「間宮兄弟」
★映画基礎データー★「間宮兄弟」 2006年 日本映画 監督脚本 森田芳光 主演 佐々木蔵之介 |
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兄・明信(佐々木蔵之介)、35歳、酒造メーカー勤務。
弟・徹信(塚地武雅)、32歳、学校職員。
2人暮らし。
読書家、母親思いで、マイペースで人生を楽しむ兄弟だが、
おたくっぽいと女性にはもてない。
一念発起で恋人をつくろうと、
徹信の同時学校の教師依子(常盤貴子)と、
ビデオ屋の店員・直美(沢尻エリカ)を誘って家でカレー・パーティーを開く。
不倫の恋に悩む依子は兄弟には興味なし。
明信は直美をデートに誘うが断られる。
明信の同僚・賢太は同じく明信の同僚・美代子(岩崎ひろみ)と
大人の付き合い関係だった。
賢太は妻・沙織(戸田菜穂)に離婚を申し出るが
妻は別居し、会ってもくれない。
賢太は沙織に信頼のある明信を引っ張り出して
なんとか離婚相談のテーブルに付こうとするが。
江國香の同名小説を森田芳光が映画化しました。
主役の間宮兄弟、兄 明信に佐々木蔵之介、
弟 徹信にお笑いコンビドランクドラゴンの塚地武雅。
彼らを取り巻く女性陣には常盤貴子、沢尻エリカ、北川景子、中島みゆき等々と
ユニークなキャストです。
森田芳光監督といえば「失楽園」「模倣犯」「阿修羅のごとく」「海猫」
といった作品が最近の作品ですが、「間宮兄弟」については
意識的に初期の「の、ようなもの」「家族ゲーム」のころの雰囲気、台詞回しに
戻しているようです。
脇すじ、脇役に凝ってて面白いです。
でもさすがベテラン監督だけあって、脇に気をとられて本筋がつまらない、
外してしまっていると言うことは無いですね。
これはあくまで男ふたりの兄弟の話。
試写会当日、「シークレット・ゲストの挨拶がありますので、
エンドクレジットが終わりましてもお残り下さい」と告知がありました。
終わったあと、配給会社の宣伝マンが司会者として登壇し、
「撮影録音はご遠慮ください。
シークレットですので、友好的に進行できたらと願っています」と
何かプレッシャーを掛けてくるような前振りがあって出てきたのが、
森田監督と佐々木蔵之介(!)。
どうもその後の話によると塚地武雅も呼んでいたようだけど、
ドランクドラゴンの“営業”で来れなかったらしい。
生森田は私も初めて見ました。
ルックスはそう悪くは無い人だけど、なんだか変に甲高い声でしゃべるところが
いまいちな監督さんです。
どんどん口コミでお客さんを呼んで下さいと、私らに監督自ら営業を掛けてました。
ぜひ続編につなげたいって、そりゃ本気ですか?
キャラクターとしては間宮兄弟は過去の森田作品と比べても、
結構完成度は高い方かもしれないですが、
テーマ的にはこの一本で語りつくしてしまっているので、
続編なんて考えられるんだろーか??
映画鑑賞後の質疑応答でしたので、ねたばれトーク、オンリーでした。
佐々木蔵之介さん、自らマイクを手にして客席と舞台を往復してました。
平日夜の試写会ですから観客の大半は若い女性で、
鋭い突っ込みもなく、雑談系裏話に花が咲いた程度ですが、
予期せぬお土産舞台挨拶は楽しかったです。
質問「CD本日発売ですね?」
森田、佐々木、顔を見合わせるが
佐々木「BGMのCDというより関連曲の話ですね。」
森田「エンディング曲とそのラップバージョンといって、間宮兄弟がカラオケにあわせて
ぶつぶつ言っているというイメージ曲風の語りをしてる奴を出します」
質問「原作では、浴衣パーティの時、浴衣着てるのは間宮兄弟のみでしたが、
映画では女性達も着てますね?」
森田「ええと、原作読んだの昔だから。どうでしたっけかね。
…でも皆浴衣の方が絵になるでしょう? 横に並んで花火するところとか」
「家族ゲーム」で横一列キッチンテーブルというのが食事場面で出てくるが、
そのパロデイのように、マンションのベランダで横一列に並んで花火をする場面で、
カメラがわずかに横パンするというのが出てくる。監督はそのシーンを言っている。
質問「常盤さんの浴衣のすそをチラリとめくるのは、ドッキリでした」
監督「あれは脚本に無かったんですよ。事前に話すと女優さんは構えちゃうから。
急に話を振って、そこがすまないと次に進めないよ、という感じになって、
(常盤さんも)えいやっと(大胆に)やっちゃった」
どうやら最初から作戦の臭いがしますぞ、監督。
質問「佐々木さん、塚本さんと兄弟役如何でしたか?」
佐々木「塚ちゃん、汗っかきでねぇ」
このあとしばし体感温度差トークがつづく。太った塚本さんはあつがりで、
やせた佐々木さんでは寒がり。
劇中でもエアコンの設定温度をめぐってリモコンの取り合う場面が繰り返してでくる。
司会者「一番苦労されたのは?」
監督「ふたりでベイスターズ応援するでしょう?僕は違うから(他球団のファンだから)
そこが一番つらかった。笑」
監督、ウケを狙ったらしいが、場内の反応はいまいち。
監督、真顔で言い直し
監督「冒頭の新幹線の操車場のシーンの撮影ですね。クレーンを使って回り込んだりとか。
(カメラワークと演技のタイミングなど一番こった場面だったから)
それと塚ちゃん、緊張するとトイレが近くなるから、あそこで移動トイレ手配したんだ」
佐々木「ああ、あれはスタッフ用じゃなかったんですか?」
監督「塚ちゃん専用」
場内、笑
佐々木「ボクの方は苦労なんて…。何やっても楽しかったし、勉強になったし、
(撮影が終わって)別れるのがさびしいくらいだった」
監督「(だらからこそ)是非ヒットさせて続編を。皆さん応援してくださいね」
うまくオチが付いたようで。
この映画のテーマって何でしょう?
もてないけど、人のいい仲の良い兄弟が居る、という話…。
ではないでしょう。
それは事実ではあってもドラマではない。
映画のテーマは家族愛ではないかと思いました。
中島みゆき扮する兄弟の母親がぶっ飛びすぎてピンと来ないかもしれませんが、
これは父親を失って離散しなければならなくなった家族の、
それでも変わらぬ絆の強さと、失われてしまったものの大きさとをかみ締める
ドラマではないかと。
だから、兄弟それぞれの恋愛も異性に対するセクシャルな関心はなくて、
カレー・パーティーやって、花火やって、楽しいねっていう、
くつろぎ、癒しを求め、家庭的な雰囲気を共有できる相手を求めている風に
見えます。
それに対してヒロイン達が、
彼らを男とみなして、付き合うか止めるか、を判断しようとしたところに、
破綻の兆しが隠れていたわけです。
一般に男は攻撃的な性とされていますが、
今の時代、男が求めるものも多様性が出てきているということですね。
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