「マネーボール」
■作品基礎データ 「マネーボール」 2011年 アメリカ映画 監督:ベネット・ミラー 原作:マイケル・ルイス 脚本:スティーヴン・ザイリアン、アーロン・ソーキン 出演:ブラッド・ピット |
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ビリー・ビーン(ブラッド・ピット)は、
高校卒業後ニューヨーク・メッツに入団したが、
入団後は予想に反し低迷の日々を送ることに・・・・・・。
若くしてスターになった故の、高慢で短気な性格も災いしてか、
トレードで数チームを渡り歩き、
ついに弱小球団オークランド・アスレチックスで約10年のプロ生活に終止符を打ち、
自らスカウトマンに転身する。
数年後――ビリーはアスレチックスの若きGMとなっていた。
だが貧乏チームの低迷は続き、ワールド・チャンピオンの夢は夢のままであった。
やがて、野球経験のない他球団のフロントスタッフであるピーター・ブランド
(ジョナ・ヒル)との出会いをきっかけに、
後に“マネーボール理論”と呼ばれる
「低予算でいかに強いチームを作り上げるか」という独自の理論を実践していく。
だがそれは、古いスカウトマンたちだけでなく、
選手やアート・ハウ監督(フィリップ・シーモア・ホフマン)らの反発を生み、
逆にチーム状況は悪化する。
それでも強引に独自のマネージメントを加速させていくビリー。
その揺るぎない信念と情熱は、チームに勝利をもたらすにつれ、
少しずつだが選手たちやスタッフ陣を動かし、
やがて公式戦20連勝という記録的偉業を成し遂げる。
こうしてビリーは、誰にも理解されなかった理論で誰もが認める結果を出し、
選手として果たせなった成功をGMとしてて収めることになる。
アスレチックスをプレーオフの常連にまで押し上げたビリーの手腕は
球界内で注目を浴び、
腕利きの経営者として他球団からの誘いが舞い込むようにもなってきた頃、
ビリーは心の奥底に眠っていた自身のある問題に気がつく・・・。
『ソーシャル・ネットワーク』でアカデミー賞脚色賞を受賞した
アーロン・ソーキンによる脚本。
製作は『ソーシャル・ネットワーク』のマイケル・デ・ルカと
スコット・ルーディンのプロデューサーコンビで、
監督は『カポーティ』でアカデミー賞にノミネートされたベネット・ミラー。
この強力な製作陣が主演に迎えたのは、
本年度カンヌ映画祭パルム・ドール受賞作『ツリー・オブ・ライフ』でも
見事な演技力を披露したブラッド・ピット。
古い伝統を打ち破りあくまでも自分を貫く男の強さと、
チーム低迷に焦るなか、
離れて暮らす娘との交流に安らぎを見出す父親のナイーブさを、鮮やかに力強く演じ切る。
原作は大ベストセラー
メジャーリーグの貧乏球団オークランド・アスレチックスを、
奇跡の常勝軍団に作り変えた同チームのGMビリー・ビーンは、
今季、松井秀喜に熱烈ラブコールを送り松井加入決定時には、
二人の2ショットが日本のメディアを派手に賑やかせ、彼の存在が注目を集めた。
本作の原作「マネー・ボール」(マイケル・ルイス著)は、
そのビリー・ビーンの半生を描いたノンフィクションである。
日本では2004年の発売時からすでに根強い人気で累計10万部を突破。
本書はビリー・ビーンの強烈な半生を描いている。
それと同時に、データ統計を活用し、打点や本塁打の数値より出塁率や長打率の
高さを重視し、年棒の安いコストパフォーマンスの優れた選手を集めてチームを
編成した独自の経営理論により、高年棒人気選手が他球団より圧倒的に少ない中、
2000年から2003年にかけて4年連続で
アスレチックスをプレーオフ進出に導いた彼の手腕が注目され、
その考えは広く一般組織のマネージメントにも応用できることで、
ビジネスのバイブルとしても人気を集めてきた。
「マネーボール」見ました。
ブラピは売れっ子だし、名優と言っていいのでしょうが、
出演作品のすべてが好きという訳でもないです。
脚本も「ソーシャル・ネットワーク」と
比べると、ずっとローテンポだしともかく地味地味です。
大リーグでも辣腕スカウトがはばを利かせていた時代、
無名選手を育て上げは移籍され、
を繰り返していたアスレチックスのGMがライバル、
インディアンズで出会った男の説く”勝利の方程式”にインスピレーションを
感じて彼を引き抜き、ブレーンにする。
データによる管理野球のはしりですが、
新し過ぎて周囲の総スカンを食う。
先駆者の孤独と悪戦苦闘ぶりは伝統スポーツではより激しく主人公にのしかかります。
主人公と娘の関係が良いです。
彼女が美少女過ぎないところ、歌が上手いところが良いです。
母親とは離婚?
地味過ぎて途中で寝たところもあったので、
ティーンの女の子ばかり出て来る訳を見損ねてます。
チームが奇跡の連勝記録を立てると、他のチームもこぞってデータ管理を始める。
主人公は破格のトレードを蹴って今もアスレチックスの優勝のために戦っている、
というクレジットに今はデータ主義に毒されている大リーグに
結局、人あっての面白い試合だろうと悲哀というかペーソスを感じました。
監督を務めたのは、
2005年に『カポーティ』でアカデミー賞監督賞の候補に名を連ねたベネット・ミラー。
野球界の異端児の物語をどのように映画化したのか? 来日を果たした彼に話を聞いた。
映画の原作となったマイケル・ルイスによって書かれた書籍
「マネーボール 奇跡のチームをつくった男」は、
伝記や小説というよりも、ビジネス書、マネージメントの書といった色合いが濃い。
映画ではブラッド演じるビリーのドラマに焦点を当てているが、
映画として物語を構築していくのは決して簡単ではなかった。
「そう、原作はいわゆるケーススタディを解析し、
数学的観点を用いて説明するというものだ。
その本を映画化するというのはチャレンジングな試みだったよ。
ただ、その中にもビリーについての個人的なエピソードが少しだけ描かれています。
注意深く読むと、実際にアスレチックスに何が起こったかという部分に加え、
ビリーがどのように様々なことを理解し、取り込んでいったかが分かる。
そうした部分を抽出し、原作の神髄とも言える部分を維持しながら作っていったんだ」。
ミラー監督はドキュメンタリー映画『The Cruise』(原題)で監督デビュー。
2作目の『カポーティ』では作家トルーマン・カポーティが名作「冷血」を描き上げる
過程を鮮やかに映像に綴ったが、人物や出来事に寄り添い、
その裏側を描き出すというスタイルは本作にも継承されている。
「実在した人物を扱うということで、
当然のことだけど真実の扱いに対する責任が生じる。
でもこの“真実”というのは本当に厄介なものなんだ(笑)。
映画の中では真実なんてどのようにも取れるからね。
私が考える“真実の在り方”の描き方は2通りある。
ひとつ目は文字通り、伝記的に彼が何を言って何をしたかを描いていくというやり方。
もうひとつは彼の真髄、どういう人物だったかを伝えるという方法。
その場合、実際に彼が何をしたかの詳細を辿ることが重要なのではなく、
彼がどんな動機によって動かされたか?
そして、その人物が成し遂げた事柄そのものをたどっていくことが重要なんだ」。
翻って『マネーボール』。かつて超高校級のスター選手として将来を嘱望された10代、
選手として大成することなく挫折を味わった20代の若き日々を
織り交ぜつつ描き出される“人間”ビリー・ビーン。
短気で負けず嫌いで情熱的かつナイーブなGM、
そしてひとりの父親をブラッド・ピットは魅力的に演じ上げる。
中でも印象的なのは、精力的にあちこちを動き回りつつ、
彼が常にムシャムシャと何かを食べている姿と、
時間ができるとたった一人でグラウンドやトレーニングルームに赴き、
自らの肉体を酷使し鍛え上げる姿。
たびたび描かれるこうした描写について、監督はその意図をこう説明する。
「食べることと運動することは、とどまることを知らない彼の人物像を表しているんだ。
ビリー・ビーンは常に消費し続け、自分自身を疲労させ続ける。
彼は自分がどういう状況に置かれていて、何を求めているのかを自問自答しているんだ。
実際のビリーも常にハングリーで、
落ち着かずにソワソワしているようなところがあるんだけど(笑)、
その中で自分が辿りつきたい場所がどこなのかを探っているんだよ」。
リスクを厭わず、常にハングリーという点でビリーとブラッドを似ていると監督は語る。
ブラッドが体現した、上昇し続ける男のドラマを体感してほしい。
今までの出演作とは違う顔を見せるブラッド・ピットが、この映画に込めた想いとは?
「マイケル・ルイスの本を読んで夢中になった。
従来のシステムに疑問を抱き、立ち向かった男たちの話だ」と、ピットは言う。
ピットが極めて印象的で感動的な映画を作るべく注目したのが、
マイケル・ルイスの著書『マネーボール』。
2003年に出版されたこの本には、2002年にオークランド・アスレチックスが、
対戦相手よりはるかに少ない予算で、
20連勝という記録的偉業を達成するチームをいかに作り上げていったかが描かれたベストセラー。
ブラッド・ピットが演じるのは、選手からGMへと転身し、
「セイバーメトリクス」という分析手法を使ってはみ出し者を寄せ集めたチームを作ったビリー・ビーンである。
彼のとったアプローチは数十億ドル規模の市場を持つ野球界の構造全体に戦いを挑むもので、
当時かなりの物議を醸した。
しかし、今ではあらゆるスポーツの世界で、彼がとった手法が選手の評価方法として採用されている。
話題の作品『マネーボール』について、主演のブラッド・ピットが語った。
―ご自身と野球との関わりは?
学校でやったことがあったんだが、その結果18針縫って顔に傷が残った。
学生時代はいろいろなスポーツをやったけど、長く続いたものは一つもない。
野球の試合もあまり見ないよ。子どもたちとキャッチボールをするのは好きだけど。
個人的にはMotoG.Pとアメフトとサッカーが好きだ。
―『マネーボール』は野球界が背景となっていますが、
いわゆるスポーツ映画ではありませんね。
そう。今も言ったように、野球はあまり見ないんだが、
マイケル・ルイスが書いた本には夢中になった。
従来のシステムに疑問を抱き、立ち向かう男たちの話だ。
彼らは年俸予算4千万ドルでチームを作り、
2億4千万ドルの予算を持つチームを相手に戦おうとしている。
不公平なゲームだ。それが本のタイトル
『Moneyball: The Art of Winning an Unfair Game』
(マネーボール:不公平なゲームに勝つ方法)になっている。
そのために彼らは一歩下がって、
「野球に関する新しい知識を探す必要がある。野球というスポーツと、
何に価値を置くかを再検証しなければいけない」と考えざるを得なくなった。
そしてその過程で、従来の選手の評価方法に非効率的な面があったことを発見する。
彼らはそれを活用して、強いチームを作り上げた。
そういう作品だ。そしてそういう作品にはベネットのような人材が必要なんだ。
―ベネット・ミラーが監督としてこの作品にもたらしたものは何ですか。
ベネットは、ドキュメンタリー的な感覚とアプローチで映画に臨む。
そして常に信憑性を探求する。この作品に出演している人の多くは、野球界の人間だ。
本物の野球選手、本物のスカウトマンなんだ。
役者じゃない。彼らが役者になろうとする必要はない。
自分たちの言葉でしゃべってくれればそれでいい。
彼らは野球界を熟知しているからね。
素晴らしい脚本があったけれど、
場合によっては、脚本を単なるスタート地点にしたこともあった。
スカウトたちや選手たちが出てくる場面では、
彼らが互いの台詞にかぶるようにして話している。すごくいい感じだ。
その意味で、ベネットはテリー(テレンス・マリック)とよく似ている。
僕らは、ストーリーに常に忠実でありつつ、
この世界のことをわかっている彼らの言葉に臨機応変に反応していく、
というアプローチをとった。
また、ベネットのさりげなさも好きだ。
これは、いとも簡単にお決まりの映画になってしまう可能性のある作品だった。
でも極めて高い信憑性のある映画になったおかげで卓越した作品になった。
すべてベネットのおかげだ。
―原作および映画で描かれている選手獲得のシステムは、
たとえば映画のキャスティングなどにも適用できるものですか。
面白いことに、ビリー・ビーンも原作の著者であるマイケル・ルイスも、
そのことに関するセミナーを開いているんだ。
今回、スタジオ側が原作のことを知ったのも、そのセミナーがきっかけだった。
ビリーの理論を映画ビジネスに適用する方法について、彼のセミナーを受けたんだ。
彼の理論はあらゆる業界やスポーツに適用されているよ。
―『マネーボール』は、これまでの出演作とかなり違う映画だと思いますか。
思うよ。皆、常に何か新しいもの、これまでと違ったもの、
新しい構造の作品を探している。
テーマを通して新しいものを探ろうとすることもある。
僕は、若い頃にみていた映画にとても惹かれる。
登場人物たちの心情の変化やきちんとしたストーリーがあるような映画ではなく、
誰かが最後に何かを学んで、みんなが幸せになって、すべてがきちんと説明される、
といった類の映画でもない。
僕が好きな作品の主人公たちは最後まで同じ人間だ。
自分自身が変わってゆくというよりも、自分のまわりに変化を起こす主人公。
そこに惹かれるんだ。
―この映画のテーマの一つは、
我々の社会が勝者と敗者をどう定義しているかということだと思うのですが。
そう、最終的にはそういうことだ。
そして我々が、他人や体制の何に価値を置いているのかということだ。
それが、僕らが自分自身の価値をどう測っているのかということにつながっていく。
勝者とは何か。敗者とは何か。それらは普遍的なテーマだ。
1990年代初めにオリンピックを見ていたときのことを今でも覚えているよ。
僕は体操選手のことはまったく知らないけれど、
金メダル間違いなしと言われていたロシアの選手が、
演技を始めて10秒後に転んだんだ。
アナウンサーは、
「とんでもないことが起きました。非常に残念です。最悪の事態です」と言っていた。
でも彼女は立ち上がり、最後まで完璧な演技をしてみせた。
本当に素晴らしくて感動した。
でも彼女の演技が終わった後も、アナウンサーは、屈辱だろうとか、
残念だとか言うばかりで、彼女を称える言葉はまったくなかった。
翌日の新聞にも彼女を評価する記事はなかった。あれにはびっくりした。
僕は真の勝利を目撃したと思ったからね。
僕らは、トロフィーよりも、そういう静かな勝利にもっと注目すべきだと思う。
―あなた自身が経験した静かな勝利は何かありますか。
どれも小さく、激震には程遠いミクロ単位の揺れだ。
『ジェシー・ジェームズの暗殺』
は僕にしては小さな作品だけれどすごく気に入っている作品の一つだ。
興業的にも成功したとは言えないけれど、僕は大きな達成感を得た。
僕が好きなタイプの映画、僕が伝えたいと思うストーリーの最高の例だ。
今思いつくのはそれだけど、今までの作品もこの作品もそうだ。
僕が重視するのは、息の長さだ。質の高い映画か、
質の高いストーリーか、独創的な点があるかどうか、ということだ。
―自分が過小評価されていると感じたことはありますか。
あるよ。人間なら誰でもあるだろう。僕の場合は大抵、
不当だと感じることが関係しているね。
子どもの頃に植え付けられた感覚なのかどうかはわからないけれど、
不公平や不当なことが大嫌いなんだ。
この映画でもビリーは、多少そういうことを感じているんじゃないかな。
彼自身が本当はやりたいと思っていなかったのに、野球の世界に入らされたと感じていた。
自分でブレーキをかけられるほどの年齢でもなかったし、それだけの知恵もなかった。
だから、不公平なゲームで条件を公平化するという考えは、
彼個人にとってより大きな意味を持つものだった。
彼はそういう不当さと戦いたかったんだ。
―あなたはいつも予想もつかない作品を選ぶようですが…
それが賢明なんだ。
作品をよく吟味し、自分よりはるかに頭の切れる監督と仕事ができるのであれば、
その仕事をするのが賢明な選択になる。
脚本に関して最終的な決定権は監督にあるからね。
彼らがストーリーの書き手だ。
子どもの頃にみていた映画、今でも忘れられない映画は、
何らかの形で僕を形作ってきたし、何かを教えてくれた。
今でもそうした映画を見るよ。息の長い映画だ。
自分でもそういう映画を作ることを目指している。
―最新作『ツリー・オブ・ライフ』もそういう映画ですね
(カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したことが)嬉しい驚きだったし、
テリーが受賞できて本当に嬉しかった。
彼にとって個人的に思い入れのあるストーリーだからね。
彼のことは大好きだ。僕自身は賞を期待していない。
賞を期待したことは一度もない。自分が選ばれるのも、友人が選ばれるのも結構。
でもそれよりも大事なのは、質の高い作品かどうか。
自分が誇りに思える作品かどうか、ということだ。
今も言ったように、僕は20年前に見た映画を今でも見る。
自分が映画を作る上で目標にしているのもそういう作品だ。
―何度も見るのはどんな映画ですか
僕が今大好きな映画?『カッコーの巣の上で』、『博士の異常な愛情』、『地獄の黙示録』、
『大統領の陰謀』。今思いつくまま言ってみたけど。
―いつか映画を監督したいと思いますか。
確かに自分の制作会社がある。あまり目立たない作品に特化した会社にしたいんだ。
他ではなかなか映画化されないような作品や興味深い新人監督の作品を作りたい。
うちは多額の予算を使って製作する会社ではないんだ。
でも監督に関しては、やりたいという気持ちはまったくない。
やったとしたらひどくしんどい思いをする。
いい映画を作るんじゃないかとは思うけれど、
そのために苦悩と汗にまみれた3年間を過ごすことになるだろう。
その間、家族と過ごす時間もほとんどなくなる。
僕にとっては健全とは言えない生活になる。現状のままで僕はかなり幸せなんだ。
以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
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にて「マネーボール」の頁をご覧下さい。
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