「ライアーゲーム/ファイナルステージ」
■作品基礎データ 「ライアーゲーム/ファイナルステージ」 2010年 日本映画 監督:松山博昭 原作:甲斐谷忍「LIAR GAME」(集英社「週刊ヤングジャンプ」) 脚本:黒岩勉/岡田道尚 出演:戸田恵梨香 松田翔太 |
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女子大生の直(戸田恵梨香)は、
謎の組織が主催する、巨額の資金を賭けて互いにだまし合うライアーゲームに
参加するハメになる。
彼女は天才詐欺師の秋山(松田翔太)の助けを借り、どうにか決勝戦まで勝ち進む。
二人は50億円の賞金を賭け、信じ合う心がテーマの“エデンの園ゲーム”と呼ばれる
最後の戦いに挑むが……。
甲斐谷忍原作の人気コミックをドラマ化し、人気を集めた
「LIAR GAME」の劇場版謎解きドラマ。
いきなりだまし合いゲームに巻き込まれてしまう平凡な大学生と、
彼女に手を貸す天才詐欺師の必死の攻防をスリルたっぷりにみせる。
主演はドラマ同様『アマルフィ 女神の報酬』の戸田恵梨香と
『イキガミ』の松田翔太が務め、息の合った演技を見せる。
「ライアーゲーム/ファイナルステージ」見ました。
テレビ番組はファースト・シーズンの総集編から見てます。
映画の宣伝グッズに原作コミックの第一話を再録した冊子、
というのがあって、読んでます。
(同じ主旨の冊子は「海猿」「ソラニン」「名探偵コナン」まで沢山ある。)
原作が完結しているのか、継続中のなのか知りませんけど。
「デス・ノート」系とでも名付けましょうか、これまでの映画にはなかったゲーム型ドラマ。
果たしてこれは映画なのだろうか?
テレビドラマか、というと、
確かに連続ドラマとして放送されてはいましたが、
セル・ビデオのイメージに近い。
本編の98パーセントが室内シーンという、
劇場の大画面にこだわった絵作りではなく、
ミニシアターのような観客同士の一体で楽しむ作品でもない。
(テーマが”団結”にも関わらず、です。)
製作者達はどのようなユーザーの鑑賞スタイルを想定してるんでしょうか。
パソコンで見るとか、お金持ちはホームシアターとか。
どっち道、ひとり鑑賞ですね。
ひとりご飯を”個食”などと言うそうですが、
だったら”個視聴”というのがあっても良い。
お話は、「ライアーゲーム」を知っている人のみが分かればいい、
という作りになっている。
たったひとつのゲームをやって、
それでおしまいと言うプロットは、
シナリオ教室や映画学校では、まず教えないでしょう。
製作費はとっても安そうです。
舞台になる”エデンの園”はでかいし、
ファイナル・ステージのある要塞みたいな島は、
台湾ロケらしいですけど。
キャストから犯人がばれてしまうような、
豪華キャストはいないし、
テレビシリーズのレギュラーばかり。
登場人物は”エデンの園”に篭り、
延々と足のひっばり合いを繰り返している。
じゃあつまらないかと言うと、
そんな事は無くてかなり面白く見ました。
話のオチからすると、
ファイナルステージに出場するメンバーを選び出すため
これまでの全ての戦いがあった、
という事なのだけど、
そんな風にひとつにくくってしまって良いのだろうか?
「Dr.パルサナスの鏡」という映画では、
悪魔を相手に賭けを始めた教授の戦いを描き出しているかに見せて、
実は賭けのルールさえ満足に説明されてなくて、
悪魔に翻弄されて彼岸をさ迷う人の憐れみを唄う詩のような作品で、
”収束無き無限地獄”を描ければ十分でした。
「ライアーゲーム」だって、
戦い続ける事に意味があるのではないか?
あー、だからこそ、”完結編”が必要なのか?
この話にエンディングがあるとしたら、
それはどのような姿なのか。
今回の映画は、オリジナルのゲームでオリジナルのストーリー
だそうだから、原作とは関係のないオチのはず。
いくつか考え得るオチのなかで、
ファンに望まれ映像化にふさわしいストーリーをひとつ
”決定番”として映像化しておく。
ハッピーエンドの後、秋山と直は爽やかに「ライアーゲーム」を卒業して行く。
そんな風景を「ライアーゲーム」を知る人なら、
一度は見てみたい。
そうした願望を叶える為の映画作り、
というのはアリです。
この話で思い出すのは
先日公開の「エヴァンゲリオン」の第二段です。
テーマとしては、前回の映画化二部作で
完結しているのだけれども、「2001年」じゃあるまいし
あんまり感情移入できる内容ではありませんでした。
そこで二度目の映画化。
随分、登場人物達が優しくなって、
ラストはハッピーエンドの一歩手前まで行く。
ネタばれ改行です。
今回、用意された”真相”では、
「ライアーゲーム」に人間の”黒幕”はいなく、
秋山達が潰したものは、
ゲームを経済的に成立させている”システム”
だった。
”事務局”の崩壊に人間的な痛みが伴わない分、
どこかの投資家が「また、やんべぇ」と言い出したら、
たちまちシステムが再起動しかねない危うさがあります。
という事は、今回の勝利はかりそめのものであって、
いつまた次のゲームが始まるか、わからないです。
ラストで登場する思わせぶりな黒い封筒が、
本物にすり変わるのは、明日…いえ、今日かもしれないです。
戸田恵梨香のインタビューを採録します。
Q:ついにファン待望のファイナルステージの幕開けですが、
長く続けてこられた作品だけに、感慨深いものがあるのでは?
シーズン1、シーズン2、映画と経験させていただき、
キャストの皆さんやスタッフの方々に、いつの間にか大きな愛情を感じていたんですよね。
だから、ファイナルを迎えることが寂しくもありますけど、卒業と同時に出発でもあるの
で、また新しい代表作と巡り合えたらいいなと前向きな気持ちでいます。
Q:今回、映画ならではといったスケールを感じる演出や撮影はありましたか?
スケールの大きさはすごく感じましたが、基本的に世界観は変わっていないです。
それに、映画だからといって変わってしまったら「ライアーゲーム」シリーズでは
なくなってしまうので、最後まで同じ演出を貫き通してよかったと思います。
ストーリー的には、登場人物の感情の揺らぎがより丁寧に描かれていると思います。
Q:ライアーゲームで鍛えられて、どんどん成長してきた直ですが、
映画版の直はこれまでと違う顔を見せてくれましたね。
そうですね。「うそをつくことも大切なんだ」ということを学んだのが一番の違いです。
それまでは自分がうそをつくなんてありえなかった直が、みんなを助けるためにあえて
うそをつく。そして、一人でも戦えるようになるんです。
初めのころと比べると、ずいぶん強くなりましたよね(笑)。
Q:直と秋山との関係も気になるところですが、映画版で二人の仲に進展は
あったのでしょうか?
あります! シーズン1のときは、直にとって秋山はただの他人で、
冷徹な彼に腹の立つこともあった。でも、秋山はお母さんが詐欺師に追い込まれて
自殺してしまった過去があり、だからこそ、参加者たちを遊び道具にしているライアーゲ
ーム事務局が許せなかったんです。そして、お母さんと直が似ているところがあったから、
メンドクサイと思いつつも、秋山は直を助けてきた。
今回のファイナルステージでは、二人がお互いを思い合う気持ちがより強くなっています。
Q:そんな秋山を、直は男性としても意識していると思いますか?
そうですね……秋山への愛情がLOVE(愛)なのかLIKE(好き)なのかは、すごく難しい
ですね。でも、人間として愛しているのは確かです!
Q:松田翔太さんは、クールで頭脳明晰な秋山の役を、かなりつくり込んで演じられて
いましたね。
でも、素顔の松田さんは秋山とはまったく違いますよ。周囲の人との協調性を大切にする
方です。お芝居について話すときは、秋山のようにストイックな面ものぞかせますけど、
普段は本当にいい方です。
Q:役者としての松田さんは、戸田さんにとっても刺激的な存在だったのでは?
わたしは、感情7割・計算3割で演技をする。松田さんは、計算7割・感情3割で演じる
人だと思うんです。具体的に言うと、わたしの場合は、まず感情から入って、
そこから計算して役をつくっていく。松田さんは、最初から考え抜いて計算しながら役を
つくり、そこに感情を加えていく。わたしとは演技へのアプローチが違う松田さんから、
学ぶことは多かったですね。
Q:戸田さんは直と違って、だまそうとする人がわかるそうですが、
うそを見抜くコツがあったら教えてください。
コツなんてないです(笑)。それは感覚でしかないので。でも、誰かが適当な作り話をして
いたり、うそをついたりしているときは、だいたいわかります。
だから、それを指摘すると慌ててしまう人が多いですね(笑)。
Q:すごい! 怖いくらいのカンですね(笑)。
昔からそうなんですよ。どんなことも客観的に見てしまうことが多くて、
なんでそんなことをやっているんだろう? とか、もっといいやり方があるのでは?
などと思うことがよくあるんです。本当は見なくてもいいところまで見てしまう性分なん
ですよね。だから、スタッフさんに任せておけばいいのに、自分でやってしまうことも
よくあります(笑)。
Q:本作のゲームには必勝法がありますが、戸田さんの役者として勝負するときの必勝法
は?
必勝法というほどのものではありませんが、どんな作品にかかわっても、芝居を楽しむ
ようにしています。それが、役者を長く続けていくコツなのかなと思っています。
Q:戸田さんは人間の欲望を映し出す『ライアーゲーム』という作品から、何を感じました
か?
大人の世界にはダークな部分がいっぱいあるけど、それでも素直に生きていくことが大切
なんだと感じました。直の人並みはずれた素直さや、どんな相手にも臆(おく)せずぶつ
かっていく強さを、みなさんにも感じてほしいです。
―― とても斬新な世界観を持つ本作ですが、戸田さんにとってもチャレンジしがいのある
作品だったのではないですか?
戸田恵梨香:(以下、戸田)このシリーズに初めて参加したときは、今までにない作品の
世界観に驚きました。スタッフの皆さんにとって、かなりのチャレンジだったと思います。
わたしの場合は、挑戦というよりも単純に「参加できてうれしい」という気持ちの方が
強かったです。でも、大きなターニングポイントになった作品であることは間違いない
ですね。
―― ゲームの内容がシーズン1からどんどん複雑になっていきましたが、
ファイナルの「エデンの園ゲーム」は、ルールがシンプルになった分、
人間ドラマが濃くなったような気がします。
戸田:「ライアーゲーム」はゲーム展開が中心の話なのですが、今回の映画では、ドラマよ
りも一層人間ドラマが描かれているんです。
―― 本作のスタジオ撮影には、かなり時間をかけたとうかがいましたが......?
戸田:カットの多さがこの作品の個性で、お芝居も何度も繰り返して違うアングルから
撮影するんです。前日の朝から次の日の朝までスタジオにこもりっぱなしで、
やっと終わって外に出たら朝焼けがすごくきれいでした。「やっぱり太陽っていいな」って
思いました(笑)。
―― どんなに騙されても人を信じ続ける直の本質を、どのように解釈して演じましたか?
戸田:直はもめごとが嫌いで、子どものように素直な女の子なんです。
人間が大好きで、どんな人のことも助けようとする。そして、自分のことを信じてほしい
から、どんな相手でも信じようとするんです。そんな直から学んだことは大きかったです
ね。
―― ドラマからずっと拝見していますが、映画版の直の成長ぶりには驚かされました。
戸田:ライアーゲームに参加して、どんどん強くなっていきましたよね。
ファイナルステージでは、うそが大嫌いだった直が、みんなを助けるためにうそをつける
ようになるんです。本当の強さって、直のように誰にでもストレートにぶつかっていける
素直さなんだと思います。
―― 天才詐欺師・秋山と直の関係も大きく変わりますね。
戸田:ドラマの最初のころは赤の他人だった直と秋山ですが、映画では二人の関係が
より深く描かれていて、以前よりもずっとお互いを思い合っている様子が伝わってくる
はずです。
―― ドラマから二人を見守ってきたファンにとっては、すごくうれしい変化だと思い
ます!
戸田:でも、映画だけを観る方は、なぜこんなにも性格の違う二人が力を合わせて
戦うのか、よくわからないかもしれません。二人のこれまでの心の触れ合いや、関係性の
変化を知ってから映画を観ると、より感動できると思います。
―― 秋山を演じた松田翔太さんは、シーズン1からずっと共演してきた戸田さんを、
大人の女性になったと感じたそうです。戸田さんは松田さんの変化を感じますか?
戸田:役者としてはすごい変化を感じました。松田さんは、役柄を哲学的に考えて演じる
タイプだと思うんですけど、以前よりも「もっとこうしたい」という欲求や、演技への計
画性がよりハッキリされたような気がします。でも、男性としての印象は変わらないです
ね(笑)。
――本シリーズといえば、鈴木浩介さん演じる福永ユウジのファンも多いと思うのですが、
戸田さんは鈴木さんのハイテンションな演技に、役者として刺激を受けた部分はあります
か?
戸田:シーズン1で鈴木さんと初めてご一緒したときは、「こんなお芝居をする人っている
んだ!」とか、「ここまでセリフを変えてもいいんだ!」など、いろんな意味で衝撃を受け
ましたね(笑)。それまでテレビドラマの演技しか知らなかったわたしにとって、
舞台出身の鈴木さんの演技はとても刺激的でした。その後、自分が舞台を経験したことに
よって、鈴木さんのお芝居のやり方が理解できたような気がします。
今回の映画版にも、個性的な俳優さんがたくさん出演していらっしゃるんですが、
みなさんの芝居合戦を近くで楽しませてもらいました(笑)。
以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて『ライアーゲーム/ファイナルステージ』の頁をご覧下さい。
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