「ミニミニ大作戦」DVD脚本レビュー
★映画基礎データー★「ミニミニ大作戦」 2003年 アメリカ映画 監督 F・ゲイリー・グレイ 出演 マーク・ウォールバーク シャリーズ・セロン エドワード・ノートン |
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金塊を強奪した強盗一味内で、裏切り者フレゼリ(エドワード・ノートン)が出現。
敬愛していた老金庫破りのジョン(ドナルド・サザーランド)を殺され、
若きリーダー、チャーリー(マーク・ウォールバーク)は復讐を誓う。
ジョンの愛娘で鍵師のステラ(シャリーズ・セロン)を仲間に引き入れ、
チャーリーと仲間たちは金塊奪還の一大作戦を展開し……。
宣伝ではほとんど触れられていませんが、制作費、実に130億円だそうです。
原題は「イタリアン・ジョブ」。
68年作品のリメイクだそうで当時の邦題「ミニミニ大作戦」をリメイクでも名乗ってます。
と、これだけの話かと思いきや、
旧作の原題もやっぱり「イタリアン・ジョブ」だそうです。
劇場公開時の
興行成績ではベスト3、4あたりがしばらく続きました。
ぱっと景気よくヒットしてくれなかった理由のひとつは、キャスト。
なかなかに凝ったキャスティングですが、だれがウリの中心なのか分からない。
「ボーン・アイディンティティー」はマット・デイモンの一枚看板で、
巧い事女性客を集めたのに、
「ミニミニ大作戦」はどういう客層を集めたくてああいうキャストを組んだのか
読めないですね。
強いて言えば、映画マニア?
でも映画館にほとんど来ないような若い人たちを引きずり込む位でないと、
ヒットは狙えないです。
主人公のマーク・ウォールバークはカリスマにはとても見えないです。
正義感ではあるんですが。
エドワード・ノートンは敵役を実に憎々しげに演じてうまいです。
でも興行的には彼が主役を張ったほうが良かったか?
シャリーズ・セロンはあまりに綺麗綺麗しすぎてあまりインパクトのない人のように
思ってたんですが、ミニミニでは良かったですね。
「スペースカウボーイ」のドナルド・サザーランド。
「トランスポーター」のジェイソン・ステイサム。
「オースティン・パワーズ」のセス・グリーンとか、
凝ったキャスト、というか凝り過ぎのキャストですね。
二つ目はやっぱりタイトル。
いったいマイケル・ケイン主演の旧作「ミニミニ大作戦」のことを知っている人が
どのくらいいると思っているのでしょうか?
「ミニモミ大作戦?」とか言われて、そんなものですよ、大衆なんて。
これは配給会社の宣伝部の責任でもありますね。
活劇の部分と静かにもりあげる部分の緩急の自在さは上手いです。
「交渉人」「セット・イット・オフ」のF・ゲイリー・グレイ監督の演出は手堅いです。
ベニスのロケーションは美しいですし、
L.A.名物の交通渋滞をうまいことストーリーに嵌め込んでいる。
ただクラッシック・スタイルですね。
先輩監督達が営々と築いた財産の上にたって冒険していない。
「チャーリーズ・エンジェル」みたいな騒々しい演出ばかりでは飽きるので、
逆に新鮮味が出てしまっていますが。
マトリクスの"素人カンフー"に対する批判は結構ありました。
この作品でも役者当人がハンドルを握る場面がかなり多かったようですが、
プロのスタントを拒絶する必要性はあったんでしょうか?
アンチCGというだけでは無意味ですが、ライブのスタントのよさを映像に活かしてます。
結果オーライなので、私としては作品全体のレベルに満足してますが。
金塊強盗というのは旧作にもあり、新作でもうひとつひねって復讐劇になっている。
別のレビューでも書きましたが、
現代のアクションものは主人公の戦う理由、行動の動機付けが作りづらい時代です。
映画の掲示板で、復讐が始まるまでの序盤が長いよ、という書き込みがありました。
工夫して作りこまれているんですが、ストレートさが欠ける。
ねたばれ改行です。
こっそりフレゼリの屋敷を襲うつもりで、
ステラにデートに誘わせ屋敷を留守にさせるんですが、
フレゼリに彼女がジョンの娘であることを見破られてしまう。
するとそこへ、チャーリーらかぞろぞろと姿を現し、
フレゼリに「久しぶりだなぁ」と言ってしまう。
話が金塊の奪い返しから、復讐劇に、対決ものにテーマが変わっていく。
ジョン・ウー作品のような暗さはないのですが、
お金は魅力的なテーマにはならないのですね。
スチュエ−ションで見せるアクション物ですから、
この程度でいいんでしょうが、
この動機付けがもっと面白く描けていたら傑作になったんですがね。
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