「英国王のスピーチ」

「英国王のスピーチ」映画チラシ■作品基礎データ
2010年 イギリス映画
監督:トム・フーパー
脚本:デヴィッド・サイドラー
出演:コリン・ファース

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本作は、現イギリス女王エリザベス2世の父にして、
この度婚約発表をして世界中の話題をさらっているウィリアム王子の曽祖父に当たる
ジョージ6世が主人公の歴史ドラマ。
吃音症を抱えた内気なジョージ6世が、
言語療法士の助けを借りて障がいを克服し、
第2次世界大戦開戦にあたって国民を勇気づけ心をひとつにする
見事なスピーチを披露して、人心を得るまでを描く感動作です。
主演のジョージ6世には『シングルマン』で世界の映画賞を独占したコリン・ファース、
言語療法士にジェフリー・ラッシュ、
ジョージ6世の献身的な妻にヘレナ・ボナム・カーターという本格派ぞろいの作品です。

「英国王のスピーチ」見ました。

さすがオスカー4冠だけあって面白かったです。

「ソーシャル・ネットワーク」と賞を取り合う下馬評で、
何から何まで違っているように語られる事の多い両作品ですけど、
私はむしろ共通点の多い作品同士だと感じました。

どっちも男同士が向き合い、延々と口論している。笑

アクション、CG全盛のハリウッドで、
ドラマも魅力、それも恋愛とかサスペンスではなく、
ディスカッションの面白さでぐいぐいドラマを引っ張って行く。

かたやITのカリスマ、かたや英国王、
現代と世界大戦中を代表する人の個人的な葛藤にスポットを当てて脚本を立ち上げている。

そう、どっちもオリジナル脚本を書いた脚本家主役の映画だと言う事です。


英国王役のコリン・ファースはあまり好みの俳優ではないのだけれど、
この映画に関しては他のキャストを思いつく事が出来ないほど
どんぴしゃりです。

王妃のヘレン・ボナム=カーターも最近の変人役とは
がらりと異なる、まっとうな王族婦人をいい感じで演じています。

なんと言っても絶品なのが、ドクター・ローグのジェフリー・ラッシュです。

この人の家族とか、一見本筋に関わりない周囲の描写が
妙に可笑しい。

父ジョージ5世が言う通り、
税金を取り立てる事も、法律を作るも出来ない現代の王様は、
役者を演じざるを得ない。

やりにくい時代だろうと改めて感じますね。

ジョージ6世が自分の戴冠式のニュースフィルムの後、
ヒットラーの演説をニュースで見る場面があります。
ドイツ語はわからないのだけど「彼は演説が上手い」
と感心しています。弁舌の巧みさは時に、百万発の砲弾に勝るのです。


ですが、そんな王様の気苦労に庶民の我々が共感できる
と言う事自体が映画のマジックそのものでしょう。


この作品の脚本家は自身も吃音に苦しんでいたと聞きました。
七三歳にしてヒットをものにしたその情熱に恐れ入りました。


 今年のアカデミー賞の目玉となっている『英国王のスピーチ』では
王妃エリザベス、
イギリスで年末の特別ドラマとして放映され高視聴率をあげた『トースト(原題)/Toast』
では清掃業に就く女性を演じているヘレナは、
「クイーンもクリーンもできるのよ」とおどけた口調で笑わせる。
2つの役で違うのは階級だけではない。
ユーモアがあってチャーミング、それでいて王を支える強さを隠し持った王妃と、
掃除に通う家の主婦の座におさまり、
義理の息子と一家の主の愛情を奪い合う女性と、キャラクターも大違いだ。
両方をしっくりと無理なく演じる2本を続けて見ただけで、
ヘレナの女優としての大きさがわかる。

 終始リラックスして冗談っぽく語るヘレナは、
共演者についても「『英国王のスピーチ』チームは、
みんなウィットに富んだ人たちだったわ。
コリンなんて、とてもおしゃべりなの。
コリンが黙ると、ああ、撮影が始まったのねってくらいに」
とコリン・ファースの隠れた一面を暴露。
そういうヘレナ自身は、
実生活では、役の上での夫ジョージ6世がプリンスだった頃の
イギリス首相アスキスの曾孫でもある。
良家の子女として、王室とのつきあいもある。

 「クイーン・マザー(ヘレナが演じたエリザベス王妃の後年の通称)のイメージは、
可愛くて、優しくて、柔らかい感じ。
それととてもご長寿。亡くなったのが101歳? 102歳だっけ? 
初めて会ったのは『眺めのいい部屋』の時だった。
思っていた通りの印象よ。
でも、外側はマシュマロでも、中身は鋼の女性だと思うわ」、
「叔父はクイーン・マザーと親しくて、とても面白い人だって言ってたわ。
クイーン・マザーより先に亡くなったけど。
たいがいの人は先に亡くなってるけどね(笑)」とエリザベス王妃の実像も知っている。
それを演じるにあたって王室メンバーに対しては
「それほど心配はしなかったわ。
もちろん実在の人を演じる時には、いつでも責任は伴うけど」
と遠慮して演じるようなことはなかったようだ。

 首の周りを飾るクラッシックな真珠のネックレスを指して「
これ、映画の中で使ったものなのよ。オスカーにつけていくかって? 
そうね、それはいいかもしれない」
というヘレナはアカデミー助演女優賞にノミネートされている。
授賞式での首周りに注目してみたい。

 コリン・ファースは、
昨年度の『シングルマン』での多数のノミネートと受賞に続き、
今年度の本作ですでにゴールデン・グローブ、
BAFTA(イギリスのアカデミー賞)と次々と大きな主演男優賞を獲得している。
着実に俳優としての歩みを進めているようだ。
「そんなことはない。何と言っても役だよ。いい役がきたというだけのこと」
というのが本心としたら、いい役が続けてくるのは運命なのだろうか。
「そうも思わないな。たまたまだよ。次の役では失望させることになるかもしれないし」と満更謙遜でもなさそうに、
ゆったりと語るファースから気負いは感じられない。
 本作についてもファースは
「問題を抱えた王の話なんて、最初から賞がとれるようなものだ、
なんて言う人もいるけど、それも違うと思う。
売り出すということから言えば、映画は少なくとも1人は若い人がいなくちゃいけない。
子どもじゃないよ。きれいな若者ということね。
それは僕ら出演者みんな、すてきな年寄りだけど(笑)、
せっかく美しいヘレナが出てるのに、美しさを強調するようなこともない。
ラブシーンも、アクションシーンもないんだ。
2人の中年男の友情の物語だ。
僕とジェフリーが10分もただ話すだけのシーンだってある。
売れる線では全くないよ」とむしろヒットする要素の少ない映画と位置づける。
もう間近に迫ったアカデミー賞発表に向けても特別な心構えもないという。
「未来のことに焦点を合わせて、そこに向けて何かするなんてことはできない。
先週、BAFTAをもらったばかりで、
まだ、そちらで熱くなってもいるしね」と手にしたばかりのBAFTAの重さを、
かみしめている段階のようだ。
 過熱していくようなオスカーへの期待の渦中にいる人とは思えないファースから、
フーパー監督が言った配役の理由がよみがえった。
「ジョージ6世とファースには似たところがある。
2人とも周りの人に優しく、とても紳士的だ。
偉ぶったりもせず、つつましい。
それにジョージ6世は戦争の真っ只中の時期でさえ全く変らなかった。
ファースにも、そんなところがある」


コヘレナ・ボナム=カーターのインタビューを採録します。

Q:赤の女王(『アリス・イン・ワンダーランド』)から本物の王妃への変身ですね?

ヘレナ・ボナム=カーター:赤の女王は早い時間の撮影が多くて大変だったの。
朝はあまり声が出ないのに、毎朝「オフ・ウィズ・ヨア・ヘーッド!」なんて
叫んでいるような役だったから。
クイーン・マザー(エリザベス王妃の後年の通称)は、
実際にかわいくてチャーミングな方なのよ。
ジン・アンド・トニックがお好きでね。
でも柔らかい外面と違って、内面は強い方だと思うわ。
そうでなければ、あんなに長く公の顔として人気を保てないもの。

Q:クラッシックな衣装がすてきですね。いかがでしたか?

ヘレナ・ボナム=カーター:今、着けている、このネックレスは映画で使ったものを
気に入って着けているのよ。
すごくゴージャスな衣装ではなかったけど、クイーン・マザーは肩のあたりにファーを
多く使ったりして、ちょっと衣装で武装しているようなところがあったのじゃないかしら。
背があまり高くない方だから、本当はそういうのはあまり合わないのだけど。

Q:幅広い役を演じていますね。違った役を選ぶようにしているのですか?

ヘレナ・ボナム=カーター:基本的には、話がきた中から選ぶわけだけどね。
あと、撮影が子どもの学期中でないものを選ぶようにしているわ。

Q:次の役は?

ヘレナ・ボナム=カーター:まだ何も決まっていないの。
とりあえず、今月をサバイバルするだけ。
もちろん、子どもたちの行事はいろいろあるけど。子どもは、いつでもいろいろあるから。
リン・ファースのインタビューを採録します。

Q:トム・フーパー監督から初めて本作の話があったときに、
医者に診てもらっていたそうですね。

コリン・ファース:たいしたことではないんだ。
定期的に診てもらっている医師にチェックしてもらっただけで、
いわば仕事上のルーティーンみたいなものでね。
たまたま、その日に監督から本作についての話があって、
そして、今ここにこうしているというわけ(笑)。

Q:エリザベス女王から感謝状が届いたりしていませんか?

コリン・ファース:それはない(笑)。でも女王がご覧になって気に入られたと
報じられているね。本当なら、とてもうれしいよ。
実在の人物を演じる際は、傷つけたりすることがないよう気を配っているから。
今回は、吃音(きつおん)を持つ人に対してもね。

Q:王室を扱った映画が多いのはなぜでしょう?

コリン・ファース:日常生活で起こっていることでも、
ドラマチックに見えるということではないかな。
ジョージ6世も、内側に知性やエレガンスを秘めていてもそれが出せない。
話せないということで、バカ者のように扱われてしまう。
自分で思ったように話せないことでアイデンティティーまで誤解されてしまうんだ。
本当の自分を知ってもらえない。
吃音ということでなくても例えば僕だって、
言葉が通じないような外国では冗談も言えない。
言いたいことを言うのではなく、言えることだけを言う。
もう、それはいつもの自分ではない。話せないことで自分ではなくなってしまう。
そういうことは誰にでも起こることだと思う。

Q:ご自身はスピーチが得意ですか?

コリン・ファース:だめだよ(笑)。スピーチが好きだなんていう人は、
ごくごくわずかしかいないんじゃないかな。
アメリカだったと思うけど、恐怖心についてのアンケート調査があってね。
人前でスピーチすることへの恐怖は、死ぬことよりも高かったくらいだよ。
ということは、「葬式では弔辞を述べるよりは棺おけの中にいる方を、
みんなが選ぶってことだな」って言っていた人もいたよ(笑)。

Q:吃音を演じることはいかがでしたか?

コリン・ファース:誤解されないように演じる必要があった。
吃音のためクラスで手を挙げることができないとか友だちと遊べないような子どもにまで
影響を与えてしまうから。
チャーチルにしても兄のエドワード8世にしても、華々しくドラマ化されるような人物だ。
同時代のそういう人たちの陰に隠れてしまい、
当時を生きた人しか覚えていなかったような真面目で控えめなジョージ6世に
スポットをあてることができてよかった。…



以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて「英国王のスピーチ」の頁をご覧下さい。



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