについては、
ねたばれ改行で書くことも出来ますが、まあ、
ここで触れるのは野暮と言うものでしょう。
是非、劇場でみなさん自身の目と心で体験してください。

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