「ラブストーリー」映画製作裏話

「ラブストーリー」映画パンフレット★映画基礎データー★
「ラブストーリー」
2003年 韓国映画
監督脚本:クァク・ジェヨン
出演:ソン・イェジン

               

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女子大生ジヘ(ソン・イェジン)は友人から
演劇部の先輩サンミン(チョ・インソン)へEメールの代筆を頼まれるが、
実はジヘも彼に思いを寄せていた。
そんなある日、ジヘは母ジュヒ(ソン・イェジンの二役)の保管する古い手紙を読むと、
そこにはジヘと同じような恋の悩みがつづられていて……。

社会現象ともなったヒット作『猟奇的な彼女』のクァク・ジェヨン監督の新作「ラブストーリー」。
先輩に片思い中の引っ込み思案な女子大生が母の日記を手にしたことから
不思議な恋に導かれていくお話です。
コテコテ感がウリの「冬のソナタ」型韓国号泣恋愛映画です。
映画の掲示板でも好きな人は絶賛し、嫌いな人はボロカスに叩いてます。
私自身は前半から中盤までが面白く、ラストのたたみかけがうっとおしかったです。
「友よ チング」のように一昔前の韓国の風俗などが面白く描かれています。
現代の部分もなかなか見せ方が工夫されており、
(ぬけぬけとパターンどおりのところもありますが、わざとやってます。
クァク・ジェヨン監督という人はなかなかの曲者です。)
映画は制作費ではなくて、センスだよなーと感心してます。
非ハリウッド系の恋愛映画として一見の価値ありという評価です。

ソン・イェジンは娘と母の二役を演じてます。
映画では新人とのことですが、
テレビでは連続ドラマ「秋の童話」「冬のソナタ」のユン・ソクホ監督による、
"四季シリーズ"第3弾「夏の香り」のヒロインに抜擢されている人です。
はじめの印象では、母親の若い頃のおさげの女子高生役の方が、
現代の女子大生の娘の役より似合っている様に見えました。
いまふうの派手さがなく、古式ゆかしい“控えめ美人”という印象です。
実際にドラマが動き出し、
中盤の盛りあがるところで、雨の中を喜びいさんで走っていくところなどでは、
むしろ現代のパートが良い。
ここで何故か軍人の士官達の行進とすれ違って、
制服の士官達がジヘにさっと敬礼してます。
こぼれんばかりの笑顔のジヘがずぶ濡れになって、敬礼を返してます。
良く考えるとどうしてここに軍人がいるのか、へんてこですが、
テーマソングが流れて小気味良いカタルシスのある場面になってます。

監督がオリジナル脚本も手がけてます。原題は「クラッシック」というのだそうで、
今風でない、泥臭いドラマづくりを意識して書いたそうです。

ジヘ(ソン・イェジン)は友人から
演劇部の先輩サンミンへEメールの代筆を頼まれつつ、
実は本人もサンミンが好きという三角関係ですが、
母親ジュヒも親友同士のふたりの高校生、ジョナ(チョ・スンウ)と
テス(イ・ギウ)の両方から好かれる三角関係です。

たかが高校生の恋愛かと思うと、
ジュヒは当時の軍事政権を支える共和党議員の娘で、
親同士の政治的思惑から、すでにテスと婚約関係にあります。
それでいて手紙を代筆しているジョナに心ひかれると言う
やっかいな背景があります。
韓国は米国への軍事協力で、ベトナムへ派兵しており、
ドラマの後半、出兵したジョナのジャングルのヘリコプター部隊を交えた
戦闘シーンなどがあります。

あまり身体が丈夫でないジュヒは、
田舎の静養先でジョナと知り合います。
この田舎の風景が大変美しい。
封建色の強い時代なので、ふたりが「お化け屋敷探検」で
戻るのが遅くなるとジョナは大人達から鉄拳制裁をうけています。

一方で七十年代あたまの風俗もあって、
良家子女のフォークダンスパーティが一転して、
「アメリカン・グラフティ」風のGSパーティになってしまうところなどが
なかなか愉快。

韓国の学生服は詰襟なのですね。
女子の方はセーラー服ではない様ですが、
なんか日本風でもあって見ていて楽しい。

現代の娘ジヘの方の話では、
あこがれの彼氏サンミンが学生演劇の演出家という設定を
有効に使ってます。
恋敵が同じ演劇部で、かやの外のジヘはなにかと不利。
3人のセリフのやり取りとかが舞台の上下だったりで、
画面の中を、大道具や装置が行ったり来たりしているのが映り込んで
動きのある画面になっている。

美術館での3人のデートもそうですね。
ジヘたちはカメラの左から右へ歩いているのですが、
いろんな障害物とか、
なぜか幼稚園の遠足みたいな子供がぞろぞろ出てきて、賑やかだったりする。

見せ場は、雨の中でサンミンとジヘが大学のキャンパスの中
点々と雨宿りしながら図書館へと向かうところ。
オリジナルか、ヒット曲を使ってか、どちらか知りませんが、
ちょうどぴったりのラブソングが流れます。
この雨はCGで作り込まれたものだそうです。
母親の時代の虹やホタルのシーンようにすぐわかる場面ではないだけに凝ってます。
劇場ではプログラム以上にBGMのCDが売れまくってます。
確かに良い曲で泣かせる内容です。
ねたばれ改行です。









演劇部の恋敵が手首を切って、サンミンの気を引く、と言うのが出てきて、
それが舞台の上の芝居だったと言う風に繋がってます。
彼女はセリフを舞台の最中に勝手に変更して
自分に都合の良いハッピーエンドにしてしまいますが、
逆にサンミンを激怒させてしまいます。
幕が降りた途端、ふたりは平手打ちの大喧嘩になってしまい。
パーンパーンと言う打撃音が客席に響いて観客は拍手すると言う
きついオチになってます。
最前列でジヘが拍手している。笑
でも現代の話はからりとハッピーエンドになってないと
困るので、こういうバッサリ決着をつけるやり方は気に入ってます。

逆にしつこかったのが、ジョナの最後。
戦場で爆死したと見えて、
戦後、ジュヒの前に現れるが、失明を隠していて、
その芝居が彼女の前でばれる。
そんでもって、更に娘を連れて田舎に帰ったジュヒが、
死んだジョナの散骨に来た葬儀の仲間と出くわす。
さらに娘に「かあさん、虹だよ」。
うーむ、ひつこい。

ラストは「猟奇的な彼女」風のひっくり返し方をしてますが、
どうなんですかね。
「出会いは偶然じゃない」というのは結構ですが、
見ようによっては、
親の因果が子に報い、みたいであんまり好きでないです。
画面としては夕暮れの田舎の川のほとりで、
母と同じように恋人とともにホタルを見るという
この上もなく美しい画面で終わってますが。
私としては、むしろふたりのペンダントで繋がれた運命は無しにして、
母の時代に乗り越えられなかった運命の壁を現代の若い二人が、
情熱と努力で道を切り拓く、
自分たちで幸せを掴み取るという風にしてほしかったです。


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